「魔王を討伐するのだ」   作:魔王.

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この物語は、8割が会話で成り立っている話なので
小説として読む事をオススメしません。

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【一章】赤髪の陽炎
第一話 勇者


皇帝「魔王を討伐するのだ」

 

俺「…え?」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

数時間前

 

俺の名前はジョマリー・ヒィセヌ

何の変哲もない普通の引きこもりさ。

 

俺「ファ~…」

 

俺はでっかいあくびをして部屋の冷蔵庫を開ける

 

ガチャ

 

俺「りんごジュース残り少ないな…買い出しに行こうかな」

 

ドンドンドンドン!!

 

俺「…? 誰だ…?」

 

ドンドンドンドン!!

 

俺「…めんどくさいな。居留守使うか」

 

ドンドンドンドン!!!

 

俺「……」

 

ドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!

 

俺「チッ、はーい」

 

ガチャ

 

扉を開けると

そこにいたのは目つきの悪い兵士だった

 

俺「な、なんすか」

 

兵士「突然ですまないが、お前がジョマリー・ヒィセヌで間違いないか??」

 

俺「…? そうですけど」

 

兵士「皇帝陛下がお呼びだ。拒否権は認めん、ついてきてもらうぞ。」

 

俺「え?ちょ、ちょっと待ってくれ。なぜそんな急に!?」

 

兵士「いいから早くついてこい。」

 

俺「は、はぁ!?」

 

強引に腕を引っ張られる

 

俺「ちょ、おい!! 離せっ…離せよ!!!」

 

兵士「黙れ。拒否権は認めないと言ったはずだ」

 

俺「くっそ…!!」

 

タッ タッ タッ タッ

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

兵士「[勇者]を連れて参りました、陛下」ザッ!

 

兵士は俺の体を片手で皇帝の前へ投げつけた

 

俺「ってぇな!!! もう少し優しくしてくれたっていいだろ!!!!」

 

皇帝「うむ、御苦労」

 

俺「つか、勇者ってなんだよ…皇帝。これは一体どういう事だ??」

 

兵士2「き、貴様!!皇帝陛下の前だぞ! 口を慎め!」

 

皇帝「よいのだ[兵士2]よ。いずれこの男はこの世界を救う【英雄】になるのだからな」

 

俺「いやいやちょっと待ってくれ…何が何だか全然頭に入ってこないぞ」

 

皇帝「突然の事だから、状況が把握出来ないのも致し方あるまい。お前が聞きたいことも全て話すからよく聞くのだ」

 

俺「…」

 

皇帝「実はな…そなたが【選ばれし勇者】だと神託があったのだ」

 

俺「選ばれし…勇者?」

 

皇帝「うむ」

 

俺「…」

 

皇帝「…」

 

俺「お前ついに頭までおかしくなっちまったのか??」

 

兵士3「貴様ァァァ!!!!!」

 

兵士は武器をこちらに向ける

 

皇帝「止めよ」

 

兵士2「し、しかし…皇帝陛下! あまりにもこいつ…無礼極まりないです!!」

 

皇帝「いいのだ。昔からこいつはそういうやつなのだ」

 

兵士4「昔…から??」

 

皇帝「ああ、こやつとは昔から色々と縁があってね」

 

兵士3「……」

 

兵士は武器を下ろし、俺を睨めつける

怖い連中だな、全く

 

俺「んで…なんで俺が勇者になるんだよ」

 

皇帝「神の信託って言っただろ。何度も言わせるな」

 

俺「意味わからん」

 

皇帝「まぁそんな事はさておき、勇者であるそなたにしか頼めない事がある」

 

俺「……なんだ」

 

皇帝「……」

 

皇帝「魔王を討伐するのだ」

 

俺「…え?」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

俺「魔王…って、あの魔王を…?」

 

皇帝「そうだ。その魔王だ」

 

俺「待て待て、何故そんな急に??」

 

皇帝「……」

 

皇帝「魔王が…いや、魔族が人を殺めたのだ」

 

俺「なに!?」

 

皇帝「魔界とこの世界において、一番犯してはならない事をあやつは…」

 

俺「……」

 

皇帝「魔族が人を殺めたり、人が魔族を殺める事は戦争を意味する。つまりこれは魔王からの宣戦布告…人々が魔族に蹂躙される前に魔王を討伐してほしいのだ」

 

俺「すまん、いくつか質問してもいいか??」

 

皇帝「なんだ」

 

俺「まず1つ、その情報はどこで知ったんだ?」

 

皇帝「ああ、これを見るが良い」

 

そう言い、皇帝は一通の手紙を見せる

 

俺「これは…」

 

そこにはちゃんと、アルハーレ公国にて魔族が人を故意に殺害したという情報が載っている

 

俺「魔族は確か、魔王の力によって人間を殺害する事が禁じられてるはずだったな」

 

皇帝「ああ、つまりこうして人間を殺めたということは…」

 

俺「…魔王の仕業か」

 

皇帝「そういうことになるな」

 

俺「なるほど…なら2つ目の質問だ」

 

俺「魔王を討伐するという責務を俺一人で担えと?」

 

皇帝「…そんな事はせんよ」

 

俺「そうか…なら軍と共に――」

 

皇帝「実はもう一人呼んでいるのだ」

 

俺「…ん?」

 

皇帝「ん?」

 

俺「え、軍と共に戦う…んだよな?」

 

皇帝「それは無理だ」

 

俺「な、なぜだ!?」

 

皇帝「軍を行かせている間、誰がこの国を守るというのだ」

 

俺「いやそれは…討伐軍と自衛軍?みたいな感じで上手く分けてやればいいじゃないか」

 

皇帝「勇者よ…お主は魔族を見くびりすぎだ」

 

俺「なんだと」

 

皇帝「いいか勇者よ…魔族は人間とは違う。特に戦闘に特化している魔族等は遥かに強い。そんなとこに軍を送ったところで返り討ちに合うだけだ」

 

俺「ん?え、あんたバカなの?え、もう1回言うよ?バカなの???」

 

俺「軍を送ったところで返り討ちに合うから俺に向かわせるって」

 

俺「バカなの?????」

 

兵士3「貴様ァァァ!!!!!」

 

俺「黙れクソボケナスがぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

皇帝「……」

 

俺「普通に考えておかしいだろ!! さっき俺が世界を救う【英雄】になるとか言ってたけど、根拠は!? 正しい根拠を言え!!!」

 

皇帝「…仕方ないだろう?お前しか頼れんのだ…ジョマリーよ」

 

俺「……」

 

俺「もういい…3つ目の質問していいか?」

 

皇帝「なんだ」

 

俺「魔界にはどうやって行くんだ」

 

皇帝「そうだな…普通なら神聖国エルシオンにて、【次元の扉】というものをくぐったら魔界に辿り着くはずなのだが……」

 

皇帝「もうこの情報は【教皇】にも行き届いてるはずだ。封鎖されているに違いない」

 

俺「ならどうすればいい?」

 

皇帝「これを受け取るのだ」

 

ジョマリーは【勇者の証】を手に入れた!!!

 

俺「これは?」

 

皇帝「勇者の証だ。それを提示したらなんとか魔界に行かせてくれるはずだ」

 

俺「…大丈夫なのか?」

 

皇帝「ああ、既に教皇と共に【大賢者】にも伝達済みだ」

 

俺「そうか、4つめいいか?」

 

皇帝「まだあるのか」

 

俺「…この世界にいる魔族はどうなる?」

 

皇帝「魔界に強制送還される。というよりはもうされたという方が正しい」

 

俺「聞いた事がないな。魔界に強制送還って」

 

皇帝「神聖国エルシオンにはそういう力が備えられておるのだよ」

 

俺「ふーん、じゃあ最後の質問」

 

皇帝「はぁ」

 

俺「先程言ってた【もう一人】というのは??」

 

皇帝「ああ、あやつの事か。名は確か【陽炎】だったな」

 

俺「陽炎って…まさかあの【赤髪の陽炎】か??」

 

皇帝「うむ、剣士でありながら魔法を使いこなしている【魔法剣士】だ」

 

俺「魔力を剣に集中させ、強力な魔法を剣から放つと噂されている伝説の魔剣士か…」

 

バタン!!

 

兵士「陽炎様を連れて参りました、 陛下」ザッ!

 

??「皇帝陛下」

 

皇帝「おお、陽炎か。久しいな」

 

陽炎「ええ、そうですね。お久しぶりです陛下」

 

俺「こいつが…赤髪の陽炎か…」

 

噂通りの赤髪の剣士

ガチガチな鎧を着けてそうなイメージだったのだが…意外に軽装だ

白い服装で腰には鞘をかけている、魔力も人並み以上にありそうだ…

 

陽炎「? そちらの方は?」

 

俺「あ、失礼。 俺の名前はジョマリー・ヒィセヌだ。実は…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

陽炎「なるほど…状況は把握しました。とりあえず魔王を討伐するのですね」

 

俺「とりあえずってなによとりあえずって」

 

皇帝「ウェッヘン!! まぁそういうことだ、陽炎よ」

 

陽炎「分かりました。では勇者殿、これからよろしくお願い致します」

 

俺「おう!よろしくっ…て少しは疑問に思わんのかーーーい!!!」

 

陽炎「なにがですか?」

 

俺「いや…俺がなんで勇者なんだーとか普通疑問に思わない!?」

 

陽炎「そんなことないですよ。皇帝陛下があなたの事を勇者だと言うのであればあなたは勇者なんです。皇帝陛下の言う事は絶対ですからね!」

 

俺「そ、そうか…(変わったヤツだな)」

 

皇帝「ああ、それにもう1つ…魔族を強制送還したと言ったが、【魔物】は別だ。魔力がこの世に存在する限り、魔物はどうしようもできない」

 

俺「あーそうか。てことは旅立つ前に装備を整えないといけないなぁ」

 

陽炎「仕方ないですね」

 

皇帝「それと、最後にこれを持っていくのだ」

 

【300Gを手に入れた!】

 

俺「ん?これは?」

 

皇帝「祝い金みたいなものだ」

 

俺「祝い??なんの???つか少なくね????」

 

陽炎「ありがとうございます!!皇帝陛下!!!」ザッ

 

俺「こいつまじか」

 

陽炎もバカだった

 

皇帝「質問はもういいのか?」

 

俺「もう聞きたい事は全部聞いた。あとはなんとかなるだろ」

 

陽炎「私も大丈夫です」

 

皇帝「そうか…では勇者御一行よ、魔王を討伐するのだ!!!」

 

皇帝「そして…生還することを祈っている。頼んだぞ!!!!!」

 

俺「あーい」

陽炎「承知致しました!」

 

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[次回] 第二話 旅立ち
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