(今回からやっと原作キャラ登場です♪)
〜〜〜〜〜太平洋上空〜〜〜〜〜〜
水戸男子高等学校学園艦から大洗女子学園学園艦へ一機のシコルスキーS-55が飛んでいた
機内には水戸男子高等学校生徒会役員たちと自走砲隊隊長を務める『百武俊之』が乗り込んでいる
百武「しかしなんでまた急に戦車道を復活させたんですかね?」
百武はそう言いながら大洗女子学園の資料を見る
大洗女子学園にはかつて戦車道の科目が存在していたが予算や員数不足で20年以上前に廃止していた
河本「近々戦車•自走砲道の国際大会が日本で開催されるからそれで政府から全国の学校に戦車道と自走砲道の指導を強化するようにお達しが来たそうでな」
河本が答える
百武「しかし、いきなり決めるだなんて大洗も思い切りましたね。予算とかどうなってんですかね?」
戦車道と自走砲道は武道の中でもかなりの金食い虫で近年ではこの二つの武道の授業を行なっている学校はだんだん減ってきている
そのために新しく戦車道と自走砲道の授業を行なうにはかなり敷居が高いのだ
相馬「なんでも現生徒会長の角谷さんがかなり強引に決めたらしいですよ」
相馬はそう言いながらタブレットを百武たちに見せる
画面には件の大洗女子学園生徒会長の角谷杏の情報が映っていた
河本「角谷さんか、随分綺麗な方じゃないか」
西村「会長、そんなことより今回の件は如何お考えで?」
少しずれたことを言う河本にツッコミをし本題に入る
急な戦車道の復活に対して西村は疑っているようだ
もちろん彼だけじゃない
河本「ん〜、そうだね。気にならないと言うと嘘になるね」
河本も疑っていたようだ
相馬「なら、今回の打ち合わせで鎌をかけましょうか?」
相馬がそう言うって河本がにやりと笑う
河本「そのつもりさ。まぁ、人伝に聞いた話だけどこの角谷さんはかなり策士らしいからちょっとやそっとじゃ口を割らないだろうね」
河本が角谷の写真を凝視しながら言う
河本「その時は百武君に頼むよ」
百武はいきなり指名されてびっくりしたのか肩を震わす
百武「いいですけど、なんで自分が?」
河本「いきなり生徒会の人間が質問したら警戒されちゃうでしょ?」
河本はそう言うとヘリの窓から外を覗く
河本「そろそろ到着のようだね」
そう言われて三人は窓の外を覗く
そこには巨大な学園艦が航行していた
翔鶴型航空母艦のような船体デザインに赤城のような艦橋が特徴である
手塚「まもなく大洗女子に着艦しますのでみなさん、気を付けてくださいね」
操縦していた手塚がそういうと、ヘリは大洗女子学園艦に降下を始めた
〜〜〜〜〜〜大洗女子学園校内〜〜〜〜〜〜〜
「見て、あの人たち」
「え?、男子じゃん?!」
「なんでここに男子生徒さんが?」
「たぶん自走砲道の人達なんだよ」
「そういえば戦車道の説明で言ってたね〜」
「お父さん以外だと久々に男の見たなぁ」
大洗女子学園はその名の通り女子校である
そんな男子禁制に近い空間に男子がいれば誰だって驚くだろう
その上、学園艦という閉鎖的な空間では同年代の異性との交流が殆どないため彼女たちにとっては男子と動物園のパンダは同じである
「ごめんなさいね。うちの生徒たちには男子は珍しいから」
河本「いえいえ、小山さんが気にすることじゃないですよ。女子校に男子がいるのがおかしいんですから」
河本は爽やかな笑顔で生徒会副会長の小山柚子に返事をする
西村(肩身が狭い....){小声}
立川(女子校ですからね.....){小声}
相馬(風紀委員の生徒にも警戒されたのはキツかった....){小声}
百武(早く顔合わせして、ココを出ましょう){小声}
河本以外の四人は、さっさと生徒会室に行きたいとその一心だった
〜〜〜〜〜〜生徒会室〜〜〜〜〜〜
角谷「やぁやぁ、水戸男子高校のみなさん。わざわざ来てもらっちゃって悪いね〜。私が生徒会長の角谷杏だよ」
そう言うのは、生徒会長の席に座り干し芋を食べている少女『角谷杏』が男子たちを出迎えた
河嶋「広報の河嶋だ。よろしく頼む」
大洗女子側の自己紹介が終わった
河本「水戸男子高等学校生徒会会長の河本勇です」
西村「副会長の西村剣豪です」
手塚「生徒会書記の手塚一歩だ。よろしく」
相馬「相馬末長、会計を務めさせていただいております」
百武「水戸男子自走砲隊隊長を務める百武俊之です」
男子校側も挨拶を返す
角谷「うんうん、みんな個性的だねぇ」
小山「こちらのソファにお掛け下さい」
河本「これはご丁寧にありがとうございます」
ソファに腰を下ろす男子校生徒たち
角谷杏率いる大洗生徒会は水戸男子とテーブルを挟んでの向かい側のソファに腰を下ろす
小山「では、これより大洗女子•水戸男子の第一回合同会議を始めます」
〜〜〜〜〜〜1時間後〜〜〜〜〜
会議は滞りなく進み双方の学園艦の航行計画の変更、戦車•自走砲道の連携等の話し合いは進んだ
河嶋「以上だ。何か質問があるものは?」
百武「はい」
一通り大洗女子と水戸男子の話し合いが終わり双方の部隊の状況も知れたここで百武が行動に移る
河嶋「なんだ?」
百武「個人的に聞きたいのですが、なぜ急に戦車道を復活させたのですか?」
いきなりストレートな質問だがこれはあくまで個人的な質問であり便宜上は裏の無い素直な質問である
河嶋「それは副会長が説明した通りで政府から通達があったからだ」
小山「それに国家プロジェクトだからこっちに拒否権は無いような物でしたので........」
河嶋と小山が返答する形で答える
百武「たしかに国家プロジェクトである以上拒否するのが難しいとは思いますが、聞くところによると生徒総会やPTAを通さずに強行採決をしたと聞いているのですが?」
学園艦の生徒会には学園艦の行政を取り仕切る『特別行政権』が存在する
その事から実質、生徒会は一つの政府のような物だ
しかし、生徒会に所属していない生徒もいるしなんならそっちの方が多い
これまでの歴史において暴君は民衆によって倒される
だからこそ生徒会選挙や生徒総会、そして生徒会が勝手な政策を打ち出さないために教師やPTAが存在している
そのため生徒会による強行採決は自分の首を絞めることである
だからこそ男子校生徒たちは疑問に思う
大洗女子の戦車道への拘りに
百武「しかも、わざわざ艦内に放置されてた戦車を引っ張り出したそうじゃないですか?学園で使える予算も限られてるのに、お金が掛かる戦車道を?」
外濠を埋めていく百武
水戸男子生徒会は静観を続けている
河本は特に角谷から目を離さない
河嶋「そ、それはだな.......」
小山「...............」
大洗側の幹部二名は反論できないでいる
河嶋は言葉を濁し、小山は視線を明後日の方向に泳がせる
少しの間、沈黙が生徒会室を支配する
百武「何故ですか、角谷会長?」
百武は目を逸らさず、真っ直ぐな視線を角谷へ突き刺した
角谷「それはね、百武君........」
角谷は不敵な笑みを浮かべながら口を開いた
その笑みは“変に勘繰っている男子を笑う笑み“か”悟られまいと浮かべた抵抗“か
角谷「せっかく政府からのお達しだし、歴史しかないうちの学校もこの国家プロジェクトに参加したって実績が欲しいのとウチの学校も将来的に戦車道修道者の育成に力を入れたいって理事長からのお達しがあったからね〜」
百武「それでPTAや生徒総会を無視して採決したと?」
角谷「総会はともかくPTAは外野で騒がしておけばいいんだよ〜。それに百武君たちの学校の方が強行政策してるんだからお互い様だよ〜」
百武は目を鋭くして黙った
河本「あはは!これは痛いとこ突かれましたな」
河本は自身の粗を突かれ笑った
そう、水戸男子校では自走砲道の存在をよく思わない人間が一定数存在しておりその不満は段々と膨れ上がっている
生徒会への不信任や退陣請求はほぼ毎日送られてくるほどに嫌われている
その不満はすべて自走砲道が原因である
戦車道と同様に自走砲道は金の掛かる武道であるため莫大な予算が必要になってしまう
自走砲の予算で学校が回っていなかったり他の部活に支障が出ているわけではないが、長い間結果を出していない形だけのチームに予算を割くことをよく思わないのは当然だと思う
そのため水戸男子生徒会は風紀委員会を通じて学校内の監視を強めているという噂が他校にも広まっている
河本「百武君、もういいんじゃないかな?そろそろ最終確認しておかないと帰れなくなるよ」
河本は、百武にそのまま窓を見るように促す
日が傾き始めていた
〜〜〜〜〜〜会談終了〜〜〜〜〜〜
会談を終え、男子生徒たちが部屋を後にした頃
小山「緊張したね、桃ちゃん〜」
先ほどまでのお堅い雰囲気は何処かへすっ飛んでいた
河嶋「ふ、ふん‼︎たいしゅたこちょなかったにゃ‼︎」
河嶋広報に関しては見事なキャラ崩壊を起こしている
もはや、これはギャップ萌えの域を超越していた
小山「桃ちゃん、膝が笑っちゃってるし噛んでるよ?」
小山はツッコミを軽くし書類をまとめる
どうやら河嶋はこっちが素のようだ
角谷「小山も河嶋も生徒会長いんだから慣れればいいのに〜」
一方角谷会長は先程と変わらず飄々とした様子で干し芋を摘んでいる
河嶋「恥ずかしながら、まだ慣れません」
小山「しかし、かなり疑ってましたように見えましたね、水戸男子のみなさん」
角谷「まさかあんなに度直球で聞いてくるとは思わなかったよ」
河嶋「おそらくはそれを踏まえてあんな質問をしたかもしれませんね」
角谷は椅子を回し窓の外に目をやる
すると遠くへ飛び立っていくヘリコプターが目に入る
角谷(まだこっちの思惑には気付いていないと思うけど結構怪しんでんだろうな〜)
角谷(これでもう後には引けなくなっちゃったな....)
〜〜〜〜〜〜シコルスキー機内〜〜〜〜〜〜〜
河本「間違いなく何か隠してたね」
手塚「何を隠してるんでしょうね?大洗は」
河本「ま、いずれ分かるさ。」
百武「..........」
こうして大洗・水戸連合の第一回会談は幕を閉じた
不穏な予感を残して
どうも、1ヶ月振りのハリーです。
ちょっとテストやら進路やら親の嫁姑問題やらクラスの人間関係悪化で慌ただしい日々ですが僕は元気です(←言うとる場合じゃない)
このssにお気に入り登録をしてくださった方が7人としおりを挟んでくれた方が2人にコメントまでしてくださった方までいらっしゃて嬉しさのあまり感動しました
またいつ投稿できるか分かりませんがこれからも頑張って投稿していきますのでよろしくお願いします
ありがとうございました