きららファンタジア 断たれた絆と蘇る理想郷   作:伝説の超三毛猫

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 今回のサブタイは「GA芸術科アートデザインクラス」から、「お題は『生と死の境』」より取りました。

“もし人の事を言いたいのならば、まず自分自身の身を振り返らねばならない。”
 ……木月桂一の独白


第27話:ここは「生と死の都」

 寂れた神殿のような一角で、闇に蠢く者たちがテーブルを囲っていた。

 

 

「まぁーったく、とんだ大失態じゃあないの、ハイプリス様の右腕さぁん?

 攫ったスクライブの半分以上を奪い返されるなんて……気の抜きすぎじゃあないこと?」

 

「…貴様はそれしか言えないのか、ロベリア」

 

 辟易する白髪と黒髪が半分ずつ生え揃った褐色肌の少女・サンストーン。

 そして、サンストーンにロベリアと呼ばれた、水色の髪をツインシニヨンスタイルにした、露出度の高いチャイナドレスを着た少女は、サンストーンに愉悦の表情を向け、煽りに煽っている。

 他にこの場にいるのは、机に突っ伏しているスイセンと、黙って場の様子を見ているスズランだ。

 

「うー、ほんまに申し訳ないんよー」

 

「あら、スイセンは責めてないわよ? 貴方は稼ぐべき時間を稼いだじゃない。悪いのは土壇場でマヌケしでかしたそこの自称右腕だからね」

 

「いい加減にしろ、ロベリア。そこまでしつこいとまた根暗だの陰湿だの言われる事になるのが、まだ分からないのか?」

 

「人が気にしてることをズケズケと……呪うわよ?

 卵を割ったら確実に殻が混じるようになるといいわ…」

 

 

 サンストーンが苦言を呈した瞬間、ロベリアの機嫌が悪くなる。どうやら人が気にしてることをネチネチと言うのは好きだが自身が気にしてることを言われるのは嫌いなようだ。イイ性格である。

 端正な顔を嫉妬に歪めた彼女は、サンストーンに地味に嫌な呪いをかけようとする。

 そこに、パンパンと手を叩く音が響いた。

 

 

「そこまでだ。少し話が脱線しているよ」

 

 

 黒のロングヘアに二筋の白い髪、そして頭蓋骨の冠を被った少女……ハイプリスだ。

 彼女がそれだけを言っただけで、サンストーンとロベリアは口論をやめ、ぐでっとしていたスイセンが姿勢を正し、スズランもハイプリスを見た。

 

 

「ロベリアはサンストーンが油断したかもしれないって思っているんだね。それはない。サンストーンがどんな妨害を受けたかは、報告で来ている筈だ。彼女はそれに立ち向かった。それを無視して、一方的に文句を言うのは良くないよ」

 

「は、はい…」

 

「サンストーンもサンストーンだ。一言二言多い。君くらいになれば、相手に会わせて会話をすることもできるはずだ」

 

「はい」

 

 ロベリアも、一応はサンストーンの身に起こった、おぞましき妨害の報告は耳に入れている。自分があの場にいたら、陣を組んでウツカイ共に迎撃を出来ただろうとか考えているが、Gが集団で襲い掛かる様子をあまりイメージ出来ていない。今の返事も、敬愛するハイプリスだからこそのものだ。この女は、目の敵にしているサンストーンが失敗すれば何でも良かった。

 

「しっかし、この後はどうするんです? スクライブの誘拐……あんま成功したとは言えないんですけど…」

 

「ゼロじゃあないだけマシさ。予定よりだいぶ数こそ少ないが……汚染した聖典の写しは着実に流れている………それに、リコリスから、『芸術の都』の制圧に成功したと連絡が来た」

 

「まぁ!流石はリコリスですね。アレのことだから……ヒナゲシ抜きじゃ何にもできないと思っていましたが」

 

「あ、そうじゃんヒナゲシ! 確か、神殿に捕まってるって、スクライブが噂してたんよ」

 

「あんな一銭の得もねぇ雑魚、無視で良いんじゃあねーか?」

 

「そうはいかないよ、スズラン。リコリスは一人でも優秀だけど……ヒナゲシと組むことで、初めてその本領は発揮される。

 それに、私達は聖典を破壊し……“世界の絆”を断ち切る目的を達成するんだ。その為に、『手』は一人でも多い方が良い」

 

 話題は、『芸術の都の制圧の完了』を報告したリコリスから、ロベリアの口からポロっと出たヒナゲシの話になった。

 まず『芸術の都の制圧』だが……リコリスといえば、マランドが死に物狂いの思いで撮影した、あの赤髪で凶暴な雰囲気を漂わせた女性のことだ。しかも、都を『制圧』したというのである。リコリスが起こしたあの大虐殺の後、勢いそのまま都を『制圧』したというのだろうか?

 そして、捕まっているヒナゲシについては……仲間が敵に捕まっているというはずなのに、ほぼ全員がドライであった。それどころか、スズランが「別に助けなくてもいいんじゃね?」と言い出し、それをほぼ全員が無言の賛成をしかける始末である。最も、ハイプリスがそれを諌めたが…ハイプリス以外から反対意見が出なかった時点で、彼女の扱いはお察しだ。

 

「そうですか。なら、オレはなんも言いません。また仕事あったら頼みます。依頼料は要相談で」

 

「ありがとう、スズラン。

 さて、これからの行動だが……サンストーン、再び『オーダー』を使うから、その後…『パスの断ち切り』を頼む」

 

「畏まりました」

 

「スイセンには『美食の都』、ロベリアには『水路の街』の侵略を任せる。行動はいつでも良いが、焦りは禁物だ」

 

「わっかりましたー!」

 

「了解です、ハイプリス様」

 

 これからの方針……再び『オーダー』が行われ、『パス』を断ち切られる事態を起こすことを示唆するようなハイプリスの発言を受け、全員が席を立った。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 写本の街から旅立って、今日で9日目だ。

 宿場町にあった、質素な宿屋の布団から、うつつさんが魘されながら起き上がったのをみるやいなや、タイキックさんがうつつさんに駆け寄る。

 

「―――うぅぅぅぅ、イヤな夢」

 

「随分(うな)されていたな……うつつ、どうしたんだ?」

 

「えとね…夢にスイセンとスズランと、あとサンストーンってやつが出てきた」

 

「え!!?」

 

 うつつさんが見たって夢の内容に、つい声が出てしまう。

 サンストーン……それは、忘れられるはずもない。写本の街での戦いに出てきた、白と黒の髪の、褐色のあの子。見ただけで、涙が溢れて止まらなかったあの子。

 私のそんな声に、ちょっと体を震わせるうつつ………急に声出したから、驚かせちゃったかな。

 

「あ、ごめんなさい……驚かせちゃったかな」

 

「あ、謝らないでよぉ……私なんかのためにぃ…

 それに、サンストーンが気になるのはきららも同じでしょ?」

 

「うん………」

 

「あの人はきららさんと何か、関係があるのでしょうか……」

 

 ランプのぽつりと零した言葉に、答えられる人はいない。

 だって、あの人はあっという間に奥に行ってしまったり、あっという間に転移で逃げてしまったりして……まるで、私達に何も教えまいとしていたのだから。

 ローリエさんの奥の手で攫われたスクライブは何人か戻ってきたけど…まだ行方が分からないスクライブの方は多い。

 

 

「なぁ、そんな事よりもう行かないかい? 今日あたりには芸術の都につくはずだからさ」

 

「…変な生き物、きらい」

 

「ガーーーンッ!!?」

 

「……ぼちぼち準備をしつつ、さっきの夢の話、詳しく聞かせてもらえないか?」

 

「…私の夢だよ? そんなの気にしたって意味があるとは思えないんだけど…」

 

「そうだろうか? 私には大なり小なり意味があるような……そんな気がするが」

 

「出た…『そんな気がする』…」

 

「悪いか?」

 

「悪いとは言ってないじゃない…」

 

 

 マッチとタイキックさんに促されて、私達は宿を出て芸術の都に行く準備を進める。その間にも、タイキックさんはうつつから夢の話を聞き出していた。

 

 

「スイセンとスズランとサンストーン……他に誰か出てこなかったか?」

 

「えっとぉ………黒と白の髪で、変なドクロ被ってた女の人……確か、『ハイプリス様』って呼ばれてたような。………ねぇ、コレ、意味あるの?」

 

「分からん。だが、私は私の勘を信じている。現に、覚えてる限りで外したことはない」

 

「でしょうね………」

 

 

 タイキックさんが珍しくうつつの夢について詳しく聞いてるなぁ。

 そんな事を思いながらも、旅支度の手は止めなかった。

 何故なら……マッチの言う通り、芸術の都が近いのだから。

 

 

「ねぇ、ランプ。芸術の都ってどんなところなの?」

 

「聖典を元にした絵画や彫刻がたくさん作られている都市です! ゆの様達の絵柄を再現した絵や、キサラギ様の素猫(すねこ)の絵が飾られてたりしているんですよ!」

 

「へぇ……ちょっと、楽しみだね」

 

「結局、またオシャレな陽キャの街か…私には似合わなそう……

 あ、でも、スケッチブックとかあったりするのかな…?」

 

「む、何故スケッチブックなんだ?」

 

「だって、ほら……メディアから貰ったペン……使わないのも悪いし…

 描くものあったら、これも使ってあげられるかな、って、思って……」

 

「成程。うつつ、出来上がった絵を楽しみにしているぞ」

 

「え、えぇぇぇっ!? そんな、期待しすぎないで……多分ゴミくずしか描けないと思うから…」

 

「私、うつつの描くもの見てみたいな。

 きっと、ゴミくずなんかじゃあないよ」

 

 

 うつつもちょっとは前向きになったのかな?

 この旅も、ちょっとは楽しくなればいいな。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 馬車に揺られて、芸術の都が見えてくる。

 それは、遠目に見ても言ノ葉の都市ほどに広いと実感するような、塀に囲まれた都市でした。

 事前に聞いてた話だと、このまま都の中に入っていって、都営の駅で下ろして貰う予定だった。

 

 ……そう、()()()んだ。

 門の前に、門番みたいに立ち塞がるウツカイを見るまでは。

 

 

「止まってください!」

 

「な、なんだありゃァ!?」

 

「う、ウツカイィィ!? なんであんなところにいるのよぉ……!」

 

「ウツカイ…、って遺跡の街で大暴れした、あの!? ど、どどどどどどうすりゃ良いんだ俺は!!?」

 

「車掌殿、私達はここで良い。

 私達を下ろした後、貴方はすぐに道を引き返して欲しい」

 

「でも、嬢ちゃん達は……?」

 

「私達なら、大丈夫です。ウツカイと戦えます!」

 

「……分かった。武運を祈るぜ」

 

 

 車掌さんに馬車を下ろして貰い(うつつさんは「このまま帰っちゃ駄目…?」と言ってマッチを困らせていたけど)、私達は気を引き締め直します。

 

 

「ウツカイがあんなところに……って事は、芸術の都はもう…!」

 

「うぅ、いやだぁ……明らかな敵の本拠地に突っ込んでいくような……というか特攻そのものじゃん!」

 

「大丈夫だ、うつつ。この私ときららで、速攻であの門番を倒せば問題ない」

 

「そういう問題じゃなぁい……」 

 

 

 ランプとうつつ、タイキックさんがそれぞれまだ見ぬ芸術の都の現状について口にしているのを見ながら、私はすぐに『コール』が使えるように戦闘準備を始めた。

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 門前にいたウツカイを一匹残らず倒した後、芸術の都の入口である大きくて凄く難しそうな模様が彫られた、まるで彫刻みたいな門をくぐった先に見えたのは、私がランプから聞いたものとはだいぶ違う都市の様相だった。

 

 ところどころが煤けて、赤い何かが飛び散っている住宅街、焼け焦げた本だと思われるもの、そして………見ていて不安になるような、真っ黒い猫の絵が飾られている。

 

 

「なに、これ…」

 

「……あれが素猫(すねこ)

 なんだか、怒ったり悲しんだりしてる顔ばっかりだね。

 それに、思ったよりもじめじめしてるような……」

 

「…イヤ、なんだか違う気がするぞ」

 

「はい…アレは素猫なんかじゃありません…!

 どうして、クリエメイトの皆様が作ったものがこんなことに…」

 

「なんだ、この絵は……」

 

 

 ランプの話では、素猫(すねこ)とは、トモカネさんが「素描(そびょう)」を「素猫(すねこ)」と読み間違えたことがきっかけで、キサラギさんが生み出した()朴な()の絵……って聞いている。

 でも、私の目の前にあるこの絵は……どす黒い絵の具で描かれていて、怒りの目から涙が流れている描写で……私の考えているような“素朴”とは言い難い猫でした。

 しかも……ランプやうつつ、マッチは気付いてなかったっぽいけど、街の建物の陰…そのところどころに、赤いものがこびりついている……!

 それから連想する嫌な予感を、頭を振って追い出す。今は、この街で何が起こったのかを調べないと…!

 

 うつつさんの言うような、じめじめした雰囲気が覆った街を調べようと思った矢先、ウツカイに襲われているクリエメイトを見つけ、即座に2人を追いかけるウツカイを撃破。救出に成功しました。

 野崎(のざき)奈三子(なみこ)さんと野田(のだ)ミキさん。二人の話とパスから、二人が『オーダー』で呼び出されたクリエメイトだと判明。その後、腹ごしらえを兼ねながら事情を聞いたのですが。

 

 

「ナミコさん、ミキさん。私は、この街に2つのパスを感じたんです。お二人のお友達で、心当たりのある方っていらっしゃいますか?」

 

「2人……ならあれだ。トモカネとキョージュだな。」

 

「うんうん! その4()()で色々やってたもんねー」

 

「っ……()()()()()()()()()…!」

 

「ねぇ、それってやっぱり、サンストーンに()()()()()()()…!」

 

「きさらぎ?」

「さん……すとーん?」

 

「はい。実は―――」

 

 

 ランプが、ナミコさんとミキさんの中からキサラギさんの記憶が消えていることに気付いたみたいだ。

 それはつまり……サンストーンが、もう既にパスを切ってしまっている、ということで。

 その事を説明しようとした瞬間。

 

 

「うわああーーーーっ!?」

「「「ウツーーーー!!」」」

 

「トモカネ!!?」

 

「えっ、と、トモカネ様ですか!!?」

 

「それに今の鳴き声……ウツカイだ!」

 

 

 小さな悲鳴に反応するミキさんとナミコさん。そして…ウツカイの鳴き声に跳ね返るような勢いで席を立ったタイキックさん。

 大急ぎで会計を済ませてお店を出ると……そこには、ウツカイの群れに追い掛け回されている女の子が。

 ナミコさんとミキさんのさきほどのリアクションからして、あの人が、クリエメイトのトモカネさん! 確かに、お二人とのパスを感じる…!

 

 

「やぁぁぁっ!」

「せいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」

 

「「「ウツーーーーーーーーーーーー!?!?」」」

 

 

 ウツカイを私とタイキックさんで蹴散らした後、トモカネさんを無事に助けることができた。

 でもその際に、気になる事をクリエメイトの皆さんが口にしたんです。

 

 

「………うん! やっぱり貴方、タイキックさんだよね!?」

 

「み、ミキ様!?」

 

「野田ミキと言ったか。私の事を知っているのか?」

 

「うん!毎年の年末の番組で、お尻を蹴ってるんだもん!」

 

「なに…!? なぁ、それについて詳しく話してくれ!!!」

 

「うわぁぁぁぁ! ちょ、ちょ、ちょっと、ノダちゃんを揺らしまくるのはやめなさーい!」

 

 

 ミキさんが、()()()()()()()()()()()()()、と言ったんです。

 それを聞いたタイキックさんによって、小柄なミキさんがめちゃめちゃに揺さぶられますが……それを、なんとうつつさんが止めます。

 

 

「ねぇ、タイキック。その辺にしてあげなよ」

 

「うつつ………済まない。初めて、私を知っている者に会えたものだから、つい……」

 

「気にしなくって良いよ。それに…貴方が思ってるより詳しい事は私達も話せないからさ」

 

「ナミコ……どういう事、だろうか?」

 

「あのね、ノダや私達が知っているのは、ある年末番組に出てくる、罰ゲームのことなんだ。

 貴方そっくりの格好をしたおじさんが出てきて、芸能人のお尻を思いきり蹴って帰っていく……って感じの。」

 

 

 そこに、ナミコさんの捕捉が入りました。

 なんでも、ミキさんやナミコさん、トモカネさんの知っている「タイキックさん」は、大晦日に出てくる番組に登場する、罰ゲームの執行役なんだそうです。

 だから、お三方が知っているのは、私達が今一緒に旅をしている女性の「タイキックさん」ではなく、ナミコさん達が暮らしている世界の「タイキックさん」だということみたい。

 

 

「そうか…どうやら、ナミコ達の知っているタイキックと私には、だいぶ齟齬があるようだな……」

 

「お、落ち込まないで……えーと、タイキックさん?で良いのかな?」

 

「あぁ。だが、ナミコ達の世界のタイキックの話を教えてくれたことには感謝したい」

 

「いやいや……結局、記憶を取り戻す助けになれてないんだから、お礼なんて…」

 

「お礼、貰っておきなよ。

 タイキック、自分のこと何にも分からないのに、私と違って頑張ってきたんだからさ……

 まぁ、同じ記憶喪失の私が言えたことじゃないけど……」

 

 

 ミキさんの言葉を捕捉したナミコさんへのタイキックさんのお礼を、うつつがフォローした。

 何と言うか、ちょっと変わったね、うつつ。最初に出会った時は、口癖のように死にたいって言ってたのに。

 

 

「おやぁ、赤くなってますね~! これは照れてますな!」

 

「やめて…近寄らないで……あんたみたいな陽キャ、近づかれたら灰になって死んじゃう……!」

 

「え、眩しい? ノダちゃんそんなに輝いてるかい?」

 

「うぅ……なんなの、この人…」

 

「ごめんな。騒がしいけど、悪いヤツじゃあないんだ」

 

「分かってる。……あんたは話しやすいかも」

 

「えー、あたしは? あたしには懐いてくれないの?」

 

「だからぐいぐい行くな。人には人のペースってもんがあるんだよ」

 

 

 うつつに積極的に近づこうとするミキさんを引き止めるナミコさん。

 なんだか、旅に出てから間もない頃のタイキックさんを思い出すなぁ。

 タイキックさんも、うつつさんを引っ張っていこうとしたっけ。最初に私が注意してからは、そう言うのは減っ……あ、メディア様との初対面の件があったな。

 

 

「皆、先を急ごう。この街の異変は、絶対にリアリストが絡んでいる………そんな気がしてきたからな」

 

「タイキック…あんた、大丈夫なの?」

 

「心配無用だ。この私を誰だと思っている?」

 

「まぁ、タイキックは大丈夫だろう。それよりも先を急がないとね。

 キョージュと……あと、山口(やまぐち)如月(きさらぎ)が待っている」

 

「変な生き物は黙ってて」

 

「何で僕だけッ!?!?!?」

 

 

 うつつにちょっと理不尽な扱いを受けるマッチ。

 笑っちゃうとマッチに悪いから、こみ上げてくる笑いを我慢しながら、私達は都を進む足を進めていった。




キャラクター紹介&解説

きらら
 今回の一人称視点で語った原作主人公。芸術の都で起こった悲劇に若干気づきかけているが、それより先に『オーダー』されたクリエメイトを見つけたことにより、他の仲間に伝え損ねている。でもあとでちゃんと伝えるつもり。

タイキックさん
 「自分を知っている」と言ったノダミキに対して、珍しく冷静さを欠いたムエタイキックボクサー。だがナミコによって自分に遥かに近い存在のことだと知ると、すぐに切り替える要領の良さも発揮する。気にしていないわけではないが、絶対にくよくよしない系女子。

住良木うつつ
 タイキックという記憶喪失仲間の影響か、若干会話に入っていけるようになった第2部キーキャラ。でもノダミキのような陽キャと1対1はまだハードルが高い。また、ハイプリスらの様子も夢に見た。詳細は第2部最終章ネタバレになるため割愛。一体何の使者の仕業なんだ…

野田ミキ&野崎奈三子
 芸術の都にて『オーダー』された、「GA芸術科アートデザインクラス」のクリエメイト。例によって某ストーンのせいでキサラギを忘れている。



△▼△▼△▼
ノダミキ「次回、なんと衝撃事実発覚! なんと、このノダちゃんらがお友達をひとり忘れちゃってるんだってー!」

ナミコ「理屈は分かった。でもどうしても思い出せないのはなんだかもどかしいな…」

トモカネ「その子の行方を探しに行こう!……と思ったところで、突然の奇襲!その正体は……リアリスト!? って、私達を消す気の!!?」

ノダミキ「ここはファンタジー世界なんだ! なんかいい感じのノダちゃんパワーで撃退してやる!」

ナミコ「駄目な気がする…」

次回『チャンバラごっこコラージュ』
キョージュ「私も出るぞ」
ノダミキ「次回もお楽しみにー!」
▲▽▲▽▲▽

今回みたいなリアリストの過去回欲しいですか?

  • 欲しい。リコリスの過去すごすぎ。
  • 欲しい。解釈違いではあるが。
  • 欲しいけど、次からは手短にね
  • 別にいらん
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