東方〜2つの世界の守り人〜   作:Allenfort

37 / 55
mission33 襲撃

side 霊夢

「で、霊夢。あなたの勘はこっちって言ってるわけ?」

 

「そうよ。」

 

紫と飛行中。勘で進む。この方向には何があるのかしら?

 

「紫、この方向にあるのは?」

 

「迷いの竹林。入ったら必ず迷うという竹林よ。」

 

「厄介な所ね。」

 

「モリソンからタックゴーグルを借りてくればよかったわね。戻ってる時間は無いからこのまま行くわよ。迷ったらスキマを使えばいいし。」

 

鬱蒼と茂っている竹が風に揺られて、時折葉が擦れる音がする。まるで、何かを囁くかのように。

 

「気味悪いわね。霊夢、何かあった?」

 

「強いて言えば・・・それ以上踏み出すと「きゃぁぁぁぁ!?」遅かったわね。」

 

紫が踏み出した場所から縄が出て来て紫の足に絡みつき、逆さ吊りにした。紫はスカートを押さえて逆さまになっている。いい気味ね。

 

「霊夢! これを使って助けてちょうだい!」

 

「分かったわよ。」

 

紫が小型のアーミーナイフ(十徳ナイフ)を取り出したのを受け取り、少し飛んで紫の足に絡みついた縄を切る。すると、紫は地面に頭から落下した。

 

「イタタタタ・・・なんで罠が仕掛けてあるのよ?」

 

「侵入者除け? この調子だとまだあるわね。」

 

その時、何かが動いたようで、葉の擦れる音が聞こえた!

 

「気のせい? 何かいたわよね?」

 

「いたわ。」

 

「遅かったわね。」

 

声のする方を見ると人影。あれはウサギの耳?

 

珍しい服装ね。外の世界の服かしら?

 

「全ての扉は封印したわ。これで姫を連れ出せないですよ?」

 

「「姫って誰?」」

 

「あれ? 月からの追っ手じゃなくて妖怪? いずれにせよ、この先には行かせません!鈴仙・優曇華院・因幡が相手します!」

 

このウサ耳、とことん抵抗する気のようね。上等じゃない。にしても、無駄に長い名前ね。

 

「なら、退治するまでよ!」

 

「援護するわよ霊夢。この身の程知らずに思い知らせてあげましょう。」

 

「分かったわ。残機2!」

 

戦闘開始。ベルトポーチの中からお札を取り出して投げつける。

 

紫も弾幕を展開して攻撃する。

 

相手は小型弾幕の列を左右から放つ。ん? あの形、どこかで見た・・・

 

そうだ! 祐介が見せてくれた銃弾だ!

 

「紫! あの弾幕、銃弾と形が似てるわ!」

 

「そう言われてみれば・・・」

 

「私は月にいた頃に訓練を受けていますからね! 銃火器は一通り扱えるんですよ!」

 

なに言ってるのよ。祐介はあんなへなちょこ弾を撃ったりしないわ。

 

あんな奴に負けたりしない。

 

「そろそろ行きます!波符『赤眼催眠(マインドシェイカー)!」

 

銃弾型の弾幕を放って来た。この程度・・・

 

そう思った時、鈴仙の目が赤く光った。

 

次の瞬間、弾幕の位置が変わっていた。なんで!?

 

「霊夢! 避けなさい!」

 

紫の声で我に返る。

 

「夢符『封魔陣』!」

 

結界を展開して弾幕を打ち消す。危なかったわね。

 

紫と弾幕を張ってウサ耳に攻撃する。もう少しでスペルブレイク。

 

ここで鈴仙がまた弾幕を撃つ。そして、また目が赤く光った。恐らく、ここ!

 

予想通り。弾幕の位置が変わり、私が移動した場所は安全地帯。

 

ここぞとばかりに猛攻撃を加え、スペルブレイクさせる。

 

「やりますね・・・狂符『幻視調律(ビジョナリーチューニング)』!」

 

今度は斜めに並べられた弾幕が迫ってくる。

 

そして、鈴仙の目がまた赤く光り、弾幕の列が移動する!

 

「なかなか厄介ね・・・。」

 

「この・・・境符『四重結界』!」

 

紫が結界を張って弾幕を打ち消す。チャンスね。

 

「霊符『夢想封印・集』!」

 

7つの虹色の光弾が鈴仙を包む。勝負ありね。

 

 

USSポセイドン

no side

 

 

「・・・ああ・・・痛えなクソ・・・」

 

「気が付いたの? とりあえず、まだ安静にしてなさい。頭蓋骨が吹っ飛んだのよ?」

 

「ドクター、とりあえず立ち上がらせてくれ・・・」

 

「手足は動く?」

 

祐介は試しに手足を動かす。

 

「問題ない。」

 

「脳挫傷はなし、ね。」

 

祐介はベッドから起き、タックゴーグルを装着する。

 

「みんなは?」

 

「異変解決に行ったわよ。あなたが寝てる間にね。5日は寝てたわ。」

 

「マジかよ・・・」

 

祐介は、一瞬よろけたが、どうにか立ち上がった。

 

「なんだろう。ぐっすり寝た後のいい気分だな。」

 

「ぐっすり寝てたもの。あなたの装備はワークショップに預けてあるわ。」

 

ワークショップは装備の保管室も兼ねている。

 

「俺の装備の識別番号は・・・262-02だったよな・・・」

 

その時、船体が揺れ、祐介とドクターはその場に倒れた。

 

「何!?」

 

「なんだってんだ!? フォートレス! バルチャー3-1だ! 応答しろ!」

 

が、インカムからはノイズが聞こえてくるだけだ。

 

「・・・クソ! 装備を取ってCIC(戦闘指揮所)へ行く!」

 

ドクターが何かを言うより早く、祐介は上着を着て医療ステーションを飛び出し、ワークショップへ向かう。

 

 

USSポセイドン CIC

 

 

「将軍! 艦長!」

 

「おい! 大丈夫なのか祐介!?」

 

よろけながらも装備を整えてCICに現れた祐介を見て、ギャリソンが言う。

 

「大丈夫ですよギャリソン艦長。所でさっきの振動は!?」

 

「空中からアンノウンの大群だ! ミサイルと思ったらそのアンノウンからロケット弾撃ってきた!」

 

外では飛んでくるミサイルへCIWSが弾幕を張って迎撃している。

 

「その上、ジャミングで無線が繋がらないんだ! 艦隊には光信号を出している!」

 

そう言いながらモリソンはコンソールを操作している。

 

「各員、接近中のアンノウンは敵性と確認。交戦を許可。警戒レベル5発令! 全兵装使用許可!」

 

警戒レベル5は戦闘状況の発生を意味する。巡行ミサイル、機甲部隊の使用許可。

 

館内放送と共に、ポセイドン内の戦闘員は装備を整えて持ち場へと向かう。

 

「将軍! 自分にも指示を!」

 

「お前は怪我人だろう!」

 

「やられればどの道同じです! ご命令を!」

 

「・・・CICの警備。必要に応じて戦闘。」

 

「Yes,sir!」

 

「トレバー! 通信はまだ繋がらないのか!?」

 

「艦隊同士の通信は可能ですが、戦術データリンクが妨害を受けているため、タックゴーグルの無線は使えません!」

 

電子戦担当のクルーが言う。

 

「直せ!」

 

「やってます! 侵入経路特定・・・新たなファイアウォールを形成・・・戦術データリンクの再起動が必要!」

 

「早くやれ!バルチャーとジャッカルには!?」

 

「繋がりません!」

 

「仕方ない・・・ここにいる連中でやるしかない・・・」

 

「アンノウン接近! CIWS、2番機ダウン!」

 

「手動操作に切り替えろ! 函南少尉!」

 

「了解! トレバー!」

 

祐介は手早くタックゴーグルとコンソールをケーブルで繋ぐ。

 

「操作権を函南少尉に移譲・・・2番機操作可能!」

 

祐介は接近する敵兵に遠隔操作で20mm機関砲を撃つ。

 

「なんだあいつら!? 飛んでる上になかなか死なないぞ!? SLFじゃないのか!?」

 

「将軍! 敵1個分隊がデッキに着地!」

 

モニターを見ていたクルーが叫ぶ。

 

「そこに展開してるミスフィットに応戦させろ!」

 

その時、CICに伝令が駆け込んでくる。

 

「将軍! 敵はグレネードランチャーを装備! また、バルカン砲を片手で撃っているとのこと!」

 

「バルカンを片手で? 誤報じゃないのか?」

 

「誤報ではありません! 敵は高度な訓練を受けている模様! しかし、敵のバルカン砲は拳銃弾ほどの威力しかありません。カーボンナノチューブ装甲で防げます!」

 

「こちら側の被害状況!」

 

「デッキにて敵部隊と交戦中。やや旗色は悪いですが善戦しています。重傷5名、KIA(戦死)2名!」

 

「モリソン! 強行突破してブリッジへ戻る!」

 

「分かった。死ぬなよギャリソン!」

 

ギャリソン艦長はブリッジへと戻る。

 

守備部隊が激戦を繰り広げていることを、鷹見、長谷川は知る由もない。

 

祐介は戦死を覚悟した。




最近、新しい小説のプロットをしているのですが、艦これと問題児たちが異世界から来るそうですよ?のどっちを優先しようか悩んでます。まあ、時間があったらですが。

東方は20話以上書き溜めがあるので、月2のペースで投稿しようと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。