きららファンタジア 断たれた絆と蘇る理想郷   作:伝説の超三毛猫

58 / 63
今回のサブタイの元ネタは『うらら迷路帖』より『祝詞と魔女、時々覚悟』です。
拙作4章を完全オリジナルにしたことで、5章以降にも影響が出る……と思います。多分。


“現代の兵器は核ミサイルでも衛星兵器でもない。情報通信技術だ”
 …木月桂一の独白


第5章:ご注文はゲリラですか?~ミッション・メタルマーケット編~
第46話:候補生と宝石獣、時々覚悟


 コッド先生とシュールさんの葬式から3日が経った。

 きららちゃん達はというと、驚くべき事に、もう旅立つ準備を進めているそうなのだ。

 

 

「確かに、辛くて悲しかったですけど……あの後、うつつが言ったんです。『まだカルダモンは生きてる』って。」

 

「!」

 

「あの人を助けに行かなきゃって考えたら…足を止めてられないな、って思ったんですよ」

 

「そっか………。強いな、皆は」

 

「い、いえ! ローリエさんには、私達も助けられてますから!」

 

「いや…俺も負けてられないよ」

 

 

 いつまでも泣いてられないな。

 アルシーヴちゃん達に心配されたが、俺は可能な範囲で、仕事を再開することにした。

 

「……本当に大丈夫なのか、ローリエ?」

 

「当たり前でしょ。ずっと塞ぎこむワケにもいかんでしょーが」

 

 アルシーヴちゃんから仕事を分けてもらう。それは各街の収支データから、街に住む人々の定期報告まで、何でもやった。

 

 気になった報告は、2つ。

 1つは、美食の都市の交易の内容が急激に変化したこと。なんでも、食料の供給を極端にストップして、80%後半もの食料輸入を止めたらしいとのこと。異常だ。

 それよりも、もう1つがヤバかった。そう………

 

 

「ヒナゲシの、脱走…」

 

 

 由々しき事態であった。

 ヒナゲシは、神殿の地下にある牢獄で捕らえていた筈。自力では絶対に抜け出すことは出来ない。

 いくら俺が水路の街にいて手が空いていたからといって、本丸にはソラちゃんもアルシーヴちゃんもいた。何ならセサミやフェンネルもいたという。そんな状況で、捕まえてたテロリストを脱走させようなんて、事が荒立たない筈がない。というか何故成功したのか分からないくらいだ。

 

 

「あぁ、それか」

 

「何か知っているのか、アルシーヴちゃん?」

 

「ローリエに何と言えば良いか悩んでいたところだ」

 

「そんなに!?」

 

 

 何でも、ヒナゲシの脱獄は予想通り俺が水路の街にいた頃に起こった事のようだ。

 見張りの兵士の証言が、持っていた報告書に事細かに書いてある。

 

 なになに…『おぞましい歌声が聞こえたと思ったら、全身の力が抜けた』『歌が聞こえた途端、気力が削がれた』『呪われたかのように動けなくなった』『歌が聞こえなくなってからしばらくして、ヒナゲシの牢がこじ開けられているのと、脱走が発覚した』………か。

 他にもあるが、歌が聞こえたこと、それを耳にした瞬間に動けなくなった事、歌が終わってからヒナゲシの脱走が発覚した事が共通して書かれているな。

 

 

「アルシーヴちゃん、誰かに頼んでも良いから、『歌うと発動する呪い』を調べておいて」

 

「呪いの歌、だと?」

 

「ヒナゲシの脱獄に、その使い手が1000%関わってる」

 

 そしてそいつは……間違いなく、リアリストのメンバーだ。

 そう言うと、アルシーヴちゃんは合点がいったかのように頷いた。

 

「分かった。手の空いている者に調べさせよう」

 

「出来るなら、兵士達から当時の症状も知りたいな。そこから呪いの種類を絞れるかもしれない」

 

「そうだな。そうしよう」

 

「あとさ、ヒナゲシの荷物でなくなっているものの報告とかある?」

 

「? そんなものはないが……何故そのようなものを気に掛ける?」

 

 アルシーヴちゃんは不思議そうな顔をするが、ちゃんと理由がある。

 ヒナゲシは、俺から得た情報を正しく伝える為に、あるものを持ち帰らなければならなかったはずだ。

 

「あいつに、俺が情報交換を持ちかけたのは知ってるよな?」

 

「あぁ。お前がヤツの心の隙に付け込んで結んだ、あの意地悪い契約だな」

 

「言い方。まぁ、ヒナゲシからすれば、俺から得た情報をどれだけ精度の高い状態でボスに伝えられるかがミソになっている。あやふやな記憶でテキトーな事言ったとなったら、今度こそハイプリスはヒナゲシを見限るだろうな。もう一度逮捕される前に粛清されてあの世にブチ込まれる羽目になる」

 

「それは………」

 

 アルシーヴちゃんは、それに反対できない。

 事実を元にした、一番確実な未来予想だからだ。

 敵に捕まって、情報垂れ流して寝返った挙句、味方に偽情報を流す。こんなもの内通者以外の何者でもない。ヒナゲシを虐待している可能性のあるリアリストに、内通者を許す器量は持ち合わせていないだろうしな。

 

「ヒナゲシを監視してて解ったが、あいつは要領の良いタイプじゃあない。情報はメモでもなんでも記録して情報をセーブしなきゃ、1000%忘れる性格してるよ。

 だから俺はヒナゲシの通信機を直して、さりげなく手に渡るようにした。驚いたぜ、あの機械にはメモ機能があった。まぁ俺のスマホには劣るがな」

 

「…なぜヒナゲシの通信機を彼女に渡す。情報が正確に伝わったら、危ういのは我々だぞ?」

 

「無論、()()()()()()()()()()()に決まってんだろ」

 

「!!!」

 

 この罠は、リアリストを早めに捕まえるのに貢献するだろうと思って予め作っておいたものなんだが、まさかここで俺自身に有利な形で返ってくるとは思わなかった。

 これで心置きなく……()()()()()()()()

 もともと一線を越えていた連中ではあったが……俺も揺らがない決心がついた。

 リアリストよ、自分のコトを現実主義者だと思い込んでいるただの卑劣なテロリストよ。絶対にお前らには、罪を贖ってもらうからな。

 

「ひとつは、前も話した俺からの情報のフェイク。

 アイツに本当の情報そのまま話すワケないだろうが」

 

「……それだけか?」

 

「いいや。ヒナゲシの通信機そのものにも仕掛けておいた」

 

 せっかく仕掛けるんだから、簡単にバレないヤツをこれでもかとな。

 エトワリアに魔道具の正常な動作を妨害する方法があるのは前に知った。プログラムをいじっておかしくする技術もあるだろう。

 だが……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()は、いまだ存在していないようだな!

 

「アイツの居場所と命が懸かってる。是が非でも、確実に持って帰っている筈だ。仮に持って帰らなかったら、情報を上手く伝えられずにゲームオーバー…

 だから……だからこそ、この期に及んでも尚、詰まされている事に気付けない」

 

 ほぼ仕込みが成功したも同然だが、これがうまく行けば………これから先の情報戦はウルトラ有利になることだろう。

 

 

 

 翌日、きららちゃん一行が旅立ったのち。

 ヒナゲシ脱走への秘策を伝え終えた俺は、今後の方針として「美食の都の輸入がストップした悪影響を防ぎに行く」とアルシーヴちゃんに提案したところ、「都の中の調査はきらら達に任せる事にしているから、ぜひそうして欲しい」と賛成をいただけた。

 

 

「と、なると……一旦写本の街に戻ってから、周辺の村…食糧事情に大きく関わってる場所に赴く形になると思う」

 

「写本の街? そこに何か用なのか?」

 

「実はついさっき、アリサに先に写本の街に行かせたんだ。超重要な役割を任せたからな……本格的な行動は、彼女と合流してからやるとするよ」

 

「そうか」

 

 こんな状況でも、「エトワリアン・ニュース」は動かさないといけないからな。

 情報は水物だ。さっさとニュース化して現状を人々に伝える義務がある。

 

 それに、傭兵団のダメージも心配だ。

 柱であった団長のシュールさんがいなくなった影響が無視できない程に凄まじい。

 副団長のシュナップさんが繰り上がるように団長を継いだものの、それどころではない程に憔悴しきっている。アンシーもまだ幼いから余計心配だ。

 それに、団長が相討ちになったと知って、戦意喪失した傭兵達も多く、後方支援……つまり新聞社への異動願いも信じられないほど届いている。

 いずれにせよ、シュナップさんとアンシーをここに置いているワケにはいかないだろう。ロシンあたりに護衛を任せつつ、休ませた方が良いな。

 

 

「ロシンー、いるかー?」

 

 アルシーヴちゃんと別れたのち、その件を頼みにロシンが使っていた部屋をノックする。

 

 …………

 ………

 ……

 

「? ロシン?」

 

 返事がない。

 普段の彼ならノックは無視しないから、いないのだろうか。

 そう思って出直そうかとドアノブに触れて気がついた。

 ……鍵が開いている。

 

「…まさか」

 

 思い切ってドアを開けた。

 見えたのは、風にはためくカーテンと全開の窓。机の上にぽつんと置いてあった一通の書置きだけだった。

 荷物が丸ごと消えたその様子と、手に取った書き置きの内容をじっくり読んでから……

 …俺は、ロシンが何をしたのかを悟った。

 

 

―――あんの、馬鹿野郎ッ!!!

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 辛い戦いのあった水路の街を出たわたし達は、街が見えなくなってきたあたりで追いかけてきた人の存在に気付いた。

 待ってみると、それはロシンで。最初は、きららさんかうつつさんか私が忘れ物でもしたのかな、それで届けに来てくれたのかな、と思ったんだけど。

 ロシンがきららさんに、こう頼み込んできてビックリしたんです。

 

 

「なぁ…きららさん。俺も、この旅に同行してもいいですか」

 

「「「「「!!!?」」」」」

 

 

 いきなり頼み込んできたロシンに、言葉も出ない中、最初にロシンに尋ねたのは、うつつさんでした。

 

 

「ねぇ……なんで、私達の旅についていきたい、って思うようになったのよぉ?」

 

「うつつ…」

 

「ぶっちゃけ、あんまり楽しいだけの旅じゃないわよぉ……? 私の感想だけど…

 

「決まっている。敵討ちだ」

 

「「「「「!!?」」」」」

 

 

 そ、れは……

 

 

「みんなはリアリストを追ってるんだろ?

 だったら俺も一緒に行かせてくれ。アイツらには…俺も借りができた」

 

「そ、そんなの認められません!」

 

 気がついたら、誰よりも先にそう叫んでいた。

 ロシンのやりたい事に、気づいてしまったからだ。

 復讐。「敵討ち」って言ってたけど、それはおそらく、リアリストを……シュールさんと戦ったスズランを見つけて…そして、できるだけむごたらしく殺すつもりなんだ……と。

 わたしは、ロシンにそんな事をしてほしくない。その一心でただ、声をあげていた。

 

「認める…認めない……もうそんな次元じゃあないんだよ。断られても、1人になろうと俺は行く」

 

「ひ、1人で…!? もっと危ないじゃないですか!」

 

「シュールさんを殺されたんだ。黙って団にいられるか!」

 

「で、でも!だからって急すぎます!!」

 

 必死で説得しても、意気地になって帰る気配のないロシン。

 あんなに強かったシュールさんでさえスズランとの戦いの果てに亡くなってしまったというのに、ロシン一人なんて絶対に無茶だ。

 どうやって説得しよう。ロシンの決意と、そこから滲み出る憎しみ……それを目の当たりにしたわたしには、「復讐なんて良くない」の当たり前の言葉さえ、言えなくて。でも、ならなんて声をかけたらいいんだろう?

 そう思っていると、わたしとロシンの間に割って入ってきた人がいた。

 きららさんと、タイキックさんだ。

 

「……ロシン。お前の気持ちは分かった。その上で言いたいことがある。

 お前が進もうとしている道は、お前を不幸にすることはあっても、幸せにはしてくれない……そんな気がするぞ。

 本当に、敵討ちのためだけに私達に付いてくる気か?」

 

「ロシン君。本当にそれで良いの?

 私は―――」

 

 タイキックさんがロシンに確かめるようにそう言った後で、きららさんも何かを言おうとしたその時に………大きな呼び出し音がした。

 先生の通信機だ。なんというか悪いタイミングで鳴っちゃったなと思いながら電話に出ると……

 

 

『おい!きららちゃん!ランプ!近くにロシンはいるか!!?』

 

「え、せ、先生!!? 一体何を…」

 

『良いから!いるかどうか答えてくれ!!』

 

「い、今いますけど…」

 

『ホントか!? 今すぐロシンに代われ!!』

 

 まくしたてるような、凄まじい剣幕のローリエ先生の声に、恐る恐るロシンに通信機を渡すと、再び剣幕を激しく先生は怒鳴りつけた。

 

『何考えてんだロシンテメェーは!!!』

 

「決まってんだろ、シュールさんの―――」

 

『敵討ち、だよな……だからって、手紙1つで街からいなくなんのは勝手すぎだ! 今お前の仲間達が必死で探してるところだぞ!!!』

 

 え、まさかロシン……先生や傭兵団の方々にもほとんど何も言わずに、ここまで来たってこと!?

 それは、かなり迷惑かけてるんじゃないのかなぁ…

 

『どうやってお前が敵討ちを……と思っていたが、まさかきららちゃん達を頼っていたとはな。彼女達がOK出すとでも思っているのか』

 

「貰えなかったら貰えなかったで良い。一人になろうと敵を討つ」

 

『……………どう思う、きららちゃん』

 

 

 ローリエ先生に話を振られたきららさんは、何かを考えているような様子でしたが、言う事を決めたかのように軽く頷くと、ロシンとローリエ先生に対してこう言いました。

 

「ロシン君。タイキックさんも言ってたけどね。

 私はロシン君が辛いままなのは、見てられないよ」

 

「…だからなんだ」

 

「だからね…どうしても私達と一緒に行きたいって言うなら、約束して。

 一人で行動しないこと。苦しんでいる人々やクリエメイトがいるなら、そっちを優先すること。

 それが約束できないなら、今すぐローリエさんに連れ帰ってもらうよ」

 

「…じゃあいい。俺は1人で行く」

 

 約束を守れば連れて行く。

 きららさんのこの言葉に、しかしロシンはわたし達を振り切って何処かへ去ろうとする。

 引き止めたいのに、ロシンのピリピリしたような雰囲気がそれを許してくれない。

 

「待ってロシン君!」

 

「うるせぇ! 俺にかまうんじゃねぇ!」

 

「ま……待って!ロシン!!」

 

 その時だった。

 ロシンの背中に向かって、うつつさんが声をあげた。

 いつも臆病で、見知らぬ人に声をかけるのが大の苦手なあのうつつさんが、だ。

 驚いた。ロシンも流石にうつつさんに引き止められると思ってなかったのか、足を止めて見開いた目でうつつさんを見ています。

 でも、それがいいと思った。少なくとも、今のロシンを一人にするのは絶対だめだから。

 

「誰からも構って欲しくない気持ち……分からなくもないかもだけど……」

 

「……何が言いたい?」

 

「ヒッ!?………え、えと…当てとか、あるの?」

 

「当て、だと?」

 

「えっとぉ……リアリストがどこにいるのか、とか」

 

 怖い顔に怯えながらも、うつつさんがロシンに問いかけます。

 それは、リアリストに敵討ちをしに行くなら絶対に知っておきたい事。

 宿敵がどこにいるのか分からないと、戦いに行くことすらできない。

 しらみつぶしに探そうものなら、絶対に時間が足りなくなるに決まっているから。

 

「………そんなの、お前らも同じことだろうが」

 

「そ、それはそうだけど……でもぉ…!」

 

「それだけではない。奴らは一体、あと何人いる? どんな能力を持っている? 絶望のクリエとやらを集めて、何が目的か?……それを何も知らないまま、独りで挑むのは無謀にも程があるだろう」

 

「………」

 

 言い負かされそうになったうつつにフォローに入ったタイキックさんは、リアリストの全貌を知らないままに戦うのは無茶だと言い聞かせた。

 いまタイキックさんが挙げたことについては……わたし達も、まだ完全には分かっていない。けれど。それでも……!

 

「ねぇ、ロシン。わたしは、ロシンの力になってあげたいの。

 ひとりで抱え込まないで。だって、だって………」

 

 だって、このまま行かせたら、ロシンが死んじゃうかもしれない。

 そうでなくても、もし彼がリアリストを手にかけちゃったとしたら、それは……彼が憎んでる、リアリストと同じになることだ。

 そんなのは……出会えて知り合って、互いのことを教え合ったロシンがそうなるのは、絶対に嫌だから。

 

 

「―――だって、まだ契約は終わってないんですよ!

 お互いのことを教え合う……まだ話したい事、いっぱいあるんですから!」

 

「ランプ…」

 

「私達、協力できるハズだよ。

 だって、私達もロシン君も、リアリストを追っているんだから」

 

「きららさん…」

 

「ロシン……もう、1人で行くの諦めた方が良いよ……

 だってこの陽キャ達さ、ほっといてって言ってもほっといてくれなかったんだもん……」

 

「住良木さん……」

 

「うつつで良いよ、もう………」

 

 

 わたしときららさん、そしてうつつさんの言葉を聞いたロシンは、観念したかのように肩を落としてから、わたし達へ改めて向き直った。

 その時の彼はもう、先程みたいに、怖い表情もオーラも出していませんでした。

 

 

「………わかったよ! 俺もきららさん達と同行する! これでいいか!?」

 

「…うん!」

 

『…話はまとまったようだな。

 悪いな、きららちゃん。皆。厄介なのを押し付ける形になっちまって』

 

「おい!厄介なのって何だ!?」

 

『ヒトに何も言わずに手紙一枚でいなくなるヤツを厄介と言って何が悪い』

 

「お、おいローリエ、その辺にしてやりなよ…」

 

 

 ロシンの半分くらいヤケな宣言と、ローリエ先生のまとめるような進行と、マッチの宥める声を聞きながら……わたし達の旅に、新しい仲間が出来たことを、きららさんと喜び合ったのでした。

 

 

「…それで、次はどこへ行くのよぉ…?」

 

「美食の交易都市です!様々なカフェとスイーツで溢れることで有名な街なんですよ!!」

 

「だ、だから顔近い!圧強い! いちいち話す時に、近づかないで…」

 

「ごめんなさい。でも楽しみじゃありませんか?」

 

「で、でも…その、そういうカフェってキラキラ女子御用達っていうかさぁ………私みたいなの、入店拒否されたりしない……?」

 

「そんなことありませんよ!」

 

 

 その後は、うつつさんがまた彼女らしい想像をしたり、

 

 

「美食の都市か…俺も行った事なかったな」

 

「ロシンもどうですか? 一緒に食べ歩き!」

 

「どうでも良い。奴らがいるかいないかだろう、重要なのは」

 

「もう、そんな事言って!楽しまないともったいないですよ!」

 

 

 戦いの痛みをちょっとでも忘れることが出来るようにロシンを食べ歩きに誘ったり、

 

 

「………」

 

「…タイキックさん?どうかしたんですか?」

 

「…なぁ、皆。カフェ、とかスイーツ、って何だ?」

 

「「「「まさかのそこから!?!?!?!?」」」」

 

 

 ……まさかの、タイキックさんがカフェ文化の存在そのものを知らないことが発覚して、急遽わたしが聖典カフェ文化講座を開いたりして、と賑やかな道中を過ごしながら。

 ―――こうして、美食の交易都市での、新たな事件と戦いは幕を開けたのでした。

 




キャラクター紹介&解説

ローリエ
 悼むべき味方の死を受けても尚前を向こうとする公式主人公たちを見て、自分も負けていられないと心を燃やして立ち上がった拙作主人公。アルシーヴから仕事を分けて貰ったことで現状把握を行いつつ、リアリストへの罠の設置と美食の都市への異変を都市外部から調査をすると方針を決めた。

ロシン
 自分を大事にしてくれた恩人の戦死を受けて、スズランをはじめリアリストに復讐するために水路の街を抜け出てきたケモ耳少年。案の定ローリエには叱られるも、1人ででもリアリストを討ちに行く決意は変わらなかったが、うつつの機転とランプの必死の説得できららと行動を共にすることを選ぶ。だが根底はそう簡単に変わる事は無く…?

きらら&ランプ&マッチ&住良木うつつ&タイキック
 突然ロシンが同行を願ってきたと思ったら、復讐をしようとしていたことに気付いた原作主人公一行。というかあからさま過ぎて全員気付いている。きららの条件に対して一人で行こうとするロシンを、うつつは過去の自分と重ねた実感から説得し、タイキックさんは冷静に無謀を咎め、ランプはかつてロシンと結んだ契約を使って引き止める事に成功した。


△▼△▼△▼
アリサ「美食の都市に入っていきましたね、きららさん達。その頃私達はというと、美食の都市に食料を輸出していた村に来ています。そこでは食料生産者の商人ギルド・ガッシュが途方に暮れていて……」

ローリエ「駄目だってェ…アウトすぎる…」

アリサ「? 何がアウトなんです?」

ローリエ「ギルド名もそうだし、メンバーの顔も名前もアカンってぇ…絶対放送できないわコレ」

アリサ「……何言ってるんですか?」

次回『鋼腕GASH』
アリサ「次回もお楽しみに!」
△▼△▼△▼

今注目しているきらら漫画は?

  • 星屑テレパス
  • マグロちゃんは食べられたい!
  • ぼっち・ざ・ろっく!
  • スローループ
  • mono
  • ちょっといっぱい!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。