ガラル地方の夜   作:白黒トラベラー

6 / 30
キクコ「私達とポケモンは一緒に暮らしてる。ポケモンはとても多い。全く関わらないで暮らすのは難しいことさ。だからといってバトルのことばかり教えても仕方ない。全く知らないのもそれはそれで不便さ。私なりではあるけれど、ポケモンと共に歩むってことを今日は教えに来たよ。」


6話 私なりの道ってなんでしょう?

キクコさんの授業は「バトルだけではないポケモンとの暮らし方」と、キクコさんらしからぬ内容だがポケモンと過ごした日数はカントー地方ではトップクラスだろう。呼ばれてもおかしくはない。

 

キクコ「…というふうに人間と同じくポケモンにも食べれるものや苦手なものがある。種類だけじゃなく、個体差としてね。ポケモンが食べれるものの中には人間が食べれるものもあるがそうでないものもある。そういったものは人間にも食べれるように調理する。その逆もしかりさ。そうだねノア?」

 

「…確かに、そうですね。」

 

突然こちらに何かとふってくるキクコさん。もう何回目か分からないほどなので慣れてきてしまった。

 

 

 

 

 

キクコ「よし、もうすぐお昼だね。天気もいいことだし、外でみんなでたべようじゃないか!こういうのも大事なんだよ!」

 

生徒達「は〜い!」

 

昼食の時間、子供達はとても嬉しそうだ。

 

キクコ「どうだい?楽しいだろう?」

 

「確かに、楽しいですね。」

 

キクコ「お前さんスクールの先生にもなれるよ。でもまだ足りないね。何か分かるかい?」

 

「自分の強さだけで成り上がったってことですよね?……やっぱり仲間との旅をしなかったからですよね…。」

 

キクコ「正確には、道連れがいなかったことだ。旅は道連れ、世は情け。カントー地方にだって出会った人はたくさんいるだろう?帰るまでに会うといいさ。」

 

キクコさんの言葉を聞いて、やっぱりこの人に勝てる日は来ないんだろうと思った。年季が違いすぎる。それでいて、昔のことを覚えていても囚われてはいない。

 

「分かりました。みんなにガラルの料理でも作りますよ。」

 

キクコ「それなら何人かクチバシシティにもいるんじゃないかい?そうだ!ガラルのカレー、今日晩に作ってくれよ!元々みんなで晩御飯作る予定だったんだ。アンタ達もてつだっておくれ。」

 

「アッハハハ!キクコさんに頼まれたら断れませんよ!喜んでお受けします!」

 

キクコ「そうこなくっちゃ!材料は街の人達が分けてくれる。最高のカレーを作ってくれよ!」

 

サトシ「ノアさ〜ん!こっちでみんなと食べましょうよ!」

 

キクコ「行っといで。あの子達もアンタも私にとっちゃ変わらんさ。」

 

「行ってきます。先生。」

 

キクコ「ああ。卒業してもちゃんと来な。」

 

 

 

ゴウ「え!?晩御飯作るところまで居てくれるんですか?」

 

「キクコさんに頼まれてね。ガラルのカレー作ってくれって。辛くならないといいんだけどね。」

 

サトシ「いいじゃないですか!俺、めっちゃ楽しみです!」

 

コハル「やったね、イーブイ、ワンパチ!」

 

イーブイ「ブイ!」

 

ワンパチ「ワプッ!」

 

「そういえば、この前そのイーブイはいなかったよね?」

 

コハル「はい、この子、特殊な子で進化しないんです。定期的に健診もしてもらってて丁度その日だったんです。」

 

「そうか、なら、その子の気に入りそうなカレー作らないとね!」

 

進化しないイーブイ、ガラルに来て新しく進化しないだろうか。

 

コハル「…あのノアさんってポケモン博士の子供ってポケモン博士になるのが普通だと思いますか?」

 

「う〜ん何も博士にならなくてもいいと思うよ?チャンピオン目指してた子だっていたし…。」

 

コハル「そういうことじゃなくて…実は…ポケモンとあまり触れ合えないというか…。」

 

「親と一緒に見られるのが嫌なの?」

 

コハル「そうなのかもしれません。ワンパチやイーブイは好きなんですけど…。どうすればいいんでしょう…。」

 

「ちょっと僕の話になっちゃうんだけどね。僕の両親ってガラル飛び出してイッシュで貿易の会社作ったんだ。カントー地方とも繋がる大きな会社…ダダリンのマークの会社なんだけどね。」

 

コハル「たまにコンテナに描いてあるの見ます。……え?御曹司ってことですか!?」

 

「まあ、そうなるんだけどね。話を戻すとやっぱり僕に会社継いで貰いたい気持ちもあるんだけど今の仕事も継いで欲しいっていう気持ちで迷ったみたいなんだよね。」

 

コハル「ノアさんがじゃなくてご両親の方なんですか?」

 

「そ。うちは特定のポケモンに好かれる人柄の人が多いみたいでね。。じいちゃんと僕はゴーストポケモン、親はフェアリーとエスパーだった。ばあちゃんだけは色んなポケモンに好かれてたけど。ガラルでの仕事、お墓の管理なんだ。だからゴーストポケモンと仲がいいのって結構便利なんだよ。ジムトレーナーだったから。僕はあまり会社の事も、墓守の事も気にしてなかったけど知らない間に周りが勝手に悩んでた。」

 

コハル「私とは逆なのかもしれませんね…。」

 

「いや、僕の場合僕が極端に気にしてなさすぎたってだけ。親が子供にとって幸せになれる道で悩むのは当たり前だよ。僕の両親が悩んだのはジムトレーナーとしてガッツリやってたから連れてくることに抵抗があったから。おじいちゃんが悩んだのは自分の仕事を押し付けて、ガラルに閉じ込めることに抵抗があったから。」

 

コハル「それって説明されたんですか?」

 

「もちろん。」

 

コハル「じゃあなんで墓守になったんですか?」

 

「墓守になる前に色んな場所を旅してね。なろうと思って頑張ればどっちにでもなれるかもって思ったんだ。やってみないと分からないからね。だからできるのならどっちもやりたいし、その2つとは別のこともやってみたいと思うかな。君はどう?親に自分がどうなって欲しいか考えてるかって聞いたことはある。」

 

コハル「…それは…ないですけど…そもそもポケモン博士とデザイナーですから…。」

 

「関係ないさ。ワンパチとイーブイが好きなんでしょ?将来の道ってのは他人に理由とか求めるものじゃないんだから。まだ10歳なんだよ?君より倍は生きてるけど言っちゃえば定職ないからね僕。しっかりしてるのはいいんだけど、子供らしく悩めばいいんだよ。サトシくんやゴウくんみたいな思い切りも時には大事だよ。」

 

コハル「思い切り…。」

 

ワンパチ「ヌワプッ!」

 

コハル「ワンパチ…そうだね!」

 

「そうやって話せるのなら…覚えはあるみたいだね。悩んで迷えばいいよ。別地方だけど話にのってあげることはできるから。」

 

コハル「あまり解決した気はありませんけど…ちょっと気持ちが晴れました。ありがとうございます。」

 

「どういたしまして。それじゃ、そろそろ戻ろうか。」

 

 

 

 

ゴウ「コハル〜ノアさんと何話してたんだ?」

 

コハル「う〜ん…ノアさんの両親のことかな〜。」

 

サトシ「何それ!気になる〜!」

 

コハル「なんかね、ノアさんのご両親って…。」

 

 

キクコ「そうそうその調子だよ。アンタにできることは沢山ある。」

 

「…ありがとうございます。」

 

キクコ「素直じゃないねぇ〜…。カールならもっと素直だよ!」

 

 

キクコさんの授業は午後まで続いた。しかし事件が起こった。

 

ピロロロ…ピロロロ…

 

キクコ「ノア!電話ぐらい切っとくもんだよ!」

 

「すいません…。ロトム、どうしたの?」

 

ロトム「遅いロト!マグノリア博士から20件も電話かかってるロト!緊急連絡で送られて来たから無理やり音量上げたロト!」

 

「緊急連絡?」

 

キクコ「マグノリア博士からかい?出ていいよ。」

 

キクコさんの許可を貰い、電話に出た。

 

ソニア「遅い!!!」

 

「悪いって…どうしたの?」

 

ソニア「大変よ!カントー、ジョウトでこっちからでも分かるほど強いダイマックスエネルギーの反応が出たのよ!ひとつはクチバシシティ!他はニビシティ!クチバシシティにまだいるんだよね!?海から来るよ!急いで!!」

 

マグノリア博士「落ち着きなさいソニア。ノア、よく聞いて。できるだけ多くの人を高台に避難させて。カントー地方の付近で雨雲が発生していてそれがダイマックスしたポケモンの影響…恐らく暴れてうったダイストリームの影響で活発になっているの。沿岸部は危険よ。ニビシティの方は現地の人でも対応できるでしょうけど、クチバシシティのはとても強い反応。ダイマックスエネルギーを利用してあなたもダイマックスしてポケモンを退けてちょうだい。」

 

「分かりました。十分気をつけます。」

 

カール「いいかノア!絶対勝つんじゃぞ!」

 

キクコ「うるさいよカール。言われなくってもノアは勝てるさ。私も行くよ。」

 

「キクコさん!?」

 

キクコ「暴れん坊に解らせてやろうじゃないか。」

 

サトシ「俺も手伝います!」

 

ゴウ「俺も!」

 

「しかし…君たちまで危険な目に合わせるには…。」

 

ソニア「いつものレイドバトルと違って、ダイマックスしたポケモンにはダメージが入らなくなるタイミングがあるし、攻撃はとてもじゃないけど避けれないほど大規模なものばかり。ダイマックス出来ないのなら危険すぎるわ!」

 

コハル「私達だって何かできるはずです!」

 

ゴウ「コハル……。」

 

コハル「クチバシシティは私達の街です!ノアさんだけに任せて見ておくことなんてできません!」

 

キクコ「よく言った!だけれども学校のみんなは親をちゃんと安心させるんだ。いいね?」

 

どういう考え方をしていてもコハルちゃんはこの街の人間。故郷を守りたいと思う気持ちは分かる。

 

「コハルちゃん、ここは任せてくれないかな?君の気持ちは嬉しい。でも親にちゃんと顔を見せるんだ。サトシくん、ゴウくんも。」

 

サトシ「俺も行かせてください。ノアさんだけじゃ無茶です!」

 

ゴウ「俺とサトシも戦えます!連れて行ってください!」

 

キクコ「アンタの負けだよノア。その子達は腕もたつだろうからね。アンタと私でなんとかなる相手じゃないだろうし、地元のトレーナーも来ているだろう。責任は私がとる。連れていきな。」

 

「…サトシくん、ゴウくん。危険かもしれない、それでも来るかい?」

 

サトシ「今更!」

 

ゴウ「覚悟はできてます!」

 

ソニア「ちょっとノアくん!?」

 

「そういうわけだ。切るよ。ソニア。」

 

ソニア「ダメだからね!ちょっと…」

 

ロトム「通信が不安定になったロト!まずいロト!」

 

キクコ「みんな聞こえただろう?焦らず荷物をまとめるんだ!ノア!私達は先に行くよ!!」

 

 

 

クチバシシティの港。何人かのトレーナーがポケモンと一緒に待っている。

 

トレーナー「すげぇ!キクコさんだ!」

 

トレーナー「こんなところで会えるなんて…。」

 

「…ダイマックスポケモンは追い込まれると攻撃が激しくなって、特殊なバリアを貼る。ポケモンの特性を打ち消すこともある。気をつけて。」

 

サトシ「もちろん!いけるよな、ピカチュウ!」

 

ピカチュウ「ピカ!」

 

ゴウ「エースバーン、やるぞ!」

 

エースバーン「パスパース!!」

 

トレーナー「来るぞ!」

 

大きな荒波を立てて現れるポケモン。ダイマックスしたポケモンは見慣れているが、この地方の人達はさすがに同様している。

 

トレーナー「なんだよこれ!?」

 

トレーナー「でっけぇギャラドスだ!!」

 

トレーナー「ドククラゲもいるぞ!!」

 

 

 

マグノリア博士の行っていた暴れたポケモンのダイストリーム。恐らくそれはこの2体の争いによるものだろう。

 

トレーナー「いけ!ガブリアス!」

 

トレーナー「行ってこい!ラフレシア!」

 

トレーナー「勝てるよな!キリキザン!」

 

サトシ「ピカチュウ、ギャラドスに10万ボルト!」

 

ゴウ「エースバーン!かえんボール!」

 

ピカチュウ「ピ〜カ〜!!」

 

エースバーン「パーース!!」

 

キクコ「そっちは任せたよ!ゲンガー、ドククラゲにサイコキネシス!!」

 

ゲンガー「ゲラララァ!」

 

みんながドククラゲ、ギャラドスのそれぞれを攻撃しだした。

 

「シャンデラ、こっちもサイコキネシスだ!」

 

シャンデラ「シャラ〜〜!」

 

トレーナー「サンダース、かみなり!」

 

トレーナー「ジバコイル、ラスターカノン!」

 

ジバコイル「ジババババ!!」

 

サンダース「サァァ……ダァッ!」

 

 

大人数のトレーナーがギャラドス、ドククラゲに攻撃を加えてはいるが…

 

ギャラドス「ギャオォォォォ!」

 

ドククラゲ「コァァァァ!」

 

「全員注意!」

 

ザパァァァァン!

 

ギャラドスからはダイストリーム、ドククラゲからはダイアシッドが放たれる。

 

ダイストリームでダイアシッドの毒か広がっていく。何回もやられればこの近辺の環境に悪影響を及ぼすだろう。

 

「ロトム!ダイマックスパワーは集まってる?」

 

ロトム「まだロト!大きなスポットがある訳じゃないロトから、溜まるのが遅いロト!」

 

キクコ「ノア!しばらくは地力でやるしかないよ!集中しな!」

 

ドククラゲ「コォォォォォ!!!!」

 

一際大きな叫びを放ち、ドククラゲはオーラを放つ。追い詰められた事により、バリアを貼ったのだ。オーラによってポケモンの特性が消されている今、あのバリアはドラパルトのすりぬけでも貫通出来ない。

 

ロトム「想定より早いロト!行けるかもロト?」

 

「いや…多分、あと1回はバリアを貼ってくる。ギャラドスも同じだ。ただ、あっちの方が人手が足りてないみたいだ。」

 

キクコ「私とアンタだけじゃずっと抑えてるのは厳しいだろうね…。」

 

ギャラドス「ギャオォォォォ!!!!」

 

ロトム「ギャラドスもバリア貼ったロト!」

 

トレーナー「ニドキング、戻れ!」

 

1人ずつだが、ポケモン達も倒されていく。

 

トレーナー「ハイドロポンプが来るぞ!」

 

バッシャァァン!

 

サトシ「ゴウ!もう1発来るぞ!」

 

ゴウ「エースバーン!避けろ!」

 

ドパァァァン!

 

エースバーン「パー…ス…。」

 

ゴウ「エースバーン!うわっ!」

 

サトシ「ゴウ!捕まれ!」

 

ピカチュウ「ピカ!ピカピ!」

 

ギャラドス「ギャロォォォォォ!!」

 

キクコ「まずいわね。アーボック!あの子達をてつだって上げて!」

 

「ブルンゲル!まもる!」

 

タイプ相性のせいか、サトシくん達がギャラドスに狙われている。ブルンゲルとアーボックだけではとてもじゃないが守りきることは出来ない。

 

「ダダリン!お前も…!」

 

キクコ「ノア!集中しな!そんなに何体も指示出せる状況じゃないよ!」

 

 

 

サトシ「ピカチュウ、ボルテッカー!」

 

ピカチュウ「ピカピカピカピカ!!」

 

ギャラドス「ギャラァァ!」

 

サトシ「ピカチュウ!!」

 

ギャラドスのアクアテールがピカチュウを叩き落とす。振り上げた尾はそのまま…

 

???「グレッグル、どくづき!ハガネール、ストーンエッジ!」

 

???「スターミー、サイコキネシス!ギャラドス、ハイドロポンプ!」

 

繰り出された4体のポケモンの技によってギャラドスのアクアテールは防がれた。

 

サトシ「タケシ!カスミ!」

 

タケシ「ニビシティの方は大丈夫だ!」

 

カスミ「サトシ!また無茶して…。」

 

現れたのはカントー地方のジムリーダー2人。サトシくんの友人のようだ。

 

キクコ「大丈夫だろう?アンタと違って仲間がすぐそこにいるんだ!集中しな!」

 

 

 

サトシ「よし、ゲンガーもう一度行くぞ!」

 

ゲンガー「ゲンゲラゲーン!!」

 

タケシ「俺達も!ハガネール!」

 

カスミ「ギャラドス!」

 

無印3人「「「メガシンカ!!!」」」

 

強い光、パリン!と割れるような音が響くと、メガハガネール、メガギャラドス、メガゲンガーがいた。

 

ロトム「今ので少しエネルギーが溜まったロト!もっと大きなエネルギーが欲しいロト!!」

 

「そうか!メガシンカのエネルギーとZ技のオーラか!サトシくん、ピカチュウにZ技を撃たせるんだ!」

 

キクコ「ノア、アンタのZクリスタルを貸しな!私も手伝うよ!」

 

サトシ「ピカチュウ!行くぜ!ひっさつのピカチュート!!!」

 

キクコ「ゲンガーアンタもメガシンカだ!そして行くよ!無限暗夜へのいざない!!」

 

ギャラドス「ギャオォォォォ……!」

 

ドククラゲ「コァァァァオォォォ……!」

 

ロトム「バリア割れたロト!…あっ!また貼られたロト!」

 

「大丈夫。一気に決めるよ!シャンデラ、ダイマックスだ!!!」

 

シャンデラ「シャラァァァァァァ!!!!」

 

 

みるみる大きくなるシャンデラ、元々横に大きめなポケモンだけに、ギャラドス、ドククラゲにも引けを取らない。

 

サトシ「よっし!」

 

ゴウ「エースバーン、まだ行けるよな?」

 

エースバーン「パーース!!」

 

ギャラドス「ギャオォォォォ!!」

 

ドククラゲ「コォォォォォ!!」

 

タケシ「あれは!?」

 

カスミ「なんかヤバそう!」

 

サトシ「ノアさん!またアレが来ます!」

 

「同じ手は何度も食わないよ!シャンデラ、ダイウォール!!」

 

パァァァン!

 

ダイストリームとダイアシッドはダイウォールで防がれた。次はこの雨を晴らす必要がある。

 

「シャンデラ、ダイバーン!!」

 

シャンデラ「シャラァァァォ!」

 

バァァァン!

 

火球とも言えない規模の火炎が2体を襲う。タイプの都合上、あまり効きはしないが大事なのは…

 

ゴウ「雨が上がった!これなら!エースバーン、かえんボール!!」

 

トレーナー「まだ終わってないわ!ニドキング、だいちのちから!!」

 

晴れ天候によってダイストリームの威力が弱くなる。

ここまで晴れると、ソーラービームも撃ちやすくなるだろう。

 

キクコ「行くよゲンガー、きあいだま!!」

 

パリンッ!!

 

ギャラドス「ギャロォォォォォ!!!」

 

ドククラゲ「コァァァァ!!!!」

 

ロトム「凄いロト!バリア割れたロト!」

 

「シャンデラ、決めてやれ!ダイホロウ!!」

 

シャンデラ「シャラァァァ!!!!!!」

 

ギャラドスとドククラゲによって流されてきた漂着物、壊された港の瓦礫が舞い上がり、2体に襲いかかる。

 

サトシ「行けピカチュウ!10万ボルト!」

 

ゴウ「かえんボール!」

 

タケシ「ハガネール、ストーンエッジ!グレッグル、かわらわり!!」

 

カスミ「スターミー、サイコキネシス!ギャラドス、破壊光線!」

 

キクコ「アーボック、ベノムショック!ゲンガー、シャドーボール!」

 

トレーナー全員が放つ強力な一撃、ギャラドス、ドククラゲの身体も大きく仰け反るしかし…

 

ギャラドス「ギャロォォ……。」

 

ドククラゲ「コォォ……。」

 

ゴウ「まだダメなのか!」

 

ロトム「ゴウ!サクラギ博士からロト!」

 

ゴウ「え!?」

 

サクラギ「聞こえるかい!今、そちらにより、強力な反応が向かっている!一応気をつけてくれ!」

 

コォォォォォン……

 

ゴロゴロ……

 

鳴り響く澄んだ音、そして近づいてくる雷鳴。

 

キクコ「全く…すごい子供達だよ。」

 

サトシ「ギラティナ!!」

 

ゴウ「ルギア!!」

 

そして、もうひとつ、小さな影が降りてきた。

 

「マーシャドー!」

 

マーシャドー「シャドッ!!」

 

サトシ「ギラティナ、行けるか?」

 

ピカチュウ「ピーカ?」

 

ギラティナ「キュイァ!」

 

ゴウ「ルギア…ありがとう!マーシャドーも!」

 

ルギア「キュオォォォ!」

 

マーシャドー「シャッーッド!」

 

サトシ「ギラティナ、ピカチュウ、行っけぇ!」

 

ゴウ「ルギア、エースバーン、がんばれ!」

 

「マーシャドー、シャンデラ、行くよ!」

 

ギャラドスとドククラゲはかなり応えている。

 

「七星奪魂腿!!」

 

ドォォォォォン!

 

マーシャドーの連撃、そして2体から大きな爆発が上がる。

 

「今なら捕まえられる!!いけっ!モンスターボール!!!!」

 

巨大化するモンスターボール、2体を吸い込み、海に落ち、大きく波をうみながら揺れ、止まった。

 

 

 

 

 

 

サクラギ「まさかギラティナにルギア、マーシャドーまで見れるとは!いい体験したね!」

 

騒動の後、実は避難所だった学校にみんなが集まっている。

 

「カレーできたよ!ミミッキュ、運んで!」

 

ミミッキュ「キュッ!」

 

サトシ「ギラティナ、会えてすっごく嬉しかったです!それにしても…。」

 

ゴウ「ノアさんすげぇな…。ゴルーグに乗りながら料理してる…。」

 

コハル「…ねぇ、お父さん。」

 

サクラギ「どうしたんだい?」

 

コハル「お父さんは私に将来どうなって欲しい?やっぱり…ポケモン博士?」

 

サクラギ「そうだな…そうなってくれると嬉しい気持ちはあるけれど、ポケモンや人間関わらず、笑って優しくしてあげられる人になって欲しいね。お母さんもそう言うと思うよ。コハルがやりたいことをしなさい。私達の意見はあくまで意見でしかないんだから。何もその通りにする必要なんかないさ。」

 

コハル「お父さん………うん!!」

 

 

 

キクコ「アンタの背中押し、やるじゃあないの。欲を言えば、もう少しカレーの味は濃くして欲しいねぇ…。」

 

「これは子供たちに合わせてますので。」

 

キクコ「ハッハッハ!!言うじゃないの!さて…そろそろやろうか。」

 

「何をやるんですか?」

 

キクコ「今日、子供達に授業すると同時に、アンタの事も見させてもらったよ。成長はしてる。きっと今日の事で気づいたこともあるだろう。」

 

「どういうことです?」

 

キクコ「テストさ!!アンタの成長を直接教えて貰うよ!」

 

サトシ「え!?バトル?俺も俺も!」

 

キクコ「ほぉ…いいじゃないか。でも、やるのなら順番は待っておくれよ?先に…ノア、アンタの卒業試験さ!いけっ!ゲンガー全力でいくよ!」

 

「こっちだって負けません!!シャンデラ!行くよ!」

 

ゴウ「うっそ!?バトル!?」

 

生徒「凄い!キクコさんのバトルだ!!」

 

トレーナー「まさかリーグ以外で見れるなんてな…。」

 

キクコ「ふん、まだまだ人気みたいだね。さぁ、やるよ!ゲンガー、サイコキネシス!!」

 

「シャンデラ、こっちもサイコキネシスだ!」

 

シャンデラ「シャラッ!」

 

ゲンガー「ゲンッ!」

 

サイコキネシス同士のぶつかりあいで大きく歪む視界。

 

キクコ「かけぶんしん!!」

 

「囲まれるぞ!ちいさくなるですり抜けろ!」

 

シャンデラを中心にかげぶんしんでゲンガーがとり囲もうとするが、シャンデラはちいさくなるですり抜けた。

直後、シャンデラの「下」からシャドーボールが飛んできた。

 

キクコ「避けてばかりじゃ終わらないよ!ゲンガー、シャドークロー!」

 

「シャンデラ、はいよるいちげき!」

 

キクコ「ゲンガー、まもる!」

 

「ニトロチャージ!!」

 

キクコ「かみなりパンチで受け止めて!」

 

「シャンデラ、しっぺがえしだ!!」

 

互いに長年連れ添ったポケモンが全力のぶつかり合いの中で本来の実力を超え、ほとんど即興に近い形で技を放っている。現にシャンデラは先程まではいよるいちげきを使えなかった。しかしなぜかシャンデラがはいよるいちげきを使えることを理解していた。きっと、シャンデラもこれまでのバトルで格段にレベルアップしたのだろう。

 

キクコ「本気で行くよゲンガー!メガシンカだ!」

 

ゲンガー「ゲラァァァァ!!!」

 

「こっちだって!シャンデラ、全力でぶつかれ!」

 

シャンデラ「シャラララァ!」

 

キクコ&ノア「「無限暗夜へのいざない!!」」

 

ドガァァァァァン!!!

 

影の手がフィールドの周囲から生え、フィールドを包んでいく。

 

サトシ「見えねぇ……キクコさん!ノアさん!大丈夫ですか!?」

 

キクコ「心配するんじゃないよ!この程度大丈夫さ!」

 

「大丈夫かい?」

 

少しずつ暗闇が薄れ、消えていく。

 

 

サトシ「勝ったのは…。」

 

シャンデラ「シャラ〜。」

 

ゲンガー「ゲ…ゲン…。」

 

キクコ「私の負けだよ。やっと抜かしてくれたかい。遅すぎるんだよ!!」

 

「勝っ…た?」

 

初めてキクコさんに勝てた。あまりにも飲み込めなかった。

 

キクコ「ほら!いつまでもボサっとしてない!次はあの子だろう?手抜くんじゃないよ!」

 

「…そうですね。サトシくん!売られたからには買うよ!そのバトル!!!」

 

サトシ「買ってくれるまで売りますから!ピカチュウ!いくぜっ!」

 

「シャンデラ、ありがとう。ミミッキュ!全力で楽しんどいで!!」

 

ミミッキュ「ミーキュッキュ!!キュッキュッ!キュルル〜!」

 

ピカチュウ「ピカ!ピ〜カピカ!!」

 

ソニア「おっ?バトル?見せて見せて!」

 

「ソニア!?」

 

タケシ「おぉ!ソニアさんと言うのですね?私…。」

 

グレッグル「グレッ!」

 

タケシ「うがっ…!」

 

ソニア「あちゃー…。」

 

グレッグルのどくづきでタケシくんは倒れ伏した。

 

カスミ「いつもの…。」

 

タケシ「なんのこれしき!」

 

ゴウ「復活はや!?」

 

タケシ「あらためまして…うっ!」

 

ソニア「どうかしましたか?」

 

タケシ「どこからか視線が…うげっ!!」

ギルガルド「ガードッ!」

 

ギルガルドのみねうちが入っては行けないところに入ったようだ。

 

タケシ「悪かった!悪かったから!」

 

カスミ「さっきより復活はや!?」

 

タケシ「よぉ〜し!久しぶりにやるぞ!ポケモントレーナー、サトシVSノア!ポケモンは両者1体とするっ!始めっっ!!」

 

サトシ「ミミッキュに見せてやろうぜ!俺たちのコンビネーション!ピカチュウ、アイアンテール!!」

 

「ミミッキュ、張り切ってるね。転けないようにね!シャドークロー!」

 

ガキィィン!

 

サトシ「まだまだ!でんこうせっか!」

 

「ミミッキュ、かげうち!」

 

ミミッキュ「ミッキュ〜♪」

 

ピカチュウ「ピカッ!?」

 

キクコ「ミミッキュもやるじゃあないか!ピカチュウも頑張りな!」

 

ゴウ「ピカチュウ!負けるなよ!」

 

ピカチュウ「ピカッ!」

 

「そう簡単には勝たせるつもりはないよ!ミミッキュ、じゃれつく!」

 

サトシ「ボルテッカーだ!」

 

ピカチュウ「ピーカピカピカ!ヂュ〜〜!」

 

「おどろかす!」

 

ミミッキュ「キュッ〜…キュアッ!」

 

ピカチュウ「ピ〜カッ!?」

 

「もう一度シャドークロー!」

 

サトシ「エレキネットで受け止めろ!」

 

ボフンッッ!!

 

サトシ「くっそ…どこだ!?」

 

エレキネットとシャドークローのぶつかり合いで煙が起きる。こちらからも何も見えない。

 

ミミッキュ「キュッ!」

 

「わかった!ミミッキュ、シャドークロー!!」

 

ピカチュウ「ピカァァ〜!!」

 

サトシ「まだ来るぞピカチュウ!!10万ボルトだ!」

 

ピカチュウ「ピ〜カ〜…ヂュ〜〜!!!」

 

ミミッキュ「ミッキュ!」

 

カスミ「避けた!?」

 

ピカチュウ「ピカッ!?ピカ〜ッ!」

 

サトシ「ピカチュウ!!」

 

キクコ「急所に当たったんだね。しっかりしな少年!今のノアに勝つにはピカチュウのやりやすい戦い方を理解するんだよ!」

 

ピカチュウ「ピ〜カ。ピッカ!」

 

サトシ「ピカチュウ…よっしゃ!でんこうせっかだ!」

 

ピカチュウとサトシくんのコンビネーションは戦う度に洗練され、かつ気持ちがお互い通じるのも早い。長期戦に持ち込まれれば、どんどん流れを手繰り寄せるだろう。

 

「ミミッキュ、行くよ!」

 

ミミッキュ「ミッキュ!」

 

「ぽかぼかフレンドタイム!!」

 

サトシ「ひっさつのピカチュート!!」

 

ピカチュウ「ピカピカピカピカ〜!!!」

 

でんこうせっかの勢いそのままにZ技。これを即座に編み出したのなら大したものだ。

 

「ミミッキュ、受け止めろ!」

 

サトシ「しまった!ばけのかわか!」

 

ピカチュウ「ピカッ!ピ〜カ〜!!」

 

ミミッキュ「ミッキュ♪」

 

ポカポカポカポカ!!!

 

ピカチュウ「ピ〜カピ〜チュ〜…。」

 

タケシ「ピカチュウ戦闘不能!!ノアとミミッキュの勝ち!」

 

「ナイスファイト、サトシくん、ピカチュウ!」

 

サトシ「ありがとうございました!ノアさん!ミミッキュ!」

 

勝負の後の握手なんていつ頃最後にやっただろう。ただ、握りしめた少年の手はこれまで握っとどんな手よりも暖かく、力強く、優しかった。

 

 

 

 

 

「楽しかったね〜。」

 

ミミッキュ「ミキュ!」

 

シャンデラ「シャル〜ラ〜。」

 

ガルーラ「ガルッ!」

 

ガルーラだ。単独なんて珍しい。

ガルーラ「ガルッ!ガラーラ!」

 

「へぇ…あのピカチュウ、知り合いなんだね。」

 

ガルーラ「ガルッ!」

 

「うん、元気そうだったよ。わざわざありがとう。良ければ会いに行ってあげてね?」

 

ガルーラ「ガルッ!!ガラガ〜ル〜!」

 

ミミッキュ「ミッキュ!!」

 

もうすぐ空港につく。しばらくはカントーとはお別れだ。

 

 

 

 

サトシ「ノアさん!」

 

ゴウ「待ってくださいよ〜!」

 

コハル「これ!どうぞ!!」

 

「これは…。」

 

渡してくれたのは錨の形をしたピンバッジ。

 

「ダダリンみたいだね?これは?」

 

ゴウ「学校の校章です!」

 

サトシ「また来てください!」

 

コハル「ありがとうございました。イーブイとワンパチと…みんなで目指したいものを見つけます!!」

 

わざわざこのためにクチバシシティから追いかけて来てくれたらしい。

 

「…ありがとう。絶対また来るよ!楽しみにしてるよ?」

 

3人「「「はいっ!!」」」

 

ロトム「写真撮るロト!笑って笑って!ハイ!」

 

4人「「「「チーズ!!アハハハハ!!」」」」

 

 

 

 

 

機内アナウンス「まもなく、ガラル行き、離陸致します。シートベルトをつけて、おすわりください。」

 

飛行機の窓から見ると3人だけでなくサクラギ博士、タケシくんやカスミちゃんにオーキド博士。サクラギ研究所のポケモン達まで居た。

 

サトシ「ノアさん!絶対にまた会いましょう!今度こそ勝ちますよ!!!」

 

こちらからの声は聞こえないが彼らの姿が見えなくなるまで手を振っていた。

 

 

 

 

ソニア「あら?もしかして泣いてるの?珍しい。」

 

「泣くことだってあるさ。人間なんだから。」

 

ロトム「せっかくだし撮っとくロト?」

 

ソニア「おっ、頼んだ!」

 

「おいやめろロトム!ミミッキュ、どうにかしてくれ!!!」

 

 

 

ニャース「追いかけて飛行機に乗ったのはいいけどニャ…。」

 

コジロウ「俺達まで泣かされてどーすんだよ…!」

 

ムサシ「良いじゃないの。しばらくはガラルでゆっくりしましょ。」

 

ソーナンス「ソーーナンス!」

 

モルペコ「ペコ〜!」

 

ムサシ「なんだか…。」

 

コジロウ「いつも以上に…。」

 

ロケット団「「「いい感じ〜〜…。」」」

 

 

ソニア「ロトムナイス!送って!!!」

 

「良くない!消せ〜!」

 

ロケット団「「「〆させろ(ニャ)!!」

 




さて今回はとんでもなく長くなったところで、ロケット団の3人に〆て(?)もらいました。

ノアも人間として成長できましたし、次回ガラルでどう過ごしていくのか気になりますね!

裏話

捕まえたドククラゲ、ギャラドスはちゃんとサクラギ博士に預けました。ダイマックス個体ではあるのですが特殊な例なので。

マーシャドー、ルギア、ギラティナは本編やサトシの絡みから特別に参加してもらいました。あの後すぐ帰りましたよ。
多分、ギラティナの上にはサトシが、ルギアの上にはゴウがそれぞれパートナーと一緒に乗っていたことでしょう。(あくまで作者の考えです。どういうシチュエーションでいたかはご想像下さい。)
マーシャドーは普通にジャンプして殴りに行きました。


設定的なお話

お話の都合上、ダイマックスエネルギーの代わりにメガシンカエネルギーとZ技を撃つ時のエネルギーを使っていますが有り得ませんので。(とくにZ技。)
技を途中で覚えたのはゲームのレベルアップでの習得と同じ感じです。
タケシ、カスミはメガシンカ解放後のこと。一応一度だけノアとの面識あり。ノアは今でもジムリーダーだと思っています。(ジムリーダー継ぐ前に面識あり。カスミは一般トレーナーの時期に少しだけ、タケシはチャレンジャーとして来たのを見かけました。)

カントーの他四天王及びチャンピオンの出番がないのは、ある程度変わってる可能性があるからです。
シバさんはまだ居そうだけど。なので出してません。ワタルさんとサトシのカイリューをギャラドスにこおりのキバでワンパンさせようとも思いましたが、居ると不自然なのでボツ。


次回はまたガラル編です!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。