鮮血少女と鮮血狼   作:熊田ラナムカ27

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 毎度書きながら思うのですが、峰田のやっていることってかなりヤバいですよね?普通捕まるレベルですよね?そこら辺の貞操感覚が最近気になりつつ、貞操のないことを書いていきます。
 
 


10 とりあえず騒ごうぜ

 

 

 

「………あれっ?ここは………」

 

 目が覚め体を起こしてみるとそこは保健室だった。確かかっちゃんと戦ったときに個性を使って…………………そうか、また意識を失ってたんだ。

 

「目が覚めたかい緑谷君?頑張るのはいいけど、少しは自分の体を考えなさいな」

 

 近くの椅子に座っていたリカバリーガールがそう言いながらこちらに歩いてきた。僕も体を起こそうとするが、腕の痛みで上手く起き上がれない。

 

「そう動くんじゃないよまだ右腕の治療が済んでないんだ。疲労困憊の上、昨日の今日じゃ一気に治癒してやれない!日を跨いで少しずつ活性化させていくしかないさね!!」

 

「す、すいません……ご迷惑を掛けて……」

 

「こっちの迷惑よりあんたの体さ!少しは考えて個性を使いなさい!いつかは私が治癒できないほどの怪我をするよ!!」

 

「すいません……本当にすいません……」

 

 あまりにも的を射ている事に、僕はなにも言えずおどおどしている中、隣から声が上がった。

 

「よぉ緑谷、お前も起きたのか」

 

「み、峰田君!?どうしたのその怪我!?!?」

 

 隣のベットに座っていたのはあちこちに包帯を巻かれ、ミイラ男のような風貌になっていた峰田君だった。辛うじて頭の髪が出ているくらいで、あとはほとんど包帯で覆われている。

 

「あっ、そういえばあんたも怪我していたんだったね。すっかり忘れとったよ」

 

「なんで保健室にいるのがピチピチのおねーさんじゃなくて、シワシワの婆ちゃんなんだよ!?そこはナース服のねーちゃんが心配してくれる流れだろ!?」

 

「失礼な子だね!!ピチピチのおねーさんならここにいるだろう!!!」

 

「完全に豆粒ババアじゃねーか!!俺が欲しいのはピチピチのおねーさんなんだよ!!」

 

 リカバリーガールと峰田君の会話をあわあわと見ながら、峰田くんの様子見る。

 

 全身の怪我は深くない上、叫べるだけの元気だってある。なんでリカバリーガールは治癒しないんだろう?

 

「とにかく!あんたら二人にはこれ以上治療はできないから今日は一旦帰りな。完全回復させてやるから明日改めて来なさい」

 

「俺の治療は!?」

 

「あんたに今する治療はない!一度頭を冷やしてから来な!それと二度とこんな事すんじゃないよ!!」

 

「それは無理な話だな……。エロともに生きる俺にとってエロとは人生そのもの。それをやめるというのは──」

 

 

 

「いいから出ていきな!この女の敵!!!」

 

 

 

 放り出される形で峰田君は保健室から締め出された。急な出来事に僕は口を大きく開け、唖然となる。

 

「さぁあんたも教室に行きなさい。怪我注意するんだよ」

 

「あっ、はい。わかったんですけど峰田君の治療は……」

 

「コンクリに頭突っ込んだ状態で生きてた奴はあれくらいじゃ死なないよ。寧ろいい薬になると思ったんだけど見当違いだったようだ。さて……どうしたものか……」

 

「そ、そうですか。じゃあ僕は教室に戻ります」

 

「じゃあまた明日。お大事にね」

 

 とぼとぼと歩き、教室に向かうと峰田君が教室の前に立っていた。少し悩んだポーズで固まっている。

 

「……なぁ緑谷。お前どっちがいいと思う?」

 

「どっちって何の?」

 

「おっぱいかケツかに決まってるだろ!思春期真っ盛りの男ならわかるだろ普通!!」

 

「えっ!?!?そ、そんなの卑猥だよ峰田君!!」

 

 

「わかってねーな緑谷!!このA組の女子を考えてみろよ!!八百万のヤオロッパイ!!芦戸の腰つき!!葉隠の浮かぶ下着!!麗日のうららかボディーに蛙吹の意外おっぱァァァァ───」

 

 

 ダダダッ……ダッ。

 

 

 

「世界一ピュアな男になに言ってんのじゃ!?!?この馬鹿野郎!!!!!!」

 

 

 

 飛んできた狼君のドロップキックが綺麗に決まり、蹴られた峰田君は包帯を散らしながら綺麗に飛んでいった。

 

 そして僕は本日2度目の唖然とした表情となり、口を大きく開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                   ◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「峰田今度は一体何だお前?女の次は男にセクハラか馬鹿野郎?次はどうしてくれようか………」

 

「狼落ち着つけ!とっくに峰田のライフはゼロだ!死んじまうぞ!!」

 

「そうだぞ狼君!!その拳を収め給え!!」

 

「離せ鋭治に天哉!!この危険人物を殺さないとヒミコの安全と俺の胃の平穏は訪れない!!今すぐ離せ!!」

 

「二人が狼を止めるなら私がやる。こいつの息の根は私が止めるから」

 

「お前も落ち着け耳郎!峰田セレクションに入ってなかったからってそんなひが───」

 

「お前も死ね!!」

 

「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!」

 

 同じく気絶した電気を眺めながら、俺はこの(アホ)をどうするか考える。

 

 こいつはいくら殺ったとしても死なねーし、寧ろその度に頑丈になってる気がする……。かといって殺すのも大問題だしどうしたもんか………。

 

「あ、あの僕は大丈夫だから峰田君を離してあげてくれない?その……一応怪我してるしさ」

 

 どもりながらも近づいてきた出久はそう言った。

 

 ……一応怪我させたの俺だし、被害者の出久がそう言うならそうしてやるか。(電気の方は知らないけど)

 

 そう思いながら個性を解除し、俺は獣人の状態から人型に戻った。俺の腕を掴んでいた鋭治と天哉が座りこむ。

 

「すまない緑谷君……君の手数をかけて申し訳ない。それと峰田君の行いを止められなかった件も」

 

「べ、別に謝ることじゃないから!少し驚いただけだから!!」

 

「そういや緑谷の試合、なに喋っているかわからなかったけど熱かったぜオメー!!」

 

「よく避けたよ!」

 

「一戦目であんなのやられたら俺等も力入っちまったぜ!!」

 

 切り返しの速さも日本一といったところなのか、鋭治が緑谷について話すとともに話の方向が緑谷へと変わっていった。

 

 俺の止め方といい、注目の集まりやすさといい、こいつはもしかしたら俺なんかすぐ越していくすごいヒーローになるのかもな。俺なんかよりもずっと良い奴だし、熱いやつだしな。

 

「どうしたんですか狼?そんなおっさん臭い顔をして?」

 

「いやなんだ。出久はいいヒーローになりそうだなと思っただけさ。俺なんかを遥かに凌ぐヒーローにな」

 

「えっ!?僕が!?いやいやいや!!僕なんて個性をまだ使いこなせない未熟者だし、僕なんかがそんな……」

 

「きっと緑谷君ならいいヒーローになれますよ!なので血を……」

 

「人に血をねだるんじゃない!端ないでしょうが!」

 

「よければ私の人工血液を差し上げましょうか?今ここで作れるので」

 

「ほんと!?やったー!!百ちゃん大好き!!」

 

「ちょ、おま!ここで作ったら……」

 

「裸の気配を察知!俺にも見せろ!!」

 

「押さえろ!!全員全力で峰田を押さえつけろ!!」

 

 徐々にカオス化してきた教室前をよそに、出久はお茶子と話したかと思うと外に行ってしまった。

 

「あれ?緑谷は一体どうしたんだろう?急に外行っちゃって」

 

「爆豪君が帰っちゃったって言ったら何も聞かず行っちゃったよ。幼馴染だっていうし、何かしらあるのかもね」

 

「爆さん拗ねてましたし、心配なんじゃないですかね?あと百ちゃんの作ってくれた血なかなか美味しいです」

 

「大方せーしゅんしてるってところじゃねーの?色々あるみたいだしよ。……そうか……彼奴等にもせーしゅんか………」

 

「狼、親父臭いですよ」

 

 そんな会話をした後、俺達は各自解散して家に帰った。電気の奴を見かけなかったけど…………まぁ、大丈夫だろう。(笑顔)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

                                                   ◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とあるバー。

 

 

「見たかコレ?教師だってさ…」

 

「なぁ…どうなると思う?平和の象徴が…」

 

 

 

「敵に殺されたら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                              ◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ヒッ、ヒィィーー!?!?なぜ……なぜ俺を殺そうとする!?!?」

 

「そんなんに理由はねーよ。俺の体が疼いたから殺すだけさ。お前にはなんの罪もない。じゃあよ、精々喚き散らしながら死んでくれ」

 

「い、嫌だ………嫌だ……嫌だァァァァァァ!!!!!!!!」

 

 

 

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────

 

 

 

 

「んっ?俺に電話?しかもこの電話番号とは珍しい。………前にあったのは3年前だったけな」

 

 男は電話を取り、相手と話す。

 

「へー……それはなかなか面白い。だが少しばかり幼稚すぎはしないかその内容?そんなんじゃ楽しめないぞ?…………なに?それは本当か?」

 

 相手の言葉に、男は口で弧を描くほどの笑顔を見せる。

 

「そうかわかった。俺も準備しておくよ。なに心配すんな。そうは手を出さねーよ。もしかしたら見れるかもしれないしな」

 

 

 

「平和の象徴が死ぬ様をよ」

 

 

 

 闇夜に潜む悪意、それは静かに、着実に動きを始めた。

 

 

 

 

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