ライになった転生者が行くスーパーロボット大戦 作:流星ハルト
もちろん、自分は見てます!
月下と紅蓮の慣らしを終えた僕たち黒の騎士団は準備が整うまでは待機を取っていた。
そしてゼロから召集がかかり、ついに動く時がやってきた。
「我々は今からフジ基地を制圧し、さらに河口湖のホテルをジャックしたWLFと日本解放戦線を名乗るテロリストを叩く。奴らの目的はエリア11で採掘されるサクラダイトを抑えること。その為にホテルにいるサクラダイト配分会議のメンバーと居合わせた観光客を人質にとっているということだ」
「つまり奴らの制圧と人質の救出が僕らの任務というわけか」
「その通りだライ。まずは私が前に出て奴らの出方を伺う」
「そ、それは危険なんじゃないですか!?」
ゼロの大胆な発案にカレンは意見した。
「奴らはブリタニア相手に奇跡を起こし、キョウトに協力を取り付けた私という存在に強い興味を示している。いきなり殺すような真似はすまい」
「自らを囮にして奴らの真意を見極めるということか」
「そうだ。無論、お前たちには戦闘になった際に出てもらう。では各自、持ち場に付け!」
ゼロの宣言と共に作戦は始まった。
ゼロの予測通り、テロリスト達はゼロを制圧されたフジ基地へすんなり通した。
多分、ゼロ…いや、ルルーシュはいざとなったらギアスを使うつもりだ。
僕たちはゼロの指定された場所でナイトメアに搭乗しながら息を潜める。
「ゼロ、大丈夫かな…」
「心配ないよカレン。あのゼロが秘策もなしに自らを囮になんてすることはなしないよ」
「う、うん……」
「それよりも情報じゃ国連に加入したっていう例のフロンティア船団の戦闘部隊とソレスタルビーイングが協力体制をとったそうだ。きっとヒイロとデュオも来る」
僕とカレンが話しているとついにゼロから通信が入る。
「ナイトメア部隊、及び人質救出部隊は突入せよ!」
「了解!」
ゼロの合図ともに僕の月下、カレンの紅蓮弍式、キリコのスコープドックが場に出る。
その間に扇さん率いる人質救出部隊がホテルに突入する。
突然の出来事にテロリスト達は驚く
「な、なんだ奴らは!?」
「人質は解放した!扇、玉城!南と杉山と共に彼等を退避させろ!」
ゼロの命令で扇さん達が人質を誘導し始める。どうやら人質の中にアッシュフォード学園の生徒会の皆もいたようだ。
「ミレイ会長……。生徒会の皆も無事だったのね……」
「ああ。うおっと……。人質の中にはもっと凄い人が混じってたみたいだ?」
「え?」
「ごらん、アレを。ブリタニアの皇族のユーフェミア・リ・ブリタニアだ」
「そ、そんなヤツもいたんだ…!」
ユーフェミアはゼロと話し込んでいるのが見える。ルルーシュは既に義兄弟のクロヴィスを暗殺している。そのことを問われているのだろう。
ゼロはユーフェミアを逃がした後、テロリスト達に宣言する。
「聞くがいい、WLFのテロリストよ。草壁中佐達は自決した」
「な、何!?」
「彼等は行動の無意味さを悟ったのだろう。さあ、お前達はどうする?」
ギアスで自決させたのだろう。僕にはわかる……。
そんな事をテロリスト達は知る由もなくゼロに反抗する。
「ふざけるな!我々は…!」
テロリストの反論はどこからともなく現れたナイトメアフレームによって遮られた。
白と金を基調としたカラーリングのナイトメア……ランスロット、スザクか!!
「ブリタニアの白兜か。突入の機会を伺っていたようだ。だが、私のステージの出演者としてお前はカウントしていない。キングを守るルークは既に手配済みなのだよ」
ゼロの言う通り、ソレスタルビーイングのプトレマイオスとフロンティア船団のマクロス・クォーターが現れた。
各艦からモビルスーツ、スーパーロボット、オマケに可変戦闘機バルキリーまで発進される。
国連の平和維持部隊として派遣されてきたか。
カレンの紅蓮がゼロの無頼を引っ張ってきた。
「ゼロ、あなたの無頼を持ってきたわ」
「よし、ここからは私が直接指揮をとる!」
「あのブリタニアの白いヤツはどうする?」
キリコのドックがランスロットを指差す。
「この状況で我々に仕掛けてくることは無い。無視すればいい」
「了解だ」
僕たちがゼロから指示を受けるとガンダムデスサイズのデュオから通信が入る。
「久しぶりだな、カレンにライとキリコも!その2機ナイトメアフレームはどうしたんだよ?」
「このナイトメアの名前は紅蓮弍式。純正の日本製だよ」
「僕の機体は紅蓮弍式の量産タイプ、月下。その先行試作型だ」
(フ……フフ…全ては計算通りだ。これだけの戦力を俺が統べることが出来れば、世界を変えることも出来る)
と言うようにルルーシュは考えてるだろうな。でも、この世界には各作品の主人公たちが集うスーパーロボット大戦の世界だ。黒の騎士団の皆みたいにイエスマンじゃないんだよルルーシュ……。
「各機、攻撃開始!WLFを討ち、世界に我々の正義を示せ!!」
ゼロの攻撃指示でついに戦いは始まった。
「時間はかけない。直ぐに終わらせてみせる……!」
僕は月下のフットペダルを強く踏み込んで急加速させる。
まずはスモークチャフをばら撒く……!
「な、なんだ!?スモーク弾か!?」
「ええい!視界が煙で遮られる!?」
テロリスト達が混乱している隙に僕は奴らが搭乗しているアクシオの背後に回り込む。
「もらう…!」
僕の月下は背後から廻天刃刀を突き刺す。
「ぐぁぁぁぁ!?」
「お、おいどうした!?」
「て、敵がきて……ぎゃああああ!?」
1機、また1機と煙に紛れながら廻天刃刀で次々と切り裂いていく。
「な、なんなんだ!?我々は何と戦っているんだ!?」
「ま、まるで亡霊だ!?亡霊がいるみたいだ!?」
テロリスト達の混乱した声が機械越しに聞こえてくる。
亡霊か……悪くないね。カレンが赤い悪魔って呼ばれてるなら僕は青い亡霊ってとこかな?
―――国連部隊もライの月下の戦いぶりを見ていた。
兜甲児「あの青いヤツ……すげぇな。まるで忍者みたいだ」
早乙女アルト「ああ…。煙に紛れて敵を打つ。無駄な動きも一切ない。甲児の言う通り忍者だ」
デュオ「ライのやつ…。あんなに強かったのかよ。機体が変わるだけであーも違うとはよ」
流竜馬「お前やクロウはアイツと一緒に戦ってたんじゃねぇのかよ?」
クロウ「そんなに付き合いが長いわけじゃないからな」
デュオ「俺たちと一緒に戦ってた時は凡庸機の無頼だったからな。あの月下とかいう機体はアイツの実力にベストマッチな機体なんだろうぜ」
ロックオン「なんにせよ、味方で助かるよ。敵だと思うとゾッとするくらいの強さだ」
―――視点はライに戻る。
僕がテロリストの機体をまた1機堕とすと、スザクのランスロットとすれ違った。
(あの青い機体……強い…!)
(スザク……君とはまた別の形で会うことになるだろうね……)
スザクの横をとおりすぎて突き進むと、僕の行く手をダンクーガノヴァに登場した戦車型ジェノサイドロンという陸上戦艦が行く手を阻む。
「ちっ!面倒な!」
「ライ!私も一緒に戦う!」
僕の横にカレンの紅蓮弍式が追いついてきた。
「なら、訓練でやったあのフォーメーション…試してみようか?」
「そうね!こういうでかいヤツ程、効き目ありそう!」
「じゃあ、いくよ!」
僕の月下とカレンの紅蓮は同時に走り出す。
ジェノサイドロンが砲撃をするが僕達はそれをもろともせずに避ける。
紅蓮が「輻射波動機構」を、月下が「甲壱腕型」を構える。
2機の腕がジェノサイドロンに突き刺さる。
「輻射波動二段打ちだぁ!!」
「吹き飛べぇ!!」
2機の腕から輻射波動が放たれ、ジェノサイドロンに大穴を開けて爆散させる。
「やったねライ!」
「ああ!残りを制圧するぞ!」
マクロスやソレスタルビーイングの協力もあり、予測よりも早い時間でテロリストを制圧することが出来た。
そして、ゼロの宣言が始まる。
「人々よ!我らを恐れ、求めるがいい!我らは黒の騎士団!我々、黒の騎士団は武器を持たない全ての者の味方である。イレヴンだろうと、ブリタニア人であろうと!日本解放戦線は卑劣にもブリタニアの民間人を人質に取り、無惨に殺害した。無意味な行為だ。故に我々が制裁を下した。クロヴィス前総督も同じだ。武器を持たぬイレヴンの虐殺を命じた。このような残虐行為を認めるわけにいかない。故に制裁を加えたのだ。私は戦いを否定しない。しかし、強いものが弱いものを一方的に殺す事は断じて許さない!撃っていいのは、撃たれる覚悟がある奴だけだ!我々は力ある者が力なき者を襲う時、再び現れるだろう。力ある者よ、我を恐れよ!力なき者よ、我を求めよ!世界は、我々黒の騎士団が裁く!!」
ゼロ……ルルーシュの宣言は高らかに世界に配信された。
ここから戦いは本格的なものになるだろう。
ライとカレンの合体攻撃炸裂!!
最近、PSPを買い直したんですよ。理由はスパロボAとLOSTCOLORSのPSP版やるためです!!(笑)
ネタ固めるためにちょっとまた亀になります(笑)