どうだ?
声が聞こえる
駄目だな
誰だ?
脈もない、心音も聞こえない、体も冷たい
なにを言っている?
打ちどころが悪かったんだろう。この方はもう
死んでいる
その言葉でオレの意識は目覚めた
パチッ
「「え?」」
螺旋がまぶたを開くと、目の前には隠の隊士がふたりいて、驚いた表情をしていた。
螺旋『勝手に殺すな。脳震盪をおこして意識を失ってただけだ』
螺旋は起き上がり周りを見回し
螺旋『そういえば、でかい鬼と猪頭の隊士がいたと思ったんだが』
隠1「鬼なら水柱様が倒しました」
隠2「猪頭ならそこに・・・・」
隊士が指をさした先に猪頭の隊士が縄でつられていた。
隠1「今から蝶屋敷に連れていくところです」
螺旋『そうか・・・・オレも蝶屋敷に戻るか』
螺旋は那田蜘蛛山の出口に向かって歩き出した。
途中、巨大な鬼の頸が切れなかったことを思い出し
螺旋(やっぱり今の義手じゃ限界か。早く新しい義手を作らなきゃな)
螺旋の姿が見えなくなったころ、隠のひとりが
隠2「普通に歩いてる。死んでないじゃないか」
隠1「でも、本当に脈がなかったんだ。体も冷たかったし」
隠2「何かの間違いじゃないのか?」
隠1「本当だって!」
隠2「さっきの方はたしか」
隠1「蟲柱様の継子のひとり、歯廻螺旋様だ」
隠2「蟲柱様に報告をしておこう。一応」
螺旋が蝶屋敷に戻り、一夜明けた。
螺旋『さっそく、新しい義手を作るとするか』
螺旋は自分の部屋で新しい義手の制作に取り掛かろうとしていたが
「苦いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
病室の方から謎の大声が聞こえてきた。
螺旋『なんだ今の声?病室からオレの部屋まで結構距離があるのに聞こえたぞ』
とりあえず気にしないで義手を作ろうと思ったが
トントン
「ギャァァァァァァァ!!」
カンカン
「やっぱり苦いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
イラッ
「無理無理無理無理ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
イライラッ
「助けてぇぇぇぇぇ!!」
プッツン
螺旋『集中できるかぁぁぁぁぁ!!』
螺旋の堪忍袋の緒が切れた。
螺旋は自分の部屋を飛び出し、病室へ向かった。
そして病室へ入るや否や
螺旋『静かにしろやぁぁぁぁぁぁ!作業に集中できんだろうがぁぁぁ!』
思いっきり怒鳴った。
「ギャァァァァァァァ!!ごめんなさいぃぃぃぃ」
大声で叫んでいた少年は螺旋が怒鳴った途端、布団に包まった。
螺旋『まったく・・・・』
アオイ「螺旋さんもうるさいですよ」
いつの間にか螺旋の後ろにいたアオイが注意する。
螺旋『あ、すいません』
「あれ?おまえたしかこの前の最終選別に残ってたよな」
少年が布団から顔を出して螺旋に聞く
螺旋『そうだけど。なんで知ってんだ?』
「俺もいたんだよ!覚えてないの?」
螺旋『わりぃ、全然覚えてないわ』
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
螺旋『それは置いといて、おまえの名前は?』
「我妻善逸・・・・」
螺旋『善逸、頼むから静かにしてくれ。さもないとおまえを義手の威力の実験台にするぞ』
善逸「わ、わかったよぉ」
善逸はそう言って再び布団に包まった。
螺旋『さてと、部屋に戻るか』
螺旋が病室から出ようとした時、見たことのある顔が病室へ戻ってきた。
炭治郎「あれ?螺旋じゃないか!」
螺旋『おお!炭治郎じゃねえか』
炭治郎「おまえも那田蜘蛛山にいて怪我をしたのか?」
螺旋『半分当たりだ。那田蜘蛛山にいたが怪我はしてねえよ』
炭治郎「じゃあ、なんで蝶屋敷に?」
螺旋『オレ、しのぶさんの継子になったんだよ』
炭治郎「継子に?すごいじゃないか!」
螺旋『でも、雑用がほとんどだけどな。そういえば、猪頭の隊士は運ばれてきてないのか?』
螺旋はアオイに聞いた。
アオイ「伊之助さんならあそこに」
善逸の隣のベッドに猪頭の隊士・・・・嘴平伊之助がいた。
螺旋『伊之助っていうのか。昨日は悪かったな・・・・オレだけ気絶して戦えなくて・・・・』
伊之助「・・・・」
螺旋『伊之助?』
炭治郎「伊之助、喉が潰れているんだ」
螺旋『そうなのか?じゃあ、喋らないほうがいいな』
こうして螺旋は炭治郎と再会し、同期の隊士、善逸と伊之助に出会った。
つづく