祐「それでは本編をどうぞ!」
side 祐介
フランの攻撃を避けながらも霊力弾をフルオートでぶっ放す。フランの弾幕がかする度に衝撃で気絶しそうだ。まるでぶん殴られているみたいだ。骨が持てばいいのだが。
「行くよ〜! 禁忌『カゴメカゴメ』!」
フランが弾幕の檻を作り出し、俺を取り囲む。動きを制限されたな。まあ、それくらいどうってことはない。
と、思ってたら、フランが大型弾幕を撃って来た! しかも檻が崩れ始める。閉じ込めて崩すのかよ!
磁力を使って急上昇し、網目の間をくぐり抜けて躱す。かなりのGで体が軋む。
空中で逆さになったところでG36Cを構え、フランに向けて撃つ。が、かすりもしない。そもそも、命中精度を極限まで向上させ、連射速度を犠牲にするという弾幕ごっこではガチで不利なカスタムがしてあるのだ。まあ、備えはある。腕のポケットからスペルカードを取り出し、宣誓する。
「射符『ルミナスシューター』!」
連射速度が上昇する。それも命中精度を保ったままで。
フランの弾幕をバレルロールやループを駆使して躱しながらも光る弾幕で反撃する。実包と違い、反動が殆ど無いので片手でも撃てる。本体が重いけど。
どうにかスペルブレイクさせた。が
「やるね! 禁忌『レーヴァテイン』!」
フランが持っていた黒い棒が炎の剣になる。そんなの聞いてないぞ!?
横薙ぎにされ、咄嗟にバックステップで距離を取るが、剣先にベストの腹の辺りを斬られ、吹っ飛ばされる。
「うわぁぁぁぁ!!」
「祐介!」
吹っ飛ばされ、床を何回か転がる。レーヴァテインで斬られた時にスリングが切れ、G36Cが吹っ飛ばされてしまった!
G36Cは床を滑り、レミリアの玉座の辺りまで吹っ飛ぶ。距離11m。銃を取る前にやられる!
フランがレーヴァテインを振りかぶる。ここまでか?
「戦符『インフィニティブレード』!」
俺とフランの間に割り込んできた鷹見がスペルカードを宣誓すると、あいつが手に持っていた
そのまま鷹見は氷剣を下から切り上げ、レーヴァテインを防ぐ。
「何諦めてるんだ曹長! お前はこの程度でくたばるような男じゃないだ・・・ろっ!」
鷹見は氷剣を振り上げ、レーヴァテインを跳ね返した! が、レーヴァテインから弾幕が放たれ、直撃を食らった鷹見がよろける。
とりあえず被害状況を確認。マグポーチが燃え尽き、中の予備
「霊符『夢想封印』!」
突如、霊夢の夢想封印がフランを強襲した!
「加勢するわよ! 危なっかしくて見てられないわ!」
「私も行くぜ! 弘行に丸投げはしたくないからな! 恋符『マスタースパーク』!」
金髪の白黒魔女が極太のレーザーをぶっ放す。
視界がちょっと霞んでいる。
「キャッ!」
霊夢がレーヴァテインから放たれた弾幕を食らい、吹っ飛ばされる。トドメを刺そうとフランがレーヴァテインを振り上げた。
させるか! 目の前で仲間を亡くすのはもう嫌だ! 誰も見捨てない。誰も死なせやしない!
霊夢とフランの間に割り込み、腕のポケットからスペルカードを取り出す。
「光符『ルミナスソード』!」
ククリナイフに霊力を纏い、輝く長剣を作り出し、レーヴァテインを弾く。
瞬間、フランがレーヴァテインで横薙ぎにしてくるが、しゃがんで避ける。
俺は長剣を片手に飛び上がり、フランへ斬りかかる!
右へ左へと剣を振るい、光剣とレーヴァテインが激突する度に赤と黄の火花が散り、辺りを照らす。その後、長谷川によると、『まるで流星群のようだった』そうだ。
その間にも、レーヴァテインから放たれる弾幕が辺りに散る。数発食らったが、その度に意識を持って行かれそうになる。どこか出血してるな。
フランは威力に頼った攻撃だ。俺は宮間軍曹に白兵戦の基礎と応用をみっちり叩きこまれ、実践でさらに向上した技術だ。勝算は十分。
フランは大振りで攻撃してくる。『大振りは隙を相手に晒す。威力は高いが諸刃の剣』そう教わった。
コンパクトに、そして素早く剣を振るう。
フランはレーヴァテインを大きく振りかぶる。チャンスだ!
俺は横からコンパクトにレーヴァテインの柄を斬りつけ、剣を跳ね飛ばす!
レーヴァテインはフランの手を離れて床に落ちると、炎が消えて唯の黒い棒に戻る。
勝った。
「どうだフラン? 楽しいか?」
「楽しいよ。それがどうしたの?」
「誰かを傷つけて、本当に楽しいか?」
「え?」
見れば、長谷川、鷹見、ベッカーはダメージによりフラフラで、俺もあちこち傷を負い、グリーンのデジタルフローラ迷彩の一部が紅く染まっている。
霊夢達も、レーヴァテインから放たれた弾幕の巻き添えを食らい、負傷しているようだ。
「フラン、お前は、誰かに構って欲しかったんだろ? ずっと地下室で独りだったんだろ?」
「そんな事ない!」
「なら」
俺は剣を捨てる。床に落ちて光が消え、ただのククリに戻る。
「なんで泣いてるんだ?」
グローブの指先からは俺の角ばった指が出ている。その親指でフランの目元の涙を拭う。
「あれ? 私、なんで?」
「フラン、お前はやっぱり俺に似ているな。だが、俺とは違って、まだやり直せるぞ。手遅れにならないうちにあいつと打ち解けられるようになれ。」
フランを抱き寄せ、頭を撫でる。だんだん視界が霞んできた。いや、こいつは俺の涙か。
もう、俺のような目に遭う奴なんて見たくない。
俺のように苦しむ人はこれ以上いらない。
レミリアとフランに、そんな目に遭わせたくない。
いつしかフランも俺の胸で泣いていた。
レミリアが後方から歩いて来た。足音で気付く。
フランを離し、背中を2回、軽く叩く。
「行って来い。手遅れにならないうちにな。」
フランはレミリアの前に立ち、向かい合わせになる。
先にレミリアが口を開いた。
「フラン・・・ごめんなさい。姉の私が面倒見なきゃいけないのに、もし貴女の力が暴走したら止める自信が無くて地下室に閉じ込めるなんて事をして。ずっと独りにして、本当にごめんなさい。」
「お姉様・・・」
フランはそのままレミリアに抱きつく。
「やっと、私と向かい合って話してくれたね。」
フランは狂気の笑みではなく、優しい笑顔を浮かべている。
「フラン・・・ごめんなさい・・・本当に・・・」
レミリアはそのまま声を出して泣き出す。
流石に怪我と霊力の消耗で、俺はその場にしゃがみ込み、倒れた。
「おい曹長! しっかりしろよ!」
「すまん長谷川。一仕事終えたらなんか疲れがな・・・」
止血の為、ベルトポーチからメディパックを取り出し、注射する。
「怪我人いるか?」
「そうだ函南、酸素ボンベとか無いか? パチュリーがちょいと喘息の発作出してな。」
長谷川が言う。
「ん〜? 喘息の薬ならあるぜ。で、パチュリーってのはどいつだ? そこの金髪魔女?」
「違うぜ。私は霧雨魔理沙だ!」
「そうか。俺は函南祐介。で、パチュリーはどこ?」
「そこの玉座の横の紫魔女。小悪魔が看病してる。」
「あいよ。」
立ち上がり、長谷川とパチュリーの所へ行く。
「パチュリー、函南が薬持ってた。これで大丈夫だ。」
俺は吸引タイプの薬を用意し、使い方を軽く説明。パチュリーに手渡す。
「すーはー・・・大分楽になったわ。で、あなたが暢の言ってた函南祐介?」
「そうだ。2人の上官兼親友。」
「そう。私はパチュリー・ノーレッジ。で、そっちが」
「小悪魔です。」
聞けば、長谷川がパチュリーの危機を救ったとか。やるじゃねぇかこの弾幕魔。
「そういや霊夢! 魔理沙! 怪我は無いか?」
「私は大丈夫だぜ! だけど霊夢がいいの食らって「診せろ。」」
霊夢に駆け寄り、傷を診る。脇腹に切り傷か。
「あの弾幕か。ちょっと待ってろ。」
「あんたの治療で本当に大丈夫なの?」
「俺は
メディパックを注射すると、みるみる出血が止まる。
「本当に凄いわね。にしても、こんなのをあの勢いで打って痛く無いの?」
「十中八九傷の方が痛い。」
そう言いながら傷口を消毒し、ガーゼを当て、包帯を巻く。
「これでよし。」
「イヤァァァァァァ!!!」
「「「「!?」」」」
廊下から奇声! まさか!?
「長谷川!」
「音声スキャンよし! 間違いねぇ! あの奇声はType03 クロウラーだ!」
「全く、ハッピーエンドかと思ったら最悪の番狂わせだな! ベッカー大尉! 指示を!」
「いや、お前が指揮しろ! 俺はブランクあるからな!」
「なら仕方ねぇな! タスクフォース各員は戦闘配置! 実弾射撃を許可する! ベッカー! 弾くれ! さっきのでマグが全部オシャカった!」
「ほら使え!」
ベッカーからマガジンを受け取り、ダッシュで銃とククリを回収し、G36Cに弾薬を装填する。
「祐介! 何事!?」
レミリアが言う。
「感染者のお出ましだ!」
「何それ!?」
「ゾンビだ! まあ、ダッシュしてくるしメチャクチャ凶暴だがな! 咲夜! レミリア達を守ってくれ! 奴らが近寄ってきたら頭か心臓を潰してやれ! それで倒せる! タスクフォース各員は入り口の前に! ダクトは無いからそこが唯一の侵入路だ!」
「了解! バルチャー
「ベッカーのコールサインは臨時でバルチャー3-0! 総員3-2より前に出るなよ! 挽肉にされるぞ!」
俺達は戦闘態勢を整える。
すると、廊下の向こうから美鈴が走ってきた!
「咲夜さん! なんか変な軍団が!「それはもう分かってる! とりあえず下がってろ! 俺達が相手する!」」
美鈴を霊夢達の所へ下がらせ、入り口の前に陣取る。ドアが吹っ飛んでいなければバリケードに出来たのに。
「モーションスキャン起動。敵影多数。Type01リッパーも混ざってるな。
タックゴーグルのモーションスキャン、IFFを使い、廊下の状態をスキャンした鷹見が言う。
「了解。」
ちなみに真正面に長谷川、その右後方にはベッカー、左後方に俺、真後ろに鷹見だ。俺とベッカーはしゃがみ、長谷川は伏せている。
奴らが廊下を猛ダッシュして来る。俺達はトリガーに指を掛け、その時を待つ。
函南曹長、ナイスファイト。
祐「俺があそこまで追い詰められるのって・・・これが始めてじゃないけど・・・」
レ「4人掛かりで辛勝だったわね。弱くないかしら?」
一人一人は弱い位がちょうどいい。バルチャーの面々は仲間との連携あってこそ強くなる。まあ、コンセプトの一つが『仲間との連携』だからというのもあります。いつか言ったはずですが、オリキャラ勢をチート能力にするとこのコンセプトが潰れるんですよ。
フ「へぇ〜。お兄様、怪我は大丈夫?」
祐「なんとかな。で、最後の最後で感染者が来るかよ・・・」
レ「大丈夫なの? 満身創痍じゃない。」
フ「無理し過ぎよ?」
祐「無理を強いられているんだ・・・」
次回、
祐「それでは次回もよろしく!