目を覚ましたら実験動物になってたんだけど・・・   作:饅頭おとこ

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ー9ー

ピギィィィィ‼︎

 

 

 フェニックスを倒した後すぐに、あの火山地帯から追い出されました。

 本当にあいつらはひどいやつらだ!

 まるで厄介者のように追い出す必要ないでしょ……

 

 化け物どもは美味しいし、あそこ気に入っていたのに……

 

 

ピギィィィィ‼︎

 

 

 はぁ……悲しいね。

 もっと化け物釣っといて持って帰って来ればよかった。

 

 

ピギィィィィ‼︎

 

 

 え、そっちじゃない? さっきからピギィピギィうるさいのは誰だって?

 触手本だよ(真顔)

 

 え? なんで触手本が喚き声から鳴き声になったって?

 う”る”せ”ぇ”!! なんでもかんでも聞くな!!

 

 

 というのは冗談です。

 俺の憶測になりますが、説明させていただきます(ニッコリ)

 みなさんもご存知の通り触手本は、触手を震わせて本の本体から、よくわからないおどろおどろしい音を出していたのを覚えていますよね?

 触手本がやべぇ魔術だか魔法を発動してクソドリを爆殺してから、絞め殺されている鳥の声になりました。終わり。

 以上!

 

 

 

 はい、みなさんが待望している仲間の紹介します!

 え? 話を逸らすなって? うるせぇ!! 現実逃避させろよ!!

 

 まずワーム君からイキマァァス!!!

 顔が少し鳥っぽくなり、モフモフ度も更に上がり気持ちよくなっています。俺が顔を向けると、頭を傾けて可愛く鳴きます。

 ワーム=可愛い=正義

 つまりワーム=正義ってことだね。

 異論は認めない。

 

 続いて観葉植物さんは、背中に大砲が着きました。

 お前だけなんかファンタジーから機械系のSFに進んでない? 大丈夫?

 このまま人類憎いぃぃ! とか言って滅ぼそうとしない?

 

 最後に触手本。

 トカゲもどきの足が4本が支えて歩き回ってます。

 相変わらず触手もウニョニョと蠢いている。

 それに加えクソドリに似ている二対の羽が、本の表紙から突き出るように飛び出て、絞め殺された鳥の声を、思い出したかのように喚き出します。

もうどうしろと?(白目)

 

 魔王軍から、完全に地球へやってきた宇宙外生命体の集団になってきました。

 いやー、このパーティーで地上とかに行ったら最優先目標として討伐されそう(白目)

 

 

 ー主任ー

 採取チームを待っている間に各所へ行き、手を回していた。

 彼らは命令後、うじうじと生娘みたいに文句を言っていたが、さすがここの研究所へ実力だけで成り上がり、所属を許された採集チームなだけある。

 彼らはすぐに火の鳥(フェニックス)の残骸である、肉片や血液などを持ってきた。

 

 私がそれらを眺めていると、部屋の外が慌ただしくなり、私はすかさずそれらを懐へ隠す。

 

 

バンッ‼︎

 

 

 ドアを乱暴に開けられ魔導機械で武装した鎮圧チームが入ってきた。

 

「動くな!! モニカ・R・ジェーン!!」

 

 鎮圧チームの一人が魔導重力機械銃でこちらを向けながら叫ぶ。

 そして最後尾にいた所長がゆっくりとドアをくぐり、こちらへ歩きながら喋る。

 

「わざわざ、罪状などを説明する必要もないだろモニカ。ご足労願おうか」

 

「……所長、私はあなたとファーストネームを呼び合う仲ではなかったと思うが?」

 

「ふん、お前の戯言に付き合ってる暇などない。お前のせいでお偉いさんを飛び越えて各所の機関がお冠なんだ。早く一緒にきてもらおう」

 

(いち)研究所員の私に対してわざわざ鎮圧チームも用意して、少々乱暴すぎるんじゃないかい。魔獣じゃあないんだ、そこまでする必要はないだろう」

 

 私が時間稼ぎに喋っていると、焦れた鎮圧チームの一人が私に近づいてきた。

 持っている魔導重力機械銃で殴りかかろうと振りかぶる。

 

 

バンッッ‼︎

 

 

 突如破裂音がなったと思うと、複数の人間が糸が切れたマネキンのように倒れた。

 

「貴様……何だ……その……醜い体は!」

 

 所長は千切れた右手を押さえながら、私の姿を見て喚く。

 

「つくづく無礼な人だね。見ての通りだよ。いろんな魔獣の部位や血を左半身に注入したり植え込んだら、こうなってしまってね」

 

 私は両手のひらを上に向けながら、肩をすくめて言った。

 左半身は多種多様の化け物をミキサーに入れ混ぜた後、無理やり複合したような見た目になっている。

 

「一つのことへ、病的に探求を深めるのが研究者の(さが)だろう? 私はね、自身の体も実験に最適だと考えて実験したんだ。こんな姿がバレてしまったら即処分されるからね。普段は人間の見た目に維持するため、多量の魔力鎮痛剤や魔力変異剤など使ってたんだ。ただ興奮状態や命の危険に脅かされると、勝手に防衛反応として暴れてしまう。先程きみは醜いと言ったが、これは****に変異された人狼の魔力なども……おっと、死人にベラベラ喋ってもしょうがないね」

 

 所長は謎の奇病に犯されたように、全身から血を吹き出しながら倒れた。

 

 

 所長が私をみくびって、鎮圧チームだけしか連れてきていなくてよかったよ。

 さすがに特殊チームや戦闘チームが来ていたら勝てなかっただろうね。神……いや魔神……****に愛されているということかね?

 

 

ドォォォン!!

 

 

 どこかで爆発したような音の後に、けたたましい警告音とアナウンスが流れる

 

ピーピー!!ピーピー!!

 

 ショナイニイルモノニツグ(所内にいる物に告ぐ).

 ゲンザイケンキュウジョデ(現在研究所で)キュウゲキニ(急激に)マリョクガカクダイ(魔力が拡大),ソレニヨリイチジルシイマリョク(それにより著しい魔力汚染が)ハッセシテオリマス(発生しております).ショインナラビニショクインイチドウハ(所員並びに職員一同は)スミヤカニタイキョシテクダサイ(速やかに退去してください).

 

 おっと、魔力炉に汚染された魔獣の一部や人狼の魔力などを大量に入れたが、目論見通り処理しきれなくなり壊れたか。

 所詮人間が考え出して作り出した物だ。私たちにはそうそう扱えないようだね。

 さてこのまま研究所から脱出するのもいいが、それではつまらない。

 

 魔獣どもを管理しているところへ行き彼らを解放してみよう。

 彼らは獣らしく殺し合うのか? それともここから脱出をまず第一に考えるのか……

 もし殺し合いをして蠱毒のような形で上位の魔獣ができれば最上だが、まあどう転ぶかはわからないな。

 

 いやはやこういう時じゃないと実験できないことが多すぎるね。

 

 

 困った物だ。

 

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