オーバーロード~異世界転移!!? 嘆きの亡霊は帰りたい 作:嘆きのラジオ
コキュートスの剣戟は早さを増す。先程より速く、より重く、より鋭く
ルークも同じだ。先程よりも剣戟を流し、反撃の手数が増えている
だが、状況は圧倒的に不利である、致命傷にならないまでも斬られ、突かれ、殴られる、所々出血もしているいずれ動けなくなるのは明白だ
だがコキュートスは一切のダメージを受けていない
「ムダダ、ワレワレシュゴシャハ、アイテムトウニヨッテヨワイブキノコウゲキヲムコウニスル」
それでもルークは斬り続ける
ルークは斬撃を捌きながら言う
「何度も言わせんじゃねえ!!!俺は最強の剣士になる男だ!だから、俺が斬るといったら斬るんだよ!!!」
斬られながらも、いや斬られる度に鋭く重く速くなる
ルークは斬るのも好きだが、斬られるのも好きなのである、これもクライの談である
ルークはそう言いながら渾身の斬撃を放つ
「ムダダトナンドモ・・・」
いつものようにその障壁は木刀を弾こうとする
だが木刀が、弾かれるよりも速く、空を、その空間を斬る
障壁をすり抜けるかのように、まるで針に糸を通すかのように
木刀は吸い込まれるようにコキュートスへ向かう
「ナニ!!?」
木刀がコキュートスに到達しその甲殻を砕く
甲殻が砕かれたとしてもダメージはない
だがその事実にコキュートスの手が止まる
「どうだ?斬れただろ?」
自慢気にルークはいう
「昔な、ある宝物殿に向かう時にこういうことがあったんだよ、シトリーの話では空間の歪みがなんだとかいっていたが」
俺にはよくわからんといった様子だ
「ようするに見えない壁ってことだろ?ならその空間自体を斬ればいいってことだろ?」
無茶苦茶である
そもそも一体どうすれば空間を斬るというのか?
「まぁあのときは無理だったが鍛練を詰めばな、斬れるようになるってことだ」
理解が出来ない
ルークがしていることは
それは魔法でもスキルでもない、ただの技術なのだ
鍛練といってもどう鍛練すれば空間が斬れるのか?
「てわけで、これでやっとイーブンだな?」
ルークはそういい終わると再びコキュートスに斬りかかる
とても楽しそうに
~形成は逆転していた
無数の斬撃がコキュートスを襲う
もはや彼を守る障壁はない
甲殻は砕け、肉を斬られ、虫特有の液体が流れる
コキュートスは油断していた
傷を負うなどありえないと考えていた
(アナドッテイタノハワタシノホウダッタヨウダ)
(コレハワタシノミスダ、ツヨサヲミアヤマッタ)
それと同時にコキュートスは目の前にの男を評価する
強い、と。腕一つでこの男に勝つことは不可能だと
それと同時に彼は歓喜していた、これほどの強者に会えたこと
「ミトメヨウ」
コキュートスは呟く、激しい剣撃の嵐のなか
この男に手加減など、侮辱であるというかのように
コキュートスは斧をふる
これまで戦のなかで、最も速く、最も重い一撃を
「、、、!!!」
ルークはその一撃をギリギリ受け止める、だが衝撃を殺しきれなかったのか、大きく吹き飛ぶ
ミシリと音がなる
木刀は耐えきれなかったのか、根本から折れてしまった
「・・・」
ルークはその一撃に無言で予備の木刀を構える
「シャザイシヨウ、アナドッテイタノハワタシノホウダッタ」
そういうコキュートスの4つの手にはそれぞれ武器が握られていた
ルークのことを認めたようだ
空気がひやりつく
「イワセテモオウ、イマノワタシハ、サキホドノワタシヨリモツヨイト」
そう言い終えるとコキュートスは踏み込み、ルークに斬りかかる
そう言う彼は少し楽しそうだった
次回、決着します