そしてそれを支える町の人達。
そんな町の人達でもちょっと変わった1人の男性のお話。
ここはラテラルタウン。ガラル地方全域を回るジムチャレンジの場、スタジアムがありある時期になると多くのチャレンジャーが集まる。
ラテラルタウンには2人のジムリーダーがおり、1人はゴーストタイプ使いのオニオンくん、もう1人は格闘タイプ使いのサイトウちゃん。
現在、サイトウちゃんは大きな大会に出ているらしく、ラテラルタウンのジムトレーナーに近況報告の手紙で面白いルカリオのトレーナーと出会えたこと等が書かれていたそうだ。
「シャンデラ!ミミッキュ!見回り行くよ〜。」
ミミッキュ「キュ?キュキュッ!」
シャンデラ「シャラ〜ラ〜。」
僕の仕事場、ボクストム墓地ラテラルタウンの近くにある古い墓地で人間、ポケモン両方のお墓である。
すぐ近くには壊れた道具を置いておく場所もあるので時としてヤバチャやポットデスが現れたりもする。
ダストダス「ダゴッドーン!」
「シャンデラ、サイコキネシス!ミミッキュ、シャドークロー!」
シャンデラ「シャァ〜ラァァ〜!!」
ミミッキュ「ルッキュ〜!!」
ダストダスのヘドロばくだんはシャンデラのサイコキネシスによって止められ、ミミッキュがダストダスに攻撃することでダストダスは落ち着きを取り戻した。
ダストダス「ダス〜…。」
「あまり町の方まで来ちゃダメだよ?」
ダストダス「ダゴ…。ダドダ〜ス!」
ダストダスは廃品の回収を夜中にしているのだが、ゴミが増えてくると食欲で周りが見えなくなり町の中まで入ってきてしまうことがある。ダストダスのガスは子供達にとっては命に関わるものなのでこのように夜のうちに見回りをしているわけだ。
昼間は墓参りに来た人たちに献花用の花を用意している。
オニオン「こんばんはノアさん。見回りご苦労さまです。」
「こんばんはオニオンくん。パートナー達はどうだい?」
オニオン「ゲンガー達ももちろん元気ですよ。」
「今日はどこまで行くのかな?」
オニオン「今日は特に決めてないんです。一緒について行ってもいいですか?」
「それなら大丈夫だよ。この子達も君のこと好きみたいだからね。」
ミミッキュ「キュッキュッ!!」
シャンデラ「シャル〜ル〜。」
「ただいま〜。少し待っててね。お茶を入れるよ。」
オニオン「お邪魔します。…うわぁ!!」
「デスマス、仮面盗っちゃダメでしょ?君のはこっちだよ。」
デスマス「マス!!」
オニオン「ふぅ……ありがとうございます。…そういえばノアさんのデスマスはガラル地方のデスマスとは違うんですね。」
「そうだね。この子もイッシュ地方に行った時にあったからね。」
オニオン「イッシュ地方のポケモンワールドトーナメントで開かれたゴーストカップですか?」
「そうそう。いや〜フヨウちゃんやメリッサさんあたりは予想出来てたけど、キクコさんやアセロラちゃんまで来ちゃってたからね。正直、びっくりしたよ。キクコさんは引退したって話は聞いたけど、アセロラちゃんはアローラリーグの四天王になったばかりと聞いていたからね。」
オニオン「それでも、準優勝したんですよね?」
「正直、ゴーストポケモンとどれだけ長く過ごしてるかで勝敗決まるようなものだからね。キクコさんの圧勝。」
オニオン「それでもすごいじゃないですか!あのキクコさんを追い詰めたんでしょう?」
「負けたことに変わりはないよ。う〜ん。バッジ8個あるし、それなりの実力はあるはずなんだけどね。なんというかさ、キクコさんが声出す前にゲンガーがキクコさんの望む動きをしてくるんだよ。」
オニオン「僕も、いつかそうなれるんでしょうか?」
「オニオンくんならなれるさ。そうだね、それじゃ、僕の知っている君の昔話をしよう。とは言っても、今から10年弱前…僕が今の君より少し上ぐらいの歳だったけどね。」
オニオン「僕の昔話というと…事故のことですか?」
「そうだよ。あの時……。」
「カールじいちゃん大変だ!墓地で燃料を積んだ荷台が倒れて、男の子が巻き込まれたんだ!」
カール「なんじゃと!?ドラパルト、急いで行くぞ!」
ドラパルト「パル!!」
「ヒトモシ、僕達も行こう。」
ヒトモシ「チョ〜ン!」
カール「あれは…オニオンくん!荷台に挟まれておる…。オニオンくんしっかりするんじゃ!!ロトム、ノアの電話を掛けておくれ!」
ロトム「任せるロト!!ノア、場所を伝えるのは任せるロト。大丈夫ロト?」
「大丈夫。急いで。」
ロトム「……繋がったロト!!」
「もしもし……はい。ボクストム墓地の…そうです。事故現場です。……はい。ラテラルタウンのオニオンくんです。……頭に怪我をしていて、出血がひどいです。……そんなっ!!」
カール「どうしたんじゃ?」
「事故の影響で倒れた墓石が邪魔で救命機材を運ぶポケモンが通れないんだ!でも…オニオンくんはここから動かせない…。」
カール「こうなれば……ゴルーグ、ダダリン!おぬしらで墓石をどかして来るのじゃ!!」
ゴルーグ「ゴルッ!!」
ダダリン「ダーッ!」
「ヒトモシ、君は仲間と一緒にここまでの道のりを知らせて!」
ヒトモシ「モシュ。モチョ〜!」
オニオン「それで、カールさんやノアさんが助けてくれたんですか?」
「う〜ん…それもあってるんだけどね?実は、それでも間に合うかギリギリで、危険だけどドラパルトで運ぼうって話になったんだけど…。」
カール「まずい……燃料がこんなに…燃えることはないじゃろうが、時間が経てば経つほど傾いた荷台の下のオニオンくんに重さがかかってしまう…。」
「少しずつでも燃料を出さないと!」
カール「待つんじゃ!下手に動かせば一気に崩れるぞ!ここはゴルーグ達が戻ってくるのを……なんと!!」
サマヨール「サァァァマァァァァ!」
ゴビット「ゴビビビッ!」
ミミッキュ「キュ〜!!キュュュ〜〜!!!」
ヒトツキ「キルッ!キルッ!」
カール「ゴーストポケモン達が…助けようとしておるのか……?」
ゲンガー「ゲラァァァァ!!!」
カール「今じゃ!!ドラパルト、ゴーストダイブで荷台とオニオンくんの間に隙間を作るんじゃ!!」
ドラパルト「ドラパララァァ!!」
カール「ノア!引っ張り出せそうか!?」
「ダメだ!地面とノアくんの間になにか…あれは…ゴース!!」
ゴース「ゴー…ゴー…?」
カール「オニオンくんはそやつを庇ったのか…ガス状の身体なら逃げれることもなかろうに…守ってくれたオニオンくんの身体を気遣って動かぬのか!」
ゲンガー「ゲ…ゲラァ……。」
カール「ポケモン達も疲れておる…このままでは…!」
マーシャドー「シャドッ!!」
「…人影?……いや…ポケモン!?」
マーシャドー「シャァァ……ダァァァァ!!」
カール「マーシャドーじゃと!?なぜ滅多に人の前に姿を見せない奴が…。」
ミミッキュ「キュ!キュキュ!」
「手が入りそうな所を見つけたの?ありがとう!」
ゴルーグ「ゴルゴゴ!!」
カール「ナイスタイミングじゃゴルーグ!皆で持ち上げるぞ!」
「せー……のっ!!」
マーシャドー「シャッッ…ドッッッ!!」
救助隊「オニオンくんは命に別状はありませんでした。貴方達の救助がなければ今頃どうなっていたか…。」
カール「何、ワシは手伝っただけじゃ。頑張ったのは…オニオンくんを見つけた孫と、ポケモン達じゃよ。」
マーシャドー「シャド。」
「これは…綺麗な石だね。なんだか不思議な感じがする…。もしかして、これがねがいぼし?」
マーシャドー「シャドッ、シャドシャ!」
「わかった。渡しておくよ。」
マーシャドー「シャドド。シャド〜!」
ヒトモシ「チョ〜ンチョ〜!」
「ありがと〜!」
オニオン「ゲンガーと僕が怪我した時に…ポケモン達がそんなことを…。」
「あの時、マーシャドーまでが君を助けるために出てきたんだ。君ならきっとゴーストポケモンともっとすごい所までいけるよ。」
オニオン「でもノアさんだってポケモンの言ってること理解してますよね?僕なんてまだ…。」
「それは本当になんとなく仕草とかで伝えたいこと受け取ろうとしているだけだよ。昔来た男の子の…トミーくんが来た時のゲンガー達みたいに何も言わずに君のために動いてくれるほど以心伝心とまでは行かないよ。」
オニオン「それで、マーシャドーはどうなったんですか?」
「あ〜それは…。」
マグノリア博士「マーシャドーですって!!どこに行ったの!しかもねがいぼしを持っていたそうじゃない。悔しく教えてちょうだい!!」
ソニア「ずるいよ〜ノアくん!!幻のポケモンに会えるなんて!!」
「だから〜マーシャドーはオニオンくん助けるために出てきたんだって!!僕はオニオンくんに渡す物を預かっただけ!!」
ソニア「そこじゃないよ!どうしてそのままマーシャドー引き止めてくれなかったの!?私も見たかったのに〜!」
カール「まぁまぁ落ち着きなさい。マーシャドーは人を避ける。それがオニオンくんの危機には人に近づいてでも助けようとしたんだ。マーシャドーの生態において、その結果はかなり有意義ではないかね?ほら…ワシが描いた絵よりノアの絵の方が上手いじゃろうし…一先ず、今でも居ることが分かってよかったじゃあないかの?」
オニオン「そんなことまで……。」
「でもさ〜凄いよやっぱり。その時のゴースがゲンガーになって、助けに来てくれたミミッキュだったりも君を選んでくれたでしょ?やっぱり気に入られてるんだよきっと。」
オニオン「そうなの?ゲンガー。」
ゲンガー「ゲンッ!ゲンゲラゲ〜!」
「ほら、なんとなく分かるでしょ?」
オニオン「確かに、なんだか分かります。」
「それでいいんだよ。なんて言ってるのか言葉に出来なくても伝わってるんだから。」
オニオン「今日はお話ありがとうございました。」
「そうだね。そろそろ夜が明けるからね。」
オニオン「長居してすみません。また今度相手して貰ってもいいですか?」
「僕で良ければ何時でもお相手するよ。」
オニオン「本当にありがとうございました!なんだか、話を聞いただけなのに強くなれた気がします!」
「きっと強くなれるさ!頑張れ!僕らの町のジムリーダー!!」
その後、ガラルスタートーナメントでオニオンくんはガラルの新チャンピオンとのタッグマッチでかの有名なマスタードさんとポプラさんのタッグを破り、見事優勝したそうだ。
???「お邪魔するぞいっ!」
「マスタードさん、こんにちは。」
マスタード「ノアちゃんお久しぶり〜。元気そうで何よりよっ!」
「いつものお花ですか?」
マスタード「そそっ。ヨロイ島じゃ咲かないし、取り寄せるのもね〜…。おおっ!グラシデアの花じゃないのっ!これもくれないかな?」
「ああ、それですか。いいですよ。」
マスタード「それにしても…どうしてグラシデアの花があるのかな?」
「どうしてでしょうね…。なにか知ってる?」
マーシャドー「シャド〜?」
「さあね?だそうです。」
マスタード「アッハハハ!!いや〜相変わらず仲のいい!!それじゃまたよろぴくね〜!」
「はい。相棒にガラルスタートーナメントのことしっかり伝えてあげてくださいね。」
マスタード「もちろんよっ!!」
「それにしてもあのグラシデアの花、誰から貰ってるんだい?」
マーシャドー「シャドッ。シャドドシャ。」
マーシャドーが指さす先には姿見鏡があった。なんだかいつもと違う映り方をしているようで覗いていると…
???「キィヤァ!キュア〜!」
見えたのは星空のような空間にに雪の積もった地面が浮かぶ世界。おそらくカンムリ雪原だろう。
「なるほど…お前はいつもここを通ってきていたのか。共通の友達がいるのかな?」
マーシャドー「シャドッ!」
強く頷くマーシャドー。それに応えるように静かに澄んだ音を立てる鏡。
「そうか。帰りは気をつけるんだよ?」
マーシャドー「シャド〜!」
マーシャドーは揺れる鏡に吸い込まれ、そして静かになった。
イッシュ地方、ホウエン地方、シンオウ地方で聞いたピカチュウを連れた少年。彼はアローラ地方で見かけた彼と同一人物なのだろうか。
「シャンデラ〜、ミミッキュ〜どう思う?世間って案外狭いと思う?」
ミミッキュ「キュ〜?…キュ!キュキュミーキュッキュッ!」
「なるほど…シャンデラは?」
シャンデラ「シャラ…シャラルララ〜。」
「同じ意見なんだね。確かに2人の言う通り、どこかで会えるかもね〜。」
サイトウ「どうかしましたか?食べないのなら貰いますよ?」
???「いや〜なんだか誰かに呼ばれた気がしてさ。」
ピカチュウ「ピカ!ピカピカピ?ピ〜カ〜。」
???「だよな!なんか懐かしい感じしたよな!」
???「知り合いに噂でもされてるんじゃねぇの?」
???「知り合いもそうなんだけどさ、知らない優しい感じもしたんだ。」
サイトウ「もしかしたら新しい出会いかもしれませんよ?」
カイリキー「リキッム!」
???「すっげぇ!!でっけぇケーキ!」
???「考えるのは後にするか!俺も食べる〜!」
ピカチュウ「ピカ!!ピカピ〜!!」
読んでいただきありがとうございました!
いや〜ダストダスの声文字にするのムズいわ!!
他2作の続編も随時書いておりますよ!(他2作は地理的関係などから原稿用紙に絵コンテ軽く描いてますので遅いのです。)
ゴーストタイプのポケモン好きなんですよね〜。
私、ソードシールド買った時、一回目のチャンピオン戦でシャンデラまさかのレベル97…
マーシャドー、それからチラッと出てきた反骨さんももちろん好きですよ。
この2体を結びつけるにあたりアニメからも客演させていただきました。辻褄をつけるために時系列の前後、それとガラルスタートーナメントでのサイトウちゃん不在の中オニオンくんの参加等などありえないこともありますが大目に見てください。(できるだけ両バージョンの人を出したかったのです。)
設定的なお話
主人公ノアは御歳(?)23歳。
シャンデラ、ミミッキュを主に連れています。
ダンデくん、キバナさん、ソニアさん達の年齢を作品内の発言などから推定し、それに合わせ24歳としました。
ソニアさん、ダンデくんとは彼らが10歳の頃のジムチャレンジでジムトレーナーとして対戦したという繋がりがあります。(オニオンくん救助はそこから少し後のこと。)
キバナさんとの接点は……おそらくジュラルドンとシャンデラで殴りあったぐらいでしょう。(キバナさんのジュラルドン幼少からの馴染みみたいだし、ドラパルトはカール爺さんがもってるし…。)
バトルの実力は大体BW2のクリア後の主人公ぐらいを想定してます。(そのぐらい強くしておかないとジムリーダーが他地方のチャンピオンクラスのガラル地方(カブさんとかキバナさん)ではジムリーダーと絡ませにくいので…。)
PWTのゴーストカップというのは作者が実際にPWTでゴースト統一でゴーストタイプ使いと対戦した結果(やり直しは無し)です。その時にゴルーグが落とされてゲンガー倒せなくてキクコさんに負けました。(アセロラはダダリンシャンデラ同レベルで突破。)
カール爺さん御歳71歳の体脂肪率15パーセントぐらいの歳の割に筋肉あるおじいさん。
ボクストン墓地で代々墓守をしている。この人で100代目。
ドラパルトで速攻を仕掛けたり、ゴルーグでどっしり構えたりとバトルにおいては臨機応変かつド派手に行くタイプ。
旧友はマスタードさん、ポプラさん。そして、カントーのキクコさんとホウエンのゲンジさん(とフヨウのおばあちゃん)。
相棒のドラパルトとはかなり長く、一時「竜王」や「ドラゴンマスター」の称号王手をかけたほど。しかし、イッシュのブラックシティで起業した息子夫婦を呼び戻す訳には行かず、辞退。ノアに継がせた後は各地方を周っています。趣味がかなり多く、最近はイッシュのとあるバンドの追っかけをするためにカントーへ。
実力は確かですが、どう見てもカラテ王です本当に。
さて、この作品は頭でパッと浮かぶので投稿頻度多くなるかもしれません!(他作品は割と元ネタのリアル知識いるやつだから遅れますごめんなさい。)