十代の精霊であるユベルの攻撃でイベント機材が火を噴いた。突然の爆発で辺りは騒然としているがそれが狙いだ。
「みんな、早く逃げろ!!」
イベントが中止になれば仮面の男がここで起こそうとする殺戮も「起きなかった」という事実になる。こうして邪魔をすればやがて痺れを切らした奴がこちらの邪魔を止めに現れるはずだった。
そして、ペガサスに警告をすれば――
「そうはいかないぞ」
「「「!!」」」
近くのビルの3階近くの壁に謎の穴が空いていた。その穴の中から白い巨大なDホイール、仮面の男のDホイールが飛び出してきた。
「お前はさっきの!!」
広場に停車したそのDホイールに跨るのはあの仮面の男。
「ほう、キング・オブ・デュエリストが揃っているとはな」
「お前は一体何者なんだ! どうしてこんなに恐ろしいことをするんだ!!」
現に殺されかけたという事実に遊戯が叫んだ。それに仮面の男は白と黒のコントラストの仮面を外して3人を見渡した。
「私の名はパラドックス 時空を超え、最善の歴史を探し求める者」
そしてパラドックスが告げた破滅の未来。そして絶望の世界を説明するパラドックス。とても信じられるものではないが、それが奴の目的だ。
『けど、やつの言ってることが本当なのかわからないにゃ』
『本当です』
大徳寺の疑問に答えたのはなんとスターダストだった。
泣きそうな顔で遊星を見つめるスターダストから光の紐が伸びてそれがパラドックスのエクストラデッキからだった。おそらく、あのカードから伸びているのだろう。
「スターダスト!」
『ますたー…ごめんなさい、僕…みんなや十代さんを…』
やはりスターダストは遊戯を救った『30分後に起こる事件』やビックベンのことで苦しんでいた。
『本当のことって、君はその未来まで行ったのかい?』
『うん…サテライトのような…ううん、もっとひどい世界でした…』
どうやらパラドックスは一度、未来の世界をスターダストに見せたようだ。サテライトを知らない遊戯と十代は首をかしげているが、サテライト出身の遊星は息を飲んだ。
「遊星、サテライトって?」
「…俺の育ったスラム街のような廃墟の街で…遊戯さんを助けた時の広場のような場所です」
「さっきの広場のようなって…!!」
さっきの広場だけでもすでにひどい状況なのにそれ以上の状態に世界が変わっているというのに驚きを隠せなかった。
『…ますたー…僕、未来を変えたい…けど…みんなを殺したくない…』
守りの力を持つスターダストは破滅の未来から郵政やみんなを守りたかった。だが、そのためにはみんなを殺すことになるのだ。その矛盾に悩んで、苦しんでいた。
「えっと、スターダストだったよね?」
『!』
泣きそうなスターダストに声をかけたのは遊戯だった。彼は優しい声で微笑みながらスターダストに語りかけていた。
「未来を変える方法は一つじゃない。みんなを殺さずに、世界の未来を変える方法はきっとあるはずだよ。一人で思いつかなくても僕や十代くん、それに君のマスターの遊星君や君の仲間もいる。抱え込まずにみんなで一緒になれば、きっと」
『遊戯さん…』
「茶番はもう終わりだ」
パラドックスの言葉にスターダストは吸い込まれるかのように消えた。おそらく、彼はその変える方法を考え、実行していたのだろう。だが実らずに強硬手段でデュエリストの抹殺をしているのだ。
「…パラドックス、デュエルだ!! 決着をつけよう!!」
その目指すものは違うが、すでに止まることのできないパラドックスと決別するために、自分や2人を奮い立たすように遊星が叫んだ。
デュエル開始時の三人のディスク展開場面や一人一人の意気込む姿は痺れましたね。というかやはり、遊星のディスクって遊戯のと似てますよね。変形できないけど。
ところでこれってそれぞれの時間軸っていつぐらいなんでしょうね。
遊星は未来の仲間たちのシーンでブルーノがいたからゴーストと戦ったりアンチノミーのアクセルシンクロを見た後でしょうけど…
十代はED後だろうし、遊戯は王様が帰る前だから…KCグランプリ後、帰国したぐらいかな?それか王の記憶のゲーム後かな?
次回はデュエルの最中、Sinスターダストが召喚されるあたりですね。飛び飛びですが、全部書き上げる時間がないのでご了承ください。
まあ、話やデュエルの内容的には同じだから問題ないと思いますけど。