東方〜2つの世界の守り人〜   作:Allenfort

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さて、今回はサブタイトルから予想がつくと思います。

祐「あ・・・(察し)」

それでは本編をどうぞ!


mission10 メイド長と上級曹長

side 霊夢

 

ベッカーが門番を倒して館の中に入ったけれども、中は外と同じように紅くて、目に悪いわね。

 

そして今、メイドと思わしき妖精から攻撃されていて、廊下の曲がり角に身を隠している。

 

「ターゲットダウン!」

 

「クリア! 進むぞ!」

 

2人は角に隠れて上半身と銃だけを出し、正確な射撃で妖精を全て倒した。

 

2人共、戦闘に相当慣れているように見えた。本当に動きに無駄が無い。洗練された動きだった。一体どうしたらあんな戦い方が出来るのよ?

 

 

side 祐介

 

 

全く、うじゃうじゃ出て来やがる。あまり強くは無いんだが、よってたかって弾幕を張られると反撃するのもキツい。あの弾幕魔を連れて来たのならもっと楽に進めたかもしれないな。

 

「全く手厚い歓迎だな!」

 

俺は皮肉を言う。最も、妖精にどれだけ意味が理解出来るかは疑問だがな。

 

「招かれざる客は弾幕をもっておもてなしってか? 上等だ!」

 

ベッカーはブラインドファイア(銃だけ物陰から出して乱射すること)で反撃する。

 

ドンパチやりまくってどうにか妖精メイドの襲撃を退け、前進する。

 

「12時の方向にドアだ。祐介、同時攻撃行くぞ。」

 

「ウーラー。霊夢、俺の後ろにいろ。」

 

「分かったわ。」

 

俺はドアの左側、ベッカーは右側へ付き、片手でドアノブを持ち、同時にドアを押し開けて突入する。そこは広間になっていて、奥にはT字に分かれた階段がある。

 

「陽動とは、随分手の込んだ事をしてくれるわね。」

 

階段からメイドが降りてきた。銀髪にカチューシャ、青と白のメイド服。明らかに妖精メイドではないな。

 

「陽動? 祐介、そんな事したか?」

 

「No,sir.(いいえ)」

 

陽動なんかした覚えは無いぞ?

 

「で、この霧をだしたのは誰? あんたではなさそうだけども?」

 

霊夢がメイドに言う。

 

「そうよ。この霧を出したのはお嬢様だもの。」

 

「なら、そのお嬢様の所まで案内してもらえる?」

 

「それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できないわね。」

 

俺の後ろにメイドが移動した!? モーションスキャンも一瞬遅れて反応してる。

 

何よりも問題なのは、俺の首にナイフを突き付けられていることだ。ノドぶった切られるかもな。

 

「博麗の巫女と外来人2人。博麗の巫女はともかく、外来人ごときがお嬢様はおろか私にかなうとでも?」

 

状況はこの間に把握した。どう動くべきか、瞬間的に思い浮かぶ。奴は俺の背後、右からナイフ。

 

「なら・・・」

 

左手でメイドの手首を掴み、一本背負いを食らわし、床に叩き付けると同時に右手で腰のカランビットを抜き、メイドの首に突き付ける。

 

「試してみるか?」

 

するとメイドは一瞬で消え、階段の所に現れる。

 

「あら、まさか外来人ごときに一本取られるとは思っても見なかったわね。」

 

「はっ、俺は外の世界の兵士なんでね。次に俺に対してナイフを突きつけるなら、すぐにノドをぶった切る事だな。」

 

だいたい、ナイフ突き付けて脅そうったってそうそう上手くは行かない。

 

「面白いわね。残機3でどうかしら?」

 

「乗った。ベッカー、霊夢。あいつは俺がやる。」

 

「大丈夫なの?」

 

霊夢が心配そうにしている。

 

「霊夢、さっきの見てただろ? 祐介は大丈夫だ。行って来い弟よ!」

 

ベッカーは俺を送り出す。俺は少し笑って見せ、メイドの方を向く。

 

「俺は函南祐介。階級は上級曹長。」

 

「私は十六夜咲夜。紅魔館のメイド長。」

 

お互い名乗り、にらみ合いになる。俺は奴の瞬間移動を警戒して、ローリング回避出来るように身構える。

 

咲夜が先に動き、俺にナイフを3本投げる。

 

が、次の瞬間にはナイフが増えた! 多すぎる! 撃ち落とすのは不可能!

 

右にダッシュし、軽くジャンプ、足の裏と床にN極の磁力を帯びさせ、反発力で宙返りし、ナイフの隙間をかいくぐる。瞬間移動だけじゃないのか!?

 

その後ろでは床にナイフが無数に突き刺さっている。殺す気満々だな。

 

「いい反応ね。」

 

「はっ、その程度か?」

 

着地し、咲夜にホロサイト(光学照準器)のサークルドットを合わせ、撃つ。が、回避されてしまう。

 

「そろそろ行くわよ。 幻在『クロックコープス』!」

 

咲夜が通常弾幕を放ち、次の瞬間、大量のナイフが現れる。

 

「おいおいマジかよ!」

 

どうにかナイフを避け、咲夜に弾幕を撃ち込む。セミオート(単発)なんてケチケチせずにフルオート(連射)で応戦だ! すぐにG36Cのセレクターを切り替える。

 

咲夜がもう1回同じのを撃つ。

 

俺は気付いた。

 

床や壁に突き刺さったナイフが1本残らず消えている事に。

 

ナイフが消える、瞬間移動、ナイフを増やす。これらから分かる事は何だ?

 

まずは回避に集中だ。運良く咲夜にヘッドショットが決まり、スペルブレイク。

 

「ったく、マジシャンにでもなったらどうだ?」

 

「興味無いわ。にしても、まだ軽口叩ける程の余裕があるとはね。」

 

余裕があると言えば嘘になる。グレイズした時に腕に切り傷を数箇所負ってしまったからな。まあ、この程度なら何時も通りだ。

 

咲夜はまた瞬間移動する。今度は? いない?

 

『背後に敵』

 

ゴーグルに表示! 振り返ると・・・

 

ドスッ!

 

胸にナイフが突き刺さり、衝撃でよろける。油断した・・・

 

「祐介!」

 

「大丈夫だ霊夢! 貫通はしてない!」

 

ぶっ刺さったが、タクティカルベストの装甲が防いだ。カーボンナノチューブを繊維状に織り込んだ装防弾装甲入れてるんだ。鋼よりも硬く、綿よりも軽い。

 

ナイフを引っこ抜いてその辺に投げる。

 

「あら、そのベスト意外と固いのね。1着貰おうかしら。」

 

「残念ながらこいつは支給品なんでね!」

 

左右に移動しながら撃つ。

 

「幻象『ルナクロック』!」

 

今度は波紋状に通常弾幕。次の瞬間にはナイフが飛んでくる。

 

そして、咲夜がナイフを出現させる直前、手に何かを持っていた。あれは懐中時計?

 

「全く、埒が明かねぇな! 防符『マグネティックフィールド』!」

 

俺の周囲に球体の結界を張り、その結界をナイフと弾幕が通過する。

 

「結界の意味が無いわよ?」

 

「それはどうかな?」

 

ナイフと弾幕は俺に当たる寸前に、もう一つの半球体の結界に貼りつく。そしてゆっくりと俺の周囲を回り始める。

 

「どういうこと!?」

 

「なーに、さっきの結界は相手の弾幕に磁力を与える為の物なのさ。で、もう一つの結界に発生させている磁力でくっ付けただけだ。ほら、返すぞ!」

 

弾幕だけを咲夜へ撃ち返す。俺の仮説が正しければ咲夜はもうナイフを使えないからな。

 

はね返すだけではなく、こっちも弾幕を撃ち込む。命中確認。

 

「さて、どうする? お前はもうナイフを使えないだろ?」

 

「あら、どうしてそう思うのかしら?」

 

「さっきから投げたナイフが消えてるからおかしいと思ってたんだよ。どう考えてもその軽装でこの量のナイフを持ち運ぶのは無理だ。それに瞬間移動とナイフを増やしているとこからみて、時間を止められるんだろ?」

 

「ご名答ね。私の能力は『時間を操る程度の能力』だけど、ナイフが無くても弾幕は撃てるわ。奇術『エターナルミーク』!」

 

最後の抵抗とばかりに大量の弾幕を放ってきた。

 

磁力を切ってナイフを落とし、スリングでG36Cを肩に掛け、ホルスターからMk.23とカランビットを取り出し、咲夜に突っ込んで行く。

 

弾幕の嵐を避け、咲夜の手の懐中時計のチェーンにカランビットの刃を絡め、時計を奪い、頭にMk.23を突きつけた。

 

「チェックメイト。俺の勝ちだな。」

 

「なら、トドメを刺せば?」

 

「ごあいにく様ながら、この状態で撃つ気にはならねぇな。ほら、大事なもんだろ?」

 

俺はMk.23をホルスターに戻し、咲夜に懐中時計を返す。

 

「で、どうする気?」

 

「な〜に。お嬢様とやらを探すさ。しらみつぶしに探せばどっかにいるだろ。」

 

「・・・仕方ないわね。案内するわ。」

 

「いいのか?」

 

「屋敷をめちゃめちゃにされたらたまったものじゃないもの。」

 

「そう言う理由か。ま、いいや。霊夢、ベッカー! 行くぞ!」

 

「その前に祐介、その腕大丈夫なの?」

 

霊夢に言われて思い出したが、腕が切り傷だらけで多少出血してる。

 

俺はベルトポーチからメディパックを取り出す。プラスチック製の注射器には鎮痛と止血作用を持った薬品が入っている。成分は機密だ。

 

腕に打つと、みるみる止血が止まる。

 

「これでよし。」

 

「そう言えば祐介って戦闘救命士(コンバットライフセーバー)だったな。」

 

ベッカー、忘れないでくれよ。

 

 

その頃・・・

 

 

「クソ! 長谷川! あいつどっちに行った!?」

 

「見えない! 魔理沙は!?」

 

「弘行! 後ろ!」

 

「きゅっとして・・・」

 

「ヤバいの来るぞ! 総員回避!」

 

「どかーん!」

 

「うぁぁぁ!!」

 

「おい鷹見! しっかりしろ!」

 




祐「危なかったな・・・」

咲「その前に、いきなり一本背負いはヒドいじゃないの。」

祐「ナイフ突きつけられたんだ。他に選択肢があるか?」

まあまあ。とりあえず、祐介vs咲夜でしたが、感想は?

祐「一瞬、『あ、俺死ぬんじゃね?』って思った。」

咲「あのスペルカード、驚いたわよ。」

あ、あれか。マグネティックフィールドには弱点あるけど。

祐「ああ、熱はダメなんだろ?」

ご名答。にしても、ベストに入れてる防弾装甲(一応これは架空装備)なければ初っ端から主人公死亡だったかも・・・

祐「おいやめろ!というか最後のってまさか・・・」

それは察して。

それでは次回もよろしく!
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