祐介「事故事件に巻き込まれなきゃいい。」
それでは本編をどうぞ!
side 暢
今、ヘンリーの運転する
山路をバギーは進む。すると、白い服やら鎧やらに身を包んだ武装集団が俺達の行く手を阻む。
「あー、ありゃ白狼天狗だな。門番みたいなもんだ。とりあえず武装解除してにとりからもらった手紙を見せな。」
タケさんが言う。慣れてるようだな。
俺とヘンリーはにとりに、タケさんは文に呼ばれて来たのだ。
すると、白髪で白い犬耳の少女が近寄って来た。紅葉の模様の入った盾と剣を携えている。白兵戦なら宮間軍曹連れてくればよかった。
「ここから先は立ち入り禁止です。」
「あ、俺達この山の住人から招待されてるんだよ。これ、にとりからの手紙。」
ヘンリーは手紙を取り出す。手紙には『暢とヘンリーはエンジニア仲間だから通してやって。にとり』と書かれている。
「俺は文からだ。ん? お前、椛じゃないか? 大きくなったなぁ〜。
タケさんは手紙を渡しながら言う。
「何で父の事を?」
「おいおい、忘れた? おじさん悲しいな〜。お前の親父とはよく狩りをした仲間なんだが。」
「え? もしかして猛おじさん?」
「ビンゴ! 今はそこの2人と同じくタスクフォース148の隊員だけどな。」
どうやらタケさんと椛だっけ? あの白狼天狗は知り合いらしい。まあ、タケさん有名人だったらしいからな。
「お! 盟友〜!」
「お、にとり!」
俺はにとりを見つけて手を振る。そして俺達は無事、検問を通してもらえた。タケさんは文の取材と天狗達から握手を求められて大忙しだ。というわけで、俺とヘンリーはにとりの工房までバギーで走る。
「ほう、これが外の世界の乗り物かぁ。」
「軍用だからこんなんだけども民間の乗用車はもっと凄いぞ?」
ハンドルを握るヘンリーは言う。
「あ、そこそこ。」
工房の横に止める。危ないので
工房に入り、椅子に座るとにとりはコーヒーを出して来た。
「どうしたんだこれ?」
「そのドリッパーとか言うやつを香霖堂で入手して、外来人に使い方を聞いたんだよ。」
「使い方分かるなら俺達必要か?」
ヘンリーはちょこっと笑いながら言う。
「いやいや、外来人は道具を使いこなすくせに原理を知らないから困るんだよ。」
「で、エンジニアが呼ばれた訳か。」
「そう言うことだよ。とりあえず、発電機を作りたいんだけど手伝ってもらえないかな?」
「「喜んで!」」
フフフ、久しぶりに組み立てが出来る。俺は戦闘工兵。味方からは破壊専門と思われがちだが、組み立てもできる!かくして、ヘンリーの設計図を元に、ガラクタから発電機を作ることにした。
「ヘンリー! ネジが足らない!」
「お前のマシンガンの使え!」
「俺の愛銃を壊す気か!? お前の
「俺の
「ネジならここに予備があるぞ?」
「「先に言え!」」
「ひゅい!?」
・・・大丈夫かな?
一方その頃
「ふむふむ、先代の博麗の巫女とその戦車って言うのに乗って敵陣を駆け、敵を蹴散らしたと。」
猛は文の取材を受けている。(一応、戦車で敵を蹴散らしたのは事実。)
「そそ。そういや、幻想郷演義に『月面軍が戦車を使った』とかあったな。砲の口径とか分からないかな。」
「その情報は全然。猛さんが乗ってた戦車の砲ってどの位の口径なんですか? 外の世界の軍ってなかなかお目に掛かれないので。」
「10式戦車は120mmだな。だいたいの戦車は120mmと言ったところか。」
「にしても色々大変なんですね。」
「前線はいつも死と隣り合わせだからな。俺達の頃はスペルカードルールとか無かったからその時とあまり変わらないか。」
「確かに、あの頃は妖怪退治で命を落とす人がいましたからね。そう言えば、大イノシシの事ですが・・・」
「おっと、1人じゃ不安だから弟子を呼んでも?」
「いいですけど、あなた程の人が助っ人を呼ぶなんて予想外ですよ。」
文は少し笑う。
「うるせぇ。俺も40代なんだから体力がな。」
「そうとは思えませんね。」
「そうかよ。」
猛は外の世界で猟師をやっていた頃、現れたイノシシを拳一撃で倒した『猪ワンパン事件』を起こした事もあり、体力は人並み以上だ。余談だが、その事件以来、猟師仲間から人と思ってもらえなくなった。
猛は弘行に無線を繋ぐ。
「弘行、今暇か?」
「タケさん? 丁度魔理沙が出かけてて暇してるところですよ。」
「なら、装備を整えて妖怪の山に来い。大イノシシ狩りだ。」
「よし来た! 祐介と暢は?」
「暢は河童のところでなんか作ってる。祐介は呼んでみる。」
「了解。10分位待ってて下さい。」
「分かった。ポイントをマークしておく。」
猛は祐介に通信を入れる。
「祐介、イノシシ狩りするけど来るか?」
「すいません師匠。今日は慧音さんに頼まれて寺子屋で先生やるんですよ。」
「おう、高校の特別進学科だったお前なら大丈夫だろ。」
「入学して2ヶ月足らずでパンデミックくらいましたけどね。というか、タケさんならゲンコツ一発でイノシシの頭砕けるでしょ? それじゃ今度に。」
「いや、あるけどさ・・・切れてる。」
side 祐介
「おう皆の衆! 今日先生をやることになった函南祐介だ!」
俺は迷彩柄のズボン、灰色の半袖に黒の半袖ワイシャツという、先生なのか微妙な格好で教壇に立つ。相手が里の子供で助かった。算数ならどうにかなる。
「せんせーい。今日は何をやるんですかー?」
「うむ! 俺が教えるのは・・・算数じゃい!」
『え〜!』
「うるせぇっ! 俺にえーって言われても困るっ! とりあえず、慧音さんから割り算やれって言われてるんだけど、割り算嫌いとか分からないって人〜?」
そこにいた15人全員が手を挙げやがりましたとさ。チキショー!
「下げろぉ! なんで全員挙げるんだ!?」
そこで笑いが起きる。俺はコントやりに来たんじゃないんだがな。
「よーし!俺っちも割り算は苦手だった!君達の気持ちはよくわかる!」
「先生もダメじゃん!」
「うっちゃし!」
また笑いが巻き起こる。襖の隙間から覗いている慧音さんも笑ってるぜ・・・
「ガキンチョ共! 俺が手に持っている物はなんだ!?」
俺は最近ウラッド達が作った食堂のお食事券を取り出す。美味いし低価格で外の世界の料理が楽しめると評判だ。1番人気はキリルのボルシチだ。
「あー! お食事券だ!」
「欲しい欲しい!」
ふふふ、ここまでは作戦通り。
「このお食事券は30枚ある。これをここにいる15人に配ると、1人当たり何枚もらえる? ちょっと話し合って答えを出してみるべし!制限時間は10分! 当たったらこれはプレゼントだ!」
ちなみに、キリルにこの事で相談したら、『チケットの代金は俺が持ってやるからやれ!』とさ。いいのか聞いたら『料理を食って喜んでる子供を見るとやる気が出る』との事。キリルっていいヤツなんだよな。
子供達は円陣を組んで話を始める。あーでもないこうでもないと。
「えーと・・・」
「俺が全部もらう!」
「アホか!」
欲張りな奴へ隠していたハリセンでツッコミを入れる。
「せんせーい! なんでハリセンなんて持ってるの〜?」
「子供が知らなくていいこともあるのだよ。」
「先生も子供じゃん!」
「うっちゃし!」
・・・大丈夫かな俺?
その頃博麗神社・・・
「なあ霊夢。」
「何よ魔理沙? と言うより、なんで紅魔館のメイドまでいるのよ?」
「たまにはいいじゃないの。」
博麗神社には霊夢、魔理沙、咲夜が集まっている。
「ところでだ霊夢。祐介って童顔だよな。他にも弘行や暢も。」
「何が言いたいのよ?」
「小さい頃はどんな感じだったか気にならないか?」
魔理沙は何かを企んでいるかのような笑みを浮かべている。
「そうねえ・・・少し興味があるわね。」
「咲夜は?」
「私? うーん・・・暢かしらね。ちょっと子供っぽいところがあるし、小さい頃はもっと子供っぽかったりして・・・」
とはいえ、3人の幼少時の写真はここには無い。そのため、どんなのだったかは想像する他無い。
「お、咲夜はショタコンか?」
「あなたが言い出しっぺでしょう? 魔理沙こそ・・・」
「いやいやいや!」
「騒がしいわねー。ショタコンかどうか関係なく気になるでしょう?」
「「それな!」」
その時3人は気づいていなかった。この話を聞いている者の存在に。
エンジニアが集まって発電機を・・・
ヘンリー「といっても、家庭用の発電機くらいなんだよな。」
CombatZoneで影が薄くなってしまったヘンリーが・・・
ヘンリー「言うな!悲しくなるから!」
他にも、霊夢の父親に人外疑惑はかかるし祐介は教師やってるし・・・
祐介「なんで子供好きのキリルにやらせないんだ?」
ロシアと日本じゃ計算の仕方が違うからです。ロシアの割り算の計算式ややこしい・・・
祐介「まあ、それなら仕方ないな。」
それでは次回もよろしく!