オーバーロード~異世界転移!!? 嘆きの亡霊は帰りたい   作:嘆きのラジオ

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足手まといの自分

洞窟の奥からゾロゾロとトロールの群れがやってくる

目算で20~30はいるようだ

トロールたちは品定めをするかのような目で僕達を(主にシトリーとリィズを)みる

 

「あれ、トロールだよねシト?どうなってるの?」

「わからない、でも一応・・・確認しないとね?」

冷たく言う

顔は満面の笑みではあるが眉毛、口元がピクピクと動いている

、当然その表情通りの心境ではないだろう

誰に確認するかなど言わずもがなだろう

 

リィズはニヤニヤしながらシトリーに尋ねる、とても楽しそうだ

 

「はぁーとりあえず、めぼしい個体以外は処分しち

ゃっていいや」

シトリーはかなり機嫌が悪い

それこそ周りの状況が見えなくなるほどだ

 

(まぁポーションの効能を試すには実験台は十分すぎるほどいるし)

シトリーは、諦めて切り替えることにした

終わったことを考えても仕方のないことだ

今は、どのようにこの件についてお礼をするか考えておくとする

腰に下げていた宝具、「パーヘェクト・プレイ」という水鉄砲を抜く

 

「ナンノウダ?ワイショウナニンゲn」

彼等にとっては僕達のことなど巣に迷いこんだ餌と言った所だろう

明らかに油断、舐めている様子だ

僕は仕方ないが、あの二人にこの態度は不味い

ニヤニヤしながら餌に尋ねようとするトロールにシトリーは容赦なく水鉄砲を射つ

毒々しい紫色をした水が顔に直撃する

 

「ガァァァァァァァ!?」

被弾した直後にトロールの甲高い悲鳴が木霊する

それはそうだろう

なにせ水を被った部分から溶けているのだから・・・

トロールの顔は溶けたことにより、醜悪な顔はもはや顔というよりのっぺらぼうのような感じになっている

 

「酸性はかなり弱い、少ない部分しか溶解できない、絶命は難しいと・・・今後戦闘で使えるかは・・・改良しだいかな、でも、拷問には最適かも」

何やらシトリーはこの液体の効用について考えているようだ

拷問と言ったような気がするが、きっと僕の気のせいだろう

「まぁ概ねポーションの効果はわかったので」

シトリーは顔を抑え悶えるトロールに水鉄砲をつきつけ

無慈悲にも、無表情で、冷酷に言う

「貴方に利用価値はなさそうなので、、死んでいいですよ?」

引き金を引き液体がトロールに直撃

また甲高い悲鳴をあげたトロールは今度こそ動かなくなった

それをみて呆然と立ち尽くすトロールと僕

(いや、グロすぎ)

怒ったシトリーが怖すぎでそんな感想しかでない

 

~シトリー・スマート

彼女は非常に怒っていた

この世界に来て一番焦っているのは彼女であった、

彼女の得意とするのは、メンバーの補助、そしてポーション作成や商談などの交渉術である

 

だがこの世界で彼女はそれらの全てを失った

交流のあった商団、密接(ビジネスパートナーみたいな)な繋がりや資金源どなっていた貴族、ポーションのレシピや研究の品々

 

それがこの世界ではどうだろうか?

初めから伝手を作らなければならない、初めてみる数々、全てのレシピを暗記しているシトリーでも材料が丸々違うのであれば再び調合し直しである

そもそもなにがどんな効能をもっているのか、調合以前の話である

資金がなければ材料集めも難しい

 

しかし、なによりシトリーが一番気にしているのは

自分がパーティーの役にたてないことだ

現状では補助もできない

昔、パーティ内で弱かった自分を思いだす

 

それが嫌で精一杯頑張ったのだ

得意分野を活かし、戦闘で役に立てないのなら、それ以外でメンバーを助ければいい

それがシトリーの考えた結論だ

幸いにもその分野に関していえば、シトリー以外では務まらない、適性をもつのはシトリーだけなのだから

 

それをこの世界に全てを奪われた

最初こそ、理性的に動けはしたが

ドブの大森林ではあまりの理不尽な状況に怒りに我を忘れてしまいそうになったのほどだ

、彼女は焦っていた過去の自分に戻ることに

役立たずの自分に、仲間たちに置いていかれることに

故にシトリーは早急にこの現状を打破しなければいかない、知識を蓄え、伝手を広げ、戦闘用ポーションの作成など、やらなければならないことはごまんとある

 

睡眠時間を減らし、研究に、あけくれる毎日

パーティメンバー探したくても力不足な自分では逆に足手まといになる

 

(酷い話ですよ)

 

その中でこのように時間を無駄にされることは彼女にとって非常に不愉快なのだ、

あまりにも手を強く握り過ぎて血がたれてくる

だが彼女はそんなことを忘れるほどに

彼女には止まっている時間などないのだ

 

だからこそ、このようなことをした輩には、地獄をみてもらうことにする

だから目の前のモルモット共に構っている余裕など彼女にはないのだ

シトリーは構える、その目は非常に冷たかった

 

「早く死んで・・・」

彼女はボソリと呟いた

 

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