ドラえもん ゴルシちゃんと未来改編 作:ゴルシ未来人
トレセン学園は土曜日と日曜日は休みだ。授業は一切無く、ウマ娘の生徒達は好きな時間を過ごしている。実家が近い生徒は実家に2日だけ帰省するのも良し、普段はあんまり出来ない買い物をするのも良しだ。しかし、日曜日はそうともいかないのが実情だろう。
「アタシ達、未だレースは出れないしな」
今は2月。新入生が入学して丁度1ヶ月が経過した頃だろうか。1年で1番寒い時期であり、降雪量が少ない東京と言えど寒いものは寒い。
日曜日はウマ娘が活躍するトゥインクルシリーズの大きなレースが行われる事が多く、有力チームや中堅チームのウマ娘やトレーナーはレースに出るためか競馬場に向かっている。しかし、それはレースに出るウマ娘の話であり、レースに出ない或いはレースを観戦したり応援する予定のないウマ娘は土曜日と同じく完全に自由な休みと言える。
「だよね…ゴルシちゃんは年齢的に実質大学生だから、シニア扱いじゃないの?」
「大会にエントリーしていない。それによ、アタシはこの時代じゃ無名だからな…未だG1に出たくても出れないよ。先ずはプレオープン…いやデビューから出ないとな」
ゴールドシップは実力的にG1でも通用する事は間違いない。なにせ、元の時代でクラシック二冠、有馬記念、天皇賞(春)、宝塚記念二連覇を成し遂げた。だが、この時代ではゴールドシップは学年不詳の生徒でしかなく知名度は無名。ファンだって沖野、トキノミノル、サンデーサイレンス、キャンペンガール位しか居ない。
ゴルシがG1に出るためにはレースに出場し、徐々に知名度を上げるしかない。勿論…プレオープンに参戦すれば圧倒的な実力で優勝することは間違いない。スピカの曲者メンバー全員で戦っても、現時点では長距離では1番速い自信だってある。ただしトキノミノルが相手なら流石に無理。
「てか、なんで俺様の書斎で寛いでるんだ?ゴルシ、ドラえもん」
「えっ?暇だし。序にこの時代のメジロとか、名門一族について知りたいしな。なぁ、ドラえもん」
「僕はゴルシちゃんの付き添いです」
暇をもて余したゴルシとドラえもんはサンデーサイレンスの仕事場でもある教頭室に遊びに来ていた。単純に暇だからってだけではなく、遊びに来たからには目的があるのだ。
「未来じゃどうかは分からんが…この時代じゃ名門処のウマ娘は優遇されるからな。くそ理事会の金の亡者の影響かも知れんが」
それは名門一族の事を聞きに来たのだ。トレセン学園には多くの名門一族の生徒が多く在籍している。当然、親は凄いが平民の出や完全に民間人の両親を持つウマ娘も多く居るのは確かだが、ゴルシの時代と違って名門の家柄出身のウマ娘が現代には多かったのだ。
メジロ家等の貴族に近い財閥は勿論、ダイワ家、アグネスタキオンやアグネスデジタルを輩出したアグネス一族等々見渡せばかなり多く居る。
「俺様個人としては、入学のチャンスは子供達全員に有るべきだと思うが。俺個人の力だけではそれは難しくてな…トレセン学園に入学する生徒の過半数は名門出身、地方からやって来る生徒は本当に少ないのが事実だな。
スペの学年じゃキングヘイローって子が居ただろ?あの子はアメリカの名門一族 ヘイロー家のお嬢様だった筈だ。母親はグッバイヘイロー、アメリカG1を何度も制覇してる女傑で今は勝負服のデザイナーをしてたな」
キングヘイローも名門一族の娘である。何でもサンデーサイレンス曰く、キングヘイローの母親はかなり有名な勝負服デザイナーらしく…現役時代はアメリカ競馬で優秀な成績を修めた選手だそうだ。
「へー、詳しいなおっさん」
「彼女の母親は俺様の1つ歳上だからな。彼女はどういう訳か、俺様にも普通に接してくれたしな」
キングヘイローの母親は人種差別の激しいアメリカで差別を受け続けたサンデーサイレンスに対し、普通に接してくれた人物だったのだ。その人物はグッバイヘイロー、今はデザイナーをしながら東京都で暮らしている。
「おっさん、差別されてたのか!?」
「肌の色が黒いってだけで差別するような所だ。男のウマ娘って前例が殆どない存在の事が気味悪かったんだろうな。俺の前にも男のウマ娘は居たそうだが……俺より酷い扱いを受けたんだろうな。殺人の容疑で刑務所に収監されてるそうだ」
サンデーサイレンスはそう言うと、引き出しからボロボロに成らないようにラミネートコーティングされた新聞記事を取り出した。その新聞記事はアメリカで発行された物だろうか?全て英語表記であり、英語が学校で習う程度の物しか分からないゴールドシップとドラえもんはその全文を読めない。だが、部分的には分かる。
「ヘイロー?」
新聞には写真と共にヘイローと記されており、写真には手足と口を拘束具で拘束された男のウマ娘が写っている。そのウマ娘は気味が悪い程にサンデーサイレンスそっくりであり、瞳は人間に対して絶望したのだろう…黒く感情が読み取れない。
「ヘイロー。俺様の前に居た男性ウマ娘であり、殺人の容疑で刑務所に収監されている犯罪者だ。
DNA検査をしてないから分からんが…ほぼ間違いなく俺様の父親だろうな。離婚と再婚を繰り返したのか、子供が沢山居た筈だな…まあ、離婚と再婚を繰り返すなんてアメリカじゃ良くある話だしな。孤児院の子供も親が誰なのか分からない子も多く居た…日本は本当に平和な国だよ。総理はコロコロ変わるけどな」
写真の人物はヘイロー。サンデーサイレンスの前に実在した男性ウマ娘であり、恐らくはサンデーサイレンスより酷い過去を持っているのだろう。離婚と再婚を繰り返してるそうで、分かってるだけで子供が沢山居るそうだ。
「ヘイロー家だが、そのヘイローの子供達が作ったそうだ。ヘイローはグッバイヘイローの父親らしくてな、キングヘイローの祖父に当たる」
「キングヘイローさんに似てないね……む?このヘイローさんがサンデーさんのお父さんなら、グッバイヘイローさんとサンデーサイレンスさんは姉弟の関係じゃないの?」
キングヘイローの母親はグッバイヘイロー。グッバイヘイローの父親はヘイロー。ヘイローとサンデーサイレンスは瓜二つであり、サンデーサイレンスはヘイローの事を父親ではないのか?と確信している。つまり、グッバイヘイローとサンデーサイレンスは姉弟の関係の可能性が非常に高いのだ。
「さあな…生憎と、学生時代の俺様はグッバイヘイロー先輩に聞く勇気は無かったからな。過去を映像で見れたら1番なんだけど…」
ウマ娘は直ぐに富を築く事が出来る。最高峰のレースに優勝すれば1億うん千万という大金が手に入り、2位から5位の入着でも6千万から1千万ちょっとの大金が入ってくる。中央なら負けても40万ちょっとの出走手当が入り、学費から交遊費その他雑費を賄う事が出来るのだ。
中央よりレベルが下がるとは言え、地方競馬でも出走手当は8万ほど手に入り、毎週レースに出れば出走手当だけで30万ほど手に入る。充分、食費に困ることは無いだろう…一部のフードファイター以外。
ヘイロー一族が1代でその富を築いた。レースは勝てば本当に儲かり、夢があるだろう。
「なあ、おっさん。メジロ家もレースに勝って富を築いたんだよな?」
メジロ家もレースに勝って富を築いた。ゴールドシップが幼い頃、母親から聞いた昔話である。
「それはちょっと違うな…俺様が知ってる範囲だが、メジロ家の婆さんは元々金の使い方が巧かったと言える」
サンデーサイレンスが補足してくれた。なんでもメジロ家はメジロアサマがレースを走り、稼いだ富を巧く活用したのだ。G1に勝てば1億以上の大金+出走手当が手に入り、アサマはそれを巧く使い株取引や投資で一気に増やした。ティターンも同様の方法を行い、メジロ家はほんの数十年足らずで大規模な財閥へと成ったのである。
「「賞金を投資に使ったの!?」」
「成功する確信が有ったんだろうな。お前達は止めとけよ?投資なんて失敗すれば、一瞬で借金まみれに成るからな。
そうそう、言わないといけない事が有った…今月の末だな。スピカもチーム対抗戦に出れるメンバーが集まった事だし、チーム戦に出てもらうぞ」
現在スピカの戦力。
学年不詳 ゴールドシップ、専門種目は中距離から長距離。
シニアクラス ミスターシービー、専門種目は中距離…但し長距離とマイルも可。
ジュニアB スペシャルウィーク、希望種目は中距離と長距離。
ジュニアA ディープインパクト、希望種目は中距離から長距離。
シニアクラス アグネスタキオン、専門種目は中距離。但し、本人は走るか未定。
ジュニアA アグネスデジタル、希望種目は…推しのウマ娘ちゃんが居るなら何処までも。
「短距離が居ない。最悪、アタシが短距離をやるしかないのか?」
マイルは最悪、ミスターシービーに出てもらおう。だが、短距離を走ることが出来るウマ娘が誰も居ない。チームスピカは見事に、種目が片寄った選手配分と成ってしまった。ダートに関してはアグネスデジタルにやってもらおう。スペシャルウィークとディープインパクトどちらかを長距離と中距離に分ければ、なんとか成るだろう。
しかし、短距離を走ることが出来るウマ娘は現在…スピカには居ない。やはり、ウマ娘の花形は中距離と長距離であり、短距離を専門とするウマ娘よりも中距離を走りたいウマ娘は多い。数少ない短距離選手をどうするべきなのか、我等がゴールドシップは考える。
「でもさ…ゴルシちゃん。その前にやること有るでしょ?」
「おう!!アルダンの確保だな!!」
メンバーは多いに越した事はない。それにゴールドシップとドラえもんはサンデーサイレンスとキャンペンガールを死の運命から救ってしまい、ディープインパクトという男のウマ娘が誕生する切っ掛けを作ってしまった。
今さら悲劇を無くして何が悪い。ゴールドシップとドラえもんは未来、メジロ家を立て直す為とは言え中国の資産家と政略結婚する事になるアルダンの未来を変えて…彼女が幸せに成るためにアルダンをスピカに加える事を決めたのだから。
探せばアルダンは直ぐに見付かった。アルダンはベンチに腰掛けており、管理主義のチームの練習を遠目に眺めていた。
アルダンの脚は硝子の脚であり、素質は有っても何時壊れるか分からない。そんな彼女は自分の意見を通せない有力チームには入ることは出来なかった。
『お腹が空きました…ご飯を下さい……定食1個じゃ無理』
『ハナ!!ディープが倒れたぞ!!空腹で』
『また!?ルドルフ、取りあえず運ぶわよ!!』
自分の我を通せなかったら満足いく練習も出来ない場合がある。アルダンは様々なチームを見学してそれを良く理解している。少し前だって、リギルに入っては3日で辞めた少年がリギル時代に空腹で倒れたし。
何処か…自分の意見を言えて、皆で楽しく強く速くなれるチームは無いだろうか?空腹でぶっ倒れたリギルを辞めた少年は新しいチームに入れたのか、そんな事を考えながらアルダンは移動しようする。脚に出来るだけ負担をかけないように買ったセグウェイに乗り、その場を移動しようとした時だった。
「何処行くんだい?お嬢さん」
そんな声が聞こえ、アルダンは声の方を向いた。そこには…
「スピカで……やらないか?」
サングラスをかけ、青いツナギ作業着を纏った変質者ゴールドシップがベンチに座っていたのだ。ゴルシは右手にプラカードを持っており、プラカードには「スピカは自由主義だよ!!」と書かれている。
「貴女は?」
「アタシは未来からやってきたグレートなウマ娘。ゴルシちゃんだ。スピカは自由だぜ?自由に練習メニューを決めて良いし、トレーナーは余程の問題があると判断したとき以外はアタシ達のやり方に口を出さない。どうだい?」
ゴルシはそう告げ、サングラスを取った。
「自由ですか?」
「おう、練習も自由、レースも自由。アグネスタキオンなんて研究ばっかしてるしよ。この前、トレーナーが蛍光色に発光してたぜ」
ゴルシはそう告げ、ポケットに入れたスペアポケットに手を突っ込み…麻布を掴む。もし、アルダンが否定すれば強引にでもスピカの部室に何時も通り、拉致するだけだ。
「ええ、それは楽しそうです!!」
だが、その必要は無かった。
「デビューすらしていない未熟者ですが、宜しくお願いします」
ジュニアC メジロアルダン。スピカに加入。
「良し、それじゃ皆で仲良くマリオパーティーでもやるか!!」
「短距離どうしよっか…」
「「「「誰も走れないんですけど」」」」
肝心の短距離は相変わらず不在、どうするの!?ゴルシちゃん!!
次回…短距離は不在!!
そんな時だった。相手チームがやって来たが…そのチームにはクラシック級のエースと言える、サッカーボーイが!?
サッカーボーイ「格の違いを教えてやるよ」
ドラえもん「お願い!!ゴルシちゃん達を助けて!!」
ドラえもん…スピカを救うために走る。そして…
???「入部します」
あのウマ娘が復活する。
スピカ現代編でスピカに加入して欲しいメンバーは?
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アグネスタキオン
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オグリキャップ
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タマモクロス
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フジキセキ
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ライスシャワー
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ミホノブルボン
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ハルウララ
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セイウンスカイ