ウルトラマンブレイブ   作:リクソンLv.6

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第五話:宇宙からの愛をこめて②

:宇宙機械兵 エウリオン

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息抜きをしようと外に出る為に部屋の扉の前に立つ。だが扉が開かない。自動ドアなのにも関わらず。

手でこじ開けようとするも開く気配すら無い。扉の前で悪戦苦闘していると後ろの扉がバンッ!と勢い良く開く。

 

「!?」

 

振り向くとそこにはあの碧色の瞳をしていた筈のハナが目を真っ赤に染めて立っていた。

 

「……」

 

ハナは何も言わずに手の平を突き出し波動を放つ。

波動の衝撃で壁に激突し意識が薄れていく。

――ディレクションルーム――

「なんで扉が開かないんだよ!」

 

煉と龍也が必死に開けようとするが開かない。

トライシューターを扉に向ける龍也を煉が止める。

 

「コイツで撃てば!」

「ダメだ!そもそも基地自体が侵入した用に宇宙人の攻撃に耐えれる様に作られてる、銃だけじゃどうにもならない!こんな所で耐久性が裏目に出るとはな…」

 

「他のシステム状況は?」

「殆どのシステムが機能を停止しています!それと…システムを停止させているのはハナさん!?」

「なんだと!?…茜は全システムをマニュアルに変更!それと次の予測地点を割り出してくれ!咲は日佐人に通信を!煉と龍也はそのまま扉を開ける事に専念してくれ!」

「GIG!」

「やっぱりあの女か…!」舌打ちをする煉。

「ダメです!日佐人君、通信に反応がありません!」

 

咲に続いて茜が報告する。

 

「予測地点は…基地動力炉です!」

――研究室――

意識が戻り目覚める日佐人。周りを見渡すもハナの姿は無い。

 

「通信が出来ない…それに隔壁が作動してない…まさか!」

 

操作盤からメインシステムの状況を確認すると全システムが停止している。幸い扉は開いていた。

 

「行こう…!」

 

メインコントロールルームに走り全システムを再起動する。

「皆さん!全システムを再起動しました!これでなんとかなるかと!」通信を送る。

――ディレクションルーム――

「日佐人君が全システムを再起動しました!」

「よし!」

 

煉がトライシューターを持ち部屋から出ていこうとする。言い止める龍也に煉は振り返る。

 

「煉さん!どこ行くんですか!?」

「決まってるだろ!動力炉だ!あそこが潰されればこの基地は愚か半径10㌔は平地になるぞ!」

 

するとタイミングが良いか悪いか、分からないが怪獣出現のサイレンが鳴り響く。

 

「エリアF-55に先日のロボットが出現しました!」

「やっぱりあの女が目覚めればロボットも出現するって訳か…なら尚更奴を!」

「龍也、咲、煉と私でロボットの対処に向かう!」

 

言いかけた所に大吾が命令を出した。

 

「じゃあ彼女は…?」

「日佐人!ハナさんは今、動力炉に向かっている所だ!あそこがやられれば甚大な被害が出る絶対に止めてくれ!総員、GUYS SALLY GO!」

「GIG!」全員が駆け出す。

――エリアF-55――

ロボットが市街地で暴れている所にガンストライカーとガンブレイカーが到着する。

 

「これ以上街を好き勝手にさせないわ!」

ガンガルーダとガンバスターに別れる。

 

「ウィングレットブラスター!」

「バリアブルパルサー!」

「アルタードブレイザー!」

 

煉、龍也、大吾の3機による攻撃に怯む様子は無くこちらに向かって射撃をしてくる。あまりの攻撃の激しさに流れ弾が市街地に飛んでいき閉まりかけのシェルターに向かっていく。

 

「まずい!」

 

龍也の乗るガンバスターを流れ弾に当て相殺する。がバスターは墜落してしまう。

 

「龍也!」大吾が叫ぶ

「僕は大丈夫です!地上から攻撃します!」

「分かった…!説教は後だ!地上は頼んだぞ!」

「GIG!」

 

2機はギリギリ攻撃を避けているが限界が近い様に見えた。それもその筈、一発がかなりの威力でありそれが連射されている訳だからだ。

それを見た龍也は物陰に隠れウルトラストーンをはめ込み拳を突き上げる。

 

「ブレイブゥゥゥ!!!」

 

ガンガルーダに光弾が当たる直前にウルトラマンが現れる。大吾と咲がその名を叫ぶ。

「「ブレイブ!」」

「シェアッ!」

 

攻撃の姿勢を構える。

シュコォー…ガシャンガシャンと不気味に機械音を立てながら近づいてくる。

 

「セアッ!」

 

胸部の装甲を蹴るがやはり全く効いていない様に見える。

ガコン!と鈍い音がした直後 腕の形が変形し大剣状になり振り下ろされる。

 

「ジョワァッ…!」

 

その場に転がり起き上がろうとするも鋼鉄の脚で踏みつけられカラータイマーも鳴り出す。3度目に踏みつけられる瞬間に胸の前でクロスをくみ、フレイムフィストに転身する。

鋼鉄の脚を持ち上げて投げ飛ばそうとするのだがやはり重くて持ち上る事が出来ない為かその場で倒し一旦距離を取り構える。

――動力炉――

隔壁などに邪魔されながらも着実に動力炉に近づき、遂に最後の隔壁を念力でこじ開ける。

真っ赤に染まった瞳で動力炉をじっと見つめる。手を掛けようとしたその時。

 

「ハナさん!」

 

予想外だったのか目を見開いている。

 

「そんな事しちゃいけない!それを破壊すれば君自身も死ぬんだよ!?」

「……問題ありません。」

 

聞いた事のある優しい声だが確実に『違う』のが分かる。

 

「お前は…誰だ!」トライシューターを構える。

「私はコード0807…私を邪魔するならどんな者だろうと排除します。」手を突き出す。

「あれは!」

 

危機一髪で障害物に隠れ波動を回避すると日佐人は分かっていながらハナに叫んだ。

 

「どうしてこんな事をするんだ!」

「命令だからです。」

「命令…それじゃあ君は言う通りに動かされて嫌だとか思わないの!?」

「えぇ。私は道具ですから。」

「違う!」

 

心の底からの純粋な想い。

 

「君は道具なんかじゃない!!」

 

その言葉に面食らった表情を浮かべるハナ。日佐人が畳み掛ける。

 

「水族館にもう一度来ようって言ったじゃないか!」

「うぅ…」頭を抱えうめくハナ。

「君は僕に1人にしないでって言った!あの言葉も命令で言わされてたって言うの!?」

「あ"ぁ"…私は……」

 

真っ赤に染まった瞳が碧色に変わる。

 

「日佐人さん…1つお願いがあるの……」

 

急に言われ困惑する日佐人。

 

「?」

 

「私を…撃って欲しいの。」

 

彼女が放った言葉は分かっていてもやはり僕の全身を貫いた。

ハナも僕が分かっていると知っていて言ってくれたのだろう。その言葉は今まで聞いた中で1番優しい声だった。

 

「……そんな事、僕には出来ない。」

 

あまりの悔しさに目を背ける。

 

「……日佐人さん…でもこれを見てください。」

 

空に映し出された映像にはロボットに苦戦しているブレイブとOXYのみんなの姿が。

 

「あのロボットの名は宇宙機械兵 エウリオン。私の製作者達が作りだした最高戦力です。アレは私の…」

「脳と繋がっていて私が死ぬと止まる…」

 

言いかけた所に口を挟む。

小さく頷く。チップを発見し解析した時からこうなる事は分かっていた。それでも…どうにか出来ないかと模索もした。けれど結局どうする事も出来なかった。

 

「だから…撃って?」

「……僕は…」目頭が熱くなってくる。

「泣かないで日佐人さん。私はこうなる運命だったんですから…でもこんなにも短い生の中であんなにも楽しい時間を過ごせたんですもの悔いはないわ。

それに…私に残された時間は後少ししか無いの…だからお願い。」

 

ハナさんからの本当に最期のお願い。彼女の願いを叶えてやりたい。でも…僕は……その時あの言葉を思い出す。

『日佐人さんは日佐人さんのままでいているのが1番ですよ!』笑顔で彼女は言った。

僕のままで……答えは決まった。

 

「ハナさん…やっぱり僕は君を撃つ事は出来ないよ…」

「そんな…」

「でも…君をこの呪縛から解放してあげる事なら出来る!」

 

両手でしっかりとトライシューター構える。

ハナが両手を広げた時、赤い弾丸は放たれた。

彼女の胸を貫く。崩れる様に倒れる寸前走って受け止める。

 

「ごめんね…日佐人さん…貴方にこんなにも重いモノを背負わせてしまって……そうだ……コレを………」

段々と声が掠れていく中で首のネックレスを日佐人の首に掛ける。

 

「ありがとう…ハナさん……大事にするよ……」

 

涙で霞んで何も見えない。

 

「日佐人さんは優しいんですね…もう……時間見たい…貴方に会えて良かった……ありがとう…。」

 

事切れたその顔までもが、本当に美しかった。

――エリアF-55――

「ジュワッ!」

 

ロボットの背後に回り込み蹴りを入れすかさず正拳突きを噛ます。すると途端にロボットの動きが停止する。そこにブレイブがフィストフレイムバスターを放ちロボットを粉々に粉砕する。

歓喜するメンバー達。

 

「シュワッ!」

 

太陽が頂点まで上がっている。正午頃だろう。鳴り響くカラータイマーを胸に空へと飛び去った。

――次の日-屋上――

首に緑色のクリスタルの付いたネックレスをぶら下げ黄昏れている日佐人の後ろ姿を見て龍也が声を掛ける。

 

「日佐人…」

「仕方ないよ。どちらか選ばないといけなかったんだ。僕はそれでこの星の未来を取った。唯それだけの事。でも…もう一度だけ一緒に何処か行きたかったなぁ……」

 

涙をこぼす。僕に出来る事は…そうだ!龍也が閃く。

 

「日佐人…!一緒にラーメン食べに行かない?美味しい所知ってるんだ!」

 

と連れていく。龍也が先導し、

道を歩いている途中で日佐人は隣を通った女性に既視感を覚えた。振り向き尋ねる。

 

「あの…!何処かで会いましたっけ?」

「いえ…会ってないと思いますけど…?」

「そうですか…ありがとうございました。」

 

振り向き歩き出す。その顔は何処か嬉しそうだった。

つづく




お久しぶりですリクソンですm(_ _)m
なんだか2回目な気がしますねwそうです!ちょっと小説が長いと感じたので①と②に分けることにしました。何故またあとがきを書いているかと言いますと、私pixivにも上げているんですが、そっちにあとがき書いてると思ってまして…それで消したら無かって…( ;꒳; )という訳ですw
いやーエウリオン強かったですね!(強引)ロボットが持つあの絶望感って言うのが出せていれば良いなぁ。もう少し強くしても良かった気がしますがwという訳でまた次回のあとがきで会いましょう。リクソンでした!

【次回予告】
南極からグレイシェルが復活した!
港も一瞬で凍りつく程の冷気にウルトラマンも凍りついてしまった!?
港は?ウルトラマンは?GUYSの仲間達からの熱い想いで復活しろ!
次回:第六話「港もウルトラマンも氷になった!」
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