そしてあることが着実に進んでいるらしく.....?
というわけで第七話始まります
百武「やっぱ、風呂上がりの後のジュースは格別だな」
演習を終えた大洗・水戸の両チームは汗を流すべく女子は学校の男子は近くの銭湯で汗を流していた
他の乗員はまだ湯に浸かっている中、百武は先に上がり脱衣所でオレンジジュースで喉を潤していた
河本「そういうのって普通は牛乳とかじゃないの?」
そんな百武に声を掛ける河本
彼も先程上がってきたところでまだ上半身は何も着ていない
百武「ジュースの気分なんですよ。それより大洗の件、何か分かりました?」
百武は軽く返答した後に河本に気になっていたことを聞く
大洗女子の一件
それは急な戦車道の復活と西住みほの存在
最初に生徒会同士で交流をした際にははぐらかされてしまい、何も情報を得られなかったが今回の演習で何か尻尾を出すのではないかと水戸男子は期待していた
河本「それが全くだね、あの角谷さんは飄々としてるけどかなりの策士だね」
河本は収穫が無かったことを強調するように肩を竦めるようなジェスチャーをする
河本「元々、お祭り好きで好き勝手イベントを行って学校を盛り上げてたから今回の戦車道復活もその一環としか認識されてないみたいだし、学校での調査はあまり意味がないっぽいんだよねぇ....」
角谷の元々の性格と実績の影響で校内やPTAから全く不審がられていないことが分かったがそれ以上のことはわからなかったようだ
河本「あと、西住さんは自分から戦車道をやるって言ったらしいよ?」
百武「それは本当なんですか?」
百武は少し驚いた表情を見せる
河本「まぁ、僕も驚いてるよ。だって彼女、戦車道を追い出されたようなもんだからね」
河本は少し神妙な面持ちで話す
去年に行われた第62回全国戦車・自走砲道大会でかつて西住みほが所属していた黒森峰女学園は10連覇の快挙が懸かっていた
しかしその大会の決勝戦である黒森峰連合対プラウダ連合戦で事が起こった
土砂降りの中で足場の悪い渓谷で西住が指揮するフラッグ車とその護衛部隊が敵部隊と接触、その際黒森峰側の戦車が一輌の地面が崩れて氾濫した川に転落してしまった
その時、咄嗟に助けに出たのが西住で彼女は川に飛び降り転落した戦車の乗員を救助したが西住が戦車を降りた事による指揮系統の混乱が起こり、その隙をプラウダのIS-2が逃さずフラッグ車を撃破した
これにより黒森峰は10連覇の快挙を逃すこととなった
この試合結果は賛否両論があり現在でもプラウダ高校やその同盟校である『クラスナヤ・ズベスタ高校』を薄汚い王者と罵る声が多いが黒森峰に対しての誹謗中傷はあり特に校内ではフラッグ車の護衛にあたっていた戦車の乗員や転落した戦車の乗員に対しての魔女狩りのような嫌がらせ行為が横行していたらしい
特にその攻撃の標的にされたのが西住みほだった
結果的にこの魔女狩りで西住みほ含めた何人かの生徒が転校を余儀無くされた
河本「ひどい話さ、あの試合どころか近年の戦車・自走砲道の全国大会は資材不足で決勝時も危険な状態だったのに利益優先で強行したから起こった事故で彼女たちに非はないんだから」
百武「確か、当時副理事だった児玉理事長の告発で一気に火がついて去年は大騒ぎでしたもんね、戦車・自走砲道連盟」
百武「しかし、なぜ彼女はまた戦車道をしようってなったんでしょうか?」
河本「ウチの情報科じゃ、実家とかつての母校に復讐するためなんじゃないかって噂らしいよ?」
百武「それだったら回りくどすぎません?」
河本「それもそうだ。あ、あとさっき学校から連絡が..............」
その後一号車のホイシュレッケと三号車のホロ車の乗員は整備班にこっ酷く叱れる事になった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜次の日〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
前日の演習である程度の連帯感を育てることに成功した戦車隊と自走砲隊
手酷くやられた車輌も両校の整備班が急ピッチで修理したため綺麗になっていた
しかし戦車隊の方は
Ⅳ号組「「「「「............................」」」」」
ホイシュレッケ組「「「「「.........................」」」」」
大洗の戦車たちはド派手な塗装に塗り替えられていた。
Ⅲ突は黄色、赤、白、青に塗り分けられ車体には四本の旗が立てられていた
おりょう「かっこいいぜよ」
カエサル「支配者の風格だな」
左衛門座「うむ」
エルヴィン「私はアフリカ軍団仕様が良かったな....」
当の歴女本人達は概ね満足のようだ
古森「いや、どうなんだこれ?」
冨岡「こんなド派手な支配者じゃルイ14世だな.........」
塩見「あ、それ思った」
新島「まだアフリカ軍団仕様の方が良かったな.....」
Ⅲ突の予想外の変貌に驚きが隠せないⅡ号自走重歩兵砲の乗員達
一方の八九式はソ連戦車の如く砲塔にバレー部復活のスローガンを掲げ、バレーボール塗れになっていた
磯部「これで自分たちの戦車がすぐ分かるようになった!」
池田(...........まぁ、あれに比べればマシか?)
池田が視線を移した先には真っピンクに塗られた隣のM3リー
澤「やっぱ、ピンクだよね!」
大野「かわい〜!」
渡辺「なんか、M3見てると目が痛くなってきた.....」
石田「派手な色だからなぁ。目立つぞこれこれぇ〜」
まぁまだこの二台はいいだろう
だが生徒会、君らはダメだ
彼女達の38tは金ピカに塗装され金閣寺の如く輝いていた
杏「いいね、勢いでやっちゃおっか」
河嶋「はい、連絡して参ります」
小山「え、なんですか?」
河本「手塚、河嶋さんを手伝って」
手塚「え、あっはい!」
相馬「いや、これ(38t)には何もないんですか?!」
西村「というか、これ勢いで塗ったのか........」
ここまで輝いているともはや隠れることを放棄している38t
恐らく誰も見たことはないだろう
武部「む〜〜。やっぱり私たちも塗り替えればよかったじゃん‼︎」
一方Ⅳ号の通信手である武部は少々ご機嫌斜め
実は彼女もⅣ号の塗り替えをしたかったが秋山に止められて仕方なく替えていなかったのだ
しかしその変わりにⅣ号の車内には色々と小物を置いているのだが
立川「これが、初心者の感性.........」
琴峯「俺たちとは違う感性だな......」
一方で大洗女子の自由具合に驚きを隠せない立川と琴峯
恐らく、戦車道や自走砲道をしてきた人間や戦車や自走砲が好きな人間からは有り得ない光景を目前にしたからだろう
秋山「ああ〜!38tがM3がⅢ突が八九式が何か別のものに〜!あんまりですよねぇ!!」
このあんまりな惨状に戦車好きの秋山は悲鳴を上げており西住に意見を求める
しかし、その西住は
西住「ふ、うふふふ、ふふふ」
肩を震わせ笑い始めた
秋山「西住殿?」
百武「西住さん?」
急に笑い始めた西住を心配し声をかける二人
西住「ふふ、戦車をこんなふうにしちゃうのなんて考えられないけど、なんか、楽しいね。戦車で楽しいなんて思ったの、初めて」
Ⅳ号組「「「「.........................」」」」
ホイシュレッケ組「「「「........................」」」」
百武(西住さん..........)
かつて戦車道で彼女に何があったのか知らないⅣ号組は目の前の友人が純粋に楽しめていることに安心しホイシュレッケ組は昨日の演習で大暴れした西住の初めて見る普段の様子に困惑し百武は彼女の黒森峰時代での出来事から何かが変わった西住を見ていた
〜〜〜〜〜〜〜〜何処かの学園艦〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここは何処かの学園艦の一室
その部屋は学校の一室というよりどこか欧州の屋敷の一室のようだ
「大洗女子学園?戦車道を復活させたのですの?おめでとうございます」
部屋には見るからに高級そうなインテリアで囲まれており部屋の中央にテーブルではティーセットを囲むように6人の男女が座っている
どうやらお茶会の最中だったようだ
そのうちの一人であるギブソンロールに髪を結った女子生徒が何やら電話している
「............結構ですわ。受けた勝負は逃げませんの」
そう言い終えると彼女は電話を置き静かな部屋の中に短く『チンッ』と音が響いた
〜〜〜〜〜〜〜一方その頃大洗、水戸〜〜〜〜〜〜〜
河嶋「一列縦隊!!」
38tを先頭に大洗・水戸連合の訓練が行われていた
河嶋「一列横隊!!」
河嶋の号令に合わせて陣形を組み替える大洗・水戸連合
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜射撃場〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
河嶋「戦車隊撃ち方用意!!」
演習場を移動し射撃場にて砲撃訓練に入る戦車隊
河嶋「撃て!!」
河嶋の号令で一斉に砲撃を始める
殆どが外していたがⅣ号戦車が放った砲弾だけは命中していた
後藤「Ⅳ号、初弾を当てたみたいだ」
戦車隊の隣では水戸男子の自走砲隊が待機していた
百武「こっちも負けてられんな、全車砲撃用意!!」
戦車隊の砲撃演習が終わり次は自走砲隊が演習を始めるべく陣地へ移動を始めた
自走砲隊の場合は砲撃陣地を構築してから攻撃を行うため、砲撃演習では陣地に近い環境を構築している
既に砲撃陣地は戦車隊の演習中に終わらせているため後は砲撃するのみである
立川「全車より通信、砲撃準備完了」
百武「撃ち方初め!!」
百武の合図に合わせて水戸男子の全自走砲が砲撃を開始した
自走砲の大口径から発せられる轟音は地を震わせる
百武率いるホイシュレッケは初弾を命中させるも何両かは外すことになった
初弾と二射目までは精密砲撃を行い続く三射から七射では抗力射による連続射撃が行われた
百武「撃ち方止め!!各員集合!!」
百武の号令で自走砲隊の乗員が一斉に自走砲から飛び降り直ぐにホイシュレッケの周囲に集まった
大原教官も現れ指導が行われる
大原「まず、二号重自走砲!!どこに向けて撃ってんだ!照準をしっかりしろ!!次はM7!!抗力射の時に装填に手間取ってただろ!お前らが使う砲弾は装填装薬が他のに比べて楽なんだからもっと早く装填しろ!!怠けんな!!ホロ車は陣地で前に出過ぎだ!!いい的になりたいか!!グリレは射撃自体には問題はないが作業時に少しロスがあるぞ!!敵はそこに漬け込むから気を付けろ!ホイシュレッケは初弾で命中させて対したモンだが抗力射時はもっと砲弾を散布しろ!!敵は動き回っているのだからな!」
大原の指導で的確に問題点を挙げられる自走砲隊
二号乗員「「「「すいません!!」」」」
M7乗員「「「「「わかりました!!」」」」」
ホロ車乗員「「「「ウッっす!!!」」」」
グリレ乗員「「「「了解!!」」」」
ホイシュレッケ乗員「「「「「はい!!」」」」」
訓練の日々は続く
ある日は長距離の行軍訓練を行い
河嶋「土煙を上げるな!!」
百武「陣地転換急げ!!」
ある日は平原での戦闘演習を行い
河嶋「平原では遮蔽物を使って身を隠せ!!」
池田「カモフラージュはしっかりしろ!手を抜くな!!」
ある日は平原を踏破し
河嶋「不用意に稜線を越えるな!!」
河本「戦車隊との連携を密に取れ!!」
ある日は水辺で演習を行い
河本「河岸は越えられそうかどうかちゃんと調べろ!!」
渡辺「復旧作業訓練開始!急げ!!」
日が暮れるまで訓練は毎日続けられた
〜〜〜〜〜〜〜〜数日後、格納庫前〜〜〜〜〜〜〜〜
河嶋「今日の訓練もご苦労であった」
「「「「「お疲れ様でした〜」」」」」
訓練を終えた大洗女子と水戸男子の生徒たちはすっかりヘトヘトだ
河嶋「それと急ではあるが日曜日、試合が決定した」
河嶋の言葉に何人かが反応する
石田「また校内試合ですか?」
河嶋「いや、他校との練習試合だ」
他校との練習試合と聞き一気に騒がしくなる生徒たち
手塚「練習試合の相手は聖グロリアーナ女学院とモナーク男子学院だ」
対戦相手の名前を聞き少し苦い顔を見せる秋山
武部「どうしたの?」
秋山「聖グロリアーナ女学院は全国大会で準優勝したこともある競合校です」
五十鈴「準優勝!」
琴峯「それに同盟校のモナーク男子学院は自走砲隊の練度は全国三位の実力校だ」
後藤「よりによっていきなり強豪校との試合か.......」
河嶋「日曜日は朝6時に学校に集合!!」
練習試合の日は朝早くのに集合するが聞かされ少し騒めく隊員達だが
冷泉「........やめる.....」
冷泉が特に拒否反応を示した
五十鈴「はい?!」
冷泉「やっぱり、戦車道やめる」
冷泉のいきなりの発言に驚きを隠せない五十鈴だが冷泉はそんなことを気にしていない様子
後藤「なんで?!」
武部「麻子は朝が弱いんだよ...」
轟「どうりで気怠けなわけだ」
他のメンバーが話している隙にそそくさと帰路に着こうとする冷泉
西住「待ってください!!」
百武「まずは話し合おう!」
それに気づき冷泉を追う西住と百武
冷泉「6時は無理だ」
秋山「モーニングコールさせて頂きます!!」
琴峯「軽い朝食も用意しよう!!」
五十鈴「家までお送りさせて頂きますから!!」
後藤「戦車と自走砲のどっちかを選べますよ!!」
Ⅳ号乗員とホイシュレッケ乗員で冷泉を止めようとする
特にⅣ号にとっては重要な操縦手だ
ここで失うわけにはいかない
冷泉「朝の6時だぞ?人間が朝の6時に............起きれるか?!!」
冷泉はまるでこの世の終わりを伝えるが如く問いかける
立川「いや、起きようと思えば起きれるよ?!」
秋山「それに6時集合ですから起きるのは5時位じゃないと..........」
もちろんこの暴論には反論せざるを得ない
厳しい現実を叩きつけられた冷泉はクルリと校門に向き直る
冷泉「人には出来ることと出来ないことがある、短い間だったが世話になったな」
武部「麻子がいなくなったら誰が運転するのよ?!それにいいの、単位!!?」
武部の口から出てきた『単位』と言う単語に反応し立ち止まる冷泉
武部「このままじゃ進級できないよ?!私たちのこと先輩って呼ぶことになっちゃうから!!私のこと、沙織先輩ってって言ってみ?!!」
武部はどうにか冷泉を止めようとしている
しかし
冷泉「さ......お.........り.....せ.......ん」
冷泉は中々に強情である
だがその強情さも武部の次の一言で崩れた
武部「それにさ、ちゃんと卒業できないとおばぁちゃん?」
冷泉「おばぁあ??!!」
これまでの反応と違い冷泉は一瞬に狼狽えると深呼吸をして西住達に向き直る
冷泉「わかった、やる」
Ⅳ号・ホイシュレッケ「「「「「「「「「ふぅ〜」」」」」」」」」
なんとか冷泉残留が決まり安堵の声を漏らす一行
轟「さすが、幼馴染。扱い方を熟知している.....」
こうした紆余曲折がありつつも大洗・水戸連合は対グロリアーナ・モナーク連合への対策を考えることとなった
お久しぶりです。ハリー大岩です。
今回の新話投稿が遅れに遅れてしまい誠に申し訳ございませんでした!!
専門学校の前期テストが夏休み明けすぐだったために本来なら夏休み前半に投稿する予定が酷い夏風邪になってしまいそのまま10月までに雪崩れ込んでしまいました。
これからもこんな激遅投稿になってしまうかもしれませんがどうかお許しくださるようお願いします
さて謝罪文はこれまでにして今回は大洗・水戸連合の訓練の様子を描きましたが原作アニメだとあのシーンって1日みたいなカットになってますけど『戦車動かしてあんな直ぐにグロリアーナとの練習試合をするのかなぁ?』と感じてたので私の方では数日間のダイジェストと言う設定になりました
遂に他校の生徒が描ける〜ヽ(´▽`)/
と言うわけで次回も待っていただけると幸いです
ありがとうございました
ps 投稿小説に一部誤字があったので修正しました。以降再発防止に努めるよう努力いたします。申し訳ありませんでした