「魔王を討伐するのだ」   作:魔王.

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第四話 魔族

「きゃあああああああああああ!!!!」

 

俺「…!!」

 

陽炎「この悲鳴は…あっちからです!!」

 

ユル「早く行こ!!!」

 

スタスタスタスタ…

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村 広場前】

 

村人「ち、近寄るなぁぁぁぁ!!!!」

 

魔族「お願い…!!信じてよぉ!!!」

 

兵士「とまれ!!!!」

 

魔族「!?」

 

兵士「それ以上その人に近づいてみろ…殺すぞ」

 

シュン

 

兵士「!?」

 

俺「こ、これは!?」

 

兵士「そこの君!! 危ないから離れなさい!!」

 

ザッ ザッ ザッ ザッ

 

陽炎「ま…待ってくださいよ…勇者さん…」

 

ユル「はぁ…はぁ…疲れた…なんでそんなに足速いの…」

 

兵士「!!!!」

 

チャキンッ(抜刀音)

 

陽炎「!?」

 

俺「おいおい…なんでそれを俺達に向けんだよ」

 

兵士「お前らだったのか…」

 

ユル「!!」

 

兵士「お嬢様が突然と姿を消したのは…お前らの仕業だったのか!!!」

 

俺「What!?」

 

兵士「ここでお前らを[処刑]する!!!」

 

ユル「まって!!!」

 

兵士「!!」

 

ユル「違うの[アルフ]!!この人達は勇者なの!!敵じゃないの!!!」

 

アルフ「な、なんだと!?」

 

俺「まさかの知り合いかよ」

 

ユル「ごめん…アルフは元々私の護衛だったの」

 

陽炎「[だった]という事は、今は護衛じゃないのか」

 

魔族「すみません」

 

俺「!?」

 

陽炎「魔族!?いつからそこに…!!!」

 

ユル「さっきからずっとそこにいたけどね」

 

アルフ「!! お嬢様、離れてください!!!」

 

ザッ

 

魔族「違うの!! お願い信じて!!! 私はあなた達の敵じゃないの!!!!」

 

俺「!!」

 

俺(この子は……)

 

アルフ「だまれ!!!!」

 

シュン

 

俺「まて」

 

アルフ「!?」

 

魔族「え」

 

俺「この子は俺達に危害を加えるつもりはないみたいだぞ」

 

アルフ「……」ギロッ

 

俺「……」ギラッ

 

アルフ「そこをどくんだ」

 

俺「断る」

 

アルフ「ならば…」シャキン

 

ザッ

 

アルフ「!?」

 

ユル「やめなさい」

 

アルフ「ッ! なぜですか!?」

 

ユル「アルフ…ここは彼に任せてほしいの」

 

俺「…」

 

ユル「おねがい…」

 

アルフ「……」

 

アルフ「ぐっ…!!」ザッ

 

俺「ふぅ(死ぬかと思った)」

 

ユル「アルフ…ここは私達に任せて、あなたは自分の任務へ戻りなさい」

 

アルフ「…私はあなたの護衛が任務ですよ」

 

ユル「それは昔の話でしょ、護衛はもういいの。今の私は勇者と陽炎さんがいるから…心配しないで」

 

アルフ「……わかりました」

 

ユル「アルフはこの村を全力で守りなさい。今は確かそれが任務でしょう?」

 

アルフ「そうですね…承知致しました」

 

タッ タッ タッ

 

アルフ「おい」

 

俺「ん?」

 

アルフ「お嬢様の事、頼んだぞ。ヘマして怪我なんかさせたら俺が許さないからな」

 

俺「お、おうよ」

 

アルフ「…では」

 

タッ タッ タッ タッ

 

俺「…ありがとうな、ユル」

 

ユル「え?」

 

俺「いや、あと少しであいつとやり合ってたかもしれなかったから…」

 

ユル「大丈夫!私がすぐに止めに入るから」ニコッ

 

俺「あ、あはは」

 

魔族(この人は勇者…魔界で噂になってた勇者…)

 

魔族(でもさっきのスピードは…明らかに魔族の力だよね)

 

魔族(でも、見た目は明らかに人間…ということは――)

 

陽炎「勇者さん」

 

俺「?」

 

タッ タッ タッ

 

陽炎「この子は我々に危害を加えないと先程仰っていましたが…」

 

陽炎「信用していいのですか?」

 

俺「ああ ひと目でわかる。この子は味方だよ」

 

魔族「あの…まさかあなたは」

 

俺「ああごめん、そこから先は言わないでくれ」

 

ユル「??」

 

魔族「…わかりました」

 

魔族(やっぱり…この人は2つの血が入ってる!)

 

魔族(この人なら…!!!)

 

俺「それで……君はどうしてここに??」

 

魔族「!! そうだ!!!」

 

魔族「お願いします!!助けてください!!!!」

 

俺「え?」

 

魔族「実は――」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村 避難区域】

 

アルフ「…!!」

 

??「やぁ」

 

アルフ「誰だ!?」シャキンッ

 

??「誰だと思う??」

 

アルフ「ふざけるな!!!」

 

ブォンッ

 

【??はアルフの攻撃を回避した!!】

 

??「それは質問の答えになってないなぁ」

 

アルフ「!?」

 

ザッ

 

アルフ「あの一瞬で後ろに回られた…!?」

 

??「どんちき♪└(^ω^ )┐ ┌( ^ω^)┘どんちき♪」

 

アルフ「…は?」

 

??「あ、ごめん! つい癖がww」

 

アルフ「俺をバカにしてるのか…?」

 

??「いやそういう訳じゃ――」

 

シュンッッ

 

【アルフは??に間合いを詰めた!!】

 

アルフ(もらった…!!)

 

??「…」ニヤッ

 

ブォンッ!!

 

【??はアルフの攻撃を回避した!!】

 

アルフ「!?」

 

??「君は酷いねぇ 人が喋ってる時に襲いかかるなんて」

 

アルフ「う、うるさい!! お前…一体何者だ!?」

 

??「何者かなぁ?」

 

アルフ「真剣に応えろ!!!」

 

??「じゃあ…」

 

【??は避難区域に指をさす】

 

??「あそこに行ってみたら分かるかもしれないね」

 

アルフ「…?」

 

??「そうだ」

 

タッ タッ タッ

 

【アルフは??からエチケット袋を貰った!】

 

アルフ「は…?どういうことだ??」

 

??「使うかもしれないから」

 

アルフ「この袋が??」

 

??「うん」

 

??「君の体液でいっぱいになると思うよ」

 

アルフ「は、?」

 

この時、アルフの背筋が凍る

 

アルフ「ま、まさか…!!!」

 

ザッ ザッ ザッ ザッ

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村 広場前】

 

魔族「実は、私の兄がこの世界の兵士に捕まってしまったんです…」

 

ユル「え…」

 

陽炎「その前に、どうやってこの世界にきましたか?私はここに辿り着くまでの経緯を先に知りたいです」

 

俺「俺も同じ事を言おうとしてた」

 

カレン「はい…まず申し遅れましたが、私の名前はカレンと申します」

 

ユル「カレンちゃん…いい名前じゃない!」

 

カレン「えへへ、私がこの世界に来た理由は勿論、この世界を支配するためです」

 

俺「なるほど、魔王からの命令か」

 

カレン「はい…ある日突然お家にこんなものが来まして…」

 

サッ

 

陽炎「これは…!?」

 

俺「【召集令状】か」

 

カレン「はい…そして魔王様からこんなものを…」

 

【カレンは注射器をジョマリーに渡した!】

 

俺「注射器じゃないか…」

 

カレン「そしてこれも…」

 

【カレンは液体入りの小袋をジョマリーに渡した!】

 

陽炎「それは…多分[毒]ですよね」

 

カレン「はい…それで人間を殺せと――」

 

ユル「ッ!! 酷い…!!!!」

 

ユル「まだこんな子供に、こんな事をさせるなんて!!」

 

俺「ユル…」

 

カレン「でも私は殺したくないです…泣」

 

カレン「だって…私の知ってる人間はいい人ばっかりですから‪( •̥ ˍ •̥ )‬」

 

俺「!!」

 

俺「ああ…」

 

カレン「?」

 

俺「俺の知ってる魔族もいいやつばっかりだったよ。人間も魔族も一緒なんだ…良い奴もいれば悪い奴もいる。君の気持ちは凄くよく分かるよ」

 

カレン「勇者様…」

 

陽炎「これは一刻も早く兄を助けないといけないですね」

 

俺「そうだ! 本題に入ろう。兄はどこで捕まってしまったんだ??」

 

カレン「それが…分からないのです(汗)」

 

ユル「この国は確か、生け捕りした魔族を収容してる施設があるって聞いた事がある…」

 

俺「まじかよ…えぐい施設作ってんな…」

 

陽炎「でもそこにいる可能性はありますよね」

 

ユル「うん…この国で魔族が捕まるとなると、収容所にいる可能性が一番高いね」

 

カレン「収容所……」

 

俺「……」

 

俺「助けに行こう」

 

陽炎「勇者さん…!」

 

ユル「勇者…!」

 

カレン「勇者様…ありがとうございます!!(泣)」

 

【カレンはジョマリーに頭を下げた!!】

 

俺「ああ 助けに行くのはいいが…1つ問題が起きる」

 

陽炎「問題とは?」

 

俺「俺らの立場が危うくなる」

 

全員「……」

 

俺「俺は皇帝陛下から「魔王を討伐するのだ」としか言われてない。魔王は倒すが、魔族を倒せとは言われてないからな」

 

陽炎「確かにそのように言われましたね」

 

俺「だが、帝国は良くても世間はそうはいかないよ。勇者が魔物を助け出したり、手を組んだりするのがバレてしまったら、今度は帝国に責任問題がかかる。そこから先、どうなるかなんてまだ分からないけどさ…俺は勇者なんだ。困ってる相手が人間だろうが魔族だろうが関係ないさ」

 

ユル「ジョマリーさん…」

 

陽炎「つまり、世界を敵に回すってことですね」

 

俺「平和条約が無くなったこのご時世だったらそうなるかもな」

 

カレン「勇者様…陽炎様…」

 

俺「と、言うわけだ。ユル」

 

ユル「…」

 

俺「どうする? まだ今なら引き返せるぞ。俺達についてくかどうか」

 

ユル「私、行く宛ないですよ」

 

俺「うん」

 

ユル「行く宛のない女の子を放っておいていけないって言ったのは誰ですか?」

 

俺「…ついてくのな。始めからそう言えよ」

 

ユル「えへへ」

 

陽炎「決まりですね!」

 

俺「ああ だがバレるとこまでは全力でバレないようにやっていこうぜ」

 

陽炎「と、なると?」

 

俺「んー、カレンちゃんのその角さえ見えなければバレないと思うんだよね」

 

ユル「あ、なら!!」

 

カレン「?」

 

ユル「ちょっとまってて! 宿屋に一旦戻るね!!」

 

スタスタスタスタ…

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村 避難区域中心】

 

アルフ「……」

 

【アルフは辺りを見回す】

 

アルフ「そんな…」

 

ピチャッ ピチャッ(血溜まりを踏む音)

 

アルフ「ああ…あぁぁぁ…!!!」

 

ゴツッ

 

アルフ「うわぁ!!」

 

【アルフは転んだ!】

 

アルフ「ぁ」

 

アルフ「あぁぁぁ…!! ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

アルフ「村長…!! 村長!!!!」

 

??「君が最後の一人かな」

 

アルフ「!?」

 

ピチャッ ピチャッ

 

??「でも凄いなぁ この光景を見て吐かなかったんだ」

 

アルフ「く、くるな…!!」

 

ピチャッ ピチャッ

 

??「どうしてここに村の人達が集まってたのかは知らないけど、自分にとっては好都合だったよ」

 

アルフ「た、たすけて…!」

 

ピチャッ ピチャッ

 

??「魔王様の命令は絶対なんだ。ごめんね」

 

アルフ「や、やだ…!!」

 

ピチャッ ピチャッ

 

??「くっ、ふふふww」

 

アルフ「こ、殺される…!!!」

 

??「ハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

シャリンッ(抜刀音)

 

アルフ「ッ!!」

 

??「…すまない」

 

ザシュッ

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村】

 

スタスタスタスタ…

 

ユル「ただいま!! はいこれどうぞ!!!」

 

【ユルはカレンに帽子を渡した!】

 

カレン「こ、これは?」

 

ユル「私が元々使ってた帽子! あげるよ!!」ニコッ

 

カレン「え、いいんですか!!」

 

ユル「うん! 被ってみて!!」

 

【カレンはユルの帽子を装着した!】

 

俺「おお、いいね」

 

陽炎「似合ってるよ!カレンちゃん」ニコッ

 

カレン「は、はいぃ」テレテレ

 

俺「よし、これなら歩いても問題は無いな!!」

 

ユル「そうだね! 持ってきておいてよかった…!!」

 

陽炎「じゃあそろそろ行きますか?[レドニア]に」

 

俺「ああ」

 

俺「収容所はユルでも確か場所が分からないんだっけ」

 

ユル「そうなの…役に立てなくてごめんね」

 

陽炎「ユルは十分役に立ってますよ」ニコッ

 

ユル「陽炎さん…!」

 

俺「陽炎の言う通りだ。じゃあ収容所に関しても直接大賢者から聞いてみるとするか」

 

ユル「えぇ…それって大丈夫かな…一発で怪しまれたりとかしない??」

 

俺「きっと大丈夫」

 

陽炎「心配だけど、それしか方法はないと思うよ」

 

陽炎「ユルでも分からない所なんだから、一般国民が知ってるはずもないし…大賢者に聞いてみるのが一番いいと思う」

 

カレン「なんか…本当にごめんなさい」

 

陽炎「謝らないで!! 大丈夫だよ!お兄さん達に任せて」ヨシヨシ

 

カレン「わ、わかりました…」テレテレ

 

俺「うし! じゃあそろそろ支度して行こうぜ!!」

 

陽炎「一旦宿屋に戻りましょう」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村】

 

タッ タッ タッ タッ

 

俺「なぁ」

 

陽炎「はい」

 

ユル「…」

 

カレン「?」

 

俺「なんか様子がおかしくないか」

 

陽炎「そうですね」

 

俺「カレンが現れてから、村人は恐らく避難区域に移動したはず…なのに1人も戻ってきやしない」

 

陽炎「2時間程広場にいたのに…村人の気配すら感じませんね」

 

ユル「私…なんか嫌な予感がしてきた」

 

カレン「…」

 

俺「避難区域に…行ってみるか?」

 

陽炎「ええ 念の為、支度して装備してから行きましょう」

 

俺「ああ」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

【セルヴ村 避難区域中心】

 

タッ タッ タッ タッ

 

俺「……」

 

陽炎「ウッ! カレンは見ちゃダメだ!!!」

 

カレン「え?」

 

ユル「そんな……」

 

真っ赤に染まった地面

 

避難場所と書かれた看板の後ろには

 

大量の村人が横たわっていた

 

その中心には…

 

俺「あそこに…村長と[あいつ]がいる」

 

ユル「!! ほんとだ…うっ…うぅ(泣)」

 

ユル「アルフぅ……アルフぅぅぅ(泣)」

 

陽炎「なんで…なんでこんな事に!!!」

 

俺「考えられるのは1つしかないだろ」

 

??「自分のことかな??」

 

全員「!?」

 

??「ははっ まだ生き残りがいたのか」

 

俺(な、なんだこいつ…)

 

ピチャッ ピチャッ ピチャッ

 

俺(こいつ…今までに出会った魔族と雰囲気が違う!)

 

俺「誰だ」シャリンッ

 

??「誰だろうなぁ」

 

俺「そうか…」

 

シュン

 

??「!?」

 

【ジョマリーは一瞬で間合いを詰めた!】

 

俺「散れ」

 

ブォンッ ブォンッッ!!

 

【??はジョマリーの攻撃を避けた!】

 

俺「なに…!?」

 

陽炎「勇者さんの攻撃を避けた!?」

 

ユル「あの一瞬で!?」

 

??(ん…?勇者…??)

 

ザザァッ

 

俺「こいつ…只者じゃない!!」

 

??「今のは…[加速魔法]か?」

 

俺「ユル!! その子を安全な場所に連れて待機しろ!!」

 

ユル「え!?」

 

俺「ユルはその子を全力で守るんだ!!わかったな!?」

 

ユル「わ、わかった!!」

 

俺「陽炎は俺と一緒に戦ってくれ!!」

 

陽炎「言われなくても!!」シャリンッ

 

俺「もし最悪な事態になった時は…ユル達を守る事を最優先とする」

 

陽炎「ゆ、勇者さんがそこまで言うなんて…」

 

陽炎(余っ程強敵なんだな…この魔人は…)

 

??「[勇者]って今言ったよね??」

 

俺「それがどうした」

 

??「……」

 

??「……」シャリンッ

 

俺「っ!!」

 

陽炎「剣を抜いた…!」

 

??「自己紹介をしよう」

 

Nora「私は魔王側近の一人…名はNora(ノラ)だ」




【次回】第五話 邂逅(かいこう) 投稿予定は仕事の関係で不明!!

出来次第投稿します!
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