鮮血少女と鮮血狼   作:熊田ラナムカ27

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 こないだ買ったバエルのガンプラ……一体いつ作ろう……?完全に箱がインテリアになっとる……(汗)
 


7 対変態同盟結束

 

 

「んじゃパパッと結果発表」

 

 トータル成績が最下位の者が除籍。その事実に生徒がドキドキしながら先生の動向を見守る。特に緑谷は最下位争いをしていたせいか必死に願っている。俺は今日の晩飯を何にするかを考えていた。

 

 しかしいい意味で皆の予想を裏切る一言が先生から放たれた。

 

 

 

「ちなみに除籍はウソな」

 

 

 

「「「!?」」」

 

 

「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

 

 

「はーーーーーーーーーー!?」

 

 

 皆が一様に驚く。それもそうだ。結果次第で自分の人生が左右されるかもしれない場でのこのウソなのだから。出久に至っては人相が変わるぐらい驚いている。

 

「あんなの噓に決まってるじゃない…ちょっと考えれば分かりますわ…」

 

 ポニーテールの女子はそんなことを呆れた様子で言っていたが、俺は内心『いやいや、あの人なら絶対やる』と思った。

 

 そして順位が発表される。

 

 1位は八百万 百、2位は真血 狼、そして最下位は緑谷 出久となっていた。

 

 こうして入学早々もっとも精神的に過酷な行事が終了した。

 

 

 

 

 

 

                  

 

                                          ◆◆

 

 

 

 

 

 

 個性把握テストが終了してすぐの校舎裏での出来事。

 

「相澤君の嘘つき!」

 

 相澤を待っていたのはこっそり自分の後継者である緑谷を見守っていたオールマイト。そのオールマイトが相澤に自分の考えを話し始めた。

 

「『合理的虚偽』て!エイプリルフールは一週間前に終わってるぜ。君は去年の一年生…1クラス全員除籍処分(・・・・・・・・・・)にしている」

 

 一クラス丸々除籍。雄英高校でなければ大問題になりそうな出来事だ。しかし、去年一クラス丸々除籍した男が今年は誰一人除籍せずにいる。

 

「『見込み無し』と判断すれば迷わず切り捨てる。そんな男が前言撤回ッ!それってさ!

 

 

 

君も緑谷君あの子に可能性を感じたからだろう!?」

 

「……君も(・・)?」

 

 本当に隠す気があるのかと言われるぐらい何の事情も知らない相澤でも流石にオールマイトが緑谷を気にかけていることがわかる言葉である。これがナンバーワンヒーローで大丈夫かを思うくらいに。

 

「随分と肩入れしてるんですね…?先生としてどうなんですかそれは…」

 

「(ギクッ)」

 

「“ゼロ”ではなかった…それだけです。見込みがないものは即座に切り捨てます。半端に夢を追わせることほど残酷なものはない」

 

 相澤が去っていたあと、一人残されたオールマイト。そしてぽつりと呟いた。

 

「(君なりのやさしさってわけかい相澤君…でも)やっぱ…合わないんだよなー。あっ、そうだ相澤くん」

 

「なんですか?」

 

「君こそ真血 狼君に肩入れをしていたがそこはどうなんだい?先生として」

 

「彼には才能とそれにあった実力があります。肩入れして当然でしょう」

 

「へぇ、君がそこまで言うなんて珍しいね。だが、その考え以上に仲良さそうだったがなにかあるのかい?君達の間に?」

 

 相澤は足を止め、地面を見つめる。

 

「……別に、大したことありません。ほんと……ただの腐れ縁です」

 

 そう言葉を言い残し残し、相澤はその場から本当に去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 その日はその個性把握テストだけで終わり、下校の時間になる。

 

「ねぇ凄いね!あなたの個性!!あんないい成績出せるなんて!!」

 

「変身って私みたいに透明になることだってできるの?そしたらすごくない?」

 

「俺もそれ気になってた。どうなんだ?」

 

「えっと、それはですね……」

 

 ヒミコはクラス中のいろんな奴等から注目を集め、ヒミコの机は人にあふれていた。俺はそんな快挙に涙し、思わず出てしまった鼻水を拭く。

 

「ぐっす……ヒミコに友達が……それもあんなたくさんの友達ができるなんて………。……ヤバい……涙と鼻水が止まらん………」

 

「お前今日泣いてばっかだな。嬉しいから仕方ないのかもだけどよ。ほら、ティッシュ使えよ」

 

「ありがとな鋭治……お前もいいやつだな……」

 

「実際ヒミコの個性すごかったもんね。推薦入試の二人を除いたら2位だよ2位」

 

「つーかあのメンツの中で4位をとるって十分化物じみてるだろ。俺なんか16位だぜ16位」

 

「耳郎と上鳴の個性はどれも体育系向けって言うよりバトルや探索向けっぽいし、そこは相性だと思うけどな私は」

 

「それでも取りてーもんは取りてーんだよトップ」

 

「それはそうだわな普通。あっ電気、これやる」

 

「ありがとうって、人に鼻水と涙ついたティッシュ押し付けんな!自分で捨てろ!!」

 

「チッ、バカそうだからワンちゃんいけると思ったのに」

 

「お前意外と腹黒いな!!」

 

 そんな会話を三奈達と行い、俺は思わず笑みをこぼしながらも気を抜かず、下のものを確認する。特に大した動きはしていない様だ。

 

「ところでよ狼、ずっと気になってことがあるんだ」

 

「あっ、俺も。話始まってからずっと気になってた」

 

 電気と鋭児が俺の下のものをもう一度確認し、もう一度口を開く。

 

 

「「そろそろ峰田開放してやんね?」」

 

 

「嫌だ。絶対に」

 

 

「離せ!!俺を今すぐ開放しろ!!」   

 

 

 

 下の【峰田 実】と呼ぶらしいものを更に強く踏み付け、俺はこいつを更に強く睨む。

 

 この野郎……一度パイルドライバーを食らっとけば懲りて何もしないかと思ったがそれは勘違い。……こいつ、ヒミコの変身解除の瞬間を狙って飛びつこうとしやがった。

 

 とっさに俺が押さえつけたから良かったものの、あと一瞬遅かったらヒミコの胸が触られていた。そんな奴を見逃しておくほど、俺は甘くもないし寛大じゃない。

 

「俺は女に踏まれたいわけで野郎に踏まれたくはない!!今すぐあの園に混ざりに行くんだ!!邪魔をすんじゃねー!!!」

 

「こんな変態をヒミコのいる園に解き放てるわけないだろ。あまりに危険すぎる」

 

「いやけど、お前授業終わってからずっとこいつを押さえつけてるしもういいんじゃねーの?こいつを多少離しても」

 

「ダメだ。ヒミコの危険となるものは俺が全て取り除く。この不穏分子は後で宇宙の塵にする関係上、離す訳にはいかない」

 

「うわっこのシスコン話を一切聞く気ねー。完全にヒーローがしちゃいけない目になってるよこいつ」

 

「離せ!!今すぐ俺を離せ!!!」

 

 こいつをどう宇宙の塵にするか考えながら、こいつを睨み、監視し続ける。こいつは生かしておいちゃいけない人間だ。生かしておくわけにはいかないんだ。絶対に宇宙の塵にする。

 

「まぁまぁ狼、少し落ち着きなよ」

 

「響香……こいつを離せってか?」

 

「それは止めないけど、多少峰田を許してあげてもいいんじゃない?だって一応全て未遂で済んでるしさ」

 

「それは……そうだが……」

 

「私がちゃんと監視しておくから大丈夫だって。絶対にヒミコには手出しさせないよ」

 

 その言葉を聞いた俺は少し考え、実に入れる力を少し弱める。

 

 そうだな……俺も少し怒りすぎたな。こんなこと……クラスメートにやっちゃダメだもんな。同じ女子の響香が監視してくれるって言うし……今日は許してやっても───

 

 

 

「うるせー邪魔すんなペシャパイ!!俺が今興味あんのはあの金髪女子の胸の柔らかさの変化だ!!!オッパイのない奴は関わるんじゃねー!!!!」

 

 

 

 

 ブチッ。

 

 

「コブラツイスト!!」

 

 

「イヤホンジャック!!」

 

 

 

「ギィャァァァーー!?!?!?!?!?」

 

 

 

 峰田の叫び声が上がり、クラス内が騒然となったが、俺と響香はそんな事気にすることなく動きを始める。

 

「よし響香、今すぐ最寄りの焼却炉もしくは山を見つけろ。こいつを燃やし尽くすなり生き埋めにするなりして殺すぞ」

 

「了解。今探してみる」

 

「「「待て待て待て!!!」」」

 

「流石に殺すのはやばいよ耳郎ちゃん!!狼!!」

 

「そうだぜ!殺すのはヒーローとしても漢としてもアウトだ!!今すぐ調べる手を止めろ!!」

 

「そこまで気にしなくてもいいだろ耳郎。貧乳はステータスってよく──」

 

「お前も死ね!!」

 

「あっべし!?」

 

 二人目の悪を倒した俺と耳郎は気絶した変態達をゴミを見る目で睨み、話を続ける。

 

「響香……こんなゴミに時間を掛けるだけ無駄だし、ヒーローになる道を閉ざされるわけにはいかない。1日5殺ぐらいで許してやろう」

 

「そうだね。こんなゴミクズ関わるだけ無駄だしね。あと、1日5殺じゃなくて10殺にしよう」

 

「よしっ、これからはそうしていくか。ヒミコ、話終わったから帰るぞ。今日の晩飯はすき焼きだ」

 

「はーい、了解です」

 

 俺とヒミコと響香が出ていったことで教室は静かになり、一人また一人と家に帰っていった。

 

 その騒ぎを聞きつけた男子生徒は倒れ込み気絶している変態達に手を合わせ、黙祷を捧げたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

                                         ◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日の学校の普通の授業。

 

「おらエヴィバディヘンズアップ盛り上がれー……。授業を始めるぞ……」

 

「(なんでこんなテンション低いの?入試の時とテンション全然違くない?)」

 

「(なんか顔色悪いし、体調悪いのかな?)」

 

「(絶対母さん関連で顔青くなってるじゃん。なに?一体何聞かされたの?)」

 

「(全然英語わからないです)」

 

 昼の昼食時間

 

「ランチラッシュ先生、俺、ガーリックステーキ丼と焼鳥5本お願いします。ガーリックステーキ丼のガーリックは多めで」

 

「私はタルタルカツ丼と豚串5本お願いします!タルタルは多めで!」

 

「お前等結構がっつり食うな」

 

 そして午後のヒーロー基礎学。

 

 

「わーたーしーがー!!」

 

 

 

「来っ…!」

 

 

 

「普通にドアから来た!!」

 

 

 

「オールマイトだ!すげぇや、本当に先生やってるんだな…!!」

 

「銀時代シルバーエイジのコスチュームだ……!画風違いすぎて鳥肌が……!」

 

 確かに圧というか存在感がすごいな。だが、それ以上に何だ?この感じ?

 

「狼、どうかしたんですか?変な顔して」

 

「あっ、いや、どっかで嗅いだことのある匂いだなって思ってな。最近だったと思うんだが……」

 

「オールマイトと合うのは始めてですし、気のせいじゃないんですか?」

 

「絶対嗅いだことのある匂いに似てるんだよな……。近くにいたような………」

 

 俺が悶々している間にも話は続き、本題へと話は移る。

 

「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地を作る為様々な訓練を行う科目だ!早速だが今日はコレ!!戦闘訓練!!!」

 

 戦闘訓練。ヒーローの息子や娘じゃないとなかなかできるもんじゃないし、やっぱみんなテンション上がってるな。勝己なんか顔が完全にヴィランだし。

 

「そしてそいつに伴って…こちら!!」

 

 オールマイトの言葉と共に壁が少しづつ飛び出してくる。その中には番号が書かれたスーツケースのような入れ物が人数分入っていた。うちよりハイテクだなこりゃ。

 

「入学前に送ってもらった『個性届け』と『要望』に沿ってあつらえた戦闘服コスチューム!!!」

 

「「「おおお!!」」」

 

 コスチューム。ヒーローを形作るものの一つであり、ヒーローを夢見る少年少女なら一度は考えたことのある代物だろう。

 

「着替えたら順次グラウンドβに集まるんだ!」

 

「はーい!!!」

 

 そうして各々が自分のコスチュームを手に更衣室へ向かって行く。まぁ、俺とヒミコは何度も戦闘訓練をさせられた関係上、着慣れたもので驚きはなかったけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

                          

                                    ◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 浮き出し立ていながらも着替え終わり、ついにグラウンドβに全員到着した生徒達。

 

 それらは中央に集まってオールマイトの話を待つ。

 

「始めようか!!有精卵共!!戦闘訓練のお時間だ!!」

 

 そういったものの、緑谷を見つけたオールマイトが自分をリスペクトして作られた耳のような部分を見つけて笑いをこらえ、話が進まないのを見たためか天哉が手を上げる。

 

「先生!ここは入試演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか?」

 

「いいや!もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練(・・・・・・)さ!!」

 

 戦闘訓練、その言葉に色めきだす生徒もいる。

 

「敵退治は主に屋外で見られるが統計で言えば屋内のほうが凶悪敵出現率は高いんだ。監禁・軟禁・裏商売…このヒーロー飽和社会…ゲフン…真に賢しい敵は屋内《やみ》にひそむ!!君らにはこれから「敵組」と「ヒーロー組」に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!!」

 

 ナンバーワンヒーローからの言葉だ、説得力が違う。敵の情報を聞き、少し不安になるがこれから戦うかもしれない敵たちへの対策授業なため、より一層力が入る。

 

「基礎訓練もなしに?」

 

「その基礎を知るための実践さ!ただし今度はぶっ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ!」

 

 そして早く内容を知りたいのか生徒たちが口々に質問をする。

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

 

「ブッ飛ばしていいんスか」

 

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか…?」

 

「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか」

 

「血を少し飲ませてくれませんか?」

 

 

 

「んんん~~聖徳太子ィィ!!!」

 

 

 

 それはそうだ。オールマイトは一人しかいない。いくらオールマイトでも聖徳太子のように10人一気に話は聞けないのだ。あとヒミコ、トップヒーローの腕を掴んでよだれを垂らすんじゃない。

 

 そんなオールマイトはカンペを読みながら説明し始める。

 

「いいかい!?状況設定は「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて「ヒーロー」はそれを処理しようとしている!」

 

「「「(設定アメリカンだな!!)」」」

 

「ヒーローは制限時間内に「敵」を捕まえるか「核兵器」を回収すること、「敵」は制限時間まで「核兵器」を守るか「ヒーロー」を捕まえること、コンビ及び対戦相手はくじだ!」

 

「適当なのですか!?」

 

 天哉の質問は出久の即席説明によって解決され、いよいよくじ引きの時となった。

 

「そういえば私たちのクラスは22人ですが、そこはどうなるんですか?」

 

「それも心配ない!2チームが3人となるだけさ!3人のうち2人が捕まった時点でアウトだ!さらに知らない個性の力と即席で協力するため、人数が多いと把握できなくなってしまうから、そこには注意が必要だよ!」

 

 こうした説明の後、チーム決めのくじ引きが行われる。

 

 

 

Aチーム:緑谷・麗日

Bチーム:轟・障子

Cチーム:八百万・峰田

Dチーム:飯田・爆豪

Eチーム:芦戸・青山

Fチーム:砂藤・口田

Gチーム:耳郎・真血(狼)

Hチーム:蛙吹・常闇・真血(ヒミコ)

Iチーム:葉隠・尾白 

Jチーム:切島・瀬呂・上鳴

 

 

 

 HとJが3人ってことは、H対Jの対戦カードは確定したな。Hチームの奴等とはあんま話してないし、どんな奴かわかんねーけど大丈夫なのか?迷惑かけないかヒミコは?

 

「続いて、最初の対戦カードはこいつらだ!!」

 

 そこで引かれた文字はAとD。

 

 運命の悪戯か、入学早々因縁の戦いのカードが切られる。

 

「Aコンビがヒーロー!Dコンビがヴィランだ!!」

 

 非常に面白い対戦カードの戦いが始まるなか、この男はというと……

 

「オールマイトの血を吸いそこねた代わりです。少し飲ませてもらいます」

 

「いてーよ!勝手に噛み付くな!!」

 

 あくまで平常運転だった。

 

 

 

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