全てを救う例えそれが偽善であったとしても   作:嘆きのラジオ

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11話、勝利を経て

捕虜収容所の報告を受け聖王女カルカは今後の対策をケラルトともに考えていた、

「2つ目の収容所には食糧もあったようだし、餓死者を出すことにはならないでしょうが、状況は全く改善されてないですよ」

食糧問題は改善された、とはいえ長くはもたない

彼女らにはあまりにも時間がないのだ

 

「そうは言っても都市奪還は最重要項目です、捕らわれた国民を解放しなくてはなりません」

助けたといってもそれは一部に過ぎない、まだ

たくさんの国民が捕虜として捕まっている

彼女としては一刻もはやく解決したい

「ですがそのぶんこちらの守りが手薄になってしまいます、助けにいっている間に聖都が落とされるなどということになりかねません」

「それに彼も限界です」

カルカは顔をしかめる、彼とはもちろん、衛宮のことである、

彼の勇姿は彼女の耳に入っている、それと同時に救えなかった、自分を責めていることも

レメディオスが意見を変えるほどだと、それを聞いて二人は胸が痛んだ

 

「衛宮は本当によくやってくれています、ですがこの先も彼の力は必要です、彼がいるのと、いないのとでは我々が受ける損害は・・・」

ケラルトは辛そうに言う、それについてはカルカも同意である

彼を使い潰す、それしかない・・・ということに

彼には休息が必要だ、しかし、今はそんなことも言っていられない

いつ亜人は本格的に攻めてくるのかわからない、その前に戦力を増強しなければいけない

それに疲労がたまっているのは聖騎士も国民も同じだ

彼を贔屓することは出来ない

 

「南方の助けを期待出来ない以上は我々でどうにかするしかありませんね・・・」

彼女がそう思っていると乱暴に扉が開かれる

入ってきたのは聖騎士団団長レメディオスだ

 

「失礼します、聖王女様、衛宮はもう限界です、私は少し彼を休ませるべきだと思います」

彼女の から彼女らしからぬ発言にカルカとケラルトは驚く

正義を志彼女にと、って強きものは弱気ものを助けるために尽力すべきだと語る彼女だが

 

「衛宮にばかり負担をかけてしまったのは私の責任です、私が弱かったからです」

そんなことはない彼女はこの国最強の聖騎士なのだ

彼女は今回の戦いで己の力不足を嘆いているようだ、

 

「私は判断を誤りました、そのせいで多くの犠牲をだすところでした、そのたびに彼に助けてもらった」

彼女は辛そうにはなす、それは彼女が正義を、己の正義を諦めるというこどだ

どれだけ辛いことか実の妹であるケラルトにはわかる

「本当にいいの?」

「覚悟は出来ている」

妹の問いにレメディオスは即答する

 

「お許しください、聖王女様は私はこの戦いの一度だけ騎士の誓いに正義に反します」

跪き自らをカルカに反することを・・・

彼女からの苦渋の告白だった

レメディオスは覚悟を決めている

それなら私も覚悟を決めるしかない

 

「わかっています、頭をあげてください」

「もとより犠牲の、ない勝利は無理だと」

 

「・・・・・・」

レメディオスは答えない

 

カルカは続ける

「レメディオス、せめて、多くの民を救ってください、それは貴女にしか出来ないことです、そして安らかな眠りを彼等に・・・」

目を伏せ、カルカは思う、自分はなんて力不足なのか

(私は苦しむ民をまえに何もすることが出来ない)

その不甲斐なさに

 

「かしこまりました、聖騎士団団長、レメディオスの名に懸けて・・・」

「頼みましたよ」

「わかっているとも妹よ、もう間違ったりはしない」

レメディオスはそう言い、この場を後にする

ケラルトは変わった姉を思う

 

「成長しましたね、前まではあんなに正義に、と頑固だったのに」

それは少し悲しくもあり嬉しくも思う

やはり彼の影響が強いのだろう・・・

 

「さて、まだまだ考えることは大きいですし、頑張りますよ!」

カルカか王女様らしからぬ・・・腕をまくり、自身にガッツをいれる。そのあまりの可笑しさについ笑ってしまう

「フフ、部下にはみせられないな」

そう言い、顔を見合わせて笑いあう、大丈夫なんとかしてみせる

 

そう心に決める彼女たちはほんの少しだけ緊張が和らいだことに感謝しながら今後の方針を模索するのであった・・・




もう一つの小説執筆に力をいれてるため更新が遅れます
申し訳ありません
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