全てを救う例えそれが偽善であったとしても   作:嘆きのラジオ

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犠牲のない勝利などなく

人質の少女を目にし衛宮は矢をつがえる

(人質を助ければ亜人達は人質の有用性を確認し、攻める際に困難になる、あの少女を見捨てるほうが結果的に被害を防ぐことができる)

 

「でも見捨てることは出来ない・・・」

それは彼の目指す正義の味方に反するのだから

 

「人質をとられる前に殲滅する」

 

バフォルクを狙う

 

「《赤原猟犬(フルンディング》」

放たれた矢が軌道をかえバフォルクに当たる、ありえない軌跡をえがく

必中の槍フルンディング絶対に当たる矢がバフォルクを殺す

 

衛宮は矢が当たると同時に次の矢となる槍を作成する

「《投影開始》」

 

~聖騎士達はバフォルクが倒れると同時に攻撃を開始する、城門は破壊され、一気に攻めこむ

「進め!亜人達を殺し捕虜を救うのだ!正義を!」

レメディオスは指示をすると同時にバフォルクを仕留めたであろう者に感謝をする

(間違いなく彼だろうな・・・助かる英雄と呼ばれるに相応しい実力だ聖王女様の判断は間違われてはいなかった)

 

亜人との戦闘においても人質をとられそうになったがその度に城壁から矢が捕虜を避けバフォルクに当たる

聖騎士達は死人は出てしまったがそれは本来の被害よりは少ないのであった・・・

 

アインズは衛宮を観察して彼の実力を認識した

(伊達ではない・・・ということか)

少女を救出したときアインズは人質の有用性を知られより多くの被害をもたらすと予想していた

だが

(あれは精度というより亜人に矢が向かっていったな、必中の矢、単体のみにダメージを与えるものか、)

 

「見事だ」

アインズは賞賛を送る、そして彼の実力をみる良い機会だったとも

 

~周囲は捕虜達の感謝や歓声で渦巻いていた。

だが彼の耳にはそれは入らない

 

「すまない」

目に写る悲惨に死体に謝罪する、救えなかった、助けられなかったその後悔から

わかっていたことであった、それでもこの状況をみて良かったなどと言える筈も彼にはない

 

「衛宮殿、助力感謝する」

レメディオスは声をかける、疲れてはいたが彼のお陰で人質だった子供を救うことが出来た

 

だがそれをみて彼女は後悔した

彼女からみて目の前の英雄は勝利を喜ぶではなく、目の前の死体をみてとても辛そうにしていた

「・・・すまない」

それは彼女も同じだ亜人を憎んだだが救えたものはあまりにも大きい

(私もこの結果に納得は言っていない、全ての捕虜を救うのが正義であったのだから)

そう思うと同時に彼には自分に似たものを感じた

 

彼もまた私と同じように全てを救おうとしているのだ、レメディオスは今まで彼のような者をみたのは少ない

 

「衛宮殿が気にする必要はない、この戦いに犠牲を出さないことは不可能だったのだから」

「これくらいの損害ですんだのは貴殿のおかけだ」

彼女は彼女らしくない発言に驚く、本来であれは決して言わぬ言葉だ、

 

「俺はそんなに酷い顔をしてましたか?」

その通りだ・・・レメディオスですら心配になるほど、彼女らしからぬ発言をしてしまうほど

彼は辛そうにしていた。もう心が壊れる寸前だと言えるほど

 

「すいません・・・少し休みます」

「あぁ・・・そうするといい」

彼女にはそれ以上の言葉は見つからなかった

(妹が恋するのもわかる気がする)

彼は英雄であるがそれと同時に優しすぎる、聖王女様のように

 

「・・・・・・」

彼女はこの、戦いで少しだけ、考えを変えたきがした

(正義である筈だ仕方ないはずがない)

彼女もわかっていた犠牲のない勝利などないと

だが、この戦いの英雄があんな顔していればこの犠牲は仕方なかった・・・そう言ってしまう

「・・・・・・・・・」

レメディオスは自身の気持ちの変化に驚きつつもこの場を後にする

 

彼女にまだこの思いを理解することは出来ない

「仕方ない・・・か」

 

この思いを知るため虚空をみて言葉をはく

だが知ることはできなかった

 

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