内容的に、R-18版でやれや! と言われそうですが、どうしてもこっちで書いておきたかった。
一応、後々の展開の為に書いておきたかったかので。
ナザリック地下大墳 第九階層“ロイヤル・スイート"。
白亜の城を思わせる豪華絢爛な宮殿の様な造りの階層には、かつてのギルドメンバー達の私室の他に、大浴場や食堂、美容院、衣服屋、雑貨屋、エステやネイルサロンといった娯楽施設が密集しているエリアがあった。
これはギルドメンバー達の中でも建築に拘り抜いた者達がおり、現実世界では無理でも
そして、その娯楽施設の一室にお洒落なショットバーがある。
落ち着いた照明に、磨き上げられたカウンター。棚にいくつもの洋酒の瓶。まさに大人が静かに酒を楽しむ理想の空間だった。ここはナザリックの副料理長ピッキーが、通常業務の合間に趣味的にバーテンダーを勤めていた。そのカウンターに———。
「あらぁん、いらっしゃい。『スナックぺいんきる』へようこそん❤︎」
「え、えっと……いらっしゃいませ!」
「……ここはピッキーの店では?」
和服を着たニューロニストとメイド服を着た香織の姿を見た途端、執事助手ペンギンのエクレアは来る場所を間違えたと後悔し始めた。
***
「いやねぇん。今日は副料理長が用事で来れないから、代わりにお店をやってるだけよん」
はぁ……とカウンター席に座ったエクレアは、気のない返事をした。親友の店で久々に一杯やろうと思って来たが、予想外の展開だった。
目の前に梅酒の水割り(ストロー付き)が置かれると同時に、コトリと料理の乗った小皿が置かれた。
「どうぞ。突き出しのお料理です」
「おや、これはご丁寧にどうも。しかし、随分と珍しい組み合わせというか……香織は何故ここに?」
栄えあるナザリックに招かれ、第九階層で時折エクレア自身も掃除のやり方などを教えているアンデッド少女がここにいる事にエクレアは小首を傾げた。そもそもニューロニストとの繋がりそのものが不明過ぎた。
「ヘルプの子が欲しかったからねん、その辺を歩いていたから、丁度良いと思って手伝って貰ってるのよん」
「それはまた災難……ゲフンゲフン! しかし、香織は良いのかい? あまり帰りが遅くなると、ナグモ様が心配するのでは?」
「大丈夫です。ナグモ君、じゃなくてナグモ様も今日は研究のお仕事で遅くなる、って言ってましたから」
「ちゃんと定時で上がらせるから心配しなくて大丈夫よん。それにしても突然の頼みなのに引き受けてくれるなんて、貴女ってば良い子ねえん。おネエさん、感激だわん♪」
「ありがとうございます、ペインキルさん!」
「イヤねえん、そんな他人行儀な呼び方。私の事はニューロニストで良いわよん。あ、でもここではニューロママとお呼びなさい。良いわねえん?」
「はい、ニューロママ!」
溺死体に蛸の頭部が張り付いた様な見た目のニューロニストに、香織は全く物怖じする事なく元気良く受け応えする。
(ううむ、確かこの子はほんの少し前までは人間だったと聞いたが……初対面でニューロニストをここまで恐れないとは意外と大物なのか? あるいは人間嫌いなナグモ様が好まれるくらいだから、普通の人間とは感性がズレているのだろうか?)
側から見るとシュールな光景になんとも言えない気分になりながら、エクレアは突き出しの料理を一口食べた。
「おや、これは……」
「あの……どうですか?」
ソワソワと香織はエクレアを見る。エクレアはもう一口食べ、ふむふむと頷いた。
「さすがにピッキーには劣るけど、悪くないね。こう、家庭的な味というか……」
「良かったぁ……。えへへ、このお料理、ナグモ君……じゃなくて、ナグモ様も喜んでくれるかな?」
「あらぁん。貴女ってば、愛しの彼の事を思い浮かべながら作っていたのん? ここは大人が一時の癒しを求めてくるお店なのに、いけない子ねん」
幸せ乙女な笑顔を浮かべる香織に、ニューロニストは少しだけ嗜める様な声になるが、すぐにウットリとした表情となる。
「でも許してあげるわん。愛する人を四六時中想うのは、乙女なら当然だものねん。ああ、私もアインズ様の為に手料理を作って上げたいわぁん……」
「それにしても、あのナグモ様がねえ……。なんというか、今でも信じられないと申しますか……」
エクレアは梅酒をストローで飲みながら嘆息した。人間嫌い、そして他人嫌いとして至高の御方によって作られた
(しかし、これはチャンスなのではないか?)
イワトビペンギンの頭の中を素早く回転させ、エクレアは内心でニヤリと笑った。
(ナグモ様はナザリックの製作部門を一手に担う方。彼を味方に引き入れれば、ナザリックの重要な屋台骨を押さえたも同然になる。そう……いずれナザリックを支配する、このエクレア・エクレール・エイクレアーの名の下に!)
ナザリックの執事助手エクレア。
彼はナザリックのNPCでありながら、創造主の餡ころもっちもちの定めた
(その為にも、ナグモ様が溺愛する彼女を取り込むのは必須……フッ、さすがは私だ。自分の頭脳が恐ろしい!)
内心でそんな打算をしているとはおくびにも出さず、エクレアは猫撫で声で香織に話しかけた。
「どうだろう、せっかくの機会だ。香織がナグモ様のどこを好きになったのか、教えてくれないかな?」
「ええ!? そんな、恥ずかしいですよ!」
「あらぁん、そういうお話なら私も興味あるわぁん♪」
顔を真っ赤にする香織に対して、ニューロニストも乗り出してきた。
「恋する乙女として、一度恋バナとかやってみたかったのよねん。ねえねえ、聞かせなさいよん。私がアインズ様を虜にする時の参考にしたいからん!」
「えっと……じゃあ、ちょっとだけ」
香織は恥ずかしそうにモジモジしながら、語り始めた。
「私がナグモ君……ナグモ様と出会ったのは、中学生の時で———」
***
「それでですね! ナグモ君の寝顔が可愛くて、私はいつもナグモ君の後に寝る様にしてるんです!」
「ああ……そうだね………。ナグモ様は、魅力的な人間だからね………」
「ですよね! 他にもナグモ君は甘口のカレーしか食べられないのに、私が間違えて辛口にしちゃって作り直そうとしたら、『ちょうど辛口が食べたい気分だった』って、顔を真っ赤にしてプルプル震えながら全部食べてくれたんです! その時のナグモ君の顔が本当に可愛くて!」
「ああ……そうだね………。ナグモ様は、魅力的な人間だからね………」
「ですよね! あと他にもナグモ君は———」
———一時間後。
エクレアは死んだ魚の様な目で、香織の話を聞いていた。ナザリックの者達の前ではナグモを敬称で呼ぶ様にしている配慮すら忘れるくらい、香織は興奮気味に話していた。壊れたレコードの様に同じ相槌しか打たないエクレアの様子にも気付かない様だ。
(こ、恋する少女というのは……ここまで暴走するものだったのか!?)
胸焼けする様な甘ったるいオーラに気圧され、エクレアは辛口の焼酎をストレートで飲み干す。このバーにはどうしてブラックコーヒーが置いてないんだ、と益体もない事を考えていた。
「はぁん……良いわねえん。甘酸っぱいわぁん……」
しかし、もう一人の聴衆であるニューロニストは違う感想を抱いている様だ。彼女(もしくは彼?)は膨らんだ溺死体の様な身体をクネクネさせた。
「私もアインズ様とそんなラブラブな生活を送ってみたいわぁん……いつ閨に呼ばれても良い様に、準備は怠って無いのにねえん」
「アインズ様って、すっごく魅力的で素敵な人ですよね。その気持ち、分かります!」
「あらん……貴女、もしかして。アインズ様の正妃を狙っているのかしらん?」
「そんな事無いですよ! 私が一番大好きなのはナグモ君ですし、アインズ様は私にとっては恩人で、凄い人だから……。私なんかよりニューロニストさんみたいな素敵な人が相応しいというか……」
「あらぁ……あらぁ、あらぁん! 貴女、分かってるじゃないの! 元が人間とは思えない程、本当に良い子ねぇん!」
「ありがとうございます、ニューロニストさん!」
「もう、ニューロママと呼びなさいってばん♪」
「はい、ニューロママ!」
ひょっとして、自分は酔って悪夢を見ているのだろうか?
純情可憐を形にした様な少女とブヨブヨとした溺死体の様な異形種が笑顔で語り合う光景を見ながら、エクレアは遠い目をしていた。
「それにしても良い話だったわぁん。お陰でアインズ様との新婚生活のイメトレが捗るわねん。お礼に何かしてあげたいけど、何か困っている事はないかしらぁん。おネエさんに話してみなさぁい」
「困ってる事、ですか……?」
「そうよん。このスナックぺいんきるはお悩み相談もやってるのん。各階層に名刺をばら撒いたから、貴女が記念すべきお悩み相談一号よん!」
それに気付いていたら、よりによって今日に来なかったのに……。と、エクレアは後悔したが後の祭りだった。
「ええと、一つだけ……あるにはありますけど……」
「なぁに? 何でも言ってちょうだい。ニューロママが、にゅるっと解決しちゃうわん」
「………るの、生活の事なんです……」
「んん? 聞こえないわよん」
「……ナグモ君との、夜の生活の事なんです!」
「ゴフォッ!?」
横で聞いていたエクレアは、飲んでいたグラスの中に噴き出した。唐突な爆弾発言に、ニューロニストは「あらぁん……」と目を丸くした。
「私の身体は定期的に魔力を取り込む必要があるんですけど、いつもナグモ君にその……手伝って貰ってるんです」
「まあ、そうなのん。夜のお悩みという事は……貴女が満足出来ないくらい、ナグモ様が下手だったとかかしらん?」
「あ、いえ。ソッチは特に不満は無いです。それに……感じてる時のナグモ君はすごく可愛いし、美味しいから……きゃっ♡」
「うわぁ……ある意味、知りたくなかった一面を知ったというか……というか、美味しい?」
頭脳面ではナザリックで指折りで、技術研究所の所長として敏腕を奮っているナグモの知られざる一面を知り、エクレアは乾いた笑いしか出なかった。
(………ここでの事は、聞かなかった事にしよう)
ある意味、ナザリックを牛耳る際にナグモを脅せる重大な話を聞いたわけだが、それをネタにするのはさすがのエクレアも気が咎めた。
「それで、何度か夜に付き合って貰っているのですけど……最近、ナグモ君は最初の時みたいな可愛い反応をしてくれないんです」
「まあ、そうよねん。そりゃあ、何度も抱いていたら慣れてきちゃうわよねん」
「はい。だから、ナグモ君に飽きられない様にしたいんですけど………」
「むむむ……そうねえん」
私は何も聞いていない。辛口焼酎、美味しいなあー、とエクレアは天を仰ぐ。
「———話は聞かせてもらいんした!!」
バンッ! と扉を開ける音に、フェードアウトしていたエクレアの意識が戻された。
バーの入り口に目を向けると、そこには黒いゴスロリ服を着た色白の少女が実に良い笑顔で立っていた。
「あらぁん、シャルティアの小娘じゃない。お帰りは回れ右した方向よん」
「おいコラ、そこのブレイン・イーター。仮にも店だろうが。ちっとは接客する気はないのか? ああん?」
「仕方ないわねん……香織、この小娘にぶぶ漬けを出して貰えるかしらん?」
「あ、あの……その方、シャルティアってもしかして……?」
シッシッと手を振りそうな態度のニューロニストに対して、香織はドギマギしながら目を向けた。心なしか、表情が少し硬くなっている。
「ん? そういえば、お前と直接会うのは初めてでありんすね。妾の名はシャルティア・ブラッドフォールン。至高の御方より、第1〜3階層守護者を任された者でありんす。見知りおきなんし」
「は、はい! お目にかかれて、光栄です!」
優雅に微笑むゴスロリ少女———シャルティアに対して、香織はガチガチに緊張した様子で頭を下げた。それを見たエクレアは頭を捻る。
(はて、香織はどうしてあそこまで緊張しているのか? 相手が階層守護者だからか? いや、しかし香織の様子からするとシャルティアの事は既に知っていた様な? シャルティアといえば、確か………あ)
そこまで考えを巡らせ、エクレアは重大な事に気付いた。
シャルティア・ブラッドフォールン。
至高の御方の一人、ペロロンチーノによって作成された彼女は創造主の性癖をこれでもか、と詰め込まれたNPCだ。
その性癖は嗜虐趣味にして、両刀使いにして———死体愛好家である。
(マ、マズイ……見た目は眉目秀麗なアンデッドの香織をシャルティア様が放って置くわけがない……! 絶対に自分の手元に置きたがるぞ!)
事実、ナグモがナザリックのNPC達を説明する時も、シャルティアに関しては「危険、近寄るな。何がなんでも二人きりになるな。無理やり連れて行かれそうになったら、これを使え。というか僕を呼べ」と、発信機付きペンダント(防犯ブザー付き)を香織に渡す程の徹底ぶりだった。
ある意味、出会ってはいけない二人が出会ってしまったとエクレアは視線を忙しなく行き来させる。
「……ハァ。ナグモの奴から何を聞いたか知りんせんが、そう身構えないでくんなまし。さすがの私も、仲間であるナグモの女まで取ろうとは思わなんし」
無意識にギュッと胸元のペンダントを握り締める香織に、シャルティアはわざとらしく溜め息を吐いた。
「でもそれはそれとして……うむ、人工臭いのが玉に瑕でありんすが、まあまあね。どう? 私の愛妾として仕える気はありんして?」
「はーい、お店の子には手を出さない。というか、さっさと帰ってくれないかしらん? 愛妾ならヴァンパイア・ブライドが一杯いるでしょうが」
ジト目で睨むニューロニストに、フンとシャルティアは一瞥した後、香織に向き直る。
「そう喧々言わなくても用事が終わったら帰りんす。で、用事というのは……お前の主人であるナグモの事でありんす」
「ナグモく……じゃなくて、ナグモ様ですか?」
「そ。少し前に、あいつから贈り物を受け取りんした。久しぶりに楽しめたから、お礼がしたいでありんす」
「……ナグモ君が、シャルティア様に贈り物……ですか?」
ピシッと何かが張り詰める。「浮気かな? かな?」と呟く香織の後ろに般若の姿が見えたのは、気のせいだとエクレアは震える背筋を無視してそう思う事にした。その様子をシャルティアはクスクスとおかしそうに笑う。
「そう嫉妬する事なくてよ。あいつから好きにしていい、とメスのワンちゃんを貰っただけでありんしてよ?」
「……え? 雌の犬、ですか?」
「ええ、メスのワンちゃん。今はアウラに預けてちょっと遠くにいるけど、その内お前にも見せてあげんす。色々と芸を仕込みんしたから」
「ナグモ君が渡した犬? 造ってるキメラか何かかな……?」と香織が疑問符を浮かべる中、シャルティアは本題に入った。
「それで良いペットが出来んしたし、ずっと前にオルクス? 迷宮だかで、迷惑をかけたお詫びも兼ねて何か礼を渡そうと思いんしたけど……あの鉄面皮のナグモに何を渡したら良いか、さっぱりでありんした」
そこで、と香織を指差した。
「ナグモがお熱なお前の悩みを解決する事で礼をする事にしんした。お前……ナグモとの夜の生活でもっと満足させたいでありんすよね? なら、夜の百戦錬磨の私に任せなんし」
「ひゃ、百戦錬磨!?」
「香織。調子の良い事言ってるけど、この小娘は同性経験しか無いからねん?」
「当たり前でありんしょ? 良い男がいないし、さすがに腐っているのはねえ? 死んでいる男で抱かれても良いのは………ポッ♡」
シャルティアが頬を染める相手に察しがつき、ニューロニストはバチバチと目線から火花を散らす。しかし、その横で香織は「百戦錬磨……経験豊富……」とブツブツと呟いていた。
「あ、あの! シャルティア様はその……夜のアレにどんな事をされるんですか!?」
「おやぁ、興味ありんして? なら是非とも実践を、と言いたいところでありんすが、さすがにナグモもキレるだろうから口で言うだけにしんしょ。お前、どんな風にナグモを抱いていんして?」
「えっと、それは……ゴニョゴニョ」
「香織はあんたみたいな淫乱じゃないから、大声で言えるわけないじゃないん。ほら、これでも使いなさいん」
「いや、どうして都合良くメガホンを持ってるんです?」
「あらぁん、お客によっては内緒にしたいお話があるじゃないん? スナックのママとして当然の用意よん」
恥ずかしそうに小声で言おうとする香織を慮って、メガホンを取り出すニューロニストをエクレアは半眼で見つめる。香織はゴニョゴニョとメガホンに耳を当てたシャルティアに向かって呟き———。
「ハン! お子ちゃまみたいなプレイでありんすね」
一通り聴き終わり、シャルティアは鼻で笑った。
「そんなプレイでよく満足できんしたね。やるなら、例えば××とか」
「ふぇっ!?」
「××プレイとか、××××とかそれくらいやって当然でありんしょ?」
「うわぁ、うわぁ……シャルティア様、大胆です……!」
ピー音で埋め尽くされそうな内容をスラスラと言うシャルティアに、香織は顔を真っ赤にしながら熱い眼差しを向ける。そこに尊敬の色が混じっているのは、きっと気のせいだとエクレアは自分に言い聞かせた。
「ちょっと! あんたみたいな変態が香織に吹き込むんじゃないわよん!」
「おやおやぁ? 私は香織の望む知識を伝授しようとしてるだけんしてよ? ま、囚人相手に無理やり喋らせるしか能がないお前には? 難しい話でありんしょうがねえ!」
「ぬわぁんですってぇ!? 舐めんじゃないわよん! 私のテクにかかれば、男の子を昇天させるなんてお茶の子さいさいよん!」
「く、詳しく! ニューロママ、その話を詳しくお願いします!!」
女子(一人怪しいのがいるが)が三人寄れば、姦しいとは言ったもの。「う、後ろも!? そこに入れちゃうんですか!?」、「お前もアンデッドだから、出るもんは無いでありんしょうが。それと、そんな取り繕った言い方じゃなくて×××でありんす。はい、りぴーとあふたーみー」、「そこねん、前立腺と言って男の子でも感じるスポットがあって……え? 貴女、髪の毛でこんな事まで出来ちゃうのん? だったら、色々とやれちゃうわぁん!」などと、ピンク色な会話が展開される。すっかり蚊帳の外になったエクレアはフゥと溜め息を吐いた。
(ナグモ様……ファイトです。私がナザリックを支配した暁には、平穏な生活を保証しますので!)
カラン、とグラスの中の氷が音を立てた。
***
「それじゃあ、配下のヴァンパイア・ブライドに玩具を届けさせるでありんす。ナグモにバレない様にするから、心配しないでくんなまし」
「はい、ありがとうございます! シャルティア様!」
「しっかりと
ペコペコと香織は何度も頭を下げる。初対面の警戒心は薄れて、シャルティアに尊敬の眼差しを向けていた。その眼差しに純粋な優越感に浸りながら、シャルティアはスナックぺいんきるを後にする。そして———。
「くっくっくっ……上手くいったでありんす。これでナグモの奴に貸しを作る事に成功しんした」
自分の階層へと戻る道すがら、ニヤァと口角を上げた。
「あのアンデッド娘はちと惜しいでありんすが、これも私が愛しのアインズ様の御寵愛を受ける為の必要な投資でありんしてよ。ナグモは最近何故かアルベドと仲が悪うなった様でありんすからねえ」
くっくっくっ……と邪悪にナザリックの階層守護者は笑う。近くを通った一般メイドのフィースがギョッとした顔になったが、シャルティアは全く気付かなかった。
「くっくっくっ………見てるでありんすよアルベド! 妾がアインズ様の御寵愛を受ける様を指を咥えて見るが良いでありんす!」
はー、はっはっはっ! と廊下の真ん中で高笑いする
またもや始まるオバロキャラの紹介。あとがきに書く文章に困っているから、定期的にやろうかなと。
>ニューロニスト・ペインキル
「スナックぺいんきる」のオーナーママ……ではなく、本業はナザリックの拷問官。五大最悪の一人、「役職最悪」。アインズに寝室に呼ばないのは、「アインズ様がストイックなお方だから♪」と心酔している。因みにスナックママのネタは公式スピンオフ「不死者のOh!」から。
>エクレア・エクレール・エイクレアー
バードマン(イワトビペンギン)の執事助手。創造主により、「ナザリックの支配を目論んでいる」と設定されている。その為、「ナザリックを綺麗に掃除する事こそが、ナザリックの支配に繋がるのです!」と今日も清掃に勤しむ。作者の感想だが、公式スピンオフではツッコミ役を多く務めている気がする……。
>シャルティア・ブラッドフォールン
ナザリックのすんごい問題児(笑)。
ナザリックの第1〜3階層「墳墓エリア」の階層守護者。創作者が「エロゲーイズマイライフ!」と豪語するペロロンチーノだった為か、「バイセクシャルで、サドかつマゾ。ついでにネクロフィリア」などエロゲにありがちな性癖にされている。ちょっとオツムが足りない為、彼女の行動は大体大惨事になる。
>フィース
今回、喋らなかった子。ナザリックの一般メイドは、メイドスキーな創作者達によって作成されたNPC達なので一人一人性格やキャラデザが異なるという手の凝り様である。
フィースちゃんがどんな子か知りたい人は、各動画サイトで配信中の「オーバーロード Ⅳ」を見よう(ダイマ)。
>香織
あぶのーまるなぷれいが解禁になりました♪
ありふれ二次において、香織が夜のアレコレを吸血鬼の王族として嗜んでいたユエに聞くのは鉄板ネタだと思う。だからこの香織も(やべー方の)吸血鬼から色々と教わりましたとさ。