Prologue〜幻想入り〜
「走れ!」
「クソ!崩落が始まった!とっとと逃げないとヤバい!」
「分かってるっつーの!」
「2人共黙って走れ! じゃなきゃ俺達3人まとめてヴァルハラ送りだぞ!」
地下施設の通路を3人の少年が走っている。
彼らはバイオテロと戦う兵士だ。
1年前、彼らはバイオテロに巻き込まれた。世界は崩壊し、少年達は仲間と共に逃げ続け、とある組織に拾われた。
それが、バイオテロ終息の為に戦う多国籍軍、タスクフォース148だ。
彼らは黒幕の1人、ロイ・サージェンスキーの地下施設へ攻撃を敢行、見事ロイを倒した。だが、ロイは死に際に自爆装置を起動させ、彼らをまとめて葬ろうとした。そして現在に至る。
「フォートレスからバルチャー3-1! 何が起きた!?」
「バルチャー3-1からフォートレス! タンゴジョーカーの
「了解! ヘリを送る。絶対に乗り込め!」
だが、コンクリート製の天井が崩れ、少年達に降り注いだ!
「だぁっ! クソが!」
瓦礫が降り注いだその時、少年達は謎の浮遊感を感じながら視界がブラックアウトし、意識を失った。
side unknown
『お前の父親でいられる内に、俺を殺してくれ。』
俺は拳銃を構えている。
『今度こそ、お別れだな。』
そう言って俺はトリガーを引く。
気が付くと、見知らぬ天井があった。右手は拳銃を握るような形。あれは悪夢か?
にしても、ここはどこだ? 見たこと無い天井だ。USSポセイドンの仮眠室でも、基地でもない。
体を起こす。少し視界がはっきりしてきた。
俺は見知らぬ和室の布団に寝かされていた。上着は脱がされ、ボーダーシャツにズボンという格好だ。装備が消えた?
と思ったら布団の隣にまとめて置いてあった。
デジタルフローラ迷彩の
そして個人用電子戦術支援システム、通称タックゴーグル。
上着を着て、すぐにタックゴーグルを装備する。インカム、操作ディスプレイ、ゴーグルの3つで1セットだ。ゴーグルが画面になっていて、様々な便利機能が使える。
ディスプレイを左腕に装着し、起動する。問題無し。システムチェックをかける。すると、通信とGPSがダウンしている事が分かった。ついてねぇな。
そう言えばあの2人は無事か? すぐにディスプレイを操作し、分隊員のバイタルデータを表示する。
『Kannami Yuusuke 62bpm
Hasegawa Tooru unknown
Takami Hiroyuki unknown』
通信がダウンしてるせいか、仲間のバイタルデータも不明だ。これじゃあいつらが生きてるかどうか分からない。
その時、襖が開く。
「あら、目が覚めたの?」
・・・入って来たこの少女は多分巫女だろう。だが、なぜか袖が本体と分離していて、腋が開いてる。そして本体部分は赤で、首に黄色のスカーフ、トドメとばかりに頭にデカいリボン。間違っても俺の知ってる巫女じゃねぇ。
可愛いと思った事は、とりあえず伏せておく。
敵? いや、流石に違うか。
「とりあえずな。」
「そう。私は博麗霊夢。霊夢と呼んで頂戴。で、あなたは?」
「俺は函南祐介。」
「そう。で、あなたと話したいって人がいるんだけど。」
「いいけど、ついでにここがどこか教えてくれないか?」
「いいわよ。ついて来て。」
俺は霊夢について居間へ向かった。
side unknown
「う・・・ああ・・・」
俺は死んだのか?
草の上でうつ伏せに倒れている。ここはどこだ? 本当にヴァルハラにでも来ちまったか?
装備を確認。タックゴーグル、MARPAT迷彩の
体を起こし、傍らに落ちていた
・・・通信とGPSが死んでるな。
そして回りは森。いつの間に森に来たんだ? そしてあの2人はどこ行った?
「お! こんなとこに!」
ん?なんか人の声が聞こえたな。ちょっと行ってみよう。
そこでは、白黒のエプロンドレスに、黒のとんがり帽子を被った金髪の少女がキノコ狩りをしていた。
「なあ、ちょっといいか?」
「ん? 見慣れない格好だな。お前、外来人か?」
「なんだそりゃ?」
「順序がおかしかったな。私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだぜ!」
魔法使い? いつの間にファンタジーの世界に来ちまったんだ? 俺は血生臭い戦場にいたはずだぞ?
「鷹見弘行だ。普通の兵士。」
「ふーん。まあ立ち話もなんだし、私の家に来ないか? すぐ近くなんだ。」
・・・魔法の実験とかに使われそうだが、仕方ない。もしそんな事しようもんなら
「頼むよ霧雨さん。」
「固っ苦しいのは嫌いなんだ。魔理沙って呼んでくれよ弘行。」
「了解だ。魔理沙。」
俺は魔理沙について行く。結構砕けた性格なのか?
・・・タイプだと思ったのは秘密にしておこう。あいつらに知られたら何ておちょくられるか分かったもんじゃない。
side unknown
「・・・い、・・・るんだ。」
「んん。」
「おい、起きるんだ。大丈夫かい?」
目を覚ますと、白髪のメガネの男性が俺の体を揺すっていた。
「あれ? 俺死んだんじゃ? そしてここはどこだ?」
辺りには森がある。そして目の前には香霖堂と看板に書いてある店がある。店先にタヌキの置物やらバス停やらガラクタが置いてあるが。
「ここは魔法の森。君は僕の店の前で倒れてたんだが・・・ひょっとして外来人かい?」
「なんだそれ?」
聞いたことのない地名と単語だ。マジでここはどこなんだ?
「まあ、店の中でゆっくり話すよ。落し物は無いかい?」
俺は装備をチェックする。
ウッドランド迷彩の
「大丈夫。持ち物はこれで全部です。」
「そうか。そう言えば名前を言って無かったね。僕は森近霖之助だ。」
「俺は長谷川暢です。」
俺は香霖堂の中へ入り、この世界について詳しく聞く事になる。
函南と鷹見は無事かな? 分隊長の函南は多分無事だろうけど、鷹見あたり痛い目見てそうだ。
この小説を読んでいただいてありがとうございます!
「後書きコーナーin 主の部屋。函南祐介だ。よろしく。」
さて、いきなり崩落に巻き込まれてましたが、その理由は後ほど彼らの口から語られる事になります。
また、最初の方で出てきたタックゴーグルなどのオリジナル装備は設定集に書く予定です。
「あと、外の世界で起きた一連の事件についても、俺達が本編で口にしたら設定集に更新という形になるかな。」
さて、函南の幻想入り地点では6月25日。紅魔郷以前となります。
これからどうなるのか?
それでは次回もよろしくお願いします!