ウルトラマンブレイブ   作:リクソンLv.6

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第六話:港もウルトラマンも氷になった!②

甲殻海獣 グレイシェル

――無八島――

ちょうどその頃、大吾は会議を終えた所だった。

 

「ふぅ、何とか…なったかな……」

 

ホッと一息着き、背を伸ばす大吾。会議の終わりをメンバー達に伝えようとメモリガジェットを起動したその時、港でかなり大きな水柱が上がったのが見えた。その直後、日佐人から通信が入る。

 

「何があった!今さっき水柱が上がった!グレイシェルか!?」

「はい!!恐らく間違いないかと。奴は魚を狙って船を狙ってるんです!今までの漁船の連続消失の正体も奴だったんです!」

「やはり、そうだったか!!」

「今、煉さんらがガンストライカーでそっちに向かってます!」

「了解した!」

 

通信を切りガンブレイカーに乗り込み急発進する。

――港――

「ギュィィィィィイイ!!」

 

巨大な爪をブォンと振り回しながら港を蹂躙していくグレイシェル。

そこにガンブレイカーとガンストライカーが到着、ガンストライカーが二機に別れ攻撃を開始する。

 

「これ以上は行かせない!」

 

と龍也は言いながらバリアブルパルサーを放ち、それに続けて各機体が攻撃するが硬い装甲に阻まれ効いている様子は無い。

 

「なんて硬い装甲なの!?」

 

咲が苦言する。

突如グレイシェルの背中から生えている氷塊が薄くひかり、口から冷凍弾が放たれる。

それは機体を狙っているよりかは港やコンテナに目掛けて放ったように見えた。

…着弾した途端そこから半径2キロが凍りつく。

――ディレクションルーム――

「南極海の氷の正体はあれだったのか!」驚く日佐人

「あんなのが当たったら…ヤバくないですか!?」

茜が焦る。

「ヤバイどころじゃ済まないよ…!それにあの装甲…一体どうすれば…!(頼む…みんな!頑張ってくれ!)」

 

日佐人が願いながら解析作業を続ける。

――港――

港への攻撃が終わるとグレイシェルの勢いは下がるどころかドンドン強力になり3機を対象に移し、冷凍弾を連射しだす。

 

「メテオール解禁!」大吾が叫んだ。

「パーミッショントゥシフト・マニューバ!!」

 

それに続けて各機がマニューバモードに移行、すぐにファンタム・アビエイションを作動させ回避する。

 

「スパイラル・ウォール!」

 

ガンブレイカーの周辺に光のバリアが出現し冷凍弾を全て跳ね返しグレイシェルの脚部を凍らせ動きを止めすかさず他2機が追撃する。

 

「スペシウム弾頭弾ファイア!」

「ダブルアトリビュートキャノン!」

『3…2…1…0』

 

マニューバーモードが終了しクルーズモードに変形する。大ダメージを受けグレイシェルの動きが止まる…

 

「ギュィィィィィイイ!!」

 

突如咆哮を上げ、腕を伸ばしガンバスターを挟む。

 

「きゃぁっ!」突然の衝撃に気絶する咲。

「(まずい…!……あとは…任せて下さい!いくぞ!ブレイブ!)」「(あぁ!気合い入れていくぞ!)」

 

覚悟を決めウルトラストーンをブレイブレスにはめ込むとクリスタルサークルが回転し龍也の体が光の粒子に変わり、外へ。

ガンバスターミシミシと音を立て歪んでいく……

その時。伸びきった腕を光刃が切り裂き、まばゆい光の中からウルトラマンブレイブがガンバスターを持って出現し安全な場所にバスターを置く。

切り裂かれた腕が即座に生え変わる。

 

「セアッ!」

 

前傾姿勢になり体制を整え、グレイシェルに向かって走り出す。二つの巨体がぶつかり合う衝撃の音が響き渡り、その度に地面が大きく揺れる。

グレイシェルが放った冷凍弾をブレイブスラッシュで潰していく。まさに一進一退の攻防と言えるだろう。

 

「ギュィィィィィイイ!!」

 

その均衡を破ったのはグレイシェルの方だった。冷凍弾を氷ブレスに変化させブレイブの顔に浴びせ爪で横殴りにする。ブレイブは何度か腕で防ぐがあまりの怪力に弾き飛ばされコンテナの上に倒れる。

 

「ブレイブを援護せよ!」大吾が叫ぶ。

「GIG!」

 

煉のガルーダと大吾のブレイカーが攻撃を繰り出すがやはり硬い装甲に阻まれ効いている様子は無い。ブレイブもすぐに体制を立て直そうとするが、さらに大きく振り被った爪で軽々とかち上げブレイブを吹き飛ばし海へ。

 

「デュァァ…」

 

カラータイマーが絶体絶命を告げるかの如く鳴り出す。更にグレイシェルが近づき氷ブレスと冷凍弾が無慈悲にもブレイブに襲い掛かり水ごと氷に。人々は騒然とする。ある者は希望が摘み取られ絶望し、またある者はそんな現実を受け入れたくなかった。……だが。

そんな中でも諦めず怪獣に立ち向かう大吾と煉。そこに丁度目覚めた咲がタンクモードで援護する。

 

「ウルトラマンがやられた位で俺達が挫ける…か、舐められたものですね…隊長。」

 

煉がクールながらもほんの少しだけ微笑み言った。

 

「そうだ!ウルトラマンがやられ我々までもが折れてしまえば誰がこの地球を救うというんだ!」

「熱いですね……でもその通りなのよね!」

 

呆れながらも同調する咲。

 

「煉!フォーメーション・ヤマト、スタンバイ!咲は援護を頼む!」

「GIG!」

 

ガルーダとブレイカーが縦に並び、グレイシェルに突撃する。グレイシェルは冷凍弾を乱射し追撃を測る。

まるで機関銃のようだ。だが単発を乱射しているだけでありテンポは一定に過ぎない。一発ずつしっかりとバスターの援護砲撃で潰していく。ガルーダが直前まで引き付け一気に垂直に天高く舞い上がる。その隙を狙いガトリング・デトネイターを浴びせる。

 

「ギュシィィィィィイイ!!」

 

悲鳴かどうかすら分からない声を叫び爪を振り回しあらゆる方向に冷凍弾を放つ。マニューバーモードでもない状態でこれを全て避けきるのは厳しい。乱射された冷凍弾の一発がガンブレイカーの右翼に直撃、凍りつき墜落を始める。

それでも大吾の目には熱い炎が宿っていた。

 

「こんな…ところで!死んでたまるかァァ!!ウルトラマァァン!お前もいつまでそこで眠っているつもりだ!!いい加減…目を覚ませぇぇ!!!」

――インナースペース――

「……俺は…」

 

みんなが必死になって頑張っている姿が脳裏に映る。

 

「みんな……!」皆の熱い思いが胸に宿る。

「「ウォォォォォォォォォォォォォォォオオオオ!!!!!」」

 

龍也とブレイブの心が完全に重なる。

――港――

ブレイカーがブレイブに向かって墜落直前のその時!

覆い被さっている氷から光が上がりブレイカーを受け止める。

 

「想いが伝わったようだな……」

 

口角を上げながら大吾は言った。

 

「シェアッ」

 

ブレイブは頷き、右翼の氷を溶かしブレイカーをフワッと浮かせるとグレイシェルに向かって駆け出した。

 

「ギュィィィィィイイ!!」

 

巨大な爪を薙ぎ払った瞬間ブレイブは前転で近づき腹部に突き繰り出す。すかさず冷凍弾を放とうとしていた口を下から押さえ込み蹴りを入れた。

――ディレクションルーム――

「今はあれで耐えれていてもずっとあの調子じゃ…」

 

茜が苦言したその時だった。

 

「あったァァァァァ!!!」

 

大声で喜ぶ日佐人に驚きどうしたの?という目線を送る。

 

「見つけたんですよ!奴の冷凍攻撃を無効化する方法が!」

 

さっきから続けていた解析作業とはこの事だったのだ。すぐにメンバーと回線を繋ぐ。

――港――

『皆さん!グレイシェルの氷攻撃を無効化する方法が見つかりました!それは…奴の背中から生えている氷柱を破壊すれば奴の冷凍攻撃を無効化できます!』

「了解した!よくやってくれた日佐人!」

 

大吾から褒めて貰い少し照れている日佐人との回線が切り作戦を開始した。

ブレイブがヘッドロックを掛け動きを止める。その隙に背後に周りこみ、ガトリング・デトネイターとウイングレット・ブラスター、アトリビュートキャノンで氷柱を破壊する。

 

「ウルトラマン!奴にはもう氷攻撃は使用出来ない!全力で叩きのめせ!」

 

大吾が叫ぶ。

ブレイブレスにエネルギーが集まり炎柱が上がりフレイムフィストに転身する。

拳を握りグレイシェルの瞳に向け構えを取る。

自分の身体が上手く扱えなくなり困惑しているグレイシェルの頭部を紅く燃える拳(ブレイブフレイムパンチ)

でひたすらに叩き込みラストはアッパーを決める。

ひよったグレイシェルの尻尾を掴み大きく振り被り投げ飛ばす。

その後空に飛び上がりクリスタルサークルを回転させ右腕にエネルギーを貯まり左脚へ。

グレイシェルが起き上がった瞬間、身体をひるがえし飛び蹴りでグレイシェルの硬い装甲を貫いた。

貫かれた身体はゆっくりと倒れ爆発した。

 

「よぉぉぉし!!」

「やったぁぁ!」

 

あまりの嬉しさに声を上げて喜ぶ大吾。ディレクションルームで喜びあう日佐人と茜。

 

「やりましたね…隊長」

 

少し微笑み煉が言った。

咲は何も言わずに黙っていた。そこに変身を解除し戻ってくる龍也。

 

「あ…目覚めたんですね!」

「えっと…はい…。」

 

反応が無い。やはり反応をしない咲に戸惑う龍也。沈黙が続いた後、咲は口を開いた。

 

「……どうせあんたの事よ、私を巻き込みたく無いだとか理由つけて勝手に一人で行っちゃったんでしょ?はぁ…ほんっとに聞いて呆れるわ…」

「……申し訳ございませんでした…。」

「謝るんだったら晩御飯奢ってよね?そしたら許してあげる♪」

「勿論払わせて頂きます……」

――???――

「全く困った方々だ事…わざわざネメシスを南極にまで転移させて蘇らせたというのに……1度は退けても負けていては意味が無い。それに…あの人間たち、忌々しい……さて次はどうしましょうかねぇ。」

 

つまらなそうな声で言ったがベレトの口元は上に上がっていたのだった。

つづく




お久しぶりです。リクソンでございます。毎度読んでいただきありがとうございます<(_ _)>
今回のお話如何だったでしょうか?毎回言っている気がしますが前回よりも考えるのに苦労しまして……
今回のお話は読んで頂ければ分かります通り、ウルトラマンダイナ第25話 26話より『移動要塞浮上せず!』をイメージ?して書きました。隊長の応援や他のメンバー達の頑張りで立ち上がるウルトラマン…いい構図ですな(´-ω-)ウムそして!「甲殻海獣 グレイシェル」!本編でも紹介している通り海老にカニがひっつきましたw(元はシャチにカニだったんですけどね)
ただちょーっとレイキュバスに寄せすぎたかな〜(汗)とは思いました……
という訳で!また投稿が遅れてしまう事があるかも知れませんが気長に待って頂ければ幸いです。m(_ _)mでは!また次回のあとがきでお会いしましょう!リクソンでした!

【次回予告】
君は鏡の都市伝説を知っているか?
「ここは…どこ?」
鏡の奥には別世界があり、そちらに行けばもう帰っては来れないと…
次回:第七話「閉ざされた鏡」
「ようやく此方に来たね……ウルトラマンブレイブ!!」
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