東方〜2つの世界の守り人〜   作:Allenfort

17 / 55
祐介、暢、弘行、ベッカーが本領発揮!

祐「はぁ・・・なんでこうなるんだか・・・」

それでは本編をどうぞ!


mission14 PERSONA NON GRATA

side 祐介

全く、あのクソドクターのおかげでロクでもないことになりやがったな。

 

この先へは行かせない。絶対に霊夢達を守り抜いてやる!

 

「来るぞ! Open fire(射撃開始)!」

 

感染者が猛ダッシュで接近して来た! それを長谷川が弾幕で薙ぎ払って行く。死体の腐臭と酸化した血液の嫌な匂いが鼻を突くが、そんな事を気にしているヒマは無い。

 

「リロード! 援護してくれ!」

 

「了解! 下がれ!」

 

長谷川が弾帯を撃ち尽くし、後方へ下がる。今度は俺達が確実に感染者の弱点の頭を撃ち抜き、倒して行く。

 

俺のG36Cから放たれたトレーサー(曳光弾)は赤い光を引きながらリッパーの頭を貫く。

 

「リロード!」

 

一番装弾数の少ない鷹見がリロードに入る。

 

「こっちもだ!」

 

ベッカーはマガジンをダンプポーチに仕舞うヒマが無いと見て、マグをそのままリリースする。

 

「弾切れだ!」

 

俺のG36Cの弾が無くなり、Mk.23をホルスターから抜き、応戦する。

 

その時、あることを閃いた。

 

俺は床に倒れているリッパーのブレードを磁力で引き抜き、手元へ引き寄せる。

 

前方から感染者共が走ってくる。それを狙って・・・

 

俺は発生させる磁力をN極に変える。すると、反発力によって撃ち出されたブレードが感染者を貫き、倒した。効率悪いな。

 

「リロード完了! 下がれ!」

 

長谷川がまた前衛に踊り出てトリガーを引き、次々と死体の山を作り出す。

 

「どんだけいるんだ! このままじゃベルトリンク(弾帯)無くなるぞ!」

 

「知らねぇよ! とにかく殲滅しろ!」

 

下手したら白兵戦かもな。

 

あまりの物量に俺達はジリジリ後退する。ついでに猛ダッシュで距離を詰めてくるのでたまったもんじゃない。

 

その時、後ろから足音。

 

「霊符『夢想封印』!」

 

霊夢がスペカを撃つ。しかし

 

「なんで効かないの!?」

 

そんな非殺傷攻撃が感染者に効く訳が無い! 嫌がらせにもなってない!

 

「このバカ! 下がれ!」

 

左手で霊夢の襟を掴み、無理矢理引っ張り、霊夢に切りかかろうとしていたリッパーの首を右手で咄嗟に抜いたククリナイフで切り裂く。

 

が、横から来たクロウラーに押し倒され、G36Cはまたどっかに吹っ飛ぶ。クロウラーの首を掴んでいるが、このままでは噛まれてお陀仏だ!

 

ダン!

 

鷹見がクロウラーの頭を撃ち抜き、事なきを得る。

 

「あ・・・ああ・・・」

 

霊夢は呆然と立ち尽くしている。

 

「下がれ野郎ども!」

 

右手にククリ、左手にカランビット(ナイフ)を持ち、感染者に突撃する。

 

正面から来たクロウラーの首をカランビットで切り、時計回りに回りながらククリをリッパーの心臓に突き刺し、振り払う。

 

「函南! 廊下奥から敵増援!」

 

スコープを覗いていた鷹見が奥から接近する感染者に気付く。

 

「こっちの弾薬もう無いぞ!」

 

「俺のベルトリンクもだ! 鷹見は!?」

 

「これがラストマグ!」

 

「クソが! 俺のMk.23もこのマグだけだ!」

 

12発じゃ、あの量は捌けない。俺達も、ここまでか?

 

「いや・・・」

 

フランが頭を抱えている。

 

「フラン?」

 

「いゃあぁぁぁぁ!!」

 

フランが急に叫び出した! すると、怒りに満ちた目で感染者を睨み

 

「キュッとして・・・」

 

「曹長! あれはヤバイぞ!」

 

「総員回避! 下がれ!」

 

「ドカン!」

 

廊下が爆発し、感染者共が吹っ飛ぶ。が、廊下が崩落し始め、こっちの大広間の床にもヒビが入り始めた!

 

振動で俺は倒れ、崩れてスロープ状になった床を滑る!

 

「クソ! マジかよ!」

 

滑り落ちながらもMk.23を抜き、前方の感染者の頭を撃ち抜く。

 

3体倒し、ホルスターにMk.23を戻す。そのまま俺は滑り続け、3階廊下の壁に開いた穴から放り出される!

 

どうにか空中で反転し、壁の縁に捕まり、ぶら下がる。が、霊力を殆ど使ってしまったので、飛ぶことは出来ない!

 

「きゃあぁぁぁ!!」

 

霊夢が滑り落ちて来た! 咄嗟に右手を伸ばして霊夢の手を掴む!

 

「霊夢! 飛べ!」

 

「無理・・・霊力が・・・」

 

崩落は収まった様だ。だが、俺も霊夢も霊力切れ。絶体絶命とはこの事だろう。掴まってる部分にはヒビ。持って1分から30秒。

 

「誰か助けてくれ!」

 

「曹長! 大丈夫か!?」

 

長谷川が来た! どうにか力を振り絞り、霊夢を持ち上げる。

 

「先に霊夢を確保して・・・」

 

霊夢を肩の辺りまで持ち上げた時、捕まっていた部分がめくれ、俺と霊夢は落下する!

 

「クソが!」

 

空中で霊夢を抱き寄せ、自分の背中を下にする。

 

「ガッ!!」

 

背中に強い衝撃。意識を失いかけたが、どうにか横に転がり、霊夢に覆いかぶさる。

 

次の瞬間、崩れてきた瓦礫が俺を強襲し、俺は意識を失った。

 

こうなる事は予想出来ていた。これしか出来る事が無かったがな。

 

これで、いいか?

 

もう、眠ってもいいか・・・?

 

あれこれ背負うのには、もう疲れたよ・・・。

 

 

no side

 

 

「おい嘘だろ!? 曹長!!!」

 

暢はその場から叫ぶ。助けようとしたその瞬間、壁が崩れて祐介が落下したのだから。

 

「長谷川! バイタルデータは!?」

 

「通信リンクがダウンしてるからわからねぇよ!」

 

暢が叫ぶ。

 

「仕方ねえ。降りて短距離無線試せ!」

 

ベッカーが指示する。

 

暢達は力がまだちょっと残っていたので、飛んで降りる。

 

祐介と霊夢は既に瓦礫の下敷きだ。

 

「短距離無線繋がったぞ!」

 

暢が叫ぶ。

 

『ピー』

 

インカムから一番聞きたくない電子音が流れる。ゴーグルの表示は

 

『Kannami Yusuke 0bpm』

 

心拍数0。心肺停止状態。

 

「おいおいおい! 嘘だろ!」

 

「弘行! とっとと瓦礫どかすぞ! 手伝え!」

 

そう叫ぶベッカーも焦っている。レミリアとフランは霧がまだ出ているので、どうにか行動出来る。

 

吸血鬼であるフランとレミリアは結構な力で瓦礫をどかし、他の面々も必死に瓦礫をどかす。すると、霊夢に覆いかぶさって動かない祐介がいた。

 

「函南!」

 

すぐに弘行が引きずり出すが、反応が無い。まるで眠っているかのようだ。

 

「霊夢!」

 

魔理沙が霊夢を揺すると、すぐに目を覚ました。

 

弘行はすぐに祐介のベストのファスナーを下ろして心臓マッサージを行う。

 

「戻れ! 戻って来いよ函南! 起きろ! 頼む・・・起きてくれよ!」

 

だが、祐介は起きない。あちこちから出血し、眠っている。いくら胸骨圧迫を繰り返しても心臓は動かない。

 

「下がれ! 俺がやる!」

 

暢は祐介の服を肌蹴させると、両手をこすり合わせる。

 

「全員下がってろ! 函南に触るな!」

 

そう言うと、左手を祐介の右胸、右手を腹の左側に押し付ける。

 

すると、祐介の体が一瞬海老反りになり、目を覚ました!

 

「うがっ!? いってぇ・・・」

 

そう、暢は『仲間を救う程度の能力』で手を電極に変え、電気ショックをかけたのだ! (ようは手をAEDに変えて祐介を命の危機から救ったということ。)

 

「よっしゃ! 蘇生した!」

 

「祐介!」

 

魔理沙から状況を聞いた霊夢が起き上がった祐介に抱きつく。

 

「死んじゃったかと思ったわよ!」

 

「ごめんな霊夢。心配かけちゃって。」

 

霊夢は泣いている。自分を守った祐介が死んだと思ったのだから。

 

「お兄様!」

 

今度はフランが飛び付く。

 

「おうフラン。あの爆発やったのお前だろ? おかげで助かったよ。」

 

「どうして? お兄様それで死にかけたのに?」

 

「あれで感染者全滅しなきゃどっちみち死んでたよ。それに、俺はこうして生きてる。違うか?」

 

「ううん! 違わない!」

 

ぐったりはしているが、確かに生きている。

 

『Kannami Yusuke 62bpm』

 

その時

 

「あっちだ! 誰かいるぞ!」

 

近くの森から声。祐介達4人には聞き覚えがあった。

 

「確認した! ブレード!」

 

「「「「ヘリオス!!」」」」

 

森の中から、アラン達が出てきた。

 

「おう祐介・・・お前、外で半裸でその状況は・・・」

 

「誤解すんなアラン。さっきまで心肺停止してて蘇生したばっかなんだよ!」

 

「心肺停止!? あの不死身の曹長がどうしたんだ?」

 

祐介は3階の大穴を指差す。

 

「あそこから落ちたのか?」

 

「そうだ。瓦礫のオマケ付きで。」

 

「蘇生が出来た時点でかなり幸運だな。」

 

「そういやアラン、人里は?」

 

「それならモリソンが来て交代してくれた。それでさっきSLFの小隊がいやがったぞ? 殲滅したけど。」

 

「こっちは感染者の軍団だよ。」

 

どうやら、SLFと感染者が幻想入りしたのは事実のようだ。

 

タスクフォースの全員がやれやれとばかりに溜息をついた。頭痛がしてきそうだ。

 




祐「なあ、主。14話にして心肺停止する主人公がどこにいる?」

ここにいる。生きてるんだからいいでしょ?

霊「祐介、スペカフルコースでどう?」

祐「乗った。」

あれ?函南曹長? なんで銃口向けてるの? それに霊夢はなんでスペカを・・・

ピチューン!

祐「やれやれ。長谷川、蘇生ありがと。」

暢「気にするな。俺はやれる事をやっただけ。」

霊「で、祐介。あの感染者って奴ら、なんだか色々な奴がいたけど・・・」

祐「ああ。あいつらには複数のタイプが存在する。リッパーは手首から先が30cmくらいのブレードに変形、クロウラーは奇声をあげてる。外見はガリガリな人間。」

暢「ゾンビのクセに猛ダッシュしてくるのが厄介だな。」

霊「紫が祐介達に感染者退治を任せた理由がよく分かったわ。でも、無理はしないでね?」

祐「無理したくてしてるんじゃない。強いられているんだ。」

さて・・・次回。函南曹長の過去についてとなります・・・

祐「お前は寝てろ。さて、」

「「「次回もよろしく!」」」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。