ドラえもん ゴルシちゃんと未来改編 作:ゴルシ未来人
西暦20××年。ゴールドシップとドラえもんが過去を変えてしまった結果、そこそこ歴史が変わってしまった。しかし、ゴールドシップとドラえもんの存在は揺るがないので問題はない。ドラえもんがゴルシの家に引き取られるのではなく、せわし君に引き取られた世界でのび太がジャイ子からしずかちゃんに嫁が変わっても…せわし君の存在が変わらないように問題はないのだ。
「だぁぁ!!くっそ!!アーモンドアイに勝てない!!」
プレハブ小屋から大きな部屋に変わった未来のスピカの部室。そこで茶髪…いや、光の加減では金色にも見える髪を靡かせたウマ娘の少女が乱暴に壁を殴った。歳は未だ15から16程だろう…クラシック又はシニア1年目と言った所だ。彼女はオルフェーヴル、歴史が変わった影響で誕生したゴールドシップの妹(史実では兄)であり八代目(ここではトキノミノルも三冠を達成している)の三冠馬であり、英雄ディープインパクト以来のクラシック三冠を成し遂げた少女である。
オルフェーヴルはチームスピカ所属のウマ娘であり、ジャパンカップに挑戦したがリギル所属の最強女王アーモンドアイの手で見事に敗北してしまったのだ。別にオルフェーヴルは弱くない、素質だけならスピカのリーダー(この時代)ゴールドシップ、リーダー代理(ゴルシが過去に行ってるため)の史上初無敗のトリプルティアラを達成したデアリングタクトに匹敵…或いは上回る。だが、経験の差でアーモンドアイに負けてしまったのだ。
「オルフェ。落ち着きなさい…全く、貴女は本当に落ち着きがないわね」
黒い髪の少女がオルフェーヴルを宥める。彼女はワールドプレミア。ディープインパクトの遅く産まれた末娘であり、前回の天皇賞(春)を勝ったスピカ所属のウマ娘である。因みに歳の離れた姉達が居ており、その歳の離れた姉達は既に成人している…何処のサザエさん一家だ。
「ゴルシとドラえもんは…まあ、過去に行っちゃったからね」
スピカの良心で優等生、ゴルシの親友であるジャスタウェイというウマ娘がそう言った。ジャスタウェイの父親はアニメに関わる仕事をしている。
「ジャスタウェイ…タクトは?」
「ドラミと病院。屈腱炎治してくるって。今年度の有馬記念で、アーモンドアイとガチンコ勝負するっ為だってさ」
因みにドラミはドラえもんの妹であり、普段はオルフェーヴルと行動を共にするロボットだ。ドラえもんは青色だが、ドラミちゃんは黄色であるしスペアポケットのデザインもお洒落である。
「ディープ伯父さんの最盛期なら…アーモンドアイに勝てるかな?」
オルフェーヴルは額縁に納められ、壁に掛けられた1枚の写真を見る。そこにはゴルシやドラえもんは勿論のこと、現代時代のスピカの集合写真が有った。オルフェーヴルとワールドプレミアの伯母であるスペシャルウィークは勿論、祖母メジロマックイーンの姿もある。過去に撮られた物であり、当時のスピカの面々は皆が若い。
「余裕でしょ?私のパパは最強なんだから」
偉大なる父親を誇り、ワールドプレミアはそう言った。
「待てよ?良いこと閃いちまった!!」
ニヤリとオルフェーヴルは笑みを浮かべた。
「過去から最盛期のパパを連れてくるのはダメよ」
「はは、ちげーよ。若い頃のディープ伯父さんは呼ばないさ…俺が過去に行って、爺ちゃんに鍛えて貰ったら良いんだよ!!」
その後、オルフェーヴルはドラミちゃんに怒られたらしい。
一方の現代。
「えー、お前達。既に教頭先生から聞いてると思うが。今月末からチーム対抗戦に俺達も参戦するぞ」
月曜日の放課後。新たにメジロアルダンをチームに加え、先月から比べると一気にチームメンバーが潤ってきたチームスピカ。未だトキノミノルは出張から帰ってきていないが、チームスピカのメンバーが規定人数の5人以上と成った為かチームスピカもチーム対抗戦に走れるように成ったのだ。だが、考えて欲しい。我等がチームスピカは見事に短距離を走る事が出来る人物が居ないのだ。
「なあ、トレーナー。スピカに短距離出来るヤツは居ないだろ?」
「他の崖っぷちチームも似たような物だけどな」
ゴルシの言葉に賛同するようにそう言った。スピカには短距離スプリンターは存在しない。最悪、マイルならミスターシービーに任せる事も出来るしアルダンもスペも出来なくは無いかも知れない。
だが、短距離は先ず無理だ。コーチであるトキノミノルはダートも芝も含め、全ての距離適性があり…その全てで日本記録(内4つ世界記録)を叩き出した。トキノミノルという異次元の例外、ダートは流石に無理だが全距離適性のあるリギルのマルゼンスキー、トキノミノルと同じく全適性を持っているがぶっ飛んだ異次元の強さではないハッピーミークはどんなレースにも出ることが出来る。だが、普通はそうとも行かない。
あのアメリカの頂点に君臨した我等が教頭サンデーサイレンスでさえ、長距離は走れない。サンデーサイレンスは現役時代短距離から中距離が強い選手だったのだ。
「だが、俺から言わして貰う。今回はスピカ初のチーム戦だ。トキノミノルは出張で居ないし、日本版エクリプス(過去に存在した欧州最強馬。無敗のウマ娘)は出さないでくれって言われるしな」
「いや、トキノミノルさんは全距離対応だからエクリプスさんよりヤバくない?」
スピカは自由主義だ。メンバーが潤えば、対抗戦に出る出ないは自由に成ってくるだろう。しかし、出るならば沖野も当然ながら勝ちに行きたい。そこで、沖野はメンバー配置に口を出すようだ。
チーム対抗戦は5つの種目で競われる。短距離、マイル、中距離、長距離、ダートの5つだ。この5つでチーム戦を行い、多く勝ったチームの勝利となる。格種目に3人まで出すことが出来るが、同じ選手は複数の種目にエントリーする事は出来ない。
何故なら…一時、スピカは短距離サンデーサイレンス、マイル トキノミノル、中距離サンデーサイレンス、長距離トキノミノル、ダート サンデーサイレンスで無双してしまった為だ。これ以降、チーム対抗戦で複数の種目にエントリーは出来なくなった。
「そこで…俺が考えた配置がこれだ」
沖野はそう告げてホワイトボードをひっくり返す。そこには沖野が事前に書いたスピカのチーム対抗戦の配置表が書かれていたのだ。
プランA
短距離 未定。
マイル シービー。
中距離 アルダン、ディープインパクト、スペシャルウィーク。
長距離 ゴールドシップ。
ダート デジタル。
プランB
短距離 ゴールドシップ。
マイル シービー。
中距離 アルダン、スペシャルウィーク
長距離 ディープインパクト。
ダート デジタル。
とプランAとプランBの2つの配置表が書かれていた。
「プランAは短距離を走れるメンバーが見付かった場合だな。むしろ、これが現状の最善だ。プランBは短距離を走る事が出来るメンバーが見付からず、現状でチーム対抗戦に挑んだ場合だ……出来ればこれは避けたい」
「せめて、アタシをマイルにしてくれよ!!」
プランAは短距離が走ることが出来るメンバーがもし、見付かったらの場合だ。プランAが1番の理想だが、それは厳しい。それにアルダンもマイルを走ることは可能だが、彼女は今年にはクラシックが控えており…皐月賞とダービーの事を考慮しても中距離で経験を積ませた方が良いだろう。スペシャルウィークとディープインパクトは未だ成長途中であり、出来れば負担の大きな長距離には未だ出さない方が懸命だ…だからこそ希望種目の内距離の短い方の中距離となる。
だが、プランBはこのままチーム対抗戦に挑んだ場合の緊急プランだ。誰も短距離なんか走れないし、ぶっちゃけやりたくない。アグネスデジタルはダート確定、クラシックに挑むアルダンも中距離確定、この中で1番マイルが強いシービーもマイル決定。デビュー処かレース未経験のスペシャルウィークは中距離、リギルの入団テストで異次元の強さを発揮したディープインパクトは長距離。そして誰もやりたがらない短距離はゴルシに決定である。
「やるしか…無いのか」
ゴルシは思う。いや、閃いた。
「待てよ?ドラえもん!!良いこと思い付いちまった!!アタシをスモールライトで小さくすれば良いんだよ!!」
ゴルシをスモールライトで小さくし、縮んだ身長なら短距離を得意な長距離として走ることが出来る。確かにそれならゴルシは短距離を長距離として走ることが出来るだろう。だが、考えて欲しい。そもそも短距離と長距離はどう考えても距離の関係上、短距離の方がタイムは短い。
「ゴルシちゃん。それでやってもメートル単位の距離は同じだし、小さくなったぶん歩幅の関係で絶対にゴルシちゃんは負けちゃうよ」
「ダメかー!!」
妙案だと思ったゴルシ。しかし、考えて欲しい。体感的に短距離を長距離として走ろうとすれば、ゴルシは身長を半分以下まで縮める必要があるのだ。半分ほどまで縮めれば、短距離を最低でも長距離から中距離として走れるだろう。だが、相手と走るメートルは変わらない。つまり、相手には大幅なハンデを与えて走ることに成るのでゴルシはどう足掻いても絶対に負けるのだ。
長距離ステイヤーはスピードでは絶対に、短距離スプリンターには勝てない。短距離スプリンターは距離の関係で、スタミナの後先を考えずに全力で飛ばすことが出来る。まあ、2年後に天皇賞(春)の後半を短距離スプリンターさえも上回る速度(具体的には800mの世界記録を上回る)で世界記録を叩き出すヤバい選手が現れるが…それは例外中の例外だ。
『リトルココンがレコードタイムを上回るタイム!!素晴らしい!!………だが、その5馬身先を行く化物が居た、しかも1秒出遅れて』
『……彼に勝てるウマ娘は居るんでしょうか?マジで』
「えー、でもデジちゃんはウマ娘ちゃんが多い競技に出たいな~?」
とアグネスデジタルがそう告げる。確かにアグネスデジタルも種目を選ぶ自由は本来なら有るが、残念だが今のスピカにはダートを走れる人材が居ないためダートに出て貰うしかない。
「デジタル。お前がダートに出てくれたら、この写真をやるぜ?」
ゴルシはそう言うと、1枚の写真を取り出した。その写真は風呂上がりなのか?上半身裸でズボンを履いたディープインパクトが牛乳を飲みながらベッドに腰掛けていた。細身ながら鍛えられた筋肉が際立っており、腹筋は見事にシックスパックに割れている。
「アタシが隠し撮りした逸品だ。どうだ?」
「ダートで、でましゅ!!」
デジタル…鼻血を噴き出しながら快諾。アグネスデジタルのやる気が絶好調に成った。全ステータスが上昇した。
「所でトレーナー君。相手のチームは分かるかね?」
アグネスタキオンが沖野に問う。対抗戦が始まるなら、相手のチームも既に判明している筈だ。
「ああ、チームの名前はベガ。中堅のチームで、順位は20位前後って所だ。今のスピカより格上で、ランクはD。
中でも注意すべきは…ジュニアCのエースと言えるサッカーボーイだな」
チームベガ。スピカと違い、全ての種目で選手が複数人揃っており、間違いなくスピカは苦しい戦いを強いられる事は間違いない。
「そうですか…サッカーボーイさんの」
アルダンはサッカーボーイを知っている。サッカーボーイはアルダンのクラスメイトであり、その強さはジュニアCクラス最強クラスであり、学年では1番強いとも言われている。なによりアルダンと違い既にデビューしており、サッカーボーイは3種類の種目で勝っていることだろう。短距離、マイル、最も得意なのは中距離。この3つを走る事が可能であり、長距離は未知数だが現時点ではクラシック三冠を取れるのでは?と注目されている。
「サッカーボーイだけじゃない。スペと同学年であるクイーンベレー、長距離では三冠馬ナリタブライアンの姉であるビワハヤヒデと言った優秀なウマ娘も居る」
間違いなく現時点でのスピカよりも格上。シービーの調子が本来の物に戻れば、間違いなくシービーは勝てるだろう。だが、未だデビューしていないアルダン、スペ、ディープは負ける可能性も高い。そして短距離メンバーが揃わず、ゴルシが短距離を走ることに成れば間違いなく敗北が決まるのだ。
「それに…ベガはスピカと違ってメンバーが豊富だ。入学ほやほやのジュニアAは先ず使ってこないし、全員が多少は経験を積んだジュニアB以降の選手を使ってくる。総合力としては明らかに不公平だ。まあ、完全な平等なんて此の世には存在しないしな…仕方がないか」
完全な平等なんて最初から有るわけがない。貧乏な産まれ、金持ちに産まれた、両親に恵まれた、両親に恵まれなかった、コーチやトレーナーに恵まれた、トレーナーに恵まれなかった、怪我をした、同世代が強すぎた、様々な不平等は此の世に存在する。
「不平等か…ごめん、ゴルシちゃん、皆…僕、ちょっと出掛けてくる」
不平等。その言葉を聞いて思う事が有ったのか、ドラえもんはプレハブ小屋を飛び出して行った。
「さてと…これからどうしようかな?」
栗東寮の寮長室。そこのベッドに寝転がり、フジキセキはぼんやりと天井を眺めていた。リハビリをかれこれ1年ほど続けて来たが、効果は微塵も現れない。杖なしで歩けるように成ったとは言え、2度と走ることは出来ない。これまでの活躍とリギルに所属していた事から、かつてのアグネスタキオンと違って退学勧告は来ないが…トレセン学園の選手として居る意味は有るのだろうか?最近はそればかり考えていた。
リギルは自主的に辞めた。自分はもうリギルに居る意味は無いのだから。
これからの事を考えるフジキセキ。選手生命は最早、絶望的であり、今後の事をどうしようかと考える。母親と同じ女優を今からでも目指してみようかと考える。
「フジキセキさん…居る?」
ドアの外から最近に成って友達と成った猫がたロボットの声がする。何事かと思って扉を開けると、そこにはドラえもんが立っていた。
「やあ、ドラちゃん」
「フジキセキさん…僕、物凄く悩んでいるんだ」
なにはともあれ、フジキセキはドラえもんを部屋の中に招いた。
「フジキセキさん。僕ね、未来からやって来たんだ。未来の道具を使えば、どんな怪我も治せるんだ…勿論、病気でもね。でも……この時代でそれを使って良いのかなって」
ドラえもんは悩んでいる。ドラえもんはフジキセキを助けたい。でもそれは余りにも不平等だ。フジキセキと同じ症状でマトモに走れず、ターフをトレセン学園を去ったウマ娘は多く居る。有名処を上げるとすればブラックタイドと言った選手だろう。彼女達は未だ走りたい筈だ、走りたかった筈だ、でも走るのを諦めるをえなかった。
「ドラちゃんはさ……どうしたいんだい?」
フジキセキはそう言う。
「僕はさ…君を助けたいんだ。でも、そんなの…あんまりにも不平等だよね」
「そうだね。でもさ、ドラちゃん。自分が何をしたいのかだよ」
フジキセキはそう言うと、ドラえもんの頭を撫でる。
「悩んだら自分の気持ちを…思いを尊重しな。悩んでなにもしなかったら、きっと後悔しか残らないよ」
フジキセキの言葉を聞き、ドラえもんは四次元ポケットに腕を突っ込んだ。
「ありがとう…フジキセキさん。そして御願い…ゴルシちゃん達を助けて」
一方のスピカ。
スピカの面々は部室の前で準備体操を行っていたが、彼女達の目の前に来客がやって来たのだ。
「よぉ!!アルダン、お前チームに入ったんだってな」
チームベガに所属する一部のメンバーである。今年クラシックに挑戦し、フードを被った前髪が特徴的なウマ娘 サッカーボーイ。白髪で眼鏡を掛けた美女 ベガのリーダーであるビワハヤヒデ。ジュニアBであり、期待の新人 グリーンベレーの3人だった。
「サッカーボーイ。今日、私達は宣戦布告では有りません。挨拶ですよ」
「分かってるよ、ハヤヒデ。まあ、良いさ……勝つのは私達だ。スピカで強いのはミスターシービーだけだからな、そのシービーも
ミスターシービーは三冠馬。しかし、現在はスランプに陥り、連敗中。世間では終わったウマと言われており、サッカーボーイの言葉に反論したかったが事実だから反論出来なかった。
ミスターシービー以外はデビューしていない。ゴルシはデビューを未来でしてるが、この時代では無名も良いところ。
「アルダン。お前、対抗戦は何ででるんだ?」
「クラシックを想定し、中距離です」
「だったら、格の違いを見せてやるよ」
格の違いを見せてやるよ。つまり、サッカーボーイは対抗戦では中距離を走ると言うことだ。既にサッカーボーイは短距離、中距離、マイルをレースで勝っており自信はたっぷりだ。
その時だった。ザッザッ…と地を蹴る走る音が響いた。
そして…アルダンとサッカーボーイの間に、1人のウマ娘が走って割り込んだ。そのウマ娘は……
「ふぇ!?フジキセキさん!?なんで、走れるの!?えっ!?」
そのウマ娘を見たディープインパクトが驚いた。当然だ、走って割り込んだウマ娘は2度と走れないと言われて…最強チームを去ったフジキセキだったのだから。
「やっほー、ディープ。元気そうで良かったよ。リギル時代の君はいつもペコペコだったからね。
そんで君がスペシャルウィークだね?ディープから話は聞いてたよ、ディープ位食べるお姉ちゃんだってね」
「えっ?あっはい」
フジキセキはディープとスペにそう言うと、サッカーボーイに視線を移す。
「成るほどね…君は中距離に出るのか。短距離に出るなら、私の丁度良いリハビリに成ると思ったんだけどな?」
「どういう事でしょうか?」
ビワハヤヒデがその場に居る全員の疑問を代弁する。すると、フジキセキは1枚の紙を取り出した。それは入部届けであり、名前の欄にはフジキセキの名前、入るチームはスピカの3文字が有ったのだ。
「たった今から私はスピカのメンバーだからね。専門はマイルだけど、短距離でも中距離でも走れる。以後、宜しくね」
「「「「えぇぇぇえーー!?」」」」
フジキセキ。スピカに電撃入部。
「ハナさん。お別れを言いに来ました」
フジキセキはリギルのトレーナーである東条の所に向かい、別れを告げた。脚はドラえもんのお陰で治った。しかし、彼女はリギルではなくスピカをチームに選んだ。リギルからすれば裏切り行為だが、東条の表情は何処か嬉しそうだ。
「そう。結局こうなったわね」
東条はそう告げ、瞳を1度閉じて開ける。
「もし、貴女がスピカ所属なら…昨年度の三冠馬はブライアンじゃなくて間違いなく貴女だったわね。ディープは…向こうで元気だったかしら?」
東条は未だにディープインパクトの事を気に掛けていた。東条はディープインパクト程の素質を持った選手を見たことがなかった。外見では明らかに素質は無いのは確か。しかし、いざ走り出せば異次元の肺活量から繰り出されるスタミナ、そのスタミナとインナーマッスルが生む反発力が可能とする異次元のスピード。
「はい!!元気でしたよ。夕飯ももりもり食べてましたし」
「あの子をお願いね。あと沖野にも伝えて。ディープインパクトを
もし、トキノミノルを越えるウマが居るとすれば、それは間違いなくディープインパクトだろう。
彼女にとって教え子は娘や息子同然。息子は食事管理が合わず、抜けてしまったがそれでも変わらない。
「対抗戦…立場上、応援できないけど。応援してるわ」
東条はそう告げてフジキセキの前から去っていった。
「教頭!!お願いや!!ウチを鍛えてや!!ダートに転向しても活躍できへんし、チームも追い出されたんや!!ウチもシニアやし…どうすれば良いんや!!」
一方の教頭室。そこでは上手く活躍できず、ダートにもコンバートしたが活躍できず、シニアに進学したのは良いが低迷するウマ娘がサンデーサイレンスに助けを求めてきた。
そのウマ娘はタマモクロス。実家はド貧乏であり、出走手当てと奨学金で学費を何とかしている今年シニアクラスに進学したばかりのウマ娘だ。
タマモクロスは昨年度の成績はダメダメも良いところ。ダートにも転向したが、結果は変わらず。なんやかんやあって今のチームを辞める羽目に成ってしまい…正に路頭に迷っている所だったのだ。
ぶっちゃけタマモクロスは体格には恵まれていない。身長も成長期で早生まれなディープインパクトよりも低く、体格のアドバンテージは望まれていなかった。
「オカンと約束して上京して来たんや!!日本一のウマ娘に成るために!!だから…御願いや!!」
タマモクロスは両膝を地面につき、更に両手も地面に着けた。所謂、土下座と呼ばれる行動を行おうとした。
「頭を上げろ。日本一のウマ娘に成りたいと言ったな?」
「成りたいんや!!御願いや!!オカンとの約束なんや」
『人種、男女、肌の色なんて関係ない!!アーサー、いや親父!!俺様は必ず、アメリカの頂点に立ってやる!!
アーサー・ストローとその妻の決断が…男のウマ娘を引き取った事が間違いじゃなかったって事を全世界に知らしめてやる!!』
サンデーサイレンスの脳裏に子供の頃の記憶が甦る。少年期、サンデーサイレンスは養父と約束した。アメリカ一のウマ娘に成ると誓った過去の事だ。
「分かった…タマモクロス。脚質は?」
「今まで色々やってきたんやけど…一応、追い込みが良いと思うんや」
追い込み。何の偶然か。サンデーサイレンスの得意とした脚質は世間では逃げと言われている。だが、サンデーサイレンス本人からすれば半分正解半分間違いだ。サンデーサイレンスの脚質は追い込み。かつて…サンデーサイレンスの逃げ対策をしてきたイージゴア含む数名を追い込みで圧倒した過去さえも有るのだから。
「良いだろう。追い込みで良いなら、俺様が教えてやる」
芦毛の稲妻が覚醒するまでもう少し。
次回……2017年度のスピカが完成する!?
サンデー「おい、俺の新弟子見てくれないか?」
タマモクロス「このチームがウチの新しいチームかいな?」
トキノミノル「ただいまですね。此方、私が笠松からスカウトした」
???「オグリキャップだ」
そして後にスピカは語られる。スピカの追い込みはマジでヤヴァイ連中しか居ないと(タマモクロス、ゴルシ、そしてディープインパクト)
???「うららーん!!えっへへ、私も転入するぞ!!」
トキノミノルから中央の話を聞いて、ど根性娘の転入健闘も始まる!?
サンデー「何時から俺の息子が1人だけだと思った?」
ステゴ「バブー」
この世界にはステゴの因子を持った存在が2人居る。キンイロリョテイとステイゴールドの2人だ。キンイロリョテイは女だが、ステゴは男…果たしてステゴはウマ娘なのか!?それとも人間なのか!?
ステイゴールドどうする!?なお、現在は幼稚園児である
-
男のウマ娘の子供
-
人間の子供