秋のファン大感謝祭
ゴールドシップは、何か面白いことがないか、色々と回っていた。
その最中、生徒の出し物を披露するテントの物陰で、キンイロリョテイがこそこそ何かをやっているのを発見した。
「お!ステゴオヤジぃ!そんなとこで何やってんだよ!あれか、アポトキシンでも飲ませてんのか?!」
「あ、バカおまッ…!」
「にゃーん!」
ゴルシがリョテイの肩を叩こうとすると、何かがリョテイとゴルシの足元を潜り抜けた。
その正体は、三毛猫である。
「おい!逃げちまったじゃねぇか!」
リョテイは大の猫好きである。いつもピリピリしている彼女の前に、猫を置いたときのギャップはすごいと言われている程だ。
物陰に隠れている猫を撫でて可愛がっていたリョテイだったが、至福の時間は黄金の不沈船に邪魔された。
「ゴルs…」
「あばよ!!」
なんとまぁ速い逃げ足なのだろうか。
「くっそぉ、ゴルシのやつめ………」
言い返す間もなく逃げられてしまったリョテイは、その場に立ちすくんでいた。
このまま突っ立ったって仕方がない、無駄に時間を流すぐらいなら、あの三毛猫を探そうと考えた。
そうと決まれば歩みだす。あわよくば、ゴルシも取っ捕まえて頭グリグリの刑にしてやろうと企むのであった。
「あ…、あの!お困り…、ですか?」
不意に後ろから声をかけられる。
「あ”?」
「ひぃぃぃ、そんな睨まなくてもぉ…」
後ろから声をかけたのは、メイショウドトウであった。
「あー、ドトウか。実はな、猫探してるんだよ。」
「ね、猫ですか…。」
リョテイはドトウに事情を説明し始める。
「あぁそうだ。ゴルシが来ちまったから逃げたんだよ。三毛猫の可愛いヤツでさ……」
「あ、そしたら!ちょっと待っててください……。」
「お、なんだってんだ?」
ドトウはリョテイを置いて、何処かへ行ってしまう。
そして、帰ってきたときにとある"生き物"を持ち抱えてやって来た。
「はい、猫の代わりになればいいのですが……」
「……タヌキじゃねぇか。」
タヌキである。
「タヌキです……。ほら、猫みたいに撫でると喜んでくれますよ。」
リョテイはタヌキの頭を撫でる。だが、リョテイが求めていたものはそれではないのだ。
「…いやいやいやいや、違う違う。猫だつってんだよ。」
「はぃぃ!す、すみませんでしたぁ!」
「はぁー…、気持ちはありがたいだがな……。」
「んっふふーん。お困りのようですね!!」
今度は校門付近を探していると、占いをやっていたマチカネフクキタルに話しかけられる。
「あ、懐かしいな。フクキタルじゃないか。」
「シラオキさまとドトウさんに聞きましたよ。猫がいなくて困ってるって。」
「そうだよ……。」
「なら、こちらでございまーす!」
フクキタルは、勝負服に付属しているにゃーさんを取り出す。
「……なんのつもりだってんだ。」
「招き猫!」
「大喜利じゃねぇんだよ…!」
ここまで来ると、ちょっと切れ気味になるキンイロリョテイ。
と、言いつつも、ちゃっかりにゃーさんを背負うのであった。
「で、でも!今日のあなたの開運アイテムは招き猫ですよ!」
「んな訳…」
「あ"」
「あ"」
なんと、幸運(?)にも、そこへゴルシがやって来たのだ。
「ゴルシィ?」
「あ、ちょ!待ってくれ!勘違いなんだ…!」
ゴルシは思わずその場にへたりつく。だが、リョテイは猫の仇を容赦しなかった。
「問答無用!頭グリグリの刑じゃあ!!」
リョテイはゴルシの裏に回り込み、頭のこめかみをグーでグリグリする。
「いたたたたッ!ごめんってッ!悪かったからさッ!」
「じゃあ猫を一緒に探しましょうね?ゴルシちゃん?」
「はい(即答)」
唐突にお姫様口調になるリョテイで、これにはゴルシもだんまりである。
なお余談だが、三毛猫は秋山理事長が保護したとかしてないとか…。
万歳