コロナじゃありませんでしたががっつり2日間風邪をひいてました。
ほんと……夜ふかしって……ヤバいね……(白目)。
『準決勝どんどんいくぜ!!騎馬戦で火花を散らした両名が再び火花を散らす!!ヒーロー科 常闇 踏影 対 轟 焦凍!!!』
プレゼントマイクの声とともに二人はステージに上り、戦う構えをとった。
『準決勝1試合目……START!!!』
試合開始とともに轟は常闇に向かって氷を放出、常闇は冷静に
「(俺の弱点である光を発する炎を使ってこないのか?何故かは知らないがこれは好機!!一気に決めさせてもらう!!)」
回避した勢いのまま
「チッ………!!」
並の大きさでは当たらないと見たのか、轟は常闇を囲う形で氷壁を生成、脱出させんと氷壁の天井から大量の氷が踏影に向かって放出される。
「
『オウッ!!!!』
だがそれは常闇を相手取るには悪手とでも言うように、押し寄せる氷の影で力を増した
「このまま轟を───」
『キャンッ!?ヒカリ!!ヒカリ!!!』
氷壁を脱出した常闇であったが、突如
焦って上を見ると氷壁の天井の更に上に氷のレンズが形成されており、そこから眩しいほどの光がこちらに注がれている。
「(まさかあの氷壁はこれを完成させるための時間稼ぎか!?)」
「範囲攻撃ばかり見せてたから……こういう小細工は頭から抜けてたよな」
落下する轟を包むようにして氷が体を包み、行動不能とした。
「………やっぱ強え個性だな
「クッ………見事…………」
「常闇 踏影……行動不能!!轟 焦凍 君!!決勝戦進出!!!」
『轟 焦凍なんて奴だ!!炎を見せず決勝戦進出だ!!!』
◆◆
「……あいつまだ迷ってんのか。緑谷との試合で吹っ切れたと思ったんだが、ありゃあ更にこじらせてるな。炎使ってれば完封だったのによ」
映像越しで見た試合に、俺はため息をつきながらそんな言葉を漏らした。
親父の呪縛を断ち切ったのはいいが、親父打倒を目標にしてたが故に何をしたらいいのかわからなくなっちまってやがる。ほんと……どこまでも手が掛かるというかなんというか………。
そんな事を考えていると俺がいた控室のドアがけたたましい音を立てながら開き、何故か勝己が入ってきた。
「あんっ!?なんでテメーがここにいやがる!?」
「そりゃこっちのセリフだよ馬鹿野郎。ここは俺の控室だ。お前のは2つ隣の場所だろ」
「誰が馬鹿だ………控室間違えたのは俺だが………次の対戦相手にその態度とはオイオイ………」
「間違えたって自覚はあったのね。いやー勝己君、君も成長したね。前の君だったらキレて辺り一面爆破してたってのに、今はオイオイ言うだけとはな……。うん、成長したご褒美だ。牛乳をやるよ」
「テメーら兄妹は俺に牛乳やらないと気がすまないのか!?!?そしてどっから紙パックの牛乳を毎回出してやがる!?!?」
「そんなの適当にバッグ探せば見つかるに決まってるだろ。お前はアホなのか?」
「あーーーーークソっ!!!!馬鹿やらアホやら言いたい放題言いやがって!!!そんなに死にたいのかお前は!?!?」
「いやーん!えっち!!皆さん勝己君が僕の胸ぐらを擦ってきます!!今直ぐ警察に通報して下さい!!」
「ややこしい事を言うんじゃねーよアホが!!胸ぐら掴まれたくらいで騒ぐんじゃねー!!!!!」
うん。やっぱり扱いやすくて楽しいな勝己君は。ほんと毎回いい反応をしてくれるし、ヒミコの遊び相手(おもちゃ)にもなってくれるってプロ意識高すぎるだろ。いじられるために生まれてきたの君?
そんな事を考えていると勝己が苛ついた様子で手を放し、俺を椅子に投げ飛ばした。まぁ普通に椅子に着地できたからいいけど。
「じゃあそろそろ出番だし行こうぜ。一応お互いトップの成績だし、期待もされてるだろうから試合に遅れるわけにもいかねーだろ」
「待てよ。一つ質問させろ」
「なんだよ時間がないって時に。で、その質問は?」
「半分野郎同様お前……一体何抱えてやがる?何を内心ウダウダしてやがるんだ?」
勝己は俺を睨みつけ、そう静かに言い放った。べつに、といった様子で俺は言葉は返す。
「抱えてるには抱えてるが別に大したことじゃねーよ。………まぁ一つ言えるとしたら、俺は誰にも負けない。負けるわけにはいかないってことぐらいだ」
「なんだその煮えきらない返しは……。そしてなんだ?その俺があくまで通過点に過ぎないって言葉は………」
「通過点ではねーよ。俺がお前相手に速攻でかたをつけれるほどの力があるってだけだ。それ以上に深い意味はない」
「クソが。気に入らねーなお前」
「生憎とよく言われる」
◆◆
『笑っても泣いても残り2試合!!衝撃の決勝戦を作り出すのはどちらか!? 爆豪 勝己 対 真血 狼!!!』
どこか笑みを見せ、二人はステージに上った。そして静かに戦う体制を取る。
『準決勝2試合目……START!!!』
プレゼントマイクの声とともに眼前は赤く染まり、ステージを覆う規模の爆破が辺りを包み込んだ。
誰もがその爆風の威力が故に目を背け、ゆっくりと目を開ける。
『なんちゅう規模の爆破だ!?これはもう勝負決まったか!?!?』
『アホか。こんくらいであいつがやられるわけないだろ』
相澤先生の言葉を証明するように狼がモード獣人の姿で爆風の中から飛び出し、大振りの一撃を与えた。しかし、その攻撃は爆豪も読んでいたようで、爆破による浮遊で上手く攻撃のインパクト逃している。
「こんぐれーじゃ死なねーよなお前は。もっとすげー爆破じゃねーと殺すことなんてできるわけがない」
「殺すってのはどうかと思うぞ、おい。ヒーロー志望が言う言葉じゃねーだろ、それ」
「んなことはどうでもいい!!オールマイトに匹敵する力を持つお前を捻じ伏せることで俺は一気にトップに立つ!!お前は俺が一番になるためのいい生贄だ!!!」
「生贄って……人のことをよくまぁそんなに下に見れるな。まぁいい、俺が生贄の狼っていうんなら……生贄の意地ってやつを見せてやる」
「上等だ!!さっさと死ねえぇ!!!」
浮遊する勝己はお得意の爆速ターボで接近し、大規模の爆破を何度も与えてくる。
俺もモード狼に変身して爆破を躱しつつ、浮遊する勝己に何度も体当たりや噛みつきを繰り出すが浮遊してるが故に当たらず、上手く攻撃も入っていない。
「(浮いてるってのはほんとアドバンテージしかねーな。まずはあいつを地面に引きずり降ろさねーと)」
「何をボヤってしやがる犬顔!!!右側ががら空きってな!!!!」
少しスピードを緩まった隙をついて、俺の右半身に爆発がクリーヒットした。だが、これは全て計画通りだ。
「(右手が動かない!?あれは俺を誘い出すための誘導か!!)」
「ようやく捕まえたぞ浮遊坊主!!図が高いんだ!!さっさと落ちろ!!!」
噛み付くことで掴んでいた右手を通じて勝己を振り下ろし、何度も振り下ろした。これまでの俺が与え損ねたダメージに匹敵するダメージが容赦無く勝己を襲う。
「クソが……!!舐めんなぁぁ!!!!」
打ち付けられる瞬間を狙って勝己は地面を爆破、その反動で一瞬浮遊した俺にさらなる爆破を繰り出した。
防御力の低いモード狼で攻撃をまともに受けた俺は吹き飛び、体を大きくステージにぶつける。
「(才能マンとはよく言ったもんだ!!普通打つけられてる段階で気絶してるだろ!?)」
「こんなもんじゃねーだろ犬顔!!もっと本気でこいや!!!」
お返しとばかりに繰り出れる爆破を転がって避け、防御力の高いモード獣人で拳を打ち放った。
しかし、まともに当たったのにも関わらず、勝己は引くどころかは更に前身、回転して突っ込んでくる。
「
特大火力に勢いと回転を加えた人間手榴弾、その威力はこれまでの比にならず、俺を場外ギリギリにまで吹き飛ばした。
『あっぶな!!あと少しで狼が場外だ!!A組の奴はどいつもこいつも強いってか!?』
『爆破される直前に放った拳が上手く爆破の軌道をずらしたからこそ場外は免れてるが、今ので狼にはデカすぎるくらいのダメージが入った。…………もちろん爆豪の方もな』
無理矢理攻撃した代償として、爆豪の腕にはいくつもの裂傷のあとと腹部に拳の痕が残っている。フラフラで立つのもやっとのはずの勝己はゆっくりと近づき、俺に近づく。
「クソが……あんだけやっても倒れねーのかよ………。お前は……一体なんなんだ……」
「……言ったろ、俺は誰にも負けない。負けるわけにはいかない。これは俺の誓いであり、俺の全てだ。だから俺は絶対に負けるわけにはいかないんだよ」
「俺には才能があるから……俺には力があるから……負けるわけにはいかねーんだよ……!!だからよ……俺の前から早く消えろ………!!!」
少し泣きたそうな顔で勝己は残った力で爆破を繰り出し、俺にとどめを刺そうとした。
だが結果は無慈悲。爆破を受け流し、そのままの勢いで放たれた拳がつい先程の痕を大きく穿ち、勝己の体をくの字に折り曲げた。
「………わりいな、今回は俺の勝ちだ。俺も………そう簡単に勝ちを譲るほどの余裕はないんだ」
「……ク……ソ………が……………」
俺の腕に倒れ込む形で勝己は気絶し、今度こそ深い眠りについた。
「……爆豪 勝己……行動不能!!真血 狼君!!決勝戦進出!!!」