ウルトラマンブレイブ   作:リクソンLv.6

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第七話:閉ざされた鏡①

: 鏡魔神 スペクトロ 登場

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――???――

「ふーむ…どれにしましょうかね…」

 

顎に手を置き考え込むベレトに鏡に映る人影が声を掛けた。

 

「…貴方ですか……。そうですねぇ……確かにそうかも知れません…では、頼みます。」

 

少し話した後人影は鏡の奥に歩いて行った。

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鏡の都市伝説を知っているだろうか?

鏡の奥には別世界があり、そこに引き込まれると……決して生きては帰って来れないと……。

 

「な〜んて!怖いですよね〜」

 

茜が咲と龍也に話している。

 

「そんな事ある訳無いじゃ無いですか。そもそも都市伝説なんて存在しない空想!絵空事ですよ。」

 

聞くだけ聞いていた日佐人が呆れながら割って入る。

 

「そんな事言って〜ホントは怖いんじゃ無いの〜?」

「そ、そんな事無いですよ…!!」

「(図星だな…)」

 

冷やかす咲に日佐人が慌てながら言う。龍也はそんな事を考えていると大吾が切り出した。

 

「今日昼にカレーかラーメンを食べた奴は居るか?」

「それがどうかしたんですか?」

 

茜と龍也が手を挙げ、疑問に思い龍也が尋ねる。

 

「いや?今日は2人にパトロールを頼もうと思ってな?それじゃあパトロール頼んだぞ?」

「GIG…」

―――エリアI -商店街-――

街には雨が降ったがまだ完全に乾いては居なかった。そんな中、そういう訳で2人でパトロールに来てる訳なのだが…

 

「あ!焼き鳥……美味しそう…(チラッ」

「もう寄り道しないって…これで3回目だよ……?」

「え〜 …」

 

露骨にしょげる茜。

こんな風に散々振り回されているのだった。

 

「そもそも!なんで勤務中に食事取るって判断になるのさ!」

「美味しそうだったし…」

 

説教まじりの声で聞くが反省している様にはあまり見えない。その時後ろから何かの気配を感じ振り向くが誰も居ない。

 

「あのねぇ…もう少しくらい反せ…」

「気のせい…かな……」

 

これが今回の発端になるとは知るよしも無かった…

 

「え…あ、あれ?茜さん?」

 

少し見渡し振り向くと茜の姿がそこには無かった。

周りを見渡すが元気に食事をしている姿は無かった。

すぐにディレクションルームにGPSで探して貰おうと通信を入れる。

 

「日佐人、茜さんを見失ったんだけどGPSで探してくれないかな。」

 

「(…ってすぐ後ろに居るよ?)」

「え?居ないけど…」振り向くが姿は無い。

「(あれ?位置情報のズレかな、修正してっと……?)」

「どうかした?」

「(いや…何回修正しても真後ろに反応が……)」

「どうなってるんだ…!?とりあえず、辺りを探してみる。」

「(分かった!僕達もそっちに向かうよ。)」

(「なんだか…嫌な予感がするな……」)

 

そう思いつつ水溜まりの上を走っていった。

――???――

「イテテ……ここは…どこ?」

 

辺りを見渡すがさっきまで居た人々、龍也が消えていた。まるで世界に自分しか居ないのかと錯覚するくらいに。

「確か…龍也君と話をしていたら…」

 

記憶を必死に思い起こす。それは足を人では無い何かに引っ張られ水溜まりの中に引きづり込まれたのだった。だが、おかしい。2ミリも無い様な水溜まりが沼の様にどこまでも沈んでいったのだから。

 

「あ、そうだ!通信!」

 

メモリガジェットを起動しディレクションルームに通信を送ろうとするが反応が無い。引きづり込まれたならと思い下を見るが水溜まりは無い。脳裏に浮かぶ鏡の都市伝説。

 

「も、もしかして…私、もう……」

 

今にも泣き出しそうなくらい目頭が熱くなり、小学生の時の事を思い出した。

…………………………………………………………

「グスッ…ママぁ……ここどこぉ…?」

 

そこには泣きじゃくる茜。自分の知り合いなど居ないテーマパークは本当に酷いくらい広く感じたのだった。もう親に会えないかも知れないとネガティブな感情が心の中でグルグルと渦巻いていた。その事も相まって余計に涙が止まら無かった…その時。

 

「どうしたの…?どうして泣いてるの?」

 

と丁度その時、家族で遊びに来ていた咲が泣いている茜を見つけ声をかけてくれたのだった。その時は大袈裟だが命の恩人とまで思ったくらいだった。その後迷子センターに探しに来ていた茜の両親と会い、咲と別れた。

次の日の朝、転校生として咲が自分のクラスに来た時は驚きそして確信した。『運命の人』と。

…………………………………………………………

「こんな時、咲ちゃんなら……よし!!」

 

こんな所で諦めては行けない。そう直感し立ち上がり歩きだした。

――エリアI――

その頃、茜を探すべくメンバーや警察も総動員で探しているのだった。

 

「どう、見つかった?」

「いえ…こちらは全く…」

「ほんと何処行っちゃったのよ、全く…」

 

咲と龍也が一時的に集まり報告し合っていた。

 

「誰かに連れ去られた可能性の方が高いですね…」

「そうね…でもおかしいとは思わない?」

「おかしいって?」

「誰かに連れ去られたとしても、監視カメラだとか誰かに見られてる筈じゃない?」

 

確かにそうだ。この商店街だけでも監視カメラは至る所についているし、それも一瞬で消えるなんてのは不可能だ。それが出来るのは……

 

「そういえば監視カメラの映像ってもうチェックしたんだっけ?」咲が尋ねる。

「チェックはしたんですけど映像の一部が乱れてて…」

「その一瞬でって訳ね…そんなの出来るのって…」

「宇宙人だけ…って事ですよね。」

(「想像していた通りか…ブレイブはどう思う?」)

(「龍也達が言うように宇宙人の仕業だろう。」)

「…龍也ってば!」

「あ、はい!?」

 

ブレイブと話している間に考え込んでしまっていた様だ。

「それじゃ、私は別の所探すから!」

 

そう言い放って走り去っていった。

とはいえこっちも探さなければ見つからない。そうして先程の商店街に戻りふと、水溜まりに映る自分を見た。水溜まり…反射……鏡……

…………………………………………………………

 

鏡の奥には別世界があり、そこに引き込まれると……決して生きては帰って来れないと……。

 

「な〜んて!怖いですよね〜」

 

…………………………………………………………

「まさか!」

「君の探している人は此方に居るよ…」

 

まじまじと水面を眺めながら思考を働かせていると、

誰も居ない背後から声が聞こえた。すぐに振り向くとそこにはフードを被った男が居た。

 

「お前は誰だ。何故僕に声を掛けた。」

「私は鏡魔人 スペクトロ。以後お見知り置きを……貴方に声を掛けた理由など一つしか無いでしょう?勇輝 龍也 いや、ウルトラマンブレイブ?」

「!!」

 

銃を引き抜き構えた瞬間、周りに鏡が出現し光を反射し目を眩ませる。

その一瞬の間にスペクトロは消え去った。

―鏡の世界――

「やっぱり誰も居ない…」

 

虚しい程に街には人っ子一人居なかった…が、諦めずに人を探し続ける茜。

一旦休憩し、立ち上がったその時何かが後ろを通る。

人かどうかは分からないが確かに何かの気配を感じたのだった。気配を感じた方に向かって走っていると、そこには人影があった。人影を追いかけ遂に追いつき声を掛ける。

 

「あ、あの!ここって何処なんですか!?誰も居ないし、それに貴方は一体…?」

「質問が多いですね…ですが……その答えはこれで十分でしょう。」

 

フードを被った男がそう呟き、フードを下ろす。

フードを下ろした男の頭が変形し服も身体に取り込まれた。正真正銘の異星人だ。

 

「私の名前は鏡魔人 スペクトロ…この世界は私の作り出した鏡の中の世界……」

 

その姿 声 全てに恐怖し身体が動かせず声も出せない。

 

「貴方はどうして差し上げましょうか…」

 

ゆっくりと此方に近づいてくる。

 

(「怖い…でも……私は!」)

「私に…近づいて来ないで!!!」

 

勇気を振り絞りその言葉を放ってやった。

その一言に驚いたのか動きが止まった、その一瞬の隙に全速力で走って逃げる。

 

「逃げられましたか…まぁ問題は無いでしょう。行きなさい!」

 

鏡からスペクトロの分身体が現れ茜を追いかけ始めた。

………………………………………………………………




─アーカイブドキュメント─
鏡魔神 スペクトロ
身長:51m 体重:3万2000t 出身地:不明
突如ブレイブ=龍也の前に現れた魔神。紳士的な言動と裏腹に感情が高ぶると裏の性格があらわになる。カウンターを得意としており鏡で光線を跳ね返したり手で掴める範囲の空気を制御する事が可能でそれを押し潰してエネルギー弾を作りだしている。また、分身体を作る事が可能で分身体は姿は同じものの、紅い十字の仮面を被っているという違いがある。
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