きららファンタジア 断たれた絆と蘇る理想郷   作:伝説の超三毛猫

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今回のサブタイは「ご注文はうさぎですか?」より「Eを探す日常」と「仮面ライダーW」から。


“兵は拙速を聞くも、未だ(たくみ)(ひさ)しきを()ざるなり。”
 …孫子の兵法より


第50話:Eを取り戻す日常/死神のパーティータイム

 作戦の第二段階、0円食堂宣伝作戦。

 結果は上手く行った。……いや、()()()()()()()()と言った方が良いだろうか。

 

「想像以上に集客が多い……ちょっとマズいかも」

 

「? 良い事なんじゃないんですか?」

 

「食料がおっつかなくなるんだよ」

 

 

 食料目当てで来てくれたのに肝心の料理が出せないとあっちゃあ、不満が出て都市へ逆戻りだ。そうなってしまっては、0円食堂を建てた意味がなくなってしまう。

 どうするべきか。ちょっと皆を集めて話を聞こう。全員を一旦集めて意見を聞くことにした。

 

 

「やっぱり、早く美食の都市を取り戻すべきかと思います!」

 

「はい、わたしも、ココアさんを助けに動くべきだと思います!」

 

「他の皆も大体同じ意見か?

 ……と、なるとやはり計画を早めるしかないか。

 リーダー、そういうことですので、撤収が早くなりますが、宜しいですか?」

 

「まぁ、仕方あらへんやろ」

 

 

 意見が一致したことを確認した俺は、第三段階の開始を早める決意をした。

 それは即ち……攻勢に打って出る事を意味する。リーダーに頼んでガッシュ村のメンバーとメイド達に作戦開始を告げた。

 

 第三段階……それは、待ちに待った都市を取り返す行動だ。

 作戦の大まかな行動はこうだ。まずリアリストの拠点とする喫茶店にビラを流し、0円食堂の存在をバラす。それで釣れた連中の隙を突いてきららちゃん達がココアを救出する。そんな作戦だ。

 それで釣れるのだろうか? そう思うかもしれないが……G型に任せてヤツ等の拠点を偵察していく中で気付いたことがあった。

 美食の都市に侵攻してきた真実の手の1人……スイセン。彼女は、食事に関して意地ぎたないところがあったのだ。なんなら「食べ物になったらうるさい」と豪語してたし。彼女なら確実に、0円食堂に食いつく。

 他のリアリスト……サンストーン・リコリス・ヒナゲシあたりも、俺の方にクリエメイトがいると誤認すれば釣れる可能性はある。

 

 

「きららちゃん達は俺らが来るまで隠れてた場所…地下の喫茶店で時がくるまで待っていて欲しい」

 

「わかりました」

 

「ようやく…か」

 

 

 きららちゃんが返事をした時に、ロシンがぼそりとそんな事を呟いたのが聞こえた。

 ……アイツがリアリストを前にして平静さを保てるか……十中八九無理だろうから、そこのケアもしておかないといけないな。

 

 

「やるぞ、皆。必ずココアを取り戻す!!!」

 

「「「「「はい!!!」」」」」

 

 

 こうして、最後のツメは始まった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「ねぇ!!これ見てよみんな!!」

 

 

 リアリストの拠点たる喫茶店にて。

 スイセンが大慌てである紙を持って入ってくる。

 

 

「これは…?」

 

「何よ、スイセン?」

 

「あいつら、料理を都市の外から持ち込んでたんよ!」

 

 

 サンストーン・リコリス・ヒナゲシが一斉に持ってきた紙を覗き込む。

 そこに書かれてあったのは、0円食堂のお知らせ………ローリエ達が美食の都市の外で行っている屋台イベントの告知だった。

 

「これは…まずいな。我々の元に聖典が来なくなる…!」

 

 サンストーンは、すぐにそのイベントの目的を察した。

 自分達の、聖典を奪いリアリストの手駒を増やす作戦。それの明らかな妨害だ。こんなこと、こちらの作戦を看破されていなければ立てられない。いつ、どうやって見抜かれたのだ?……と。

 

「あぁもう、こういう時に出撃許可が無いのがイラつくわねぇ…!」

 

 リコリスは、まだ己が戦える状態と立場でない事を恨んだ。

 芸術の都の一件で、ローリエと眼鏡の男に手酷くやられた傷が癒えていない。その上、クリエメイトと聖典の破壊に失敗している。信用もあるとは言えない。

 

「ど、どういう、事なの…?」

 

「こっちの方に人々が集まっちゃったら、絶望のクリエが集まらないんよ!!」

 

「!! そ、そんなのだめ!だめなの……でも、どうすれば…」

 

 ヒナゲシは、すぐに状況を飲み込めなかったが、スイセンの整理で理解したのか、0円食堂の存在を否定した。

 真実の手たちの思惑は、細部は違えど目的は同じ。

 

 

「どうすればって?そんなもん、決まってるんよ!

 ―――このくだらない食堂を、ブッ壊す! そんで、独り占めした食料を全部回収してやるんよ!!」

 

 

 己のやって来たことを棚に上げて、慈悲の食堂を壊し、人々に与えられた食料を奪おうとすること。

 スイセンは、親の仇を見つけたような目で、ビラを睨みつけると、むき出しになった怒りの感情のままビラを破り捨てた。

 それは、スイセンと知り合った真実の手にとっても珍しい、彼女の怒りの発露だった。

 

 だがいまだに、彼女達は分からない。それが………全て計算されつくした、罠へのいざないであることを。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 G型BLACK RXから送られてきた映像には、こちらへの進撃を決意したスイセン達真実の手の様子が中継されていた。

 

『リコリスとヒナゲシは、ありったけのウツカイを生み出させた後、撤退しろ』

『あんた、誰に命令して…!』

『ハイプリス様の意志を無視してまた身勝手に暴れるつもりか?』

『……っ!』

『きゃあっ! お姉様…やめてなの……』

『…はぁ。ストレス発散も程々にしろ。私はスイセンと門外へ行く。頼むぞ』

 

 きららちゃんと少なからざる縁であるサンストーンが、真実の手たちに指示を出していく。

 その全てが筒抜けであることも知らずに、ご苦労なこった。

 俺はその様子を確認して、きららちゃん達へ繋がる通信機に通話をかける。

 

 

『はい!こちらランプです!』

 

「こちらローリエ。朗報だ、馬鹿が釣れた。喫茶店に向かってココアを連れ戻せ」

 

『了解しましたー!』

 

 

 奴らが0円食堂に目を向け攻め込むスキにきららちゃん御一行は本拠地に駆け込みココアを解放する。これで彼女達は行動を開始するだろう。

 

 さて、俺も準備しないとな。

 俺の役目は、ここ、0円食堂の防衛だ。

 まぁ…既に撤退しているのだが、それを悟らせない為に俺は暴れるし、悟られても引き返せないように足止めをする。それが役目だ。

 

 その為には、これから来るであろうスイセンやサンストーンと対等以上に戦えて、かつウツカイの群れを片付けられないといけない。

 

 

 ―――だから、使う。

 俺の切り札を。誰も知らないこの力を、きららちゃん達のために使おう。

 エトワリアにあるべからざる力を、人々の自由の為に解き放とう。

 

 

「『レント』」

 

Eternal(エターナル)!!

 

 

 俺の腰に、片方だけのスロットのドライバーが現れる。

 そして掌の中に現れるのは、USBメモリのような物体。そこに記されるのは、四角が何重にも重なった無限回廊のような「E」の文字。それを、なんの躊躇いもなく腰のドライバーのスロットに入れた。

 こいつが使えるのは、再現の実験の時に、既に検証済みだ。

 

 俺が今から使用するのは、かつて、こことは別の世界………風都と呼ばれる街がある世界で、街を泣かせた大悪党の力。

 でも、力は力だ。使い方を正せば人を守れない道理はない。それに、この力の元の主は……何処かで風の向きが変わっていたら、人を守ることが出来ていた人物だ。

 だからこそ、人を守る戦いにふさわしい。

 

 

「俺の誓いは…変わらない……“永遠”に!―――変身!!」

 

Eternal(エターナル)!!

 

 

 ドライバーを展開したその瞬間、風が吹いた。

 身体が白い鎧に包まれ、両腕が燃え上がる。赤く……そして、赤から、青へ。

 そして、首元からは漆黒のマントが生えた。

 

「出来た……コレが…『エターナル』ッ!」

 

 仮面ライダーエターナル。

 エトワリアには絶対に存在しえない戦士が、誕生した瞬間であった。

 俺の周りにはキラーマシンが4体、集合して戦闘態勢を取っていた。俺が頼りに出来るのはたったこれだけだ。

 だが、俺はなんの不安もなかった。

 

さぁ……地獄を楽しみな

 

 大道克己(オリジナルの変身者)を真似て決め台詞を吐く。

 そして、城門から次々とウツカイが現れて、あちらさんの進攻が始まった。

 

 

「オォォォラァァァ!!」

 

「ウツー!!?」

 

「ウヅゥゥゥ…」

 

 

 ウツカイ達に拳を撃ち込む。やつらは苦悶の悲鳴をあげながら、呆気なく崩れ去っていく。

 他のキラーマシンたちも、各々がウツカイの処理に回り始めた。

 雑魚を倒し続けてもキリがない。さっさと真実の手のサンストーンかスイセンを見つけてとっとと倒してしまいたいところだ。

 

 

「「「「「ウツー!」」」」」

 

「邪魔だっつってんだろ!!」

 

「「「「ウツーーーーーーーーーー!?!?!?」」」」

 

 

 パイソンとサイレンサー弐号で、敵を撃ち抜き、切り伏せる。

 相手した限り、相当の数のウツカイを生み出したようだ。さっさとココアを解放しないと危ないかもな。

 その為にも、出来るだけ早くウツカイを殲滅しないといけない。

 

 幸い、この俺にウツカイの攻撃は効かない!

 原理は未だに分からないし、調べる暇もなかったが、それが今は追い風になっている!!

 

 

「オラァァァァ!!」

 

「ウツ!?」

 

「ハァァ!」

 

「ウツゥーーーーーッ!!?」

 

 

 攻撃を受ける事をいとわずに、ウツカイを斬り刻んでいく。絶望のクリエの残骸が、この身に降り注ぐ。

 我ながら結構な数のウツカイを倒していったが、それでも幹部格の姿が見えないな。

 このまま一体ずつ倒していっても埒が明かない。体力が持つかが不安だ―――

 

 

「ウツーーーーーーーーー!!?」

 

「!!!?」

 

 

 すると、その時。

 遠くでウツカイが爆破と共に吹き飛んだのが見えた。

 一体なにごとだ!!?

 

 

「うわああああっ!」

 

「ウツー!」

 

「自分らの作った飯と食材や…自分らで守らなあかんやろーがぁぁ!」

 

「そうだよなぁリーダー! ランボウ!ロマンドー!弾持ってこい!」

 

「リーダー!!?」

 

 

 何やってんだあの人ら!?

 さっさと撤収して逃げろって言ったよな!?

 すぐさま引き返してリーダーの元へ駆け付けようとして。

 

「賢者様は先に行ってください!」

 

 関西訛りのその言葉で足が止まった。

 どうして、そんなことを言う。どうして、今の姿(エターナル)の俺が分かる。

 そう言う前に、リーダーは啖呵を切った。

 

「コイツらの司令官叩きに行きたいんやろ? なら、自分らに構わず、行ってください!」

 

「馬鹿言うな! アンタたちどうやって戦う気だ!?」

 

「自分らの知識なめるなよ!即席の爆弾くらい作れる!」

 

「でも…!」

 

 無茶だ。あんた達が命を張る必要なんてない。

 そう言おうとしたところで、リーダーは微笑んだ。

 

「賢者様の守りたいモンがあるように、自分達にも守りたいモンがあるんですわ」

 

「リーダー……」

 

「はよ行き。ここは自分らに任せて下さい!」

 

 

 この人たちもまた…守りたいものの為に戦っている、のか…

 俺は、こらえきれなくなるように、声を張り上げた。

 

 

「キラーマシン全機に告ぐ!

 ガッシュ村の人々を守れ!誰も殺させるな!!!」

 

「「「「リョウカイ」」」」

 

 

 無機質な返事を返したキラーマシン4体が、撤退戦をするガッシュ村の人々の元へ向かい、肩を並べて戦わんとする。

 

 

「キラーマシンの中はコックピットになってます! 広くはないけど、戦えない人の避難場所くらいにはなる!」

 

「かたじけない!!」

 

 

 リーダーの返事を受けて、俺は駆け出した。

 G型を展開し、サンストーンとスイセンを探しながら、エターナルのスペックにものを言わせて戦場を走り回る。

 戦闘は最低限、進むべき道の邪魔をするウツカイだけを斬り捨てて、G型から得た情報を元に方角を修正しながら突き進む。

 やがて、その姿を見つけた。黒と白の分かれた長髪の褐色少女と、カウガールスタイルで2丁拳銃を携えた少女を。

 

 

「見つけた……!」

 

 

 自分でも驚く程に底冷えのした声が出た。

 あっちもそれで俺の存在に気づいたらしく、こっちを向いて……驚いたような顔をした。

 無理もない。今の俺の姿は真っ白の鎧に黒のマント、Eを横向きにしたような角に∞マークを模した複眼の異形。そんなのに狙われるようなことをしてないとでも思っているのだろう。

 この姿の俺がローリエ・ベルベットだとバレていないならちょうどいい。すぐに仕留めてやる。

 

 

「……貴様、何者だ」

 

「エターナル。覚える必要はない。貴様らがすべきはただ一つ」

 

Eternal(エターナル)MAXIMUM(マキシマム) DRIVE(ドライブ)

 

「―――お前の罪を数えろ」

 

 

 サイレンサー弐号を構え、凄まじい早さで斬りかかった。

 

 

「そんなものはない!!」

 

「『エターナルレクイエム』!!」

 

 

 鍔迫り合い。

 サイレンサー弐号とサンストーンのパスを断ち切る剣がぶつかる。

 それと共に、周囲一帯に、電磁波が巻き起こった。そして………サンストーンが苦々しい顔をして、鍔迫り合いから退き飛びのいた。

 

 

「貴様…何をした!?」

 

「なんのことだ?」

 

 気付いたか。何かしたか否かで言えば、した。

 エターナルメモリによるマキシマムドライブ、『エターナルレクイエム』。

 仮面ライダーエターナルは、変身しただけでは永遠(エターナル)の固有能力を引き出しきることは出来ない。強力すぎるのだ。その真価は、必殺技―――マキシマムドライブにある。

 その能力とは……効果範囲の全ガイアメモリの機能の停止。ガイアメモリなんてこのエトワリアにはないから、無意味な能力に見えるだろう。だが、効果対象を拡大できないかと考えた俺は、メディに訓練場を借りた時に何度か試したものを、イチかバチか実行した。

 サンストーンのあのリアクションからして、新たな効果が出てきたようで良かった。

 

「どしたのサンストーン!?」

 

「…パスを斬る能力を封じられた」

 

「嘘でしょ!?」

 

 ……その結果、生身の人間の能力を封じることに成功したのだ。流石にいつまで続くかは分からないが、パスを切られないのは非常に助かる。

 時間を稼ぐといったが、倒せるならここで倒してしまいたいと思っていたところだ。特にサンストーンは、パスを切る力を持っている以上、その力が封じられているうちに倒しておきたい。

 

「ウツカイよ!ウチらを守って!」

 

「ウツーーー!!」

 

 ほう。スイセンは、ウツカイに俺の相手をさせて、その隙に逃げるなりなんなりするつもりか。

 だが、エターナルの前ではそれさえ無駄だ。

 

「ハッ!」

 

「ウツー!?」

 

「フッ!」

 

「ウツーーーー!!?」

 

「オラァァ!」

 

「「「「「ウツーーーー!?!?!??!?」」」」」

 

 一方的。まさにそうとしか言えないレベルでウツカイを薙ぎ払う。

 元々ウツカイは俺と相性が悪い。その状態で俺に仮面ライダーエターナルの力を付け加えれば、差は歴然だ。

 鎧袖一触とばかりに倒されたウツカイを見て、次はサンストーンが口を開いた。

 

「スイセン!同時に仕掛けるしかない!」

 

「えぇ…逃げちゃった方が良くない?」

 

「その隙を誰が作るんだ。ヤツが黙って見逃してくれると思うか?」

 

 うん、実に合理的だけど、実際そうなんだ。俺はお前らを逃がさん。

 シャミ子の件から始まり、俺達はリアリスト、お前らにやられっぱなしなんだ。挙げられた金星はヒナゲシの捕縛だけ。

 ここで誰も殺させず、街を取り戻し、お前らのうちどちらかは捕まって貰うでもしなければ、割に合わないだろう。

 故に、コチラも……本気でいかせてもらう!!

 

 

「『ファニングショット』!」

 

「『暁光【一刃】』!!」

 

 

 スイセンが銃を連射し、サンストーンが斬りかかる。

 集中力を研ぎ澄ませて……弾丸を一閃。全て切り落として、魔力を吸収すると、その魔力を月の魔力に変換。そのまま、サンストーンと二度目の鍔迫り合いに持ち込む。

 属性相性も相まって、二回戦は俺が制した。態勢が崩れたところに斬りかかる。

 

「させない!」

 

「!!」

 

 そこにスイセンが弾丸を放つ。咄嗟に飛びのいたことで、当たった弾丸も1、2発で済んだ。

 相手は2人いるんだ。深追いは厳禁だな。

 

「スイセン…弾に魔力を込めるな。吸われるぞ」

 

「マジ…?」

 

「ほう。この剣のからくりを今の一回で見抜くか。だが……」

 

 再び剣を構える。

 サンストーンは致命傷こそ避けたものの、確実にダメージを負っている。このまま攻めれば、絶対に倒せる。

 きららちゃん達の本命に気付く気配すらない。いける!

 

「貴様が再起不能になるまでの時間がちょっと伸びただけだッ!」

 

「―――ッ!『暁光』! 【二襲】ッ!!」

 

「ハァァッ!」

 

「【三破】!!」

 

 俺とサンストーンの剣が次々とぶつかり、火花を散らす。

 その合間合間でスイセンが援護射撃を行うが、ぶっちゃけ対処するまでもない。

 魔力が籠っていない弾丸など、エターナルには効かない。

 

「あぁー、もう! 魔力込めないと援護にもならないんよ!!!

 食らえ、『ラピッドバースト』!!!」

 

「馬鹿!」

 

 サンストーンが制止しようとするが、スイセンはもう魔力入りの弾を乱射した。乱射してしまったのだ。

 この時を待っていた。エターナルが飛んでくる弾丸を五ェ門みたいに斬り落とせるのは実践済みだ。

 そして………たんまりと吸収した魔力を纏わせたサイレンサー弐号の返す刃で、サンストーンに斬りかかる。

 この一撃は会心の一撃だ。躱せない程至近距離から放つし、今までの剣とは威力がダンチだ。防ぎきれるか―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――ガキィィン!!!

 

 

「「「!!!?」」」

 

 

 瞬間、剣が止まった。

 防がれたにしては、サンストーンの表情が驚愕に染まり切っている。

 ならば、俺の一撃を防いだのは―――

 

 

「そこまでだ。今サンストーンをやられる訳にはいかない」

 

「「ハイプリス様!!?」」

 

「………ほう。貴様が薄汚いテロリストの首魁か」

 

 

 現れたのは、黒と白の特徴的な長髪をした、きわどい恰好の少女だった。

 間違いない。コイツが、俺の元生徒にして、リアリストのボス―――ハイプリス。

 

 

「サンストーン、スイセン。

 今すぐ美食の都市の拠点に戻って欲しい。

 きらら達が保登心愛を狙っている」

 

「「!!!」」

 

「させん!!」

 

「それはコチラの台詞だ!」 

 

 

 作戦をバラしたハイプリスが、サンストーンとスイセンに放った銃撃を止めた。

 なんてこった。コイツがどこで作戦を見抜いたのかは知らんが、形勢が逆転してしまった……!

 

 

「さて……ここから先は通さないよ?」

 

 

 予想外とはいえ……ハイプリスと戦うハメになってしまった。

 せめてきららちゃんに「そっちに敵が行った」と伝えたかったが…そんな悠長な場合でもないか。

 今はコイツ相手に……戦って切り抜けるしかない!!

 




キャラクター紹介&解説

ローリエ
 切札の魔法『レント』を使用して、仮面ライダーエターナル・ブルーフレアに変身した拙作主人公。何故ブルーフレアに変身で来たかというと、ローリエは既に一度目の人生を終わらせた、死人であるため。しかしそれと同時に生者でもあるため、適合率は大道克己ほどではない。というか大道克己がおかしいだけである。

サンストーン&スイセン
 ローリエの策に見事引っかかって連れた馬鹿二人。片や食料関係で憎しみが増幅されており、片やハイプリスの指示に従うままの右腕だったため致し方ない。というかサンストーンについては、ローリエ側の情報をマトモに手に入れられなかったこともあったので、情報のなさが災いしている。0円食堂を前に侵略しか考えていなかったため、スイセンは仮面ライダーエターナル戦においては考え無しな部分が目立った。

きらら&ランプ&マッチ&ロシン&香風智乃&天々座理世&宇治松千夜&住良木うつつ&タイキック
 以上の全員は、あらかじめ地下の喫茶店に身を潜ませており、真実の手たちが0円食堂に攻め入った時、その留守を見計らってココアを奪還する手筈である。しかし、ハイプリスの乱入によって彼女達も戦闘ナシで終われる気配ではなくなっていき…?

ハイプリス
 まさかまさかの大乱入を果たしたリアリストの首魁。サンストーンの能力を封じられたのを危機的状況と考えており、サンストーンがやられることを防いだ。まぁ原作でも最終段階の一番重要な部分をサンストーンに任せているので、ローリエがここでサンストーンを倒しちゃったら呆気なく物語が終わってしまうというメタ的理由もあるのだが。



大道克己
 「仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ」及び「仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーエターナル」に登場した、NEVERというゾンビ兵士。元々気弱で優しい少年だったが、死んで生き返った事で徐々に人間らしい感情をなくしていったという。仮面ライダーエターナルに変身し、風が吹かなければダブルを倒していたというレベルまで主人公二人を追い詰めた。一説によると「仮面ライダーWの主人公・フィリップのIFの姿」とも言われており、風向きがちょっとでも変わっていれば人を守る仮面ライダーになっていただろうとのこと。



△▼△▼△▼
きらら「だ、大丈夫なんですか!?ハイプリスと戦うなんて!」

うつつ「ひぃぇぇぇ…いきなりラスボス戦なんて…もうだめだぁ…死なないでローリエ…」

ローリエ「何を馬鹿なことを言ってんだ。お前らの方に今、サンストーンとスイセンが向かったんだよ!はやくココアを助けないと、追いつかれて戦うハメになんぞ!」

ロシン「そういう事なら丁度いい……奴らに思い知らせてやる!俺の…シュールさんの痛みを!!」

きらら「……ロシン君…」

次回『Eを取り戻す日常/傭兵ロシンの名のもとに』
理世「次回もお楽しみに!」
▲▽▲▽▲▽

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