吸血鬼の始祖がヒーロー社会で自分勝手に生きる話 作:鈴木颯手
今回は雄英体育祭のスタートから騎馬戦開始直前までとなっています
雄英体育祭とは雄英高校で行われる体育祭だ。毎年4月に行われているらしく例年はそれまでの実力を十分に発揮させる三年ステージが人気らしいが今年に限っては一年ステージにも注目が言っている。それは何故か?ヴィランによる襲撃を受けたからだ。
とは言え全員が軽傷以下で大した怪我は負ってはいない。ただし、教師である相澤と13号は負傷してしまっており特に相澤は未だに意識が戻っていないようで担任は18禁ヒーローもミッドナイトが行っているらしい。この辺はネットなどをあさった際に出てきた情報だ。
「よし、では行くか」
「はい」
俺はマリーと共に一年ステージのあるスタジアムに入る。例年よりも警備が強化されているようだが俺達には無意味だ。顔は見られてないうえに顔を変えているから俺を認識できるのはオール・フォー・ワンと眷属たちぐらいだろう。マリーは眷属化に伴い御淑やかな美少女という風に顔が微妙に変わっている。誰もマリー・アントワネットだとは思うまい。
そんな俺たちは『フランス人の女性と結婚した新婚夫婦』という設定でいる。結婚後最初のデートが雄英体育祭という事だ。マリーは笑顔で俺の腕に抱き着いてくる。豊満な胸が腕に当たる事で崩れ俺に柔らかい感触を与えてくる。正直人の目がなければすぐにでも押し倒したいほどだ。
「おい、あれを見ろよ」
「うわ。すげー美人」
「しかも隣の男もイケメン……」
「か、カッコいい……!」
俺とマリーは周囲からの視線を一心に集める。マリーが美人なのは当然として俺は自分の姿を変えている。高身長で筋肉が引き締まっている細マッチョ系のイケメンだ。その為、男女両方から見られる結果となった。とは言えこれはまだマシだろうな。アメリアやラクシュミーなんかは場合によっては更に目立ってしまうからな。
「ふふ……」
「ん?どうしたマリー?」
「いえ、偶にはこういった事も良い者だと思いまして」
「そうか。マリーが楽しいならこれからも行っても良いぞ。新婚ごっこ」
「! それは本当ですか!? では、明日も……」
マリーは少し恥ずかし気に頬を染めてそう言ってくる。その様子を見た男たちは内股となり女性ですら熱い視線を向け始めている。これ以上は手を出してきそうなやつが出てきそうなのでさっさと観客席に座るとしよう。
一年ステージは今年に限り大盛り上がりで座る席の確保に苦労する程だったが数人の女性グループが顔を赤くしながら席を譲ってくれたおかげで座って眺める事が出来る。因みにその女性たちからは連絡先を貰ったが全員好みの女性だったので後で会いに行くとしよう。とは言え今はそれよりもこっちだな。
『へーい! 刮目しろオーディエンス! 群がれマスメディア! 今年もお前らが大好きな高校生たちの青春暴れ馬! 雄英体育祭がハジマリエブリバディ、アーユーレディ!? 一年ステージ! 生徒の入場だァッ!』
雄英高校の教師であるプレゼントマイクの司会でいよいよ始まる。観客たちは歓声を上げ自らの熱気でスタジアムを熱くする。
『雄英体育祭ィッ! ヒーローの卵たちが我こそはとしのぎを削る年に一度の大バトルゥ! どうせあれだろ? こちらだろう! 敵の襲撃を受けたにも関わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新生! 一年A組だろォッ!?』
その言葉と共に一年A組が入って来る。これが一年A組か……。へぇ、中々俺好みの女がそろっているじゃないか。特に紫色の肌の奴や耳たぶからコードが出ている奴とかな。
「マリー。一年A組、いやB組も合わせて生徒の情報を手に入れてあるか?」
「勿論です。ごsy……、旦那様が気になっている娘は紫色の肌の娘と耳の娘ですね?」
「そうだ。マリーにはお見通しか」
「ふふ、旦那様の好みくらい簡単に把握出来ますわ」
そう言ってマリーは笑うがそう簡単ではないだろう。クレオパトラやジャンヌ・ダルクだって俺の好みを完全に把握出来ているわけではない。何しろ俺だって分かっていないのだからな。そう言う点でいえばマリーは観察力が優れているのだろうな。
「紫色の肌の娘は芦戸三奈、耳の娘は耳郎響香という名前です」
「芦戸三奈に耳郎響香か……。成程、覚えたぞ」
「攫いますか?」
「いや、それよりもどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ」
将来眷属にする可能性のある娘達だ。他の生徒より応援したくなるのは当然だろう。しかし、A組は他にも見てくれの良い女子がそろっているではないか。蛙っぽい娘、高校一年とは思えない巨乳のポニテ女子、地味目だが麗らかな娘、容姿は分からないが透明化の娘。どれも世間では美人と言えるな。これは面白い年代になりそうだ。
『話題性では後れを取っちゃいるが、こっちも実力派揃いだぁ! ヒーロー科! 一年B組ィッ!』
続いて入場してきたのはA組と同じくヒーロー科のB組だ。……ふむ、こちらも良いな。特にオレンジ髪のサイドテール女子。ついつい我慢を忘れて今すぐに眷属にしたい衝動にかられる。そしてやはりこちらも甲乙つけがたい容姿の者ばかりだ。これは全員眷属にして、並べて鑑賞するのもありかもしれないな。
「今度はオレンジ髪の娘ですね? あの娘は拳藤一佳という名前です。唾を付けに行きますか?」
「……いや、今回は雄英体育祭を見に来ただけだ。眷属にするつもりは
「ふふ、分かりました。何時でも動けるように情報を集めておきます」
本当にマリーは俺の事を分かっているな。何時も自己主張が少なめであまり相手はしていないが今日は久々に朝まで可愛がっても良いかもしれないな。
そして、拳藤含むB組の女子を見ている内に他の科の紹介が終わっており入場は済み選手宣誓が始まろうとしていた。正直他の科にどんな娘がいるのか気になったが仕方がないな。18禁ヒーローのエロい姿を鑑賞するとするか。
「選手代表! 1-A! 爆豪勝己!」
「爆豪? 男かよ」
俺はミッドナイトの言葉にがっかりする。正直野郎には興味がない。名前と顔が一致しないレベルで興味がない。覚えているのはオールマイトやエンデヴァーなどの一部の上位ヒーローと死柄木に黒霧だけだ。オール・フォー・ワンは声は覚えているがあった事がないから容姿は知らん。
「宣誓、俺が一位になる」
「は?」
「まぁ!」
選手宣誓とは思えない言葉に一瞬場が固まり直ぐに生徒たちからブーイングが起こる。A組の生徒は何処かやると思ったというような表情で苦笑いを浮かべている。しかし、まさかあんな事を言うとはな。だが、あれは自身にあふれる傲慢な宣誓ではないな。どちらかというと
「ふふ、珍しいですね。旦那様が男性に興味を持たれるなんて」
「ああ、本当にな。応援はしないが彼の功績はしっかりと見ておきたいと思える人物だ」
もし、俺と敵として相対した時はプライドを破壊するように立ちまわるか。プライドの源を尽く破壊し二度と立ち直れないようになるまでボコボコにするのも面白いかもしれない。
「マリー。あれの情報も調べて置け」
「分かりました。旦那様が満足できるような情報を集めておきます」
全く、今年の雄英生は興味をそそられる存在ばかりだな。
そして始まった雄英体育祭。最初の競技は障害物競走でスタジアムの外周を回って戻って来るというものだった。これはスタジアムを出る時のゲートが狭く最初の関門と言えるものだったが氷を扱う轟という生徒が大半を脱落させるような動きを見せた。更に第一関門のロボの障害では無理な態勢の時に凍らせ自分が通った後に崩れるような知略を見せたりもした。
「あれはエンデヴァーの息子か?」
「その通りです。興味がありますか?」
「彼に、というよりも
エンデヴァーの妻である轟冷は病院に入院中だ。エンデヴァーとは幾度か戦った事がありその際に色々と調べた時に興味をもったのだ。何しろ美人だし好みのタイプだったからな。因みに入院の原因は息子にやけどを負わせたかららしいがそもそもの原因が夫のエンデヴァーが自分の個性にしか興味がなく精神的に不安定となった際に夫の個性を息子が発言したから、らしい。
個性婚というより強い個性を生み出すためにかつて流行ったらしいが個人的には理に適っていると思うが倫理的には受け付けないのだろう。強い個性というだけでこの社会では引く手あまただろうからな。
そんな訳で今のところは手を出していないがもしエンデヴァーが自身の妻と向き合い、”本当の家族”になれた時には目の前で寝取ってやり絶望させるのもいいかもしれない。そう言う意味ではエンデヴァーの娘も眷属にするのが効果的なのだろうが残念ながら微妙に惹かれなかったのだよな。
そんな事を思っていると第二関門は通過しており最終関門の地雷原を抜ける段階にまで来ている。どうやら今年の一位は爆豪か轟で決定だな、と思った時だった。地雷原の最初の方の辺りで巨大な爆発が起こりピンク色の煙が大きく広がる。決して地雷一つで起きたとは思えない爆発だが直ぐに誰かが飛び出してくる。
『1-A緑谷ァ! 爆風で猛追! いや、追い抜いたぁ!?』
緑谷という少年らしいそいつはロボの板を使って前に出たようだ。これなら地雷を気にする必要もなく突破できるだろう。とは言えそれは一位を奪われた爆豪と轟の足の引っ張り合いを止めさせる結果となったが。爆豪は自身の個性らしい爆破を手のひらより生み出し前進し轟も地面を氷で凍らせ地雷が発動しないようにして走る。
しかし、流石は雄英生か。緑谷は失速し、地面に衝突する瞬間に板を地面にぶつけ追い抜きそうになっていた爆豪と轟の妨害をし自身はその爆風で更に前に出て地雷原を突破した。そしてそのまま緑谷は一位となった。
「アイツ、個性を見せずに一位を取ったな……」
「A組は彼ら三人を中心に回りつつあるようですね」
緑谷出久……。ジャンヌ・ダルクの報告にあったオールマイトと同じ超パワーの少年か。中々無謀な事を平然と行うような危なっかしさを持っているらしい。それは今の障害物競走を見ていればそうだろうなと思う。一位になるために爆風を利用するなど中々できる事じゃないし思いつく事じゃない。思いついても利用できるかはまた別問題だ。それにもかかわらず緑谷は行った。そして成功させ一位になった。試合前は全く興味さえ向かっていなかった人物だけに緑谷の株は急上昇だろうな
その後、次々と選手が戻ってきていくが巨乳ポニテの背に紫髪のガキが張り付いているのが無性にイラっと来たがそこはどうでもいい。俺が個人的に応援していた芦戸三奈、耳郎響香、拳藤一佳はそれぞれ19位、21位、28位だった。予選は42位までは通過する為無事に全員クリアできたという事だ。しかし、B組は下位に沈んでいるな。これはA組との差がそこまで出ているのかそれとも、何かの作戦なのか……。どちらにしろB組の真相はここから分かるだろう。
そして第二種目が発表された。種目は騎馬戦。だが、世間一般とはルールが異なっている。先程の順位を元にポイントが分けられており42位から5ポイントずつ上がっていくようだ。そして、一位は1000万ポイントと多すぎない?というポイントになっている。騎馬は2~4人で作りその全員の合計ポイントが騎馬の得点となる。その得点が書かれた鉢巻を首に巻き相手から奪い取った鉢巻は首に巻く。騎馬は鉢巻を取られても、騎馬が崩れても失格にはならず試合終了までずっと参加できる。つまり一度身軽になって後半で奪い取るといった戦術も行えるという事だ。
「1000万か。彼とチームを組む者は果たして現れるのだろうか……」
「分かりませんがもし余った場合はそれで固まるのではないでしょうか?」
「それはそれで大変そうだな。しかし、この騎馬戦は面白そうだ。今度眷属交えてやってみるか」
「それは楽しそうですね。ですが私は観戦だけさせてもらいますわ」
「そこは流石に強制しないさ。何しろ戦闘出来る眷属は百人はいるからな」
そんな風に話していると騎馬が作り終わったようだ。ほぼ全チームが同じ組同士で組んでいる。さて、一位の彼は……、中々面白そうな組み合わせだな。女子二人に男子一人か。男子はカラスみたいな頭をしておりモンスターの様な物を出している。成程、あれは便利そうだ。攻防一体で汎用性も高そうだな。
「それでは! 試合開始!」
主審ミッドナイトのその言葉で体育祭本選、第二種目である騎馬戦が幕を切った。俺はヒーローの卵たちがどんな活躍を見せてくれるのか楽しみにしながら騎馬戦を観戦するのだった。
因みに眷属たちによる騎馬戦について
初っ端始祖と誰が組むかで大揉めし発案者なのに不参加となった始祖。そこから12組の騎馬が出来上がった。ポイントは少し前に行われた強さの順位で決められた(因みに壱位は1000ポイントに減らしている)。
結果、吸血鬼の力を十分に発揮しクレーターが出来る大乱戦となったうえに日頃から嫌っている奴への攻撃ばかり行う者やチーム同士で同盟を組む者などが現れ白熱した戦いとなる
最終的にチマチマとした動きに苛立ったジャンヌ・ダルクの炎がまき散らされた結果一部の眷属(主に騎馬を組んでいた者)が消し飛びかけて中止となり二度と開催される事はなかった
エンデヴァーと始祖
始祖は気に入った娘を眷属にする際は必ず直接行くため次第に顔が割れた(一話でヒーローに攻撃されると言った理由はそれ)。中でもエンデヴァーとは数回接敵しておりその度に炎を受けるが逃げきっている。因みに始祖は顔を変えられるので雄英体育祭を普通に見に行くことが出来る。
とは言えエンデヴァーの攻撃は鬱陶しいと感じているので奥さんを寝取る方向で計画をしている。エンデヴァーが奥さんと和解し本当の家族となった時には寝取られる運命となっている為実は今のままが家族としている事が出来るという皮肉。
他のキャラを出すか(勿論始祖の眷属として。その為性格は大きく変わる可能性大)
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あり
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なし
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数人程度ならあり