目を覚ましたら実験動物になってたんだけど・・・   作:饅頭おとこ

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ー6ー

 キュイキュイ!!

 ギュイギュイ!!

 

 

 現在、私はワーム君と観葉植物さんと戯れています。

 

 え? 観葉植物さんに捕食されかかっていたのに、なんで今は落ち着いてるだって?

 いえいえ、誤解です。あれは些細な言い合いだったんですよ。

                           

 げんに今もワーム君と観葉植物さん仲直りをして、目の前で戯れるように遊んでいます(戦っています)(白目)

 

 はぁ……

 

 俺が目を離すとワーム君が観葉植物さんへ体当たりを始めて、観葉植物さんがワーム君を縛り付けるので困りもんです。

 

 もっと仲良くしてくれないかな……?

 

 

 ゴホンッ

 気を取り直して、なんと! ついに!!

 部屋を新しく変えてもらえました!

 

 わぁーパチパチ

 

 まず内観ですが、所々壁に血のようなものが付着しており、黒を基調としたグラデーション。

周囲には所々、蝋燭が置かれており、常時紫の火が灯されているため、落ち着いた雰囲気になっている。そして、中央には不気味な実験器具や研究道具に机、そして本棚にはよくわからん難しそうな一冊の本!

 

 うーん、素晴らしい。

 いやぁー、私もついにプリティーな愛玩動物から黒魔術専門の研究者に回ったってことかな?

 

 

 って違うわ!

 俺はボインのボインボインをよこせっていったのに、なんでこんな今から邪神を召喚するような部屋に変わるんだよ!

 嫌がらせだろ!

 

 俺は何度目になるかわからない一人ツッコミをしてプリプリしていたが、久しぶりの文明を感じられる器具や本などに胸を踊らせていた。

 

 実験器具を見ると、明らかに拘束具や各種メスが置いてある。

 

 ……ワーム君と観葉植物さんを解剖しろってか?

 

 続いて机の上に大小様々な箱があってので、試しに一番大きい箱を開けてみる。二十センチはあるだろうギザギザの歯だったり、何かの生物の目など化け物の体の一部が入っていました。

 

 ……そっと箱を閉じて、見なかったことにした。

 

 

 最後に本棚に近づき、黒い皮で作られている高級そうな本を手に取って読み始める。

 

 ふむふむ、うんうん。

 ほぉーなるほど、えぇ! まじか!

 

 

 

 いや、なんだよこれ! どこの国の文字だよ! 全然わかんねぇよ!

 いや、まじで、見たことないんですが、しかもなんで表紙に魔方陣みたいな物書いてあるの?

 

 もっとこう普通の本とかないんですかね(震え声)

 

 

 ムカついて、本を机に叩きつけたら、本から黒いモヤが吹き出た。

 

 それに気づいたワーム君と観葉植物さんも戯れるのをやめて、いそいそと俺の傍へやってくる。

 

 本はひとりでに浮かび、本の中からごつい手が飛び出してきた。

 ひぇぇ、悪魔の本かよ!! なんてもん俺の部屋に置いてるんだよ!

 危ない物は厳重に保管しとけや!!

 

 尻尾を丸めてびびっていると、腕が少しずつ出てくる。

 

 見ていると男性の頭部らしき物がでてきそうになり……その瞬間、本の中からいくつもの赤黒い触手が飛び出す。それが腕に取り付き、本の中に引きずり込み触手は自分で本を閉じた。

 

 

 ど、ど、どういうこと? 

 情報量多すぎで頭がパーンッしそう。

 

 

 混乱しているとワーム君と観葉植物さん俺を不安そうに見つめてくる。

 

 あ、安心しろ、お前らのご主人様である俺がなんとかしてやる!

 

 と息巻いたが、足をガクブルしながら恐る恐る本に近づく。

 さっきまではいかにも魔道書! っていう表紙から、筋肉隆々の男性が惨殺されている表紙に変わっていた。

 

 い、意味がわからない。

 何が意味がわからないのかもわからない。

 

 どうすればいいんでしょうか? 混乱しすぎてとりあえず吠える。

 吠えればなんとかなるってじっちゃんが言ってた。

 

 

 わんわんおー!

 キュッキュッオー!

 ギュッギュッオー!

 

 ギジィィギャガァァァァ!

 

 

 吠えると、ワーム君と観葉植物さんも真似して吠える。

 

 

 ……あれ? 最後、声多くなかった?

 ていうかなんだ今の! 絶対鳴き声じゃないのが混じってたぞ!

 

 びっくりして周囲を見渡すが誰もいない。

 

 

 もう一度吠えようとフェイントをかけて、当たりを見渡す

 

 キュ?

 ギュ?

 

 ワーム君と観葉植物さんも真似したが、すぐに俺が吠えていないのに気づき俺に顔を向ける。

 

 ギジュギャ?

 

 本が開いて、ガタガタ動いているのが見えた。

 お前かよ……

 

 

 俺が嫌そうな顔で本に近づこうとするとボインさんが話しかけてきた。

 

「その本との交流も無事できたようだね。それはとある場所の地下深くから手に入れた物だったようだが、扱いに困り果てて、私たちに押しつけてきたんだよ。随分だと思うだろ? しかもその本からは常に致死量を上回る、様々な化学物質も出ており困っていてね。それでちょうど君の身体は他の生物より大分強いみたいだから、私の権限で置いてみたんだ。

 

やはり何も影響しなかったようで、安心したよ。

 

それで君も先ほど見たと思うが、本から出ていた腕は太古の悪魔の身体らしく、常に本から出ようとたびたび腕が飛び出してくるんだ。だが触手が封印の役割を施しているようで、腕が飛び出してこようとすると、すぐに捉え中へ引きずりこむから安心してくれたまえ。ただ、腕が出ている時は、周りいったいは急激な腐食に犯されるから気を付けてくれたまえ。

 

実際に悪魔が存在しているのか、存在していないのか。

生きているのか死んでいるのか

それともその本の独自の捕食誘導であり誘引なのか。

 

まぁ、それもすでに君の支配下に置かれているようだし、当分は君に預けとくよ。

 

正直な話、私は太古の悪魔なんて眉唾物だと思っていたが、君を見ていると少しは信じてもいいかと考えているよ」

 

 

 な、な、なにをいっているんだ?

 致死量? 封印? 悪魔? 腐食?

 なんでボインさん笑いながら言っているんですか?

 

 俺が混乱していると、ボインさんが話を続ける。

 

「しかし、君にはますます驚かされるよ。」

 

 パチパチパチ

 

 俺が困惑していると、拍手の音が聞こえてきた。

 どういうこっちゃ?

 

「竜種であるワームとマンドレイクの亜種であるアルラウネを従わせるぐらいだ。私たちですら手に負えない悪魔の本ですら支配下に置くとは。大層なことを言っていると思うが、実際に私たちが知り得たことが合っているなんて確証もないし、そもそもまだ研究している途中だからね。言い訳みたいになるが、私はこう見えてここの研究所で、もっとも多くのことを知っているが、知らないことも多すぎる。本当に困り物だよ」

 

 

 WHAT? 竜種? マンドレイクの亜種?

 

 ワーム君に顔を向けるとキュッ? って鳴いて頭を傾けた。

 

 うんうん、君は見た目も声も100点満点で可愛い。

 

 続いて横にいた観葉植物さんを見る。

 ギュッ?ってワーム君を真似して鳴いた。

 

 か、可愛くない

 

 ていうか本を支配下云々って言ってるけど、なんのこっちゃ。

 もしかして、一緒に吠えたらズッ友になったってこと? わけがわからないよ……

 

 

「だからこそ、君が手伝ってくれるだけ、研究が随分と前へ進めるんだ。君もかなり待っただろう? 待たせてすまなかったよ。今回の相手は中々捕獲するのが難しくてね。かなり無茶をしてしまって、上の方からお叱りを受けてしまったよ。もしかしたら私が異動してしまうかもしれないが。まあこれは君には関係ない話だね」

 

 

 え? うん? ボインさん異動するの?!

 ボインさんがいなくなったら俺が戦う理由ないじゃないか!

 ふざけるな! 俺はそんなこと許さないぞ!

 

 

 断固抗議するぞ!

 

 

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