我、汝の罪を裁くものなり   作:ruly714

10 / 13
今回、投稿遅くなり申し訳ありません。
次話も閑話を投稿する予定なのですが、少し投稿のペースが不安定になりそうです。


初めての友人

◇ 【裁判官】ファトレティ・ロウ

 

翌朝、私はデンドロに戻ってきた。今日から暫くは法学校で講義を受けることになる。ヴァルナも一緒に教室に行って講義を受けていたのだけどその途中、いきなり【裁判官】ギルドから呼び出しがかかった。ギルドに入るとエリーゼさんが私に説明をしてくれた。

 

「講義を受けてもらっている中申し訳ありません。」

「突然、至急ギルドまで来るようにということで呼ばれましたけどどうしたんですか?」

「ええ、今回<マスター>が取調べを受けておりまして同じ<マスター>なら早く取り調べが終わるかも知れないということで一度試験的にお願いしたいと要請が来まして、そこでロウさんにお願いしたいということです。」

「先程まで妾たちは法学校で講義を受けておりましたけど講義はどういう扱いになるのでしょうか?」

「そちらは【裁判長】から出席扱いで構わないと伺っておりますよ。」

 

【裁判長】のお墨付きがついているんだね。じゃあ、出席日数の件は気にしなくても大丈夫か。

 

「ありがとうございます。では、妾たちはその取り調べのところに行けば良いのですね?」

「はい。そうなります。場所はこちらの紙に記載されていますのでよろしくおねがいします。」

「わかりました。では行ってきますね。」

 

さて、取り調べを受けるような<マスター>とは一体どんな人だろうか?変な人じゃなければいいんだけど……。

 

「マスター、心配されなくても問題ありません。危険な方であれば取り調べを受ける前にデスペナルティを受けております。」

「なるほど……、って私デスペナルティって知らないや。どんなことになるの?」

「確か現実時間1日のログイン不可だったかと思います。」

「こっちで3日何もできないんだ……。ただでさえ70日の講義という物があるから、私たちは極力そういう事にならないようにしないとね。」

「そうなりますね。妾たちはしばらくは日常的には危険なことは遭わないと思いますので危険な箇所に寄らないとかで回避できるとは思います。」

「その危険な箇所に今から私たちは向かうんだよね……。」

「マスターは妾が守ります。万が一のときは一目散に逃げてください。」

「そうならないように立ち回ろうね。変に刺激をしないようにしないと……。」

 

 

到着して取り調べ室に入ると中に狼の着ぐるみを着ている人がいた。

 

「さっきまで言っていた担当の人だワン?俺は無実だワン。」

 

言葉の最後もなんかすごく違和感が……。着ぐるみに合わせてるのかな?

 

「えっと、私ほとんど初めて他の<マスター>に会うんですけど皆こんな格好なんですか?」

「ん?ここのティアンは<マスター>に会っていることが多いだろうからそんなことを言わないだろうし……。あんたも<マスター>なのかワン?」

「そうですけど……。」

「マスターの質問にも答えていただけますか?」

 

ヴァルナが私の質問を無視されたことに腹を立てたのか少し怒ってる。気にしなくても大丈夫だよ。取り調べにマスターが来るなんて普通は

 

「ごめんだワン。これは俺の深い事情があるワン。<マスター>が全員着ぐるみを着てるわけではないワン。」

「そうなのですね……。今回の取り調べを行う【裁判官】のファトレティ・ロウと申します。こちらはヴァルナ。私のパートナーです。」

 

ヴァルナは私の紹介でお辞儀をした。

 

「<エンブリオ>?こんな人型なガードナーは初めて見るワン。俺はシュウ・スターリング。【壊屋】だワン。」

「メイデンって言うタイプのようです。私はヴァルナしか<エンブリオ>は見たことが無いので珍しいとかはわからないのですが……。」

「俺は初めて見たワン。」

 

メイデンってやっぱりレアカテゴリってやつなのかな?全然他の<マスター>と交流が無いから何がレアカテゴリで何が普通なのか全然わからないよね。

 

「そうなのですか……。早速で申し訳ありませんが本題に進ませていただきます。今回の取り調べの内容として、無許可での販売行為というのがありますがそれは事実ですか?」

「その場所で販売許可がいるなんて知らなかったんだワン。信じてほしいワン。」

「それは信じますよ。極悪な罪を犯してるわけでもないので罰金を支払って貰えればすぐに開放できるらしいのですが、今回は初めての<マスター>ということで私が呼ばれたみたいです。」

「売上全没収なんてひどいワン。どうにかならないかワン?」

「難しいですね。これを許してしまうと無許可での営業が増えてしまうとのことで今回は罰金となりますが、支払っていただければ明日以降希望日の許可をだすようですよ。」

 

シュウさんの今回の場合は悪質でもなく法外な値段で売ってるわけでも無いので変に荒立てて反感を買うよりは罰金にすることで国庫の足しにしたいとのことを言われた。

 

「出さなかった場合どうなるワン?」

「この場から帰すことができません。おとなしく支払ったほうが時間を無駄にせずにお互いに良いと思います。」

 

そう言うとシュウさんはティアンの担当者を呼ぶように言ってきて支払いと明日以降1週間分の販売許可をもらっていた。

 

「これで釈放ってことでいいワン?」

「そのようです。今後はお気をつけください。」

 

捕まって取り調べを受けるのは大変だろうからね。私が取り調べを行うことは今後無いとは思うけど……。

 

「それなんだが、時間が良ければ一緒にモンスターを狩りに行かないワン?今日の売上を回収するのはモンスターを倒したほうが良さそうなんだワン。それに今まであったこと無いタイプの<マスター>だし、興味あるワン。」

 

これは初めてのパーティープレイというやつかな?でも、講義があるから一度戻らないといけないからなぁ。一度シュウさんに遅くなっても良いかの確認を取らないと。

 

「マスター、今から戻っても本日の講義に間に合いません。このままシュウさんとお付き合いして問題ないかと思います。」

 

言われて時計を見てみると今日最後の講義の開始時間になっていた。これじゃ戻ってもほとんど講義に出られないね。

 

「なら、ご迷惑でなければお願いしても良いですか?ただ、私は基本何もできませんが……。」

「誘ったのはこっちだから気にしないでほしいワン。じゃあ、早速行くワン。」

 

他の<マスター>と一緒の活動は初めてなのですごく楽しみ。他の<マスター>ってどんな戦い方をするだろう。

 

 

「オラオラオラ!!!ドロップを大量に落とすワンー。」

 

一緒に近く狩場である<ノズ森林>でパーティを組んで楽しんでいるがシュウさんが凄まじい。

一言で表現すると暴風って感じ。敵を見つけるとマシンガンが火を吹いて敵が一瞬で光の塵に変わっている。

 

対する私はというと……

 

「ヴァルナ、MPの方は大丈夫~?シュウさんが倒し漏らした敵は多くないけど戦ってる敵の数が私たちのときと桁違いだから気をつけてね。」

「問題ありません、マスター。少し消費がありますが今のペースではなくなる前に終わるでしょう。ただペースが上がると持たなくなりそうなですので、その時はシュウさんに勢いを落としてもらうように言えば大丈夫でしょう。」

「了解~。ドロップアイテム整理しておくね。」

 

基本的に今の私たちの戦い方は<原初の水>で操作した水球を相手の口や鼻に覆って呼吸困難にさせて倒す方法くらいしか無い。あとはシュウさんが見つけた敵の足首辺りに水を配置して移動を鈍らせるとかの補助だね。

あんなふうに敵をなぎ倒していくシュウさんを見てると私はすごく足手まといな気がするんだよね。ヴァルナのマスターだからここにいられてるって感じがする。

 

「シュウさんMPとかSPは大丈夫ですか~?足りなければポーションをお渡ししますよ~。」

「大丈夫だワン!水で相手の足が鈍ってるおかげでいつもよりも高効率で倒せてるワン!」

 

 

「にしても、ロウとヴァルナは面白いワン。思っていた以上に弱っちくてびっくりしたワン。しかもデンドロ内で1ヶ月も経つのに第Ⅰ形態のままだとは思わなかったワン。」

「やっぱり強くはないですよね……。ヴァルナの進化にしても全然兆しが無いんですよね。シュウさんみたいに進んでると羨ましさがありますよ。」

 

自身でも弱い方だと思っていたけど他の<マスター>に弱いと言われると結構ショックだ。

 

「妾も進化したくても進化できないので……。何かコツみたいなのはないのでしょうか?」

「進化は突然起きるワン。何が要因なのかわからないので、時間がある時こうやってモンスターを倒してみるのはどうだろうワン。」

「こういう時間をとるのが大変なんですよね。今は法学校での講義をやるように言われてますので。」

 

70日の法学校での講義があるのだ。しばらくはパーティプレイって言うのは難しいね。

 

「それは難儀だワン。俺が知っているマスターだとロウと比較すると圧倒的に戦闘能力が高いからモンスターを倒すのも楽そうだワン。でもロウは一体を倒すのに数分は掛かって時間効率が最悪ワン。まぁ生物であればほぼ必ず倒せるという点があるのは救いだけどワン。」

「確かにそうなんですよね。今度戦闘系のジョブを取ろうと思ってるんですけど最初のレベル上げが苦労しそうで……。」

「よければフレンドにでもなっておくワン?時間ができた時に呼んでくれれば一緒に遊ぶワン。それに最初のレベル上げは今日の取り調べの借りということで手伝うワン。」

「本当ですか?私シュウさんが初めてのフレンドになります!これからよろしくおねがいします!」

 

システム画面からシュウさんのフレンド登録の申請が来ていた許可をした。

 

「もちろんだワン。一緒に遊ぶワン!」

 

これから先、事あるごとに呼び出されるようになるトラブルメーカーとこうしてフレンドになったのであった。

 

 

 




原作キャラの口調はこんなのでいいのかな?って思いつつ書いてみました。いかがですかね?

フィガロさんも出そうと思って色々調べてたらこのくらいのタイミングだとギデオンにいる感じなんですよね。
出すつもりで書いて調べてみたら出すのが難しくて書き直した次第です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。