目を覚ましたら実験動物になってたんだけど・・・ 作:饅頭おとこ
あのあと石人間を食べたワーム君は一気に成長して、大型犬ぐらいの大きさになりました。
成長期かな?
もうなんか、アホらしいから特にツッコミもしなかった俺の代わりにのじゃロリがびっくりしてひっくり返ってた。
芸人みたいな反応だった。
「な、なんだあれは。幼体ドラゴンが寄生型個体のベーダであるカーゴイルを喰らった?
しかし……顔つきがすでに竜となっているから成熟期? だが、しかしそれでもカーゴイルだぞ……寄生型を喰らって生きていられるのか? だが……」
なんかぶつぶつ言っているけど、専門用語多過ぎでわからん!
ワーム君が石人間を食べて、大きくなったのでのじゃロリだけを掴んで先を進もうとするとワーム君が近づいて来て、キュイキュイ鳴く。
「ふん、お前はもう大きいから自分で歩くのじゃー! ざまぁなのじゃー!」
のじゃロリが我に返りワーム君を煽り始める。ワーム君は涙目になりながら俺の足に巻き付いてきた。
あれ、すっごい今更だけど俺裸じゃん。
ま、まぁ地上に行く前に調達すればいいっしょ。
まともな種族いないし(白目)
しょうがないなぁと俺はワーム君を抱き上げる。
のじゃロリがのじゃのじゃ抗議するが無視して進む。
少し進むと大きいドアを見つけた。そこには大量の人の死骸が山のようになっていた。
のじゃロリが暴れるので俺は離すと、衣服の中に隠していた職員IDのような物をわざわざ俺の方を見ながらどや顔しながら壁に翳す。
翳した。
……何も起きない。
そりゃーそうだ。
どう考えてもここのドアが閉まっていたからみんなここで死んだんじゃない?
のじゃロリは涙目になりながら、職員IDを投げ捨て、
「このドアを開けるのじゃ!」
またか。またどうせ開けたら巨人とかやべーやつ出てくるんだろ? 知ってるぞ。
俺は半ば諦めながらワーム君を下ろし、軽くその場でジャンプして軽く身体を整え、
ドンッ!!
軽く回し蹴りを放った。チラッと見ると、ドアが吹き飛んだ。
えぇ……
軽く穴を開けようとしただけだったんだけどな……
ドアの弱さに呆れながら開いた場所から顔をひょっこり出す。中は円状に半径五メートルほどの空間があり上下にとてつもなく広がっていた。
うーん、エレベーター?
下を覗くと先が見えないほど暗くなっており、上も同様だった。
「魔導式軌道エレベーターなのじゃ! 一キロぐらい上れば大丈夫なのじゃ!」
い、一キロ? どんだけ地下深くにあるんだよ……
本当ふざけた技術力だな……
どうやって登るか考えていると、観葉植物さんがシュルシュルと蔦を伸ばしてワーム君に巻き付く。
ワーム君はなすがまま巻かれてくるくる巻きになると、観葉植物さんは可愛い見た目から手足をムカデに変態させて、軌道を登り始める。
続いて触手本は触手を使ってのじゃロリに巻きつく。
「な! なんなのじゃ! たべたっておいしくないのじゃ!!」
気持ち悪いごつい腕の六本を使って器用に登っていった。
……こんなの突然地上に現われたら、みんな逃げない? 大丈夫?
俺はそんなことを考えながらロッククライミングの要領で登っていった。