自分をTASだと思ってる精神異常者の話。 作:名無しの権左衛門
「やばい。警察が表にいるんだけど」
「家宅捜索か……多分罪状のあれが発行されていると思うから、さっさと別の場所へ行こう」
<まずいのか?>
「だいぶまずいね。二人は、ウマ娘……じゃないや。クリア済みのサブノへ行って」
「わかった」
<すまない>
よし。
自宅じゃないのに、なんでバレたんだ?
ここら辺で何かあったなんて知らないから、ここに来るはず。
駐車……いや、刑事や他の警察官が複数人出てきて入ってきている。
相当まずい状況みたいだ。
まだシンちゃんを競馬場に連れていってから二週間しか経過していないのに。
どたどたと音が聞こえる。
俺はシンちゃんや友人と過ごした中で、やっとみつけたことがある。
それは意識すること以外にも、対応するソフトまたはそれが入ったパッケージを
持てば、そのゲームの設定みたいなのを身に着けることができるんだ。
たまたま無双OROCHIのパッケを持って、騎乗20で出現する赤兎馬を現実に出現させていた時だった。
なんと騎乗に失敗したとき、空中移動ができたんだ。
いやぁ、びっくりしたね。
そういうわけで、俺はEDFのソフトを持って窓からローリングして外に出る。
そのまま着地ダメージなしで、ビーム形態になって次元バグを発生。
一気に警察から距離を置くことができた。
どこから情報を取ってきたのかわからないけれど、一番確率が高いのはサイゲームス
やDMMが取得してると思われる個人情報だ。
そこから住所の特定へ行って、関係各所への捜索だろうな。
そしてシンちゃんを見かけることもあるだろうから、そこらへんの目撃情報で
簡単に判明したんだろう。
個人情報は国家権力でも、簡単に取得できるしなぁ。
どうするかな。
このまま居留守するわけにもいかないし。
知らぬ存ぜぬをしてもいいし、相手に自白を強要されたり強制拘束中の状況を
生放送してもいいし。
あ、でも、それだと自白しているようなものか。
どうすればいいのか。
というか、あのゲームの世界に飛び込むという行為自体は別に悪いことじゃないだろうに。
データを書き換えている訳でもないし、流石にまずい表現とかは放送してないぞ?
とにかく俺は情報収集するために、警察の意識が向かないところへ行く。
そのためにマンションの端っこへ行って、判定を駆けあがる。
そのままマンションの最上部へ登って、彼らの会話を盗み聞きすることにしたんだ。
勿論ちゃんと聞こえた。
「ここにいるはずでは?」
「しかし鍵がかかっている。事前に家宅捜索の許可証を取っておいてよかった」
「とにかく管理者のかぎを預かってますし、入りましょう」
ガチャ!
「我々は県警だ! 強制捜査を行う! って、いないな」
「熱探査でもいないことわかっていたではありませんか」
「ここにもいないということは、誘拐か?」
「そうなると、親御さんにも伝えなければ」
「長期にわたっていないのに、学校へ登校している。
不思議な状況だがやらないわけにはいかない」
あ
これ、ただの捜索だ。
そういえば友人と一緒に、友人の家に泊まりに行っていると言ったんだ。
そして連絡もせずにいたため、お互いの両親がお互いの家に連絡をするといない。
となるとどこに行ったのかわからない。
まあ、また帰ってくるだろうとしたけど、帰ってこない。
学校へ連絡すると、学校には来ているようだ。
しかし何故か帰ってこない。
そういうわけで、探ってみようにもいつのまにか行方をくらませている。
仕方ない、警察に頼ろうになったわけだ。
自業自得じゃねえか!?
そういやシンちゃんとこっちで合計して1か月はいるんだよなあ。
そりゃ夏休み期間中でも心配するわ。
へんな輩に誑かされてないとか。
ちなみに夏休みでも登校しているのは、体育教師に色々聞いたりプールを貸してもらったり色々していたからだぞ。
それに自由研究を複数出していたりと、いろんな弊害がここに出てきてしまった。
自由研究の中身は、先生に診てもらったシンちゃんの強力な脚を現実世界における
知見でどこまで人間工学で発達させられるのかというやつだ。
先生もウマ娘を知っているし、なんなら俺達がネットで有名になっている
生主とも知っていたことがこの登校の理由でもある。
まさか先生も、俺達がこんな状況なのは知らなかったんだろう。
後日伺ったら、口を滑らせてしまったとのこと。
仕方ないよ、先生だもん。
とにかく俺は友人と一緒に、シンちゃんを連れて警察と両親に謝り倒した。
何でかっていうと、あの生放送で俺達があのシンボリルドルフというウマ娘に
拘束されていると誤解されているからだ。
まあ、これも先生のアレなんだけどね。
ネットに詳しい先生というのも、なかなか手ごわいなぁ。
そしてこのウマ娘を経由して、家族や周辺の人警察がサイゲームスに
ウマ娘を現実世界に野放しにして人を拘束しているのではないかという嫌疑が
向かいそうになった矢先の俺達の謝罪だ。
あぶねえ! もしもこれが発生していたら、名誉棄損で俺達が罪状をこうむってた。
警察はノルマ組織だから、こういうのには敏感だし手首大車輪だから、
俺達を¥目で見てくるだろうなぁ。
あー、やだやだ。
とにかくウマ娘を実験材料にされる前に、アプリ世界へ帰した。
後に研究機関が来たけど、全然知らないということでしらを切ったんだ。
こうすることで、洗脳か記憶操作という名目で切り抜けようとした。
うまく行ったけど。
そのあと俺達はマンションの一角を売って、そのまま違うところへ転居した。
後は乱数調整で、一部書類をこちらに渡させることに成功。
奴らに知られたくはないしな。
めんどーだなー、くそー。
「うざいから、もう一回世界経済操るわ」
「よしっ、もう一回稼ごうか!」
世界恐慌が起きたと思ったら、すぐさま戻る。
うん、完璧だ。
「うぇひひ、こ、これで国家予算が手に入ったぜ」
「まさか世界恐慌で円高が起きるなんてびっくりだわ」
とにかく1兆レベルの紙切れを入手できたので、適切な間隔で売り払って100億が手元に残った。
国家にわからないように、結果だけ残してあるので税金の対象にはならないのさ!
「そろそろ別のゲームしようぜ」
「うーん。でもさー、アプリ的にはまだ一回おわっただけだろ?」
「せやな」
「サザエさん時空みたいなもんだし、青春杯でもする?」
青春杯。アオハルっていうんだけど、このモードを使うと
三年間鍛えて理事長代理のチームに勝利しないと大変なことになるゲームモード。
アニメとかで考えると、ダイワスカーレットやキタサンブラック達2000年世代が、
三歳差未満でシンボリルドルフやメジロマックイーンらと肩を並べているんだ。
普通に考えて頭おかしい。
それはそれとして考えないと、URAの面白みがその年代で終わってしまうことになる。
というか、時空的にリセットされていないと……。
うん、かんがえるのやーめた。
「シンちゃんの記憶ってどうなるんだろうな?」
「リセットされるんじゃない?」
「試してみるかー」
そういうわけで、アオハル杯を選んで出走する娘を選んでみる。
「いやぁ、乱数調整でシンちゃんの因子が壊れてて笑うわ」
「そりゃ毎回レース出てたらptやコツ大量だろう」
シンボリルドルフの因子は、スタミナ3芝3神威3URA3有馬などG1の因子3だ。
更にステータスは、全て1200。
ちなみにこいつの能力値は、ダートや全距離適性、作戦適性全てSになってる。
中に入って育成すると、こんなことになるんだなって。
それとシンちゃんの戦績は、文字化けせずに全部書記されていて読むことができる。
394戦393勝だ。最初のOPだけ負けてるからな。
しかも最下位。メイクデビューは1位なのにねぇ。
ファン数? とりあえず、千万人はいるね。
というか千万人を超えたあたりから、連続出走を取りやめるように言われだしたんだっけ?
でも文字通り、千万人と雖も我往かんって感じ。
お前らの事情なんて知ったこっちゃないんだよ。
「今回はトウカイテイオーにする?」
「シンボリルドルフやったし、続編という感じでやろうぜ」
そういうわけで、今度こそまともに育成して見せよう!
アオハル杯で、サポートカードはサクラバクシンオー・シンボリルドルフ
・オグリキャップ・メジロマックイーン・ライスシャワー。
フレンドからは、キタサンブラックを選出した。
「で、いつものトレーナー室から開始すんのかー」
「あれ、前はどこにいたっけ?」
「URAの時、お前はネパールにいただろ」
「あー、警察対策で色々やっててわすれてた」
「お前な……」
外に出ようとドアを開けると、シンちゃんが出迎えてくれた。
<まってたぞ、二人とも>
「久しぶり。というか、先月はどうもありがとうございました」
<いや、こちらも落ち度がある。私が拘束しすぎたようだ>
「それで、引退した会長様がどういったご用件で?」
<ははは、手厳しいな。そうだな、世界が切り替わった感覚がした。
アオハル杯でも選択したか?>
わーお、気づいていらっしゃる。
普通なら中の人は気づかないはずでは?
<私だけが気づいたようでな、他のみなは気づいていない。
うーん、ま、感覚というやつだ>
「現実世界に長くいた人物は、長らくゲーム内にいないと感覚が変わるのか?」
「また実験するの~? もーいやなんだけどー」
「しねぇしねぇ」
割と面倒なんだぞ、警察の目をかいくぐるの。
<ところで、二回目にして選択したウマ娘は誰なんだ?>
「以前シンちゃんになりたいって言ってたトウカイテイオーだよ」
<! そうか……可愛がってやろうじゃないか>
「トーチャンがなくぜよ」
「えっ、それにすんの!?」
俺が付けた呼び名で、友人がびっくりしてる。
いいじゃんいいじゃん、シンプルで。
シンプルこそベストっていったの、覚えてるからなー?
<私も驚くぞ。クラスでとーちゃんって言われるテイオーなんて>
「面白くない?」
「面白いけどさ」
<面白いか?>
とにかく今日の選抜レースを矚に行こうか。
<お、新人……じゃねえな、二人とも。今から選抜レースだぜ!>
「沖野さん……三人も持ってるのに、よく見れますね」
<スピカはウマ娘主体だからな! 俺がいなくても、お互いがお互いをみるだろ>
そういうわけで本日の選抜レース。
「そういえば、たった12人の出走なのになんでトレーナー不足なんだろうな?」
<は? 何を言ってるんだ。 中高合わせて2000人いるんだぞ?
毎年入ってくるウマ娘の中で、トゥインクルシリーズに出たい奴が出てくる。
そしてレースは短距離・マイル・中距離で行われて、そこから各トレーナーがスカウトしていくんだよ>
「え、そうなの!?」
「まじで!?」
<シンボリルドルフをスカウトしたらどっか行くんだもんなぁ。
そして今年まで選抜レースみないとそりゃそういう反応にもなるわ>
え、何それ知らなかった。
ということは、アオハル杯の15名もこの中に含まれるということか。
ならばサポートカードの6名も、この中に入っている可能性があるのか。
「ん? あの子はシンちゃんと同じクラスじゃないか?
選抜レースは、入園した奴しか無理なんじゃ……」
<ウマ娘にくる本格化というのは、12歳~18歳までに来る。
そして本格化というウマ娘として覚醒する時期を見極めて選抜レースに出ると、
スカウトしてもらいやすくなったりレースで入着しやすくなるんだ>
「人間も同じですね」
<え、そうなのか?>
「らしいですよ」
<ほ~>
ウマ娘専制だから人間には興味ないのはわかるが、少なくともウマ娘は
生物学上人間だろう。
なのに基礎的人間工学が全く発達していない。
以前の通りだ。この世界は、進歩しない。
ちょっと冷めたな。
でもアオハル杯をクリアするまで、面倒を確実に診ないと。
ちなみに、人間の本格化は12~16歳。
しかしそれは基本的な肉体の成長性であって、ここにアスリートとしての技術を
盛り込むのならば、小学生時代に行い中学生の時に基礎を覚えさせる。
最後に高校生の時に発育が停止するので、身体はかなり強いトレーニング負荷に
耐えることができる。
だがスポーツ障害を起こしては、のこりの80歳までの人生が苦しくなるので
絶対に短期間の連続出走をさせてはならない。
<お、出走だぞ!>
「沖野さんのおすすめは?」
<今回はナイスネイチャじゃないか?>
出走するウマ娘の中に、あの有名なナイスネイチャだけでなくトウカイテイオーもいる。
勿論俺が乱数調整して、彼女に蓋をしてあげた。
なんて優しいんだろ~。
早く俺達のところに来いよ。
<全員ゴールしたな。じゃ、俺行ってくる!>
「俺達も行くぞ!」
「ちょお!? まってくれよっ」
<フフッ、頑張れよ。二人t----->
「シンちゃんもくるんだよ!」
<ええっ!?>
<はぁ……なんで負けたんだろ……>
「やあ」
<キミは?>
「俺はTASだよ」
<子供?>
「れっきとしたトレーナーさ」
<へぇ。それで、最下位のボクになんのよう?>
「スカウトしに来た。な、シンちゃん」
<ああ>
<カイチョー!? え、え、まさかまさか、伝説のカイチョーを育てたトレーナーって、
子供だったの!?>
なんかえらく驚いてる。
ま、俺達は永遠の12歳だしな!
もう半年過ぎてるけど。
「ついでにいうと、俺も一枚噛んだんだぜ」
<子供トレーナーが二人も!?>
すんげぇ驚いてる。しっぽピーンしてる。
はえー、ウマ娘って驚くとこんな間抜けな顔晒すんだな。
こりゃ勉強になった。さすがゲームの世界。
とと、時間をつぶすわけにはいかない。他のスカウトできなかった奴らが、
彼女になびく前にスカウトしよう。
「単刀直入に言う。俺達のチームに入れ」
<うん、わかった>
軽っ、んで早い。
即決じゃん。ま、ありがたいんだけどねー。
<えへへ、カイチョーと一緒だー!>
<こらこら。二人に迷惑をかけちゃいけないぞ>
トーチャンはシンちゃんに撫でられて、ご機嫌のようだ。
これならメンタル面で不安はないな。
さっきまでの敗北が嘘のように吹き飛んでる。
御しやすいなってことで、友人とメンタルトレーニングの一部を取り除ける
事を確認しあった。
<おーい、二人ともー! スカウトできたか?>
「あ、沖野さん。はい、無事トーチャンをスカウトできましたよ」
<トーチャン? え、トウカイテイオーをスカウトしたのか>
「はい」
<なるほどな。確かに、いいウマ娘だぞ>
アニメで彼が彼女に目をかけていたのはわかっていたけど、
アプリじゃやはり実力主義っぽいなあ。
<それで、去らないのか?>
「ちょっと今回は訳ありでね。複数人見ることにしたんだ。
ウマ娘の数にトレーナーの数が足りてないって聞いたし」
<子供のお前さんたちに配慮してたんだが、問題なさそうだとわかってるし。
上も思い切ったもんだ。その手腕、楽しみにしてるぜ>
そう言って次のレースを待ちかねる。
次はなぜかサクラバクシンオーとキタサンブラックが出てくる。
レースでは真っ先に飛び出したかと思えば、中間地点で体力が尽きたのか馬群に呑まれて
そのまま最下位になった。
乱数調整しなくてもこれって……まあ、スカウトするけどさ。
<わ、私のバクシンが……>
<こんなんじゃ、テイオーさんにも及ばない>
「よっす、そこのしょぼくれてるお嬢さんたち」
今度は友人がスカウトしに行った。
なんかチャラ男みたいな言葉発してんな?
でもスカウトはいい感じみたいだ。
「命令だ。俺達のチームに来い」
<分かりました。全力でバクシンします!>
<ええ!? いいんですか? 子供ですけど>
<何、二人とも。彼は私を導いたトレーナーだ。安心しなさい>
<そうだぞ~。キタちゃん、ボクと一緒に走ろうよ!>
キサンタン……普通にキタちゃんでいいや。
で、バクシンの方は、桜ちゃんで行こうか。
<ちょわ!? 会長さん! ってことは……バクシンできるんですね!>
「桜ちゃんは単純でやりやすいな。で、キタちゃんはどうなのさ」
<私でよければ、是非お願いします!>
よっし! 無事に加入したな!
しなかったら好感度乱数を強化したんだけど、そんな必要もなくてよかった。
さて巻いていくか。
ライスシャワー・オグリキャップ・メジロマックイーンだけど、
全員が全員何らかの理由で馬群に呑まれたのでこいつらを誘いに行った。
<わ、私なんかが、伝説のチームにはいってもよろしいのでしょうか……?>
「うん。拒否権はないよ」
<わき腹が痛い>
「出走前にご飯を食べるからだ。これからは食事も管理するからな」
<くっ昨日たべたハニーシロップ爆盛りクリームチョコキャッスルサンドが……>
「とりあえず、メジちゃんの食事とか全部管理するから」
<そんなご無体なっ!>
そんなこんなで6人全員そろったわけで。
早速全員にこれからどうするかというのを確認してもらうことにした。
前決めた123の奴。
「さて、新しくこさえられたチームルームだけど、さっそく説明する」
「まず、君たちには自由な選択権がある。それを踏まえたうえで、
ホワイトボードに書かれた1・2・3を選んでくれ」
1:インテリジェンスアスリート用ハイパフォーマンススポーツ
シンボリルドルフとほぼ同じ練習メニュー
過激度:最高 挫折率:最高 過酷率:最大 科学力:未来
2:トップアスリート用スポーツマンシップ
最先端の科学技術で、さらなる速度を目指したい人向け
負荷度:中々 達観率:高度 達成率:最大 科学力:現代
3:ウマ娘用フレンドシップ
通常の練習メニュー
自由度:最高 密度:自由 達成率:自由 科学力:トレセン学園
<宜しいですかっ>
「はい、桜ちゃん」
挙手したので当てると、起立して質問を投げかける。
<一度選んだらそれでずっとですか?>
「うん。チームにいようがいまいが、ずっとそれ。
自分の決めた道なんだから、後悔しちゃいけないよ?」
<ありがとうございます!>
<えっと、いいかな?>
「はい、トーチャン」
<その呼び方、どーにかなんないのー?>
「ならん。はい、言って」
<むー。この科学力って何? トレセン学園と現代って何?>
「それは選んでからね」
<けちー>
<はい>
「はい、小麦ちゃん」
<ブレッドじゃないよ……えーと、この各メニューの度合いはほぼ同じ意味ですか?>
「見たまんま」
<はい……>
<宜しいですか?>
「メグロ……いや、マグロでいっか」
<しばきますわよ! こほん、具体例がよくわかりませんがシンボリルドルフ会長とほぼ同じというのは、どういうことでしょうか>
「実験的にやったことで、無意味なことも多かった。つまり、
最適化されたものを君たちは受けられるというわけだ。
ただ、その分検証する時間がなくなるので、さらにハードである」
<わかりましたわ>
<いいか?>
「なんだい、帽子ちゃん」
<できれば、キャップちゃんで頼む>
<突っ込むのそこなの!?>
「分かったよキャップちゃん。質問は?」
<ご飯食べたい>
「あとでな。ちなみに、1を選ぶと俺達の手料理食えるから」
<ほんとか!?>
「ちなみに、選んで決定したら後には退けないから、選択を見誤るなよ?」
<分かった!>
<ほんとにわかってるのかな?>
トーチャン、いい突っ込みもってるなー。
<最後は私ですか?>
「無理に応えなくてもいいんだよ?」
<いえ、私も気になってたんです。
123の選択肢ですが、もしかすると選択を一度すると二度と変えられなくて、
更に3番は自主練習かつあまりサポートを受けられないってことでいいんですか?>
「そうだ。つまり俺達は二人しかいないから、1と2……実質1番しか全部をみない。
その代わり、2番はある程度の指示書を置いていくから安心してくれ」
というか、このチームに入ったなら1番を選ぶだろうがシンちゃんとほぼ同じで
遊びがないっていうなら皆2を選びそうだ。
ま、ここで決めるわけがないんだけど。
それと実質3番は名義貸し。
いないも同然の扱いをする。努力を惜しまないやつらは、死んだも同然だしやるきもないだろう。
そんな奴を矚る時間もないし、アオハルのステータスA共の相手をするので精いっぱいだ。
<最後にいいか>
「いいよシンちゃん」
<1番はどれほどきついんだ? 具体的に頼む>
「いいんだな?」
<構わない>
俺は友人にも許可をもらって言うことにする。
なんかみんな緊張感を孕んだ真剣な目をしているけど、まあそういうことだよ。
とりあえず脅しとして、一緒に富士山へ行って半日登頂・K2でアイスピッキング・
チベット高原で寝泊まりしながらヒマラヤで高地トレーニング・
死海やピンクレイクで往復バタフライ・自衛隊の空挺訓練・NATOのHALO・
潜水艦勤務・四国遍路長距離走破・夏季シルクロード杯・オーストラリア一周の旅・
アメリカ横断・パリダカ・線路は続くよシベリア鉄道・地球一周ヨットの旅・
大型海洋惑星一年滞在・トリノホシ一年滞在など。
「そして俺・友人やシンちゃんは、現実として100年間ともに生きた。
果てしなく苦労するが、それでもいいのなら1番を選んでくれ。
また、今すぐとは言わない。この一週間、慎重に考えてほしい」
そう締めくくったら解散しようとしたんだけど、いきなりトーチャンが立ち上がって
いきなり決めてきた。
<ボクは一番を選ぶ!>
「本当か?」
<うん!>
「レースに絶対はあるが、ウマ娘に絶対はない。
それに1番を選んだ場合、練習したこと学んだことは絶対に口外禁止となる。
もしも破った場合、この世界以外で永遠を過ごしてもらうけど?」
<ふっふっふ、このテイオー様を舐めるでないぞよ!
そーれーにー、拾ってもらった恩もあるしね>
不遜な態度を取ったと思ったら、柔らかく笑って見せた。
なるほど、そーゆーことね。
すると、トーチャンを皮切りに皆が立ち上がった。
<私は委員長です! 生徒の模範であるべきなので、逃げることは
絶対いたしません! 脚質は逃げですけど!>
<ライスだって小麦じゃないってこと、証明して見せる!>
<目白の娘として、困難に立ち向かう覚悟はできてますわ!>
<私も二人の料理食べたい!>
<期待してもらっているんですから、応えない訳にも行きませんしね。
1番でお願いします>
やる気あっていいねー。
それに100年っていうのは、暫定で50年ちょっとかな?
でも実質一日一か月はどこかに遊びに行っているし、そんなものかな。
ま、みんなやる気があっていいわ。
「うーし、これで地獄の練習が始まるな」
「地獄っていうなし」
<いや、地獄だろ>
そういえば自己紹介してなかった気がする。
今やっておこうか。
「それじゃ改めまして、俺はTASっていいます。
これからこのウマ娘世界でいう三年間、よろしくお願いします」
「俺は友人Aだ! 適当にAって言ってくれていいぜ。
基本的な計測は俺がやるから、練習内容はTASに聞いてくれ。
以上!」
<<<よろしくお願いします!>>>
じゃ、みんな、真実を知る覚悟はできたよなあ?
全員私服に着替えて、チームルーム集合な!
今から現実世界に行くから。
その前に帽子ちゃん達に飯食わせとこう。
よし、帰るぞ友人!
「応!」