───────時は遡り、夕方の18時。
ユースタスの部屋で陽のマスターが全員集まり会議を開いていた。
その中で、雄大が全員に対して進言をするのだった。
『この日、恐らくヨシタカはこのホテルを襲撃してきます』
突拍子のない彼の発言を、不信に思う者は不思議といなかった。
ユースタスとコンラートは納得しか無かった。
霧島義隆、彼ならば自身らの居所を突き止めるのはそんなに日にちはいらないだろうと。
レクスは少し訝しんだが、ユースタスとコンラートの様子を見てそれをこなせれる男なのだろうと理解したからであった。
その中で、バエルだけは不信感を拭えなかった。
「フン、くだらん。
私は此処に残る、どのみち私のサーヴァントさえ残っておけばこの聖杯戦争は陽の陣営が勝ち抜けるからな」
「根拠は?」
「つい先程、幻霊であるリッチーに幻霊の透明人間を融合させた」
バエルの言葉に、その場にいる者達が目を丸めた。
「なんだ、アレを完成させたのかい!?
逃げる準備なら尚更するべきじゃないか、封印指定されても知らないよ?」
「構わん。
そも、封印指定は次世代に託せれるならばいいのだろう?
もっと単純に出来るはずだ、なんとかなるだろう」
コンラートの諌言を軽んじるバエル。
周囲は、少し不安ではあったがバエルならば何か策があるのだろうと信じ、それ以上は何も言わなかった。
「……やはり、貴方は
雄大を除いて。
残念そうに呟く彼を、バエルは鼻で笑い自室へと戻って行った。
そうして、彼は一人ホテルの自室に籠り自身のサーヴァントを戦闘に赴かせたのだった───────
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それから3時間経過し、“陽”のアーチャーが敗退した頃。
それを感知したバエルは、書き綴っていたレポートの手を止め一人言葉を零した。
「やはり散ったか。
さて、我がサーヴァントはどうなっているだろうか?」
使い魔の視界をジャミングして、自身のサーヴァントの現状を覗く。
そこには、身体を透明にさせながら相手のサーヴァント───────“陰”のキャスターと思わしき男を翻弄する自身のサーヴァントの姿があった。
床には“陰”のアサシンらしき青年が倒れ伏しており、胸部から鮮血を零していた。
直ぐに、自身のサーヴァントが彼を刺したのだと悟りバエルは少し嬉しそうにほう、と声を漏らした。
「なんだ、少しはやるな」
呟いて、彼はレポートを書くのを再開させた───────。