ウルトラマンブレイブ   作:リクソンLv.6

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第二話:侵入者を穿て

:侵入宇宙人 クルシオ星人 登場

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――町外れ-夜――

「はぁ…会社キツいなぁ……上司は面倒だし仕事量多いわで本当に…はぁ……ん?」

 

そこにわらび餅のような水状のモノが目の前にある。そのモノは男を誘うように廃屋に入っていく。

「…なんだ?あれ…」

 

怪しみながらもついて行く。

屋内には何も無い。

 

「(疲れてるのかな…)」

 

そう思い引き返そうとした瞬間足を何かに掴まれているかのような違和感がある事に気づく。

 

「え?……うわぁっ!」

 

下を見ると足を水状のモノが掴んでいる。

驚き転ぶ。逃げようにも足を引っ張られ逃げれない。自然と焦り判断が鈍る。

その隙に水状のモノが一気に男に侵入する。

男も必死に抵抗するが次第に乗っ取られていく。

朝になる頃には完全に乗っ取られたのだった……

――ディレクションルーム――

「最近、エリアF-3地区辺りで人が消えるという事件が多発しているという情報が入った。」

 

と大吾が厳しい表情で言う。

 

「人が…消えるの?」

「消えるというより別の場所で見つかる事が多いんだ。」

 

茜が尋ねた質問に答える様に日佐人が間に挟みモニターに表示し解説を始める。

 

「最初に消えたのがエリアFで見つかったのがエリアO。次にQそしてR。」

「どれもエリアは違えど隣接してるわね。」

 

と咲が言う。彼女はOXYの特捜班のメンバーであり青石家の令嬢。そしてメンバーの中でトライシューターの腕が一番と噂されている。

 

「そう。それも妙な事に全員が水状のモノを見てからの記憶が無いんだ。というわけで僕達はこの水状のモノが今回の主犯だと考えています。」

「そこで我々で二人一組でエリアFを調査して貰う。」

 

――町外れ-夜――

「とはいえどこで出たか分かんないし、エリアFも割と広いから見つかるか分かんないよね。」

「ですけど仕事ですし…」

 

と呆れながら捜索する咲にフォローするように龍也が言う。

 

「まぁ仕方ないか…さ!行くわよ!」

「あ、はい!」

 

徐々にエンジンが掛かる咲にホッとする龍也。

周りを確認しながら歩くが会社終わりのサラリーマンが歩いているだけだ。

(「龍也!あの男 人じゃ無いぞ!」)

 

その時たまたま横を通った男性にブレイブが反応する

 

「え!?」「どうかしたの?」

「いや…なんでもないです。(どういう事?見た目は普通だけど…)」

「(あいつ…人と何かが違う!それに鞄に何かある!)」

「あ、あの!」

 

ブレイブを信じ声をかける。男性は何も言わずに振り返る。

 

「鞄の中を見せて貰っても宜しいですか?」

「あんた突然何言ってるの!?」

「あの…流石にGUISでも無理です。会社の機密情報が入っているので。」

「…じゃあその機密情報を抜いて貰っても構いませんよ。」

「……」

 

表情を変えずに言う男にじりじりと詰め寄る。すると途端に走って逃げ始めた。

「待て!」

「ウソでしょ…」

 

後を追いかけながらトライシューターを打ち路地に追い込む。その姿を見て咲は少し引いていた。

 

(「よし!その先は!」)

「もう逃げられないぞ!」

「そうよ!」

 

男を行き止まりに追いつめる少しずつ近づいていく。

6メートル程の距離まで詰めたその時、突然高笑いを上げ始めた。

 

「……ックックック…ハッハッハ!!」

「!?」

「良いのか?この体はただの借り物だぞ?貴様らが私を打てばこの体の主は死ぬぞ?さぁ銃を下ろせ。」

 

驚く二人にソイツは体の主を人質に取り自分の安全を確保する。龍也と咲は渋々、銃を下げた。

 

「卑怯な真似を!」

「隙あり!さらばだ!」

「逃がさないわよ!」

 

そう言い残し中身が抜けマンションを飛び上がっていく、下から水状のモノを打つ。当たったかのようにも見えたが当たらない。

 

「大丈夫ですか!」

 

抜け殻となった男性を揺する。

反応は無いが息はある。すぐに救急車を呼び運ばれていくのを見届けた後、メモリガジェットが鳴り、大吾から撤収の指示が出る。

 

「一度戻って話をまとめる。基地に帰還してくれ。」

――ディレクションルーム――

「それで何か分かったか?」

 

大吾の質問に龍也は申し訳無さそうに答えた。

 

「恐らく今回の主犯と思われる者と鉢合わせて追いかけましたが乗っ取っている人を人質に取られ逃げられました…」

 

「それはどんな奴だったか覚えてる?」

「報告どうりのわらび餅のみたいな水状のモノでしたね。」日佐人の質問に次は咲が答えた。

「わらび餅かぁ」

想像しながら茜が言う。頭の中でわらび餅を食べてるんだろうな……なんて事を考えていると煉が口を開いた。

 

「だが判別の仕方がわからん以上どうする?」

 

沈黙する一同。

 

「そういえば龍也はどうやって見分けたの?」

 

咲が不思議そうに聞いてくる。馬鹿正直にウルトラマンブレイブに教えて貰いました!なんて言ったら正体がバレるどころか色々とダメだろう。

 

「え?えっと…オーラが……違った…的な…」

 

脳をフル回転させて言ったその一言は子供騙しにもならない様な幼稚な答えだった。それを途端隊長の表情が変わる。

「まさか…勘で疑ったとか言うんじゃないだろうな」

「それは…」 自然と背筋が伸びる。

「今回はたまたま当たったが今度同じ事をしてみろ!どんな事にも理由が必要なんだ!それを考えてから行動しろ!分かったか!!」

「はい…」

 

自室に戻りベッドに入るとブレイブが謝ってきた。

 

(「龍也…さっきは済まなかった…僕が余計な事をしたせいで……」)

「いや、僕は大丈夫だよ。怒って貰えるだけ、まだ見捨てられて無いんだからさ!でも…そうだなぁ……何か他の理由を見つけないと……そうだ!」

 

とある事を思い出し写真のフォルダーを開く。トライシューターにはカメラ機能がついておりその時の位置情報や相手をサーモグラフィーし体温を測ったり、正確な時間などを写真化し保存している事を思い出し、そこで色々チェックしていると体内温度が異常に外側が高く内側が異常に低くなっていた。

「これだ!」

ある事を見つけ出し、日佐人の居る研究室へと走り出した。

――研究室――

「日佐人!これ見てくれ!」

「急にどうしたの?」と眠い目をこすりながら言う。

「トライシューターのカメラ機能を、チェックしていた、奴は外側に熱を持ち内側にはあまり熱を持たないっていう事が分かったんだ!」

 

日佐人は驚きながらもすぐに作業に取り掛かりそれを龍也も手伝う。

……50分後……

メンバーが集められミーティングが行われていた。

 

「龍也が見つけてくれた情報によると奴は体の内部の温度が低く外側が高いんです!そこで!メモリガジェットにサーモグラフィーを導入して奴と人間を見分ける事が出来るようになりました!」

 

と日佐人は自慢げに説明していると大吾が龍也に近づいてくる。

「よく見つけ出してくれたな!これで奴らに一矢報いてやれる!!」

「はい!」

 

大吾の顔は優しく微笑んでいて、やっぱり人に褒められると嬉しいものだな。と再認識した。

全員のメモリガジェットにサーモグラフィー機能を搭載し調査に再び出る。

――町外れ-夕方――

ガジェットで体内温度を測りながら歩くが全くそんな反応は出てこない。

 

「やっぱり夜しか現れないのかしら。」

「どうなんでしょう…」

 

メモリガジェットをかざしながら咲が言ったのでそれを返し歩いていると、女性の表面温度が高く体内温度が異常に低い事に気がついた。咲に視線を送ると咲も気づいていたようで、他メンバーに通信を送り気づかれないように後を付ける。

その女性が廃屋の中に入って行ったのを確認し、外でメンバーが集まるのを待つ。

……10分後……

 

「よし。全員揃ったな。総員突撃準備は出来ているか?」

 

一同が頷く。気づけば夜になっていた。

321の隊長のハンドサインで突撃する。

――屋内-夜――

「動くな!GUYSだ!」

「どうしてここが!?……な〜んて。見つけられても問題は無い。それにこの体ももう必要無い。」

 

全員が銃口を向けるとソイツは服を脱ぎ捨てるかの如く体から飛び出す。その姿は一度見た時とは異なりちゃんとした人型になっていた。

 

「あれが本来の姿か…!貴様は何者で目的は何だ!」

 

驚きながらも大吾は落ち着いて相手に質問する。

 

「我々はクルシオ星人のマガト。我々の目的は1つ…この星への移住だよ。今の我々の星はほぼ死にかけの状態でな、この地球を新たな母星として一億の同胞達と共に住む事にしたのだ!」

「一億だって!?そんな事すれば、すぐに地球に住めなくなるぞ!?」と日佐人が驚いて言う。

「だから人の中に入って住むことにした。」

「あんた達の操り人形なんかになってたまるかっての〜!」

 

茜が本気で嫌がっている様子にマガドは少し不満げだったが、やはりまた突然笑い始める。

 

「ッフッフッフ…もう遅い!惑星からテレポートする準備は出来ている。後はあちらから来るだけだ!まずは貴様らを乗っ取ってくれるわ!」

 

そう言った矢先後ろの装置からゾロゾロと同じ奴らが出て指先からビーム弾を放ち始める。

 

「全員退避!」

「GIG!」

 

の掛け声と共に女性を連れ全員が障害物の背後に身を潜め銃撃戦が開始される。だが…

 

「どうなってる!攻撃が当たらないぞ!チッ!なら、これで!どうだ!!」

 

苛立つ煉は黄色のチェンバーに切り替えバスターブレッドを発射し直撃し腕が飛ぶがまた生えてくる。それを見た日佐人は飛んできた腕を調べ始める。

 

「そうか!分かったぞ!皆さん!奴らの体は96%が水で出来ているんです!」日佐人が叫ぶ。

「え〜!そんな〜!じゃあいつまで経っても攻撃が当たらないって事!?」

「そうか!だからあの時弾丸が当たらなかったんだ!」

 

落胆する茜、そして龍也は町外れの夜での事を思い出す。

 

「ですが奴らはその体を維持する為の装置が必要なんです!それがあのワープ装置です!アレを破壊すれば奴らは体を維持できず、ただの水になります!」

「私が装置を破壊するわ。」

「射撃に置いては咲の右に出る者はいない。咲、任せたぞ!総員!咲を援護しろ!」

「GIG!」

 

トライガーショットのグリップガードを上げて銃身の長いロングショット形態に変形させ、咲が狙いを定める。

 

「今度は外さない!!」

 

発射されたエネルギー弾は見事装置を貫きバチバチと音を立てて爆発した。

 

「グォオオオオオオ!」

 

爆発した衝撃で吹き飛ばされたクルシオ星人がパシャッと音を立て次々と水になっていく。ただ一体を残して。

 

「ハァッ…ハァッ…貴様らぁぁぁあ!」

 

マガトは半分以上が水になりかけている、例えるならばスライム状態…と言えるだろうか。

 

「こうなれば…フンッ!我が同胞達よ我に力を!」

 

自分の胸を手で貫きコアを取り出し上に掲げると周りの水がマガトに集まり巨大化していく。

 

「全員脱出!」

 

と大吾が叫び、龍也が倒れた女性も連れて外に出ていく。

――屋外-夜――

外に出て建物の方を見ると約52m位まで巨大化したマガトの姿があった。理性が残っていないのか咆哮を上げながら指先から光弾を乱射している。

 

「ヴォォォォオ!!」

(「このままじゃ街に被害が!」)

「絶対に奴を街まで行かせるな!」

「GIG!」

 

全員が別々に別れ射撃を開始するがクルシオ星人の進撃は止まらない。

 

「こっちには興味も無いって言うの!?」

「とにかく攻撃を続けろ!そうすればちょっとは動きが止まる!」嘆く咲に煉が言う。

 

皆が射撃をしているその隙に女性を安全な場所に避難させた後物陰に龍也が隠れる。

 

「行くぞ!ブレイブ!」(「あぁ!」)

 

ウルトラストーンを起動しブレイブレスにセット。クリスタルサークルを回転させ右腕にエネルギーを貯め一気に突き上げる。

 

「ブレイブゥゥゥウ!」

進撃するクルシオ星人の前に光と共にその巨体が現れる。生で見るブレイブに興奮する日佐人と茜。

 

「ブレイブだ!」

「生ブレイブキターー!」

「あれが…資料に書いてあった、ウルトラマン…」

 

目の前でら起こった信じられない光景に驚きで口元を抑える咲。

 

「シェアッ!」

「ヴォォォォオ!!」

 

構えを取るとすぐに容赦なく光弾を放ってくる。それを側転で避けてチョップを入れ隙を作りブレイブシュートを放つ。が、その瞬間二体に分裂して放った光弾をモロに受けてしまう。

 

「ジェァァッ!」

「ウォォォオ…!」

 

二体がじりじり詰め寄ってくる。ブレイブも膝をつき攻撃の構えをとる。

左のクルシオ星人の大振りな攻撃を前転で避け二体に蹴りを入れる。構えを整え直したのと同時にカラータイマーが鳴り出した。

 

「シェァ……」

「このままじゃいずれウルトラマンだってやられる!何か方法は無いのか!」と大吾が叫ぶ。

「とは言っても…そうだ!隊長!メテオールを使いましょう!メテオール弾で奴を凍らせれば!」

「メテオールか…分かった!」

 

日佐人の立案に賛同する一同はメテオールショットの準備を始め、日佐人がブレイブに叫んだ。

 

「ブレイブ!奴らを一つにまとめてくれ!」

「セェアッ!」

 

頷き後ろのクルシオ星人を蹴り飛ばし前のもう一体に飛び掛り、後ろに投げ飛ばす。すると分裂していた二体が1つの身体に戻る。

 

「グウォォォオ…」

 

無理やり一つにされた為意識がままならないようだ。

 

「隊長!」「メテオール解禁!」「GIG!」

 

全員が狙いを定め、銃口から冷凍光線が発射される。一瞬にしてクルシオ星人が凍り、咲が叫んだ

 

「今よ!ウルトラマンブレイブ!」

 

ブレイブレスを横に引き両腕にエネルギーを貯める。その後両手を十字に組み光線が放たれ、クルシオ星人に直撃し粉砕される。

 

「シェアッッ!!」

「やったぁ!!」

「よし!」

「皆良くやってくれた!」

 

咲と茜が飛び跳ねながら喜び、日佐人もガッツポーズを組む。「シュワッ!」夜空に飛んで行くブレイブ。

 

「よぉし!今回の件みんな本当に良くやってくれた。という訳で俺の自腹で焼肉を奢ってやる!」と大吾

「マジですか!?」

「やったね!咲ちゃん!」

「良いんですか?そんな事して。」

「あぁ!勿論食ってくれ!」

 

日佐人や茜達が喜び合っているととそこに龍也が走ってくる。

 

「何の話してたんです?」

「隊長が焼肉奢ってくれるんだって!」

 

テンションの上がりきっている茜を見て龍也もそれにつられてテンションが上がってしまった。

 

「え!本当ですか!」

「……っていうかあんたは何処行ってたのよ」

「さっきの女性を安全な場所まで避難させていたんです。」

 

咲に痛い所を突かれるが変身する前にしていた事が吉と出た。

 

「今の時間じゃ空いてないだろうから明日の夜で!」

「おいおい、俺の自腹なんだからちょっとは気を使ってくれよ?」

 

勝手に話を進める茜に大吾が呆れながら言った。

それを聞き笑いながら基地に戻って行くのだった。

 

 

――町外れ-夜――

コツコツと戦場跡地を歩く男。

 

「……」

 

何も言わずにバラバラになった氷を浮かし、ボトルに入れる。男はニヤリと笑い影の中に消えていった…

 

つづく。




第二話:侵入者を穿ていかがだったでしょうか?今回も少しだけでも面白いと思ってくれたなら幸いです。
という訳で今回初登場した青石 咲(アオイシ・サキ)なんですけども。何故1話に登場して無かったんだ!と言われますと…彼女は前回別のエリアの避難誘導をしていたからです!(設定上)……はい、そうです。書いてたら登場出来なかったキャラです。ごめんなさい。そして最後のは一体…?
次回から遂にウルトラマンブレイブの本格的な「敵」が登場致しますので楽しみに待って頂けたらなと思います。という訳でまた次回のあとがきでお会いしましょう!リクソンでした!

──アーカイブドキュメント──
「侵入宇宙人 クルシオ星人」
身長:0.7m〜52m 体重:63㌔〜2万t 出身地:クルシオ星
元々の容姿はわらび餅とスライムの間の様な姿をしているが母性が崩壊し移住の為に地球に来たが地球の環境に耐える事が出来なかった為、人体に侵入しその体の主導権を奪うようになった。また操られている間の記憶は無い。集合巨大化すると見た目と能力に劇的な変化が起こり見た目はチェーン星人の様な姿に、能力に関しては分身能力や光弾攻撃が強化された。

【次回予告】
多発する不可解な地震を調査すべく大阪に向かったGUYSのメンバー達。
龍也は調査の途中で謎の男に出会う。その男の正体とは…そして地震の原因とは!?
次回 第三話:よみがえる怪獣殿下
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