登場人物設定
ナグモ
種族:人間種
称号:人間嫌いな錬金術師
役職:ナザリック地下大墳墓 第四階層守護者代理兼ナザリック技術研究所所長
住居:第四階層の研究所 所長室
属性:中立(カルマ値0)
種族レベル:人間種の為、無し
職業レベル:アルケミスト<トリスメギストス>(lv.10)、マシーナリー(lv.10)、ドクター<アスクレピオス>(レベル.15)、ガンナー(lv.5)、ウィザード(lv.10)など。合計値100。
武器:魔導銃ドンナー&シュラーク→黒傘シュラーク
本作の主人公であり、至高の四十一人の一人、じゅーる・うぇるずによって作られたNPC。元々、第四階層は攻城兵器用ゴーレム・ガルガンチュアの置き場だったのだが、それではつまらないと思ったじゅーるによって徹底的に化粧直しがされ、第四階層はナザリックに仕える研究者達の秘密研究所として生まれ変わった。その際にナグモは研究所の所長という地位とガルガンチュアを操作するNPCとして生み出された。
『ヴァルキュリアの失墜』で実装された魔導機械を操り、力押しな運用しか出来ないガルガンチュアを補佐する為にバフ・デバフなどを多用するサポータータイプ。その為、ガルガンチュアを使わない場合の戦闘力はナザリックの守護者の中ではヴィクティムを除けば最弱となる。守護者代理というのは、元々の第四階層守護者がガルガンチュアであり、第四階層の最強戦力もまたガルガンチュアである事から「不肖ながら至高の御方よりガルガンチュアの操作権を賜った」とナグモ自身が認識している為である。
性格は学者肌であり、興味の無い物や相手にはとことん冷淡になる。逆に一度興味を持つと深く調べようとしてくるが、その内容が「至高の御方に役立てる為に研究サンプルとして採取しよう」だったりするので、実は興味を持たれた方が危険とも言える。
ナザリックでは珍しく、カルマ値はゼロ。その為、人間を積極的に殺そうとは主張しないが、同族だから人間の味方をしようとも思ってもいない。至高の御方によって人間嫌いと設定されているが、正確には他人が嫌い。中でも「感情的に考えたり、何の進歩も無い」人間は低脳だと思っている。本人曰く、「有象無象の人間には関わりたくないし、関わって欲しくも無い」。
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感情が無いのではなく、感情を識らない。香織の決死の魔法によりNPCから
白崎香織
種族:人間種→アンデッド・キメラ
称号:神の使徒の聖女→奈落の底の歪な魔物→ナグモ特製アンデッド・キメラ
役職:ナグモ専属のメイド
住居:ナザリック技術研究所オルクス支部 使用人室
属性:善→悪(カルマ値マイナス)
種族レベル: 動死体:Lv.15、屍食鬼:Lv.10、キメラ:Lv.15、???:Lv.?(その他、複数の種族レベルが確認出来るが、ユグドラシルで該当する種族は無し)
職業レベル:クレリック:Lv.7、ストライカー:Lv.3
武器:聖杖→ナザリック製のナックルダスター
本作のメインヒロイン。トータスに転移される前は幼馴染の天之河光輝の暴走の火消し役として八重樫雫と共に奔走しつつ、周りから期待される「清楚可憐な優等生」を演じていた。ナグモの事は中学時代のある事件から意識していたが、王宮でナグモが情報収集の為に香織に近付いた事を切欠にナグモに恋心を抱く様になった。
クラスメイトがナグモを攻撃しようとしたのを庇い、香織はオルクス迷宮の奈落の底へと落下した。
そこで———香織は一度目の死を迎えた。
それは神の悪戯か、悪魔の企みか。香織はアンデッドとして偽りの生を歩む羽目となり、自分の身体を維持する為に魔物を見境なく喰らった事でユグドラシルですら存在しないアンデッド・キメラへと成り果てた。
孤独と絶望、そしてこんな目にあう元凶となったクラスメイト達への憎しみから精神を病み、一度は身も心も歪な魔物へと変化した。しかしナグモの決死の覚悟で正気を取り戻し、その後にアインズに保護された事でナザリックに迎え入れられた。
ナグモの改造手術によって元の美しい容姿を取り戻してからは、「ナグモ個人の専属メイド」として仕えている。新たな魔力源となった神結晶の人工心臓は定期的に魔力を注ぐ必要がある為、食事や睡眠……はたまたナグモからの「魔力供給」によって補充を行なっている。その際に気分がとても高まる為、その日の夜はナグモの部屋で寝泊まりしているのだとか。
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じゅーる・うぇるず
種族:
称号:六本腕のメカガンナー
至高の御方の一人であり、ナグモの創造主。ユグドラシルの大型アップデート『ヴァルキュリアの失墜』から始めたコアなSFファン。名前の元ネタはSF作家の二大巨頭から来ている。戦闘はガチ勢というより、ユニークスキルを如何に役立てるか? を考えたネタ系だったとか。
リアルでは某テーマパーク会社のエンジニア兼デザイナー。2138年の世界ではアーコロジー内で生活する上層階級の扱いだが、この時代においてテーマパークは上層階級の人間しか入園が許されない娯楽であり、当然テーマパークの設計も上層階級に向けた物しか許可されない。そんな上辺だけを綺麗に取り繕った物を作り続ける仕事内容に嫌気がさし、自分の趣味と創作意欲を存分に満たせるユグドラシルに嵌った。リニューアルされた第四階層はじゅーるの趣味以上に、テーマパークでこんな物を作りたかったという意欲を感じさせるエリアとなっている。
そんな勝手は普通ならギルドにおいて難色を示されるが、第四階層のリニューアルに必要なデータクリスタルやアイテムのほとんどを自前で用意し、さらには第四階層のコンセプトアートやキャラクター原画などを二百枚に渡る資料として提出してきた姿を見て、「そこまでやられたら、何も言えないよね……」とアインズ・ウール・ゴウンの一同は苦笑いを浮かべたのだとか(るし☆ふぁーは、じゅーるさんマジ過ぎるでしょ! と爆笑していた)。一方で貸し借りはキチンと返す性格であり、素材集めを手伝ってくれたメンバー達には御礼に、とレアアイテムを渡したり、クエストに同行するなどして概ね好意的に受け止められていた。
………これは極めて余談であるが。じゅーるにはリアルで早くに亡くした息子がいた。生きていれば、十代後半くらいになったであろう息子の姿をNPCとして作ったのではないか、というのはリアルでじゅーると付き合いのある者達の中で固く秘密にしている。
ミキュルニラ・モルモット
種族:人間種(獣人)
称号:第四階層の愉快なアイドルモルモット
役職:ナザリック技術研究所 副所長
ナグモの副官。モルモットの耳を持ったショートカットの人間種の女の子。褐色肌の巨乳系眼鏡女子。ナグモへの呼び方は「しょちょ〜」。袖がダブついた白衣、赤いニットワンピースとあざといくらい可愛い。(じゅーるの性癖)
元ネタがじゅーるが勤めていた会社のマスコットの為か、言動がカートゥーンじみて一々とオーバーアクション。しかし本人はワザとやってるわけではない。噛みそうな名前が嫌で、「ミッキー」という可愛い名前で呼んで欲しいけど、ナザリックの者達は「何故か知らないけど、その名前で呼ぶのはマズイ」と思って誰も呼んでくれないのでションボリしている。
「ナザリックの皆さんは、みんな私のお友達なのです!」と主張し、誰に対してもフレンドリーに接していく。その為、NPC達との交友関係が一番広い。コミュ障なナグモに代わって対外折衝に務めている。
現実で自分が提案した内容を「ゲスト(上流階級)の品位に相応しくない」と何度も会社に駄目出しをくらい、とうとう我慢の限界がきたじゅーるが「そこまで言うなら、あのマスコットも媚び媚びな萌えキャラにでもすれば良いだろ!」と半ば八つ当たり気味に作ったのがミキュルニラ。後になって、やり過ぎた……と後悔したものの、ヘロヘロが文字通りヘロヘロになりながら「いやあ、ポーズパターンのプログラムは苦労しましたよ! でも会心の出来です!」と徹夜明けのテンションで仕上げたのを見て、今更破棄できないと覚悟を決めるしか無かった。
ギルド長に恥を偲んで謝りにいったところ、「い、いや、良いんじゃないですかね……? 一見して元ネタ分かりませんし、ユグドラシルにも怪獣王が元ネタなモンスターいますし……?」と大変ありがたいフォローを頂き、せめてナザリックに攻めてくるプレイヤーには見つからない様にと生産特化のキャラメイクをしたのだとか(具体的に言うと、ナグモから戦闘系職業スキルを引いたのがミキュルニラとなる)
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実は間延びした口調などは全て演技。じゅーるがナザリックを去り際に新たに設定した役割により、物静かで思慮深い性格が素となった。
しかし、それでも彼女は特にナグモの前では今まで変わらない姿を見せる。まるで親とはぐれて泣きそうになっている子供を笑顔にしようとする、遊園地のマスコットの着ぐるみの様に……。
改変後のカルマ値は極善。その為、ナザリック外の相手とも社交的に接する事が出来るが、ナザリック技術研究所の副所長として人体実験をする必要がある時は、「これはナグモや至高の御方の為に必要な犠牲」と割り切る合理性も併せ持っている。