オーバーロード~異世界転移!!? 嘆きの亡霊は帰りたい   作:嘆きのラジオ

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幕話 狐の眷属

おかしぃ・・・

狐の眷属、通称(クライの)妹狐は困惑していた

見覚えのない町の風景、

そして大気に漂っているはずのマナマテリアルが感じられないことに

 

本来彼女たちのような幻影(ファントム)はマナマテリアルがなければその存在を維持することはできない

またマナマテリアルは時間がたてば抜けてしまう

なら実体を保つにはどうするのか?

答えは空気に漂うマナマテリアルを吸収することである

 

だがこれは、どういうことだろうか?現在、この空気にはマナマテリアルが存在しない

妹狐も例外ではなくどれほど強力な個体であれ、マナマテリアルがなくなれば消滅してしまう

それが幻影(ファントム)なのだ

 

しかし体からマナマテリアルが抜け落ちる感覚などなければ、実体が薄れるということもない

それどころかこの感覚はまるで全盛期の自分のように感じる、、、

それはまるで生きているかのように

 

そんな中、町行く人間たちが妹狐をみている

当たり前であろう、どう考えても場違いな格好(洋服の中和服が混じる)である上に、その着物は純白で高貴さを思わされる和服と神性さを感じさせる仮面

彼女が貴族の娘と言われても誰もが頷くであろう

純真華麗な姿

 

注目されるのは当然である

「・・・不味いかも、、」

彼女は非常に高位の存在だ

更に人の感情が読める

人間が自分を見ながら何を思っているのか筒抜けである

 

興味、好奇、これだけなら問題はないのであるが

それに悪意、嫉妬まで加わるのであれば無視できない

 

だがこの国を滅ぼすわけにもいかない、実際彼女にはそれが可能ではあるが

彼女は知恵ある幻影(ファントム)だ

 

そもそも滅ぼして何になるのか?

今、自分は孤独の身だ、この世界に頼れる存在がいない以上、問題を起こす訳にもいかない

なにせ、未知の世界、自分にとっての脅威の存在がいないとも限らない

まずは身に置かれた状況の確認が最優先である

 

可能であるのなら拠点の確保もだ

 

そんなことを考えながら妹狐は行動に移すことにしたのだが

グゥ~~と腹の虫がなった

 

どうやら実体を得たのは本当で腹も減るようだ

そしてこのような生理現象と共に妹狐はあることに期待を寄せる、

 

もしや味覚もあるのではないか?

幻影であったころはなかったが

実体がある今では?

 

心が踊る気がする

そうだ何をするにしてもまずは食欲を満たさなければ

(腹が減ってはなんとやら・・・だ)

 

妹狐、期待(食への)を胸に上機嫌で歩きだす

断じて人間の作るものに興味はない、、、これはあくまでこの体の検証であると言い訳しながら

 

街道を歩き、目的の場所へと着く

そこは高級レストラン、この国でもトップクラスの

 

「いざ・・・」

喉を鳴らし妹狐は突入する

それは未知への探求のために

 

フリフリと感情を抑えきれない尻尾をよそに妹狐は芳ばしい香りのする高級レストランの中に、

 

いや・・・新たな戦場に身を投じるのであった

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