亜人に動きがあったようだ
5万を越える亜人が城の外で陣を作る
「亜人がとうとう動きましたね」
カルカ、ケラルトを含めた貴族や司令官が会議をしている
だがその雰囲気はよくはない
「亜人たちは総力戦を挑むきでしょう」
カルカの言葉にケラルトが表情を曇らせる
「確認しただけでも5万はいます、物量では相手が圧倒的です、加えて二つ名もちの亜人が確認されています」
「それと比べてこちらは1万ほど勝負にもなりませんね」
さらに2つ名もち、ヤルダバオトまで控えているとなると状況は絶望的である
貴族たちの表情は暗い
南方のほうも余力はない
2つ名もちは7色、カルカ、レメディオス、ケラルト、衛宮が相手をする必要がある、まず聖騎士では相手にもならないだろう
だがカルカ、ケラルトはこの場を離れることは不可能だ
指揮をする立場である7色、レメディオスも・・・だ
「人手が足りていません」
わかっていたことだが・・・
「魔導王陛下のお力を借りるわけにもいきませんが」
彼はヤルダバオトのために魔力を温存するといった
現状この戦いは自分たちでどうにかするしかない
~「総力戦か」・・・
赤い外套を羽織った男は一人でに呟く
「戦力的にも、個人の力でも勝ち目はない」
「ハッキリ言って負け戦だな」
男はたんたんと言う、だがそれは事実であり
誰もがそう思っている
「聖王国はどう動くか・・・、あの化け物はどう動くのか・・・」
彼の言う化け物とはアインズのことである
謎の男は他人事のように、いう
「全くあの馬鹿はどうしてこんな勝ち目のない戦に協力するのか」
まるで彼を知っているような言い草である
いや・・・事実、謎の男は彼・・・衛宮のことをよくわかっている、あの男が心底のバカで、救いようのない偽善者だと
「全く身から出た錆びとはよくいったものだ」
男は少し可笑しそうに、そして呆れたように言う
男は城の外の亜人をみながら思う
戦力差は圧倒的に不利、負け戦、
こんなものやってられない
自分だったらすぐに逃げるだろう
(それができるのなら私はここにいないがな)
謎の男は諦めたように呟く
「仕方ない、協力してやるか、心底、嫌ではあるがな」
北から迫る亜人の軍勢をみながら、謎の男は覚悟を決める
愚かではあるが正義の味方を演じるとするか・・・と
これはあの男に、借りを返すという意味を込めてだ
「頼んでもいないが、借りは借りだとも、私にとっては大切な思い出だったからな」
皮肉をこめて、礼をいう、
「では奇襲を仕掛けるとしよう、生憎は私は汚い戦い方しかできないがね・・・」
男は詠唱する
「《投影開始(トレース・オン)》」と
次回(真)13話「共同戦線、二人の英雄」
是非見てください