ARKナイツ   作:エドレア

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とうとうAberration編まで開幕
前二世界とは全く違った地下の世界をお楽しみください。正直このバラバラチーム出すのは楽しみでした


Aberration編
Case1:カンテラを掲げる少女


 

 

 

 

 一人の少女が、暗い道を歩いている。

 そこは、まるでお伽噺で語られるような世界だった。暗いと言っても日が差さないだけで、周囲の草木が青い光を放っている。少女が向かう先には湖があり水面に光が反射して幻想的な風景を彩っていた。

 湖の上には自然にかけられた橋のような地形がある。迷わず進む少女の足取りは確かなものだ。肩に乗っている光を放つ小鳥が少女の道行きを助けてくれている。

 やがて橋を越え湖の対岸の先へ辿り着く。曲がりくねった道の先、大岩が乱立しているところを進んでいくと開けた場所に出くわし少女は足を止めた。

 

「ここでいいでしょう」

 

 少女はそっと肩の小鳥を一撫でする。主人の願いに応えた小鳥はそれまで放っていた光を止めた。小鳥は心配そうに少女の頬へすり寄るが、安心させるかのように代わって少女がカンテラを掲げ周囲を照らす。右手にはカンテラを、左手には大型の銃を持ち少女は構えた。

 そうして待っていると周囲の地面から異音が響いてくる。ボコボコと土から現れたのは猿のような、或いはエイリアンのような姿をした醜悪な生物だった。一匹だけではない。次々と少女の周りに現れる。一匹が不気味な鳴き声を上げると暗く地味だった体色が赤く染まり子供ほどの大きさだったはずのそれは二回りも大きくなった。周囲の生物も大型化こそしていないが同じように鳴き声をあげ、少女へ向かっていく。振る舞いや見た目から、どう考えてもこの後少女に起こるのは悲劇に他ならないはずだった。

 少女はカンテラを掲げたまま動かない。姿を見ることすら拒むのか目すら閉じていた。醜悪な生物は、その歯で同じように不幸な生存者を殺してきたであろう不揃いな牙を覗かせる。前後左右、どこにも少女の逃げ場は無い。少女が動かない事を知ってか醜悪な生物達は急ぐのでもなくゆっくりと包囲しじわじわとにじり寄る。そうして、最初に声をあげた大型化した個体が勝どきの声をあげ飛びかかった。周囲の生物も後に続けと言わんばかりに飛びかかる。数秒先の未来は血溜まりに沈む可憐な少女の姿────。

 

「我が灯火が、邪悪を払う!」

 

 瞬間、轟音。

 

 その未来は、少女自身の手によって撃ち砕かれた。

 少女によって突如宙へと舞った醜悪な生物達は、少女の持つ大型拳銃に撃ち抜かれ次々と赤い花を咲かせていく。そこはまるで独演会。美しい少女の銀髪が周囲に咲く赤に対比してよく映えていた。

 今ので一掃された醜悪な生物だったがまだ地面から後続が現れている。それらに一切臆さず強い意思をカンテラと共に目に灯す少女────イベリアの元審問官・現トランスポーターとしてロドスに席を置くアイリーニは後続の群れに対し今度は自ら突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ある程度余裕を持ったとはいえ、結構時間がかかっちゃったわね。早く上に戻らなきゃ」

 

 アイリーニは簡素にそう呟いた。醜悪な生物を殲滅した彼女は、戦闘を終え上層の拠点へ向かっている。

 この世界は複雑怪奇だ。アイリーニはそう思った。他の世界のどれよりも、この世界────Aberration(放射能)はその独自性が高いだろう。

 過去に先駆者によって旧来のARKシステムが破壊されたこの世界。地上はオゾン層等に守られる事なく有害な紫外線が降り注ぎそれに伴う熱線で焼き尽くされ、三層に区切られた地下の下層は放射能で汚染されている。暗闇と上下に峻険な地形がどの世界にも無い独特な世界を構築していた。この地で独自の進化を遂げたのかここにしかいない奇怪極まる生物も生息している。

 

(明かりがここまで重要な世界なんてここだけよね)

 

 青い光を放つ中層から緑豊かな上層へ向かう。上層は大陽の光が隙間から差し込むため比較的普通の植生をしている。

 彼女はここまで徒歩で来ていた。中層と上層の間は高い崖で区切られていて、上層から流れ込んでいる滝が中層で湖を生み出している。滝の横には自然の地形で出来た細い曲がりくねった坂がある。そこを登れば上層に戻れるものの、その滝の近くまで戻ってきたアイリーニは急に不機嫌になった。

 ハンドキャノンに弾を装填しゆっくりと何もいないはずの場所に銃口を向ける。これ見よがしに、引き金に手をかけると何もなかったはずの場所から焦ったような声と共に大きな爬虫類が現れた。背にはゴーグルを付けたサヴラの青年が乗っている。

 

「待った待った、悪いアイリーニちゃん。別に驚かせるつもりはなくてだな」

「イーサンさん、前から言ってますよね。そういうイタズラはしないでくださいって。私を迎えにくるだけなのにわざわざ透明化する必要あります?」

「いや~、俺ったらこう、つい姿を隠す癖があってさ」

「貴方のそれは百歩譲って癖で済むとしても、貴方の乗ってるロックドレイクは癖で済みませんよ」

「俺と同じく姿を消せる仲間がいるっていうのは、心強いもんでさ。色々と試したくなるものなんだよ。てかなんで分かったんだ?」

「気配に聡くなきゃここまで生きてこれてはいませんからね。……次やったら承知しませんから」

「分かってるって。ほら、乗りな。早くしねぇと、お腹を空かせた子供達が待ってるぜ」

 

 言うや否やロックドレイクの背に飛び乗るアイリーニ。二人を乗せたロックドレイクは垂直な崖を難なく歩行しそのまま上層へ進んで行く。

 アイリーニはロックドレイクの背に揺られながらここに来た経緯を思い返していた。審問官を辞しイベリア裁判所所属のトランスポーターとしてロドスとイベリアを行き来する日々。ロドスには多種多様な種族・人材が老若男女問わず多くいて、そこで触れられる経験は彼女に価値観に大きな変化をもたらしていた。そんな新しい日常の中、突如として雪深い山中である。最初は道の確認を怠りイェラグにでも行ってしまったのかと勘違いしたアイリーニだったが、そこで遭遇したExtinctionのロドスの小隊に助けられた。そこからARKの全容を知りAberrationへ向かった訳だが────。

 

「戻ったか。インプリント5分前だ。ギリギリだったな」

「ソーンズさんが出迎えなんて珍しいですね。実験はどうしたんです?」

「今はブレミシャインが実験機械の最終調整中だ。俺が作った薬品は渡してあるからな。ちょうど暇なんだ」

「へぇ……。ホルンの姉御とノーシスの旦那はどうしたんだ?」

「ホルンは日課の警戒(パトロール)、ノーシスはそれについて行くついでに採掘に立地の良い場所が無いか探している。……正直ノーシスのおかげで集められたインゴットの量は十分過ぎると思うが」

「中層の採掘効率が良いからそれで十分だって話はしましたけど……」

「ノーシスの旦那のあれは職業病ってやつだ。聞けばあのシルバーアッシュのとこで技術顧問なんてのをやってたんだろ。源石の採掘場を作ってさ。鉄なんてどれだけあっても使うんだから困る事じゃねぇっての」

「私達の本分は手記集めとボス戦です。それは忘れてないですよね?」

「そのためにロックドレイクを育てていたんだろう。そろそろ5分が過ぎるんじゃないか」

「あっ、そうでした。ソーンズさんまた後で!」

 

 拠点に戻ったアイリーニ達。

 上層でも水がどこからか湧き出していて中層と同じく湖を生んでいる。その内の一つの岸辺にホルンを隊長とするAberration担当のオペレーター達は拠点を建てた。外観を全く重視しない鉄で作られた箱のような大型拠点である。屋上は大型の生物が散歩できるくらいに広々と作られている。ロックドレイクの主な養育施設はここだった。アイリーニとイーサンは急いで駆け上がり餌を待つ幼体のロックドレイクへ向かう。

 アイリーニは自分の幼体のロックドレイクの世話をしながらここにいる仲間の事を考えた。ARKの世界に来るロドスの仲間は不規則だ。焦土に行ったウォルモンド組はたまたまウォルモンドという地で面識のある面々が揃ったからそうして呼ばれるようになったが、Aberration担当のアイリーニ達にそんな間柄は無い。強いて言えばソーンズがアイリーニと同郷ではあるという程度。それでもエーギルである彼と元とはいえ審問官であったアイリーニの間にはお互いに意図しなくても深い溝があった。まともに会話ができるようになったのはAberrationに来てからだ。

 ホルン・ブレミシャイン・アイリーニ・ソーンズ・ノーシス・イーサン。

 あまりにも共通点の無いこのチームにアイリーニはロドスらしいと微笑んだ。不安が無いと言えば嘘になる。例え親しみが無くてもドクターの指示通り動けば問題の無かったこれまでとは違う。けれどもアイリーニとしては大歓迎だった。イベリアにいた頃では全く触れられなかった交流が楽しくて仕方がないのだ。

 

「それにしても不思議な生き物ですよね。よりにもよってネームレスが落とす毒が餌だなんて」

「そりゃあ生き物によっちゃあ何食いたいかなんてバラバラだしなぁ。俺は旨いメシさえ食えればそれで良いんだが」

「貴方のプロファイルは読んだ事がありますが……、レユニオンの食料事情が嫌でロドスに来たのは本当ですか?」

「ホントさ。レユニオンのゴースト隊ってとこにいたんだけどな、毎日毎日かったいライ麦パンばかりなんだぜ。それを薄いスープにぶちこんで何とか腹を誤魔化す日々さ。ひでぇもんだろ」

「は、はぁ……」

「あんま実感湧かないみてぇだけどな、メシってのは士気に直結するんだぞ。何せ生き物なら必ず摂るもんだ。例えばその日1日激しい戦いを生き延びて、帰ってきて出されるのがパン一枚なのと豪華な肉料理だったらどっちがやる気が出るかっつう話だよ」

「まぁそれは分かります。極東には腹が減っては戦は出来ぬという格言があるそうなので」

「俺達感染者はな、基本的に腹一杯食えるってのがあり得ないのさ。確か胃袋を掴むなんて言葉もあったか? 文字通り俺はロドスに胃袋を掴まれてるのさ。ロドス以外じゃ、たった一切れのパンですら怪しいからな」

「そう考えると本当にロドスはすごドカーン!!!何ですか今の音!?」

「……今の音は二アールの妹さんのとこだなぁ」

 

 突如として響いた轟音。幼体のロックドレイク達はパニックを起こしたようでそこら中を走り回っていた。アイリーニとイーサンが慌てて宥め何とか落ち着かせた後急いでブレミシャインのラボへと向かう。道中、拠点内のそこかしこで物が散乱していたり壁に衝突したような痕が残っていた。騒ぎを聞き付けたソーンズが先に来ていたのかブレミシャインの部屋の前で呆れたように立ち尽くしている。

 

「何があったんですか?」

「実験に失敗したよう「失敗してないもん! 出力をちょっと間違えただけだもん!」……だそうだ」

「……あー、マリアちゃんよ、多分それホルンの姉御に通じねぇと思うからさ。さっさとこの惨状を何とかしねぇと帰ってきた時に雷が落ちると思うぜ」

「ご、ごめん……。冷静じゃなかった……。いや出力さえ直せばイケるのは本当なの……」

「分かった分かった。ほら、片付けるのを手伝ってやるから、話は後でな」

「グスッ……。イーサンさん本当にありがとう~」

「……えっとソーンズさん。確認なんですが、マリアさんが作ろうとしてたのって手記やアーティファクトがある洞窟を見つけやすくするツールみたいな物なんですよね?」

「そうだ。ダイアウルフの能力の一つに手記を探す能力があって、それをこのAberrationで再現できないか試みた物だ。アーティファクトを探す方はよく分からないがな」

「このAberrationにダイアウルフはいないしARKシステムに引っ掛かるのかターミナルを介して他の世界から連れて来る事もできないから現地で作ろうって話になったんですよね」

「先駆者の一人がここで新たなアイテムの作成に成功している。なら自分にもできないかと意気込んだのがブレミシャインだ。少なくとも、その熱意は尊敬に値する」

「先駆者ですか……」

 

 アイリーニは少し逡巡する。まだ数は少ないとはいえある程度の手記は見つけている。どうも先駆者が焦土から渡った次の世界がこのAberrationのようだがツギハギの手記を見てもあまり良い内容とは思えない。特に新たなアイテムを開発したという人物。

 

(エドモント・ロックウェル卿……。文面を見る限り、ヴィクトリアに近い文明から来たようだけど……)

「……ホルンとノーシスが帰ってきたようだぞ」

「えっ。早くないですか」

「轟音が聞こえたんだろう。比較的広いとはいえこの上層も結局は洞窟の中だからな。音はよく響く」

「その通りだ。私達以外の生存者は発見できていない以上異変の原因がどこであるか考えるまでもない」

「ノ、ノーシスさん……。おかえりなさい……」

「ああ、ただいまアイリーニ。急拵えとはいえ私が作った拠点の中でトラブルが起きるのは御免被る。何がどう起きれば拠点の中で駄獣が跳ね回ったようになるんだろうな」

「その通りね。ソーンズ、アイリーニ。何があったのか説明してもらえるかしら」

「ホルン隊長……。えっと見ての通りと言いますかラボで開発していた実験機械が暴走したようで……」

「少なくとも実験の結果は得られているはずだ。詳しい事はブレミシャインに聞くといい」

「はぁ……。ひとまず怪我が無いかだけ確認しましょう」

 

 ずかずかとラボに入っていくホルン。ラボからはブレミシャインの過剰なまでの悲鳴が聞こえてきた。雰囲気がちょっと怖いだけで、叱りつけるような真似はしないと知っているアイリーニはブレミシャインの怖がりようを呆れて嘆息した。ノーシスは被害の程度を検分している。幸いにも修復が必要な箇所は無いようだ。

 

「ソーンズさん、意外と驚いてないんですね」

「何をだ?」

「マリアさんのさっきの音です。私とイーサンさんはびっくりして駆けつけたのに」

「ああ。俺がロドスにいた頃は薬品の調合で爆発騒ぎを起こした事が何度かあってな。あの程度の失敗ならまだ可愛い内だ」

「……グレイディーアが嘆いていたエーギルによる爆発事故って貴方の事……?」

「確実に俺だろう。悪いとは思っているが、実験に失敗は付き物だ」

「月並みな言葉ですね。本当に悪いと思ってるんですか?」

「俺とて良心の呵責はある。それでも実験を続けるのは得られる物があるからだ。失敗も含めてそれは成果ではある」

「失敗が成果……ですか」

「失敗の数ほど成功へ着実に近づいていく。失敗することでしか分からないものもある。仮にあらゆる実験で失敗させた事が無いという者がいたとしたら、俺は実験そのものよりもそいつの事を疑うな。俺からしてみれば、失敗の無い実験ほど怖いものは無い」

「良い事言っているように聞こえますけど、それで失敗の被害は肯定できませんよ」

「俺の事はいい。ただブレミシャインについては大目に見てやってくれ。あれはまだ雛鳥だ。最初に失敗したからといって、彼女の可能性を削ぐような事はしないでもらいたい」

「別に一回失敗した程度でとやかく言うつもりは無いですよ。ほら、片付けましょう」

「了解した。さっさと終わらせよう。皆の貴重な時間を無駄にしないためにもな」

 

 荒れた室内を全員で揃って掃除する。こんなところで一体感を得られているアイリーニは自分が浮かれすぎだと心の中で自身を叱咤した。

 荒れていたとはいえ物が壊れたわけでもなく散らかった物を片付ける程度の作業は六人でやれば早く終わった。被害はラボを中心としており離れればそこまでではない。現状回復の後、ブレミシャインは実験機械の詳細を話した。

 

「私の不注意なんだけど、既に集めてある手記があることを忘れて最大出力で探そうとしたんだよね。これ、手記が既に手元にあるかの判別はしないから」

「私達が既に集めた手記に反応したという事かしら」

「うん。私が作ったこれ……円盤みたいな形してるでしょ。ARK探査器は近くにある手記の反応に無差別に反応するようになってるの。反応があればそこにフワフワ浮いて一直線に案内してくれるっていう仕組みだよ。壁か何かで塞がれてて最短ルートで行けない時は周囲の地形をAIで判断して別の道も模索してくれる優れものなんだ」

「出力の問題である事に間違いは無いな。動作自体は正常に動いているから、ほぼ完成と見て良いだろう」

「同じ仕組みでアーティファクトがある洞窟も見つけられるんですか?」

「そうだよ。アーティファクトってある種のARKシステムの一つでエレメントが大量に使われてるから、エレメントの反応をこれで追うの。エレメント反応が濃い洞窟の入り口があればそこがアーティファクトの洞窟ってことになるよね」

「今の話だと手記とアーティファクトが同じもんに聞こえるぞ。手記もエレメントに関係あんのか?」

「手記もね、あれもARKシステムの一種なんだよ。普通私達が作ったアイテムとか建築物って長い時間近くにいないと勝手に消えるようになってるでしょ。でも先駆者が残した手記は違う。ARKシステムに取り込まれてるんだと思う。ARKシステムって色んな技術があるけど結局はエレメントが由来の技術だから、どれだけ反応が小さくてもエレメント反応を追えば手記も見つかるってこと」

「なるほど……。考えて見れば、手記がどれほど前から遺されているかなど分からない。石板で出来たような物はともかく単なる紙で書かれた手記などは時間が経過すれば朽ちるはずの物だ。ARKシステムが手記の保存に関係していると考えれば辻褄が合うな」

「既に集めた手記を判別する能力は無いからなるべく拠点から離れたところで使う事になるかな。いや本当はもっと考えるべきなんだろうけど……」

「なんにせよ、完成ってこと良いんだろ? アイリーニのロックドレイクが大人になったら、下層でそれ使って探索に励もうぜ」

「貴方はロックドレイクを乗り回すのが好きなだけでしょうに……」

 

 ケラケラと笑うイーサン。周りもつられて笑っている。彼はこのチームにおけるムードメーカーだ。アイリーニに士気を説いたあたり、自覚はしているのだろう。たまにイタズラが過ぎるきらいもあるが、そこはご愛嬌というやつである。

 

 Aberrationで過ごす日々をアイリーニは尊い物だと実感している。いつか終わると分かっていても、この日々を大事に思わずにはいられなかった。

 

 

 

 

「ところで、マリアさんに渡した薬品ってなんですか?」

「下層の汚染水を加工したエレメント溶融剤だ。あの機械の中に流し込んである。エレメントの力を使ってエレメントの反応を探るわけだ」

「……それってロックウェル卿の手記にあったもの……ですよね」

「手記を見る限り、現状断片的にしか読めなくても彼は性格に大きく難がある人物だがその能力は本物だ。俺のはそのアイデアを拝借したに過ぎない」

「いえ……その……なんと言いますか……」

 

 

 

 

 その日々を不穏な手記が暗い影を落としている事に、アイリーニはいつ気付くのだろうか。




登場した生物紹介

フェザーライト
Aberrationにおいて重要な役割を担うテイムできる発光生物四種の一つ。発光生物はチャージライトという特殊なバフをサバイバーに与えてくれる。見た目は尾羽の長い愛らしい小鳥の姿をしている。
主に下層に生息している。テイムは手渡しテイムだが小鳥らしく飛び回る上に生態カーストが低いせいで敵性生物に狙われやすい。全四種の中でもテイム難易度は最も高い。
テイムできる発光生物四種は一部ステータスが通常の生物と異なっておりスタミナが充電容量、酸素が充電速度、攻撃力が放電範囲に置き換わっている。それぞれ発光できる時間、発光が尽きた時の再充電速度、発光できる範囲を示している。生物ごとにどれが高いか差はあるもののレベルアップでステータスを割り振る事ができるので最終的には好みで使って良い。参考までにフェザーライトは容量は並、充電速度はやや高め、範囲が最も広い

ネームレス
第一層の一部と二層以下の全域に生息している。テイム不可。サバイバーに上述した発光生物などによるチャージライトのバフが無ければ例え拠点内であろうと出現する(建造物での湧き潰しが効かない)。チャージライトのバフが無い場合常時75%から80%ほどのダメージカットバフを持っていて非常に固い。出現した時点で最もレベルの高い個体がリーダー化し更にダメージが半減する。10匹集まってから時間が経過するとリーパーキングという全く別の敵性生物を呼び出す。ステータス自体は差ほど高くないので遭遇した場合さっさと逃げるか倒してしまおう。チャージライトのバフさえあれば出現すらしないので中層以下の探索には発光生物がほぼ必須である。基本的に無限湧きで戦うだけ損な敵性生物だがロックドレイクのブリーディングに必要な餌は本種が落とすネームレスの毒のみである。ちなみに無限湧きする関係上倒しても得られる経験値はゼロである

ロックドレイク
Aberrationに生息する大きなトカゲ。リーパーと双璧を成すAberrationの大看板
中層以下に野生個体がちらほら生息している。ステルス能力があり普段は透明化して辺りを徘徊している。放射能が蔓延する下層の最も奥、最下層にコロニーがありそこでワイバーン同様巣から卵を盗んでの孵化及びブリーディングがテイム方法になる。ワイバーンと同じくレベル上限は190。餌は上述のネームレスの毒
テイム後はその圧倒的な移動能力が目玉となる。飛行こそできないが滑空と壁移動能力によりAberrationにおいては最も優れた移動手段になりうる。ワイバーンと違いブレスを吐く能力を持たない上に攻撃が速度の遅い噛みつきだけなのでワイバーンと比べると戦闘はやや不得手。自衛程度には不足は無いが火力に不安を感じたのなら、ワイバーンと違い騎乗中に武器が使えるのでサバイバーで補ってやろう。ステルス能力はテイム後も健在だがロックドレイク自身が生態カースト上位の生物で狙われる事が少ないためあまり意味は無い。なお頭にある羽で出来たトサカは近くにリーパーがいる時に大きく開く性質がある。地面にリーパーが潜っていても反応するので脅威の感知に役立つ。ワイバーンと違い騎乗にはサドルが必須。サドルは2人乗りが可能だが二番席のサバイバーは一番席と違って敵性生物のヘイトを引いてしまう。ステルス能力を使っても二番席へのヘイトは消せないので留意されたし
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