乃木園子は勇者である ~リベンジの章~   作:てんぱまん

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【第37話】Truth

 

「............ここで、殺すしかないね。」

 

「........。...あなたは、ゆーゆじゃない。」

 

「...。」

 

「あなた、誰...?」

 

「...なんでそう思うのかな?」

 

「その『眼』、それにその立ち振る舞い...急に変わった。今までこんなゆーゆは見たことないから。」

 

「...これが本当の私だとしたら?」

 

「それは信じられない。あなたが黒幕ならフーミン先輩をおかしくしたりメブーやてっちゃんを他の人に殺させたりなんて...普通の人間じゃできないもの。......なにかに体を乗っ取られているとしか思えない。常識を超えた『なにか』に。」

 

「ふっ......本当に、そのちゃんは大したものだよ。」

 

友奈は全くビビっていない。さっきまで園子のペースだったにも関わらず立場がすっかり逆転してしまっている。

 

「いいよ。どうせあなたは今から死ぬんだから、最期に真相を教えてあげる。冥土のみやげにでも持って行ってよ。」

 

「...!」

 

「簡単に言っちゃえばね、あなたが自慢げに語っていた考えは大体的中してたんだ。.........そう、私は『結城友奈』じゃない。..........あなたたちが『天の神』と呼んでいる存在...そのものだよ。」

 

「...えっ...!?...あなた、もしかしてゆーゆの体を作り出したの!?本物のゆーゆはどこにやったの!?」

 

「...あぁ、違う違う。肉体自体は『結城友奈』だよ。ただ単に、この人間の体に神様の魂が入っただけ。......というか理解が早いね...もうちょっと驚くかと思ったのに。」

 

そう言うと一段落置き、腕を組んで続ける。

 

「...ふぅ......もう喋りやすいように喋るぞ。この口調はいつまで経ってもどうも慣れん。」

 

(口調が...変わった...?)

 

さっきよりさらに不気味な空気が漂う。姿も声も友奈なのに、もう友奈らしさはひとかけらも残っていなかった。

 

「ソナタも知っている通り、我はこの『結城友奈』の手によって肉体を失った...。まさか我の渾身の一撃に打ち勝ち、そのまま体を貫かれようとは...。...だが、その時だ。我の体が破壊されたとき、この人間の体との間になんとも不可思議な現象が起きたのだ。」

 

「不可思議...。」

 

「我の理解をも超えた出来事だった。我の魂と、この少女の体が触れた瞬間...意識がとんだ。......そして気づいたときには樹海ではなく、至って普通の人間の家にいた。」

 

「...!?」

 

「決して意識してその現象を起こしたわけではない。先ほど我にトドメを刺した人間が、我の姿になっていたのだ。実に驚いた。そして胸が躍った。こんな気持ちを味わったのは何百年ぶりか...興味津々になってどのような現象が起きたのか、我はすぐに調べた。」

 

友奈はそこまで言うと、さっきまで座っていた岩に腰掛け、足を組んで話し続ける。

 

「...なにが起こったのかすぐにわかった。我は過去へと戻っていたのだ。人間の体と一つになり、ちょうど一年前にタイムスリップしていた。神と人間が一つになったのだ。...そこだけはどうも気が乗らんがな。」

 

「本当のゆーゆは...?ゆーゆはどこにいったの!?」

 

「そう案ずるな。一つになったと言ったろう。....我が精神を乗っ取ったたけで、ちゃんとこの体の奥底に眠っている。」

 

「...!」

 

「人間の体を乗っ取ることなど朝飯前だ。当然彼女もかなり抵抗してきたが。元の人格なんてあっという間に抑えつけ、封印した。...この体が滅びるまで我の思い通りになるようにな。」

 

「...なんてこと...!」

 

「そして我はタイムスリップに至ったきっかけを突き止めた。これをすれば何度でも過去に戻れることも知った。我はそれを繰り返し、数えられるだけでも10回以上は過去に戻った。」

 

「!!...あなたは...タイムリープに有限がないの...!?」

 

 

「ああ。そうだが?...ソナタはあるのか?」

 

「...!!」

 

「ふっ...能力の優劣も所詮は人間ということか...。」

 

友奈は余裕の表情を崩さない。

 

「...タイムスリップしたことで、この世界で我は二人いることになった。...なにが原因でこうなったかは知らんがせっかくの機会だ。我は人間たちの近くで人間界を観察してみることに決めた。人間に紛れて神樹の中にいれば、人類を滅ぼすなど容易いことだからな。」

 

「え...!?」

 

「...見た目は人間でも中身は『神』ぞ。...バーテックスなど、容易に生み出せる。たとえそれが結界内であったとしても。」

 

「...!」

 

園子はゾッとした。そんなことされたらひとたまりもない。バーテックスの存在が知られるとかどうこうの騒ぎではない。

 

「だが我はまだそれをしていない。何故だと思う?」

 

「えっ...?」

 

「...まあ、理解できるわけがないか。『何故人間は愚行を繰り返すのか』...その答えを求めるためさ。」

 

「愚行...?」

 

「...なんだ、自覚はないのか?ソナタも人間だろう?毎日テレビで見るニュースの数々...学校では友達の陰口...ネットを使った誹謗中傷に、裏での不正手口や争い......。人間は実に醜い!なぜ学ばない?なぜ繰り返す?...我は数十回も過去と未来を行き来したが未だに理解できない!」

 

「......。」

 

「......人間よ、答えよ...なぜこれほどまでに愚かな行いを繰り返す?」

 

「...それは...私も...わからない...!でも...その愚かな行動を繰り返すことで学び、糧にして成長するのが、人間という生き物だよ。」

 

「...わからないだと...?それでは納得できんな。同じ種で潰し合っていた昔よりはまだマシになったが300年経った今でも根本は変わらない。..........やはり、我がすべきことは一つしかないようだな。そのような行為を繰り返すことでしか成長できない生物は、すぐさま絶滅するべきだ。」

 

「くっ......!」

 

園子は思わず構える。が........

 

「おっと、すまない。我としたことがついカッとなってしまった...。話はまだ終わってなかったな。続けるぞ。」

 

友奈は手のひらを前に出し、敵意むき出しの園子をなだめた。

 

「ん~......急に未来が変わったのは本当に驚いた。いつの間にか死んだはずの『三ノ輪銀』が生きていて、変わりに『東郷美森』が死んでいた。そして『楠芽吹』とかいう見たことない人間まで現れた。その時我は直感でわかったよ。もう一人、我と同じ能力を持つ者が現れたのだと。歴史上、バーテックスに殺された者が変わったということは勇者の誰かの仕業だ。三ノ輪銀が死んだのは二年前...そして東郷美森が死んで消えていたからすぐにソナタがやったのだと目星をつけた。その時代は三人で勇者をやっていたからなぁ。よく覚えているぞ。あの貧弱なプロトタイプの勇者システムでよく頑張ったもんだ。何も知らずに小学生で。人間になった今ならそのすごさがよくわかる。」

 

「............あなたに褒められても全然嬉しくないよ。」

 

「........。...ある日、楠芽吹とソナタの会話を病室の外で盗み聞きしたとき、どんなことをやってきたか知った。我は一年前までしか戻れない。だがソナタは三年前まで戻った。どちらにせよ我は干渉できない..。このままでは我の思い通りに行かないのではないかと危惧した。...この友奈という人間のこともあったからな...。同じタイムリープができる人物が現れた以上、こいつは誰にも気づかれずに始末...あるいは諦めさせる必要があると。」

 

「........それであなたは最初にミノさんを自殺に見せかけたの...?あんなのやっぱり信じられないもの...!」

 

「あぁ、あれか...あれは全く関わっておらんぞ。」

 

「...!!」

 

「あれは彼女自信の意志でやったことだ。あれも予想外のことで驚いたなぁ~...そして非常におもしろかった...こんなこと10回繰り返してもなかったからな!......つまりだなぁ、乃木の末裔よ。そこまではソナタが勝手に、自分で足掻いていただけなのだよ。」

 

「...おもしろい...?勝手に足掻いてただけ...?........ふざけないでよ。バーテックスも全部あなたが生み出したんじゃない...!」

 

園子は一歩前へ踏み出す。

 

「まあ、そう睨むな。話は終わってないだろう?」

 

(!!............落ち着け...。そうだ...天の神はわざと私を煽ってる。このまま手を出したら向こうの思うつぼだ...。)

 

園子はぐっとこらえて止まった。

 

「種明かしとして、犬吠埼風の話は最後に話そう。最初に楠芽吹と三ノ輪鉄男の話からだ。......そう、ソナタの考えの通り『祟り』の力を使った。『祟り』に遭ったふりをして自分の身に何が起こっているか隅から隅まで話した。そしたらどうだ、あの様に二人は生涯を終えたわけだ。...我の『祟り』は詳しく、鮮明に話せば話すほど力を増す。すなわち、より残酷な最期を迎えるというわけだ。」

 

「.....烙印は?」

 

「我の存在は神そのものだぞ?烙印を消すのも出すのも容易だ。」

 

「それで......なかったのか...!」

 

「そう!だから『祟り』の症状も体に現れない!........楠芽吹も三ノ輪鉄男もソナタに我のことを教えようとしていたみたいだが結局伝えられず、ここまで時間がかかってしまったわけだな。」

 

「!?........えっ...?ちょっと待ってよ...。あなたさっき、『なんでこんな早くにバレちゃったの?』って言ってたよね...!?」

 

「あぁ、おっと...我としたことが口を滑らせてしまった。...あれは演技だ。」

 

「.......!!!」

 

「........ソナタの反応を楽しむためのな。」

 

イカれ狂ってる。もう我慢できず、気づいたときには友奈につかみかかっていた。

 

「やっとやる気になったか...。」

 

しかし、彼女は園子の動きを軽く見切り、かわして右ストレートを顔面に叩き込んだ。

 

「ぐっ........!」

 

園子は地面に倒れ込む。口内が切れて口から血を垂らす。

 

「どうだ?格闘経験者のパンチは一味違かろう。........この手によって我はやられたのかと思うと少々忌々しいがな。」

 

園子はゆっくりと立ち上がり、スマホを取り出す。

 

「結局あなたは...私を脅威として見てなかったってことね...。ただ、同じタイムリーパーが現れたのを良いことに私で遊んでいただけ...!変わっていく未来を楽しんでいただけ...!」

 

「ははっ!ご名答!さすがそのちゃんだね~!」

 

「その呼び方で......呼ばないで!...ゆーゆだけだよ、それで呼んでいいのは......!」

 

「なにを言ってるのそのちゃん?私は友奈だよ!」

 

「........もう、どうなっても知らない...!ここであなたを倒す!」

 

園子は勇者システムを起動し、友奈に襲いかかる。だが彼女も同じタイミングで起動しており、簡単に防がれてしまった。

 

「そうだね...決着をつけよう、そのちゃん。同じタイムリーパーとして。......勝つのは人間か、神様か。今にわかるよ。」

 

二人は夕日の照りつける砂浜に出て武器を振るう。

 

「舐めてもらっちゃ困るよ!私だって嫌ってほど戦ってきたんだから!」

 

園子はそう言って華麗な斬撃を繰り出すも、すべて見切られてギリギリで防がれている。

 

「そうだね~...そのちゃんは経験だけで言えば歴代の中でもトップかも!この見事な攻撃、一瞬の隙も見逃さない動き...現役勇者では一番だと思うよ~!けど........」

 

「!!!」

 

友奈の一撃が繰り出される。園子は直前で防ぐも、バランスを崩した。それでも機転を効かし、爆転をして連撃を受けないようにすぐに後ろに下がる。

 

「さすが。勘がいいね。」

 

「...余裕でいられるのも今のうちだよ。」

 

「それは、こっちのセリフだよ。...今度はこっちから行くね♪」

 

友奈はドンっ!と地面を蹴ると、そこに砂埃がぶわっと立ち上がった。そして距離をとった園子にあっという間に接近。連続で強力なパンチを放つ。しかし園子はそれに対応して槍をくるくる回してすべて防ぐ。

 

 

ガッガッガガッ!ガンガンっ!ガキンっ!ガンガンっ!

 

 

拳と槍がぶつかり合う音が鳴り響く。

 

「たりゃあっ!!」

 

「...ふっ!」

 

「きゃっ!」

 

どんな技を使ったのか、攻めていたはずの友奈が凪払われて地面に転がった。

 

「......やるじゃん。対人戦は初めてのはずなのに。」

 

「だから言ったでしょ?『余裕でいられるのも今のうち』だって。」

 

「........いいねぇ...。まだまだ続き、やろう!」

 

友奈は繰り返し園子に襲いかかる。

 

(さっきと同じ攻撃...けどさっきよりもラッシュのスペードが上がってる...!)

 

だがそれでも同じように攻撃をさばき、また友奈は地面に転がる。

 

「はぁ...はぁ...この速さでもダメかぁ~...。想像以上だよ。」

 

「...遊んでいるんなら、さっさと決着つけちゃうよっ!!」

 

園子は思い切り槍を振り、友奈はそれを裏拳で弾き返す。

 

「おおっ♪今の一撃、容赦ないねぇ~。体はあくまで『結城友奈』の体なんだよ?」

 

「どうせ攻撃をもろに当てられても効かないんでしょ?...精霊のご加護がついてるからね。」

 

「わかってたかぁ......でもっ!!」

 

(速い......!)

 

先程までとは比べものにならないスピード。目で捉えきれないほどだったが、園子は首を傾けて友奈の流星のようなパンチを避ける。

 

「う~ん......惜しい!かすっただけかぁ。」

 

「えっ...!?」

 

今のパンチは園子の頬をかすり、頬から血が垂れていた。

 

「ふふっ、驚いたぁ?『なぜあなたは精霊が守ってくれないのか』って。別にあなたが精霊に嫌われているわけじゃないよぉ?」

 

「!!........まさか、そうか...!」

 

「そう!........私が天の神だからだよ。」

 

天の神だけは精霊バリアを無効にする。ということはこちらは生身に等しい。勇者の力で殴られでもしたら一溜まりもない。

 

「これは........結構分が悪いね。私があなたに攻撃を与えるためには満開ゲージをゼロにしなくちゃいけないのか。それに........まだあなた全然全力じゃないみたいだし。」

 

「それはソナタもだろう?乃木の末裔。」

 

「!!........急に元人格が出てくるのやめてよ。びっくりするじゃない。」

 

「ここからは全力でいこう。」

 

「臨むところだよ。」

 

周りの空気が一変、張り詰めた空気になる。

 

 

ザザ...

 

 

海の音だけが聞こる。波が引いた瞬間、二人は同時に砂浜を蹴った。

 

「はあっ!!」

 

「やあっ!!」

 

再び拳と槍がぶつかり合い、金属音が鳴り響く。

 

 

ガキンっ!ギンっ!!バキンっ!ガンガンっ!ドガンっ!!

 

 

両者引けを取らず今のところダメージはどちらも負っていない。余りの迫力に周りの地形が変わってしまいそうなくらいだ。この勝負は体力が先に切れた方が負けになるだろう。このままでは危険だと思った園子は一度退く。だが逃がすまいと友奈も追って攻め続ける。

 

「ふんっ!」

 

と、園子は足元に斬撃を放った。

 

「...っ!!」

 

その衝撃で砂浜の砂がぶわっと立ちのぼり、友奈の視界を奪った。距離を取ろうとしたのでなく逆に仕掛けたのだ。

 

(くっ...目に砂がっ......!)

 

友奈はすぐさま拳圧で砂埃を凪払い、辺りを見回した。

 

「!!........いない...!?どこだ........!!」

 

 

ヒュッ........!

 

 

それはほんの瞬間。園子は風と混ざるように空中から落ちてきた。

 

「........なっ...!」

 

完璧に隙をついた見事な一撃。園子は友奈を倒して馬乗りになり、脚を巧みに使って両手の自由を奪った。続いて槍の持ち手を彼女の首に抑えつけて完全に起き上がれないように動きを封じた。

 

「ぐっ........ぅぅ........!」

 

友奈はなんとかして抜け出そうとするもどこの部分も動かない。さらに動けば動くほど抑えつけてある槍の持ち手が首に食い込む。

 

「喋るのもキツいでしょ?...すぐ舐めてかかるからこうなるんだよ。」

 

園子は喋れるように少し力を加減する。

 

「はぁ........はぁ........気配も全く感じ取れなかった...。まさか人間の分際でこんなことができようとはな。」

 

「少しは人間を認めたらいいのに。........さぁ、ゆーゆの体を返して。もう決着は着いた。私の勝ちだよ。」

 

「........。.......そういえば...まだ犬吠埼風のことを話していなかったなぁ。」

 

「...?」

 

「どうやって彼女をあんなにも醜くしたのか教えてやろう。...実はタイムリープした者にはもう一つだけ超人的な『能力』が身につくんだ。タイムリープ以外にな。」

 

「えっ........?」

 

「我に身についたもう一つの能力は...『恨んでいる相手に対して怒りを増幅・爆発させ、操る』能力。........なんとも使いにくい能力だろう?だがそれはソナタを絶望させるためにはなんとも長けた能力だった。」

 

「........そんな...!」

 

「ほんの少しの恨みでいいんだ。それだけあればあとは暗示をかけ、軌道に乗せれば完了。暴走が最大までに膨れ上がればそれ以降、我の意志で自由に操ることができる。」

 

「........!あの時あなたの足に刺したのもわざとってこと...!?」

 

「ああ。あれもすべて演技。...ソナタらが神樹館に着いた頃にはもうすでに我が................うっ!ぐぐ........」

 

園子の手に力が入り、友奈は苦しむ素振りを見せる。しかし一定のところまで力が入ると牛鬼が現れ、跳ね返された。

 

「ふぅ...危険じゃないか。こいつが出てきたということは死に至るほど力を込めたということだぞ。」

 

「もう黙って........!!」

 

「ソナタも目覚めているはずだ。もう一つの『能力』。」

 

「!!」

 

「ずっと引っかかっていた...。ソナタはかなり早い時点で我が犬吠埼風に暗示をかけていることを察していた。」

 

「え........?」

 

園子はふとこれまでのことを思い返してみる。風にタクシーで銀の家の近くまで運んでもらった時、彼女と話した。その時に彼女の奥底から邪悪な黒い何かが見え、鳥肌が立つほど嫌な感じがしたのをよく覚えている。またある時は7.10作戦のこと。自分がケガを負い、銀がひとりでバーテックス二体と戦いに行こうとした瞬間。本能がこのまま行かせてはダメだと言ってきた気がした。

 

「........!」

 

「その反応...やはり心あたりがあるか。何度か直感でその先に何が起こるか感じることができたのであろう?それは単なる直感ではない...ソナタが手に入れた人知を超えた『能力』だったのだよ。」

 

「うそ........これが...?」

 

「そのもう一つの『能力』はタイムリープを繰り返せば繰り返すほど進化する。........どうだ?もう相手の考えていることがわかるくらいには成長しているのではないか?」

 

「わからない......。そんなの知らずに過ごしてきたから...この『能力』が進化しているのかもどうやって発動するのかも全く......。」

 

「簡単なことだ。...精神を集中させてみよ。そして試しに私の心を読んでみよ。........これほど体を密着させていればわかるはずだ。」

 

園子は集中し、静かに目を閉じる。するとゆっくりと見えてきた。それはだんだんと鮮明になってきて、声が聞こえてくる。それは天の神がここまでに至るまでの過去の話だった。そしてこのとき、彼女は初めて知ることになる。目の前の『神』が友奈の体を乗っ取ってから、どれほど非情な行動をしてきたのかを...。

 

(第38話に続く)




友奈の正体が判明し、ついに黒幕と激突。タイムリープの他にもう一つ『能力』が身につくことを知り、それを使って園子は敵を探る...。次回天の神が行った胸くそ悪い話が明らかになります。
伏線を張るのは大変ですね...笑。更新に時間がかかってしまい、すみません!これからの話の展開にご期待ください!

園子の能力が垣間見えた話

Revenge ~first half~
Resentment
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