今回は全力戦闘ではなく連携確認程度です。
「ようこそ、と言っておこうか。人間諸君。」
黒い修道服のようなものを着た金髪の男がこちらに話しかけてくる。
なんとなく、雰囲気が原作のあれに似ているが一応聞いておこう。
「おじさん誰?」
「お、おじ・・・。ゴホンッ。私を知らないのか、ならば教えてやろう。われは死神。ふむ、たしか同朋は『暴力の海』と名乗っていたな。ならば私は『無限の欲望』とでも名乗っておこうか。」
どこのJ,Sさんですか・・・。まあ、今はどうにかして情報を集めなければ・・。
「それで、その無限の欲望さんがなんでこんなところに?」
「ここまで来た褒美だ、教えてやろう。私はもっぱら頭脳労働専門でね。しかし、このままでは良くないと、もっと力がほしいとそう思い人間界に来てみれば、この場所に何とも私が強くなるにはいい具合の霊的存在がいるとわかってね。それをこうして捕まえ自然回復するより少し多く力を吸い取っているわけだ。こうすることで普通の何倍もの力を吸い取れるわけなのだよ。」
「ふーん。で、この土地に住んでいた人たちはどうしたの?」
「そのようなものたち、私が少し絶望をまき散らせばすぐにどこかへ逃げて行ったさ。今頃どこかで野垂れ死んでいるんじゃないかい。」
「そうかい。ならあんたに遠慮する必要はないわけだ。外に出ようか、あんたは人を不幸にした。犬神使いとして破邪顕正の名のもとに成敗する。なでしことごきょうやはここでこの子の介抱を、ようことひなぎくはついてきて。」
「「「「はい!」」」」
「さぁ、行こうか死神。」
「よかろう人間。確かに私は頭脳労働担当といったが弱いとは一言もいっていないのだぞ!」
そういって、三人ともその部屋にあった大窓から外に飛び出す。地面につくと一定の距離を置いて立ち止まる。
今のうちに作戦を伝えておこう。
「ふたりとも、よく聞いて。・・・・・・・・・・・・・・・・。わかった?」
「はい」
「まかせて」
「作戦会議は終わったようだな、精々楽しませてくれたまえ。」
そういうとどこから取り出したのかいかにもといった禍々しい鎌を取り出しこちらに向かってくる。
それにあわせるようにひなぎくが対応し脇からようこが攻撃する。
「≪邪炎≫」
「ふははは、きかぬぞ。」
「≪白山名君の名において命ず、カエルよ轍によって敵をしばれ。≫」
啓太の手から放たれるカエルの消しゴムは手から軌跡を残して飛んでいき死神の周りを何周かするとその軌跡が狭まり、死神を縛る枷となった。
「決めろ、ひなぎく。」
「御意。」
懐に入り込み腰だめにこぶしを構えたひなぎくが待っていた。
「≪我流。犬神体術一の型砕牙≫」
腰だめにしていたこぶしを同時に突き出しながら抜き手に変え死神の体を狙う
ザシュッ
「グハッ、こ、このわたしがぁぁぁ・・・。」
ズブ。
ヒナギクが手を抜き取ると死神はビクンッ、と一度大きく痙攣したかと思うと動かなくなり段々色が薄くなっていったかと思うとそのまま消えてしまった。
「討伐完了!それじゃあ中に戻ってあの女性の話を聞こうか。」
そういって中にはいっていった。
さっきの部屋に戻るとちょうど介抱されていた女性が目を覚ました。
周りを警戒して身を固くしているのをなでしこが落ち着かせようとしている。
「さっきの死神は倒してきた。もう、あんたを捕えたりするやつはいない。何があったか教えてくれないか?」
まだ、信頼してはもらえていないようだが、害を与える存在ではないとわかってもらえたのかポツリ、ポツリと身の上を語り始めた。
「私はある土地で土地神をしていました。そこは、龍脈が通っていたこともあり山々は美しい自然のあふれる土地でした。しかし、突然人間たちがダムを建設するといって自然を破壊し始めました。必死に止めようとしたのですが止まることはなく、高名な陰陽師とやらがやってきて悪霊退散といいながら、なにか杖のようなものを振りました。するとそこから気味の悪い邪気に近いものがでてきてそのあたりを覆い、私はその土地にいられなくなりました。龍脈に沿ってどこかいい土地はないものかと探しているうちに、ここにたどり着いたのですが見回りをしていると、急に意識が遠くなり気が付いたのは先ほどでした。」
「仮名さん今の話聞いてどう思う。」
「フム、邪気のようなものを放つ魔道具か・・・。聞いたことはないな。」
「それもだけど、その前。そんな依頼あった?」
「いや、その工事の噂は聞いていたが実際に特命課のほうにはなにも来なかった。」
「じゃあ、その企業が経費ケチったか何かでその胡散臭い陰陽師とやらに依頼したわけだ・・・。くそっ!!人間様がそんなに偉いってのかよ。」
「落ち着きたまえ、川平啓太。もう何を言っても始まらんだろう。帰ったらその件についてこちらで調べてみよう。ところで、その土地神はどうするのかね?」
「悪霊は退治した。ここにいるのはその土地に恵みをもたらす土地神だけ、そうだろう仮名さん。」
「フッ、その通りだ」
「あ、あの私はどうしたら・・・。」
「ここで暮らせばいい。敷地内なら林を作るなりしても構わない。菜園でもつくろうと思っているからそこの面倒を一緒に見てくれれば、家賃としては十分さ。」
「い、いいんですか・・・。」
「家主がいいと言っているんだ。かまわないさ。」
「ありがとうございます・・・。」
「そういえば、君の名前は?」
「私は百姫(ももき)。百の姫と書いて百姫です。」
こうして、俺は新しい拠点と同居人(?)を手に入れた。
執筆中、手が滑っていきなり真っ白に!!
自動保存があってよかったと思う今日この頃です。