ありふれてないオーバーロードで世界征服   作:sahala

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 割と御都合主義がマシマシです。でもまぁ、自己満足で書いてる作品だし(逃避)

 光輝ファンの方には申し訳ないけど、この作品で光輝が勇者(真)に覚醒する様な展開は諦めて下さい。何というか、善人になっても容赦なく●んでしまうのがオーバーロードの作風なので。だから光輝を改心させても、ザナックみたいに無惨な最期を遂げる確率が高くなる気がするんですよ。


第八十九話「帝国の斜陽」

「光輝くん!」

 

 戦いの終わった王宮の廊下で、恵里は光輝へ駆け寄る。光輝は血に濡れた聖剣を持ったまま、放心した様に立ち尽くしていた。

 

「うっ……」

 

 目の前にはガハルドや帝国兵達()()()モノが転がっていた。檜山達が過剰に攻撃した事により遺体は酷く傷付き、バラバラ死体となった者までいる始末だ。背後ではエリヒド王が、「よくぞエヒト神の敵を成敗してくれました! さすがは神の使徒様方です!」と誉め称え、檜山達はどこか異常な興奮を見せながら周りからの賞賛の声に応えていた。

 

「光輝くん、大丈夫?」

「恵里……」

 

 光輝は()()()()()()少女へと振り返る。幼馴染達が消えて以来、自分の隣りによくいる恵里が無事だった事に安堵を覚える。しかし、手の震えまでは隠せなかった。ガハルドの肉体を断ち斬り、命を奪った感覚がまだこびり付いている気がする。

 

(仕方がなかったんだ……! だって、ガハルドさんは……あの人は恵里を殺そうとしていて……! それで俺は、恵里を守ろうとして……! それにあの人は衛兵の人を何人も殺したんだ……! 俺が止めないと、もっと犠牲が出ていたんだ!)

 

 だから、()()()()()()()()()()()。ガハルドの殺害を責める声が自分の内から聞こえてきそうで、光輝は必死に自分自身へ『あれはああするしかなかった』と言い聞かせていた。

 未だに血塗られた聖剣を持ったまま、手がカタカタと震えて———その手に恵里の手が重ねられた。

 

「恵里……?」

「ごめんね……あそこで私が皇帝に捕まりそうにならなければ、光輝くんはこんな思いをしなかったのに……本当にごめんね」

「そ、そんな事はない! 俺は恵里が無事で本当に良かった! 嘘じゃないさ!」

 

 自分の事を思って涙を浮かべる恵里に、光輝は心配はさせまいと爽やかな笑顔を無理やり浮かべた。

 

「でも……ガハルドさんはどうしてこんな事を………」

「それなんだけどさ……私ね。この人が色々と良くない噂があるのを知ってるんだ」

 

 ガハルドが急に凶行に及んだ理由が理解できない光輝に、心優しい少女が他人の悪口を言う事を躊躇う様に恵里は遠慮がちに告げてきた。

 

「ヘルシャー帝国の皇帝は野心家な人で、最近になって武器を集めていたからトータスの世界征服に乗り出すつもりだったんじゃないか、って」

「何だって? それは本当なのか?」

「う、うん。そんな風に貴族の人達が話していたのを聞いたの。これは私の想像なんだけど……皇帝からしたら、光輝くんは邪魔だったんじゃないかな? 自分がトータス全土の王様になりたかったのに、力も人気も上の光輝くんが出て来ちゃったから……それで自棄酒をして、シスターを襲って、光輝くんに咎められたから頭にきちゃったのかも」

「そう、だったのか……これから世界中の皆と協力して魔王を倒そうという時だったのに、なんて自分勝手な人だったんだ」

 

 ———恵里の説明には所々、おかしな点がある。しかし、「ガハルドは斬られて当然の悪人だった」と()()()()光輝には効果覿面だった。手の震えは収まり、嫌悪感すら滲ませた目でガハルドの遺体を見る。 

 

「ありがとうございます、勇者様」

 

 光輝達の所へノイントが近寄ってくる。

 

「シスターさん、お怪我は?」

「私は大丈夫です。勇者様のお陰で、私はエヒト神への純潔を守る事が出来ました」

 

 ニコリとノイントは口角を上げた。それは人間にしてはどこかぎこちない表情だったが、あんな事があった後だから上手く笑えないのだろうと光輝は解釈していた。

 

「勇者様の行いに、きっとエヒト神もお喜びになるでしょう。だから、どうか———()()()()()()()()()()()()()()()()

「シスターさん……」

 

 ノイントの助言に光輝は改めて思い直す。

 自分は勇者なのだ。ハイリヒ王国の勇者として、そして“光の戦士団”の団長として、迷ってはいけない。正義の味方(亡き祖父)は、いつだって堂々と正しい事をしていた。

 

(だから……俺は迷わない! ガハルドさんの事は気の毒だけど、正義の為なんだ!)

 

 きっと、これからもオルクス迷宮の時や今回の様に人殺しをしなくてはならない事があるだろう。でも、そうなっても自分は常に()()()()()()()()

 新たな決意をする光輝を余所に、ノイントは無機質な目で光輝を見ていた。そして一礼すると、すぐに歩き去っていく。

 

「うん、そうだね……光輝くんはヒーローだもの」

 

 恵里はその後ろ姿を見つめる。気弱そうな少女の表情のまま、目は闇を濃縮した様に濁り切っていた。

 

「だから、光輝くんに擦り寄る悪い女(クズ)は……きっちり始末しないとね」

 

 ノイントを見つめる恵里の影が、一瞬だけ歪んだ事に誰も気付いてなかった。

 

 ***

 

「———よって、故ガハルド・D・ヘルシャー殿が我が国、並びに聖教教会に与えた被害は甚大であり、ハイリヒ王国国王エリヒド・S・B・ハイリヒ陛下並びに聖教教会大司教イシュタル・ランゴバルド猊下の名の下にヘルシャー帝国に対して賠償金の支払いを命じるものとする!」

 

 一週間後。ヘルシャー帝国の宮殿で、ハイリヒ王国の使者が目の前で玉座に座る人間へ不快感を隠す事なく訴えかけていた。

 金髪を縦ロールにし、無駄な贅肉の無い引き締まった身体をした二十歳にも満たないであろう少女。彼女こそが、生前のガハルドから後継者として名指しされていたトレイシー・D・ヘルシャーだった。いつもは男勝りで勝ち気な笑顔を崩さない彼女も、今回ばかりは硬い表情で臨んでいた。

 

「賠償金として120兆ルタ。または領土の一部を498年間の租借を命じるものとする」

「何ですと? それは法外です!」

 

 トレイシーの横に控えていたベスタが、悲鳴の様な声を上げる。帝国の国家予算、それも数十年分にわたる金額を支払えと言われたのだ。そして明け渡す様に言われた領土も、帝国にとって生命線と言える穀倉地帯。こんなものを支払った日には帝国は間違いなく破産する。

 

「そもそもガハルド陛下が手討ちにされるなど、何かの間違いです! いったい何の咎があって———」

「ほう! 間違いですと? ハイリヒ王国の城の衛兵四十七名、我が教会の神殿騎士十七名を殺害しておきながら?」

 

 抗議の声を上げるベスタに、今度は聖教教会の神殿騎士が眉尻を上げた。王国と教会の両方から糾弾する事で、ヘルシャー帝国は孤立無援であると強調する腹積りの様だ。

 

「栄えある勇者様の式典で教会の修道女に手を出し、あまつさえその事に止めに入った勇者様に対して逆上して暴れ出すなど言語道断! 目撃した者は多数いるのですぞ!!」

 

 ぐっ、とベスタは押し黙る。彼がガハルドの訃報を聞いたのは、早馬で帝国に着いた直後だった。突然の事態に混乱する城内に、日が経つ内に続々と教会経由で情報が齎された。

 

 曰く、ガハルドは酒宴の席で酔った挙句、聖教教会の修道女に狼藉を働き、それを止めに入ろうとした勇者を罵倒した。どうにか話し合いをしようとする勇者に対し、ガハルドは剣を抜いて勇者を殺そうとして返り討ちされた。

 

 こんな物は出鱈目だ、とベスタを始めとした生前のガハルドを知る人間達は抗議した。だが、トータスにおいて聖教教会の影響力は絶大だ。真実の追及を叫ぶベスタ達を余所に、今や教会から齎された()()に帝国の国民すらも動揺していた。

 

「我々に……その話を鵜呑みにしろと?」

 

 それまで黙っていたトレイシーが口を開いた。その声音は溢れ出しそうな激情を抑えているかの様に細かく震えていた。

 

「事件が起きたのは、ハイリヒ王国の城内ですわ。貴方達の敷地内で起きた事なら、いくらでも事実を作れるのではなくて?」

「では、何故亡きガハルド陛下は公の場で釈明しなかったのですかな? あまつさえ多数の衛兵を殺すなど、無実の者が行う所業では無いでしょう」

「っ……」

 

 それがトレイシー達にも分からなかった。ガハルドは確かに血気盛んな面はあったが、それでも外交の場である夜会でこんな事をすればどうなるかぐらい分かっていた筈だ。言葉に詰まるトレイシー達を見て、王国の使者ははっきりと侮蔑した表情を見せた。

 

「まあ、ガハルド陛下の御子息であるバイアス殿下は、アー……色を好む方だと専らの噂ですしな。皇帝陛下も愛人を多く囲っていたのだとか? どうやら家系的にふしだらな血が流れていたのでしょうなぁ」

「使者殿、言い過ぎですぞ。トレイシー新皇帝陛下もガハルド陛下の御息女()()()のですぞ。……何番目の奥方の子女だったか知りませんが」

「ああ、これは失礼。口が過ぎましたな」

「貴様っ……!」

 

 明らかにヘルシャー帝国の皇族であるトレイシーを侮蔑した会話に、ベスタの手が細かく震える。本来、他国の王族に対してここまで無礼な態度を取れば斬首に処されても文句は言えない。しかし、王国の使者達が強気に出られるのは理由があった。

 

「御抗議をされたいなら神山に赴いて、存分にどうぞ。ですが、他国の皇族が我が国の人間を———それも人間族の団結を誓う式典の場で殺したのですから、帝国は()()()()()()()()()()()()()()()()()……神殿騎士殿」

「うむ。ここに、聖教教会大司教イシュタル・ランゴバルド猊下の宣言を言い渡す———先の賠償が支払われぬ限り、ヘルシャー帝国及びその国に加担する者全てに破門を言い渡す物とする」

「なんですって!?」

「馬鹿な、それはもはや脅迫だ!!」

 

 トレイシーとベスタが同時に悲鳴を上げる。

 聖教教会からの破門……これは聖教教会の庇護下から強制的に除外される事を意味するが、それだけには留まらない。

 トータスの人間族の中で最大にして唯一の宗教組織である聖教教会は、医療や教育、果ては戸籍の管理や公職の任命権など多岐に渡る。

 その聖教教会から破門されるという事は、同じ人間として扱われなくなる事と同義だ。今後、仮に帝国の人間が王国内で殺されようが、「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()」という事になる。

 

「これは宣戦布告とみなしますわ! 帝国は理不尽な仕打ちに屈しませんわ!」

「どうぞご自由に。しかし……となれば、教会と完全に袂を分かつという事ですな? とすれば、魔人族と同じ異端者として聖戦遠征軍で対処しなくてはなりませんかな?」

 

 顔を真っ赤にして抗議するトレイシーに対し、王国の使者達は涼しい顔だ。大陸中から教会の号令で集まる十万を超えるだろう軍隊に対して、一国程度で何が出来る? とタカを括っているのだろう。そして、何より———。

 

「既に帝国内でも()()()()()は王国へ帰依すると申し出られておりますので、どうかトレイシー皇帝陛下も()()()()()をして頂きたいものですな」

 

 ギリっとトレイシーは歯を食い縛る。ガハルドの死を聞きつけ、こうなる事を予見していたのか帝国内の有力貴族達はハイリヒ王国の伝手を頼ってヘルシャー帝国から縁を切り出したのだ。ガハルドが生きていた頃ならば纏め上げられていた彼等も、年若いトレイシーが後継者に選ばれた事に不安を覚えたのだろう。それこそトレイシーがすんなりと玉座に就けたのも、ガハルドの遺言以上にトレイシーより上位の皇位継承者達がこぞって「あれは全てガハルドがやった事です。私達が教会に逆らうなんてとんでもない」と逃げ出したからに他ならない。

 それらの理由から帝国はもはや内政を立て直すので手一杯であり、ここで聖戦遠征軍の様な大軍隊を相手にする余力などどこにもない。

 最大の脅威だったガハルドがいなくなり、軍事力の落ちた帝国などもはや取るに足らない小国だ。だから王国の使者達は帝国の新皇帝であるトレイシーへ居丈高に振る舞っているのだった。

 

「では我々はこれで失礼致しますぞ。トレイシー皇帝陛下も、身の振り方をよくお考えになって下さいませ。ああ、それと……」

 

 慇懃無礼に立ち去ろうとした王国の使者達は思い出した様に、傍に置いていた箱から———ソレを取り出した。

 

「ガハルド、陛下……!」

「……お父様っ」

 

 それは、蜜蝋によって丁寧に整えられたガハルドの首だった。ガハルドの首が入った箱を王国の使者達は不快そうに持ちながらトレイシーへ差し出す。

 

「感謝して欲しいものですぞ。皇帝とはいえ、本来なら大罪を犯した者の首など晒し首にして当然だというのに、勇者殿が「せめて御遺体は家族の下へ返すのが情けだ」と仰られるから、()()()()()首をこうしてお返しするのですからな」

「き……貴様あああああぁぁあああっ!!」

 

 とうとうベスタの堪忍袋の緒が切れた。剣を抜き放ち、無礼な王国の使者へと殺気の籠った目を向ける。それを見た神殿騎士も素早く剣を抜き放ち———!

 

「止めなさいっ!!」

 

 トレイシーの一喝が玉座の間に響き渡る。

 

「トレイシー皇帝陛下っ!!」

「止めなさい。他国の使者を斬り捨てたとはあっては、それこそ帝国は外交も出来ぬ国と物笑いの種になりますわ」

「しかし———!」

「耐えなさいっ……! 耐えるのですわっ……!」

 

 玉座の肘掛けを血が滲むくらいに握り締め、トレイシーは唇を噛み締める。

 ここで無礼な使者達を斬り捨てるのは簡単だ。しかし、そうなれば王国ならびに聖教教会の聖戦遠征軍が差し向けられる大義名分を与える事になる。いま、帝国が聖戦遠征軍と戦えば滅亡するのは火を見るよりも明らかだ。だからこそ、屈辱的な扱いにもトレイシーは歯を食いしばって耐えなければならなかった。

 

「は、はは……賢明な判断ですな」

 

 ベスタが剣を抜いた時に顔を青白くさせていた王国の使者は、再び得意げな顔になった。

 

 ***

 

「王国と教会の無礼な無能共っ! そしてあれ程ガハルド陛下に恩を受けながら、寝返った帝国の裏切り者共めっ!!」

「落ち着きなさい、ベスタ……怒鳴っても事態は解決致しませんわ」

 

 王国と教会の使者達が立ち去り、ガハルドの首を丁重に安置して国葬の準備をする様に命令したトレイシー。彼女の前ではベスタが怒り狂って大声を上げていた。

 

「帝国内の商会や行商人達も明らかに目減りしたという報告がありましたわね……彼等からすれば、聖教教会に破門された相手と商売をしていたら目をつけられるから当然の判断といった所ですわね……」

 

 今や帝国は風前の灯火だった。他国にも名が知られたガハルドがいたからこそ保てていた求心力も無くなり、帝国に残されたのは未だに判断の遅い日和見主義者か、「それでも」と帝国に忠義を尽くしてくれる一部の貴族達。そして簡単に住んでいる土地を捨てられない民達———そして、帝国内にいる亜人族の奴隷達くらいだ。

 

「ベスタ。私はお父様……いえ、先帝であるガハルド・D・ヘルシャーに対して、あまり愛情を感じておりませんわ」

 

 ガハルドには多くの愛人がおり、その数だけ子供がいた。しかしながら、ガハルドは子供達に対して一般的な父親らしい一面は見せなかった。

 帝国の国是は「弱肉強食」。

 自分の血を分けた子供といえど、皇帝の座まで這い上がる根性を見せてみろとガハルドは言いたかったのだろう。ガハルド自身が時代遅れと評した「決闘の儀」を執り行ったのも、実の兄弟を蹴落としてでも上に立たんとする気概を期待してのことだ。

 そんなガハルドに対して、トレイシーは一般的な父親への親愛は薄かった。

 

「でも……戦士としては、尊敬していました」

 

 戦では常に先陣を切り、臣下や仲間達を見捨てずに勝利を掴みに行く。帝国を王国や教会の圧力に屈しない大国とする為に野望に燃える姿は眩しく、トレイシーにとってガハルドは自分の父親である以上に尊敬すべき皇帝だった。

 

「だからこそ……戦士には戦士としての死があるべきでしたのにっ……こんな……こんな、最期など………!!」

「トレイシー陛下……」

 

 ベスタは我に返った様にワナワナと震えるトレイシーを見た。

 あの場で、誰よりも怒りに打ち震えていたのはトレイシーだったのだ。だが、彼女は帝国の為に使者達の侮蔑にも湧き上がる怒りに耐えていたのだ。その事に気付き、ようやく彼も頭が冷えた。

 そして———彼は進言する。

 

「トレイシー陛下。王国と教会の要求を呑むのは難しく、まだ帝国内にいる民達もガハルド先帝陛下を亡き者にした彼等に降るのをよしとしないでしょう。ならば……もはや王国と聖教教会とは袂を分かつ他ありませぬ」

「では、聖戦遠征軍と戦うと? 私はともかく、民達にまで勝ち目の無い戦いを強要できませんわ」

「……いえ。彼等に匹敵する、それどころか凌駕する大国の庇護下に入れて貰う様にお願いするのです」

 

 ベスタの進言にトレイシーは眉根を寄せる。このトータスにおいて、人間族の国はハイリヒ王国、ヘルシャー帝国、アンカジ公国の三国しかない。ハイリヒ王国は論外として、アンカジ公国もエリセンから運ばれる海産物の交流の要所として名高いがお世辞にも大国とは言えない。では一体、どこに今のヘルシャー帝国に味方をしてくれる国があるのだろうか?

 

「トレイシー陛下……フェアベルゲンに、新しい国が出来たというのをご存知でしょうか?」




>気の毒だが正義の為だ!

 元ネタは「走れメロス」。でも、あれは友人が身代わりにに処刑されるという事態を軽く見て、昼頃までのんびりと歩いていたから刻限に間に合う様に走る羽目になったんじゃなかろうか?

>光輝、正義の為には綺麗事じゃやっていけない事を学ぶ。

 また一つ、重要な事を学べて良かったね(笑) 
 光輝の性格上、人殺しをしてしまっても「自分が殺さなくてはいけなかった理由」を探し出し、自分を正当化すると思うんですよ。原作でも小悪党組がハジメをリンチしていたのを見てもハジメに原因があると決めつけたり、香織がハジメが好きだと言い出したのは何かしたからだ! と自分の見たい様にしか物事を見ない描写は多々ありましたから。そんなわけでガハルドの死は彼の中では「仕方のない犠牲」です。だから遺体はせめて家族の元へ返してあげよう、と善意でガハルドの首を帝国に送る様にハイリヒ国王に頼みました。

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