目を覚ましたら実験動物になってたんだけど・・・ 作:饅頭おとこ
ヒャッホーイ!!
腕が生えてる
俺が喜びの舞をしていると、ワーム君たちも踊る。
あれ、これ他の人から見たら、化け物が生贄を捧げてる
……な、何やってるんだろ。なんか、急に悲しくなってきた。
項垂れていると、観葉植物さんが蔦を伸ばしてきて肩に乗せてくる。
や、優しい……
項垂れてもしょうがないので、腕が生えてるきもい鮫をみんなで円になって食べ始める。一口食べてみると、これがまた絶妙な味で最高だった。
遠くで火山がちょいちょい爆発してるけど、それもそれで風情だし、化け物も美味い。
俺ここに住んでもいいかな!
よし、野郎ども! また釣ってやるから待っとけ!
蔦に残っていた鮫の腕を丸々一本通して、マグマへ投げる。
アホヅラ晒して待っていると、だんたんと蔦の周辺がすごい勢いで揺れ始める。
う、今度はすごい大物だ! めちゃくちゃ引っ張ってくるぞ! おっもい!!
踏ん張っていると、ワーム君が俺の足に巻きついて抑えてくれる。
ブチッ!!
頭の血管が千切れた気がしたけど、き、気のせいだ。
ワーム君を真似て観葉植物さんと触手本も、手伝うように俺の体に巻きついてくれる。根性を振り絞り、勢いよく釣り上げる。
ただめちゃくちゃ重かったので、そのまま地面に叩きつけた。
『GYAAAAAA!!』
正体はクソドリでした。
君ずっとマグマにいたの!?
どういう生態だよ、わけがわからない……
ワーム君たちが戦闘体勢に入り、なぜか全員猪のように突っ込んでいった。
えぇ……君たち猪突猛進すぎない?
もうちょっと、考えたりして遠距離攻撃とかしようよ……
ワーム君が燃えているクソドリの頭から咥えるように噛みつく。背中からは観葉植物さんが巻き付き、足からは触手本が触手を使って絡みついていた。
きっっも。
なんか出来の悪い悪魔みたいになってるやん……
突然、体に取り付いていた3体はいきなりパッと離れて距離を取る。
うん?君たちどうしたの?
『GYAOOO!!!!』
クソドリが大声を出して、暴力的な光を出した。
ウガァァァ!! 目がぁぁぁぁ!!
間近で見てしまい、焼けるような痛みで転げ回る。
今度は爆裂音が鳴り、俺が転げ回っている地面がめちゃくちゃ熱くなった。
ア、アッチィィィ!! け、毛がぁぁぁ!!
今度は毛がチリチリになり萎えながら、クソドリからゴロゴロ回転して離れる。
目が少しずつ回復してきたので、周辺を見ると地面がドロドロと溶け始めていた。
クソドリの周りは超高温で赤から白に色が変わっていて、白い火の粉も舞っている。
なんつう火力だよ……
涙目になって、体毛のチリチリに怒りで震えていると、クソドリが空へ飛ぼうとしており、大きい翼を羽ばたかせていた。
キュイ!!
ワーム君が、可愛く鳴くと口から、超高速で毒々しい液体が噴出される。
えぇ、ワーム君、君そんなやべぇ
液体がクソドリに当たる手前で、軽い水蒸気爆発が起きる。
ただ毒々しい液体は見た目通り、相当強烈な成分を有しているようで、蒸発するとクソドリの周りには紫の煙が漂う。
鳥が苦しそうに咳き込んだ。
えっ、燃えているのに呼吸してたの?
俺が見当違いなことに驚いていると
ボン!!
どこからか種のようなものが、クソドリの体に当たった。発射元を見ると観葉植物さんの背中に、大砲のようなものがついていた。
さ、さすが観葉植物さん、変芸自在ですね。
もう完全にミュータントですよ(白目)
最早、ワーム君たちが主人公のように連携して戦ってるんだが。
俺必要……?
一人悲しくシクシク、構ってちゃんみたいにヘラって見ていると、観葉植物さんの種から、太い蔦が生えてクソドリを縛り付ける。
少し浮いていたクソドリは、地面へ落ちた。先ほど溶けたマグマ溜まりに落下したので、俺のほうまでマグマが飛んできた。
あ、あっつ! ざけんな!
飛んできたマグマのせいで、腕付近のお毛々が禿げる。
涙目になりながら、怒りで更に目が真っ赤になりそうになると、クソドリが地面で暴れている隙に、触手本が何かを唱える。
『kefwn2$!;f@_:*』
触手本が禍々しい奇声音が響き、本を中心に、呪文がびっしり書かれた恐ろしい血文字が、サークル状に展開した。
君、多彩すぎでしょ。魔法も出せるって……
ZAAAAAAANNNNNNNNN!!!!
クソドリが爆散した。
花火かな?
ー幻獣研究所:所員ー
永遠の時を生きる幻獣、生と死を司る不死鳥、別名:
それだけならまだいいが、主任が所長に相談もせずに強権を使い、戦闘チームに命じたと。たかが所長の者が、そこまでの権限があることに私は驚く。
戦闘チームは化け物揃いで倫理観がないと常々聞こえてきていたが、部下が持ってきた報告書を見る限りやはり頭がイカれているようだ。
万が一捕獲に失敗して、貴重な遺物を壊したらどう責任を取るつもりだったのか、
これだけの莫大な費用を一匹の幻獣に使用しているんだ。
もしも結果を出さず白紙一枚で出してみろ!
私たちに支援金を大量に出している各界の重鎮だけではなく、各所の機関すら怒り狂うに決まっている!!
この研究所が潰されるだけではなく、今度は私たちが実験動物にされるか、魔獣の餌にされるだろう……
幻獣研究所の所員だけではなく、隣接している
私たちが寝る間もおしんで、焦燥感に駆られながら研究していると、突如主任からふざけた命令書が下る。
主任のお気に入りである
ふざけるなぁぁ!!
幻獣研究所だけではなく、
私は怒りに任せて直接問いただしに行くが、全く取り合ってもらえず帰された。
私は一旦落ち着くために自室へ戻り、
そして魔術連中のやつらから押し付けられた悪魔の本すら支配したと。
恐らく****を強く取り込んでいる影響だろう。まるで最初に変えられたやつみたいに……そのせいか周囲の生物を変異させている。
ハァ……一通り読んでも、主任の考えが理解できない。
上のお偉いさん方は、変異していない
まんがいち……万が一にだ!
ワナワナと怒りが湧き出て、主任が送ってきた命令書をぐちゃぐちゃにして壁に放り投げ、机を殴りつける。
急ぎ所長に内線を繋げる。
なんでもかんでもお前のいう通りに進むと思うなよ……
ー主任ー
採取チームを使い、古代魔術によって滅んだ
その際に採取チームの長が何かを言っていたが、黙殺した。
戦闘チームの報告書にはすでに目を通しているし、彼らが
報告書と動画見る限り、何度殺されても蘇る理由として1つの憶測が立てられる。
簡単だ。
別に戦闘チームを馬鹿にしているわけではない。
彼らは確かに化け物並みに強く、ネジが飛んでいると思うが所詮は人間の域だ。
あの悪魔の書が使った古代魔術を見てみろ。
あんなイカれた魔術式と莫大な狂気に犯されている魔力をただの人間が出せるか?
それだけで
その古代魔術を使用した後、
それだけで戦闘チームが殺したと思っている報告書を見ていると笑えてくる、人類ではあいつらを倒せないとな。
なぜそう思ったか? よーく考えればわかる。
なぜなら、戦闘チームの報告書では
そのため蘇っているように見えているのは、
まぁ、念のために言うがこれは私の憶測の1つだ。
もしかしたら単純に
ただ現在にいたっても、所員から蘇ったという連絡もない。
今のうちに
ただ、上の者は私の無断行為にそうとうお冠のようで、私を拘束すらせずにいきなり抹消してくる可能性もある。
だからこそ採取チームには有無を言わず、すぐに回収させにいく。
もし更に上からの命令が降れば、彼らは即座に私の指示なんて中断してそちらの命令に従うはずだ……
採取チームの動きによっては、私の命の灯火も僅かだろう……