ソードアート・オンライン 風の道標 疾風の戦士 作:レベル1のスライム
しかし退路にボスが立ち塞がり数人取り残されてしまう。
全員を逃がす為に1人残ったユウだったが…
そもそもこの手のMMORRGにおけるボス戦はソロで攻略できるようには設計されていない。それはSAOにおいても例外ではなく、それを理解していたディアベルは攻略組を立ち上げた。しかしその攻略組も既に崩壊。ユウ1人残して全員撤退するはめになった。
「どうしたもんかな…」
回復POTは残り数本、武器の耐久値も僅か、何より一撃でも麻痺を貰えば
「モ♬モ♬」
「ブモ゛ォォッ!!」
ユウと扉を隔てるように位置する
「麻痺者の撤退は完了したな!動ける者は俺に続け!将軍を足止めしユウを救出する!」
持ち前の指揮力ですぐに部隊を再編しボス部屋に突入する。しかし、これを見逃してくれる程
「あ、あの
「
「なっ…」
ボス部屋の前で倒れているキリトが叫ぶ。しかし
(クソっ!間に合わないっ…)
もう駄目だ…そう諦めかけた時、キリトの視界に黒い影が横切った。
「当ぁたれぇぇッ!」
紫色の閃光が走り、ボス部屋に鈍い音が響く。同時にボスが悲鳴を上げ
「間一髪だったガ…、間に合って良かったヨ。
待たせたナ!ユーちゃン!」
「ア、アルゴさん!」
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「アルゴさん、どうしてここに?」
「その話はあとだヨ、今はコイツをどうにかしないとナ。大丈夫ダ、しっかり攻略情報は持ってきたからナ。」
そう言ってアルゴは自ら発行している攻略本をひらひら見せながら微笑む。そして扉の方に向き直るとボスの弱点を説明し始めた。
「いいかよく聞けヨ!
「皆聞いたな!ボスの弱点は頭だ![投剣]スキルがある者は積極的に狙っていけ!時間を稼ぎユウを救出しろ!」
このようなやり取りをしている内にボスが平静を取り戻す。
「オワっと!すまなイ、助かるヨ!」
「戦闘中に余所見しちゃ駄目ですよまったく…これで貸し借りなしですからね!」
「誰でもいい、ボスの頭を狙え!その隙にユウとアルゴさんはこっちに!2人の撤退が完了したら俺達も離脱するぞ!」
ディアベルが指示を飛ばす。これでボスが怯み、ユウとアルゴがボス部屋から離脱できれば良かった…が彼は、いやここに居るすべてのプレイヤーが1つだけ大きな見落としをしていた。
(っ!しまった!何故気が付かなかった!)
聡明なディアベルだ。普段の彼ならすぐに気が付いていただろう。しかし命の懸かった土壇場において冷静でいる事は極めて難しい。気付いた時には既にボスは攻撃態勢に入っていた。
「ユウ後ろだ!ボスは怯んでいない!
それもその筈だった。SAOにおいて弾数制限があり攻撃力も低い[投剣]スキルは所謂
「がはっ!」
ディアベルの忠告は虚しく、ユウに強烈なアッパーが入る。ギリギリで反応し武器防御を間に合わせたかのように思えたが、その一撃の重さ故に手持ちの両手剣は砕け散りユウのHPも
「大丈夫カ!?オイラを庇ったせいで…」
アッパーを受ける直前ユウに突き飛ばされたお陰で無傷で済んだアルゴが駆け寄ってくる。しかしアルゴは後ろに迫り来る
「!アルゴさん!?こっちに来ちゃダメだ!」
「エ……?」
ボスが立ち止まり、再び
(不味い…死ぬ……こんな所で…)
初めて感じる死の恐怖。今まで積み上げてきた物全てが水の泡になるかのような絶望。
(嫌だっ!死にたくない死にたくない死にたくない!)
………………
………………
………………
…
…いや…
まだだ…
まだ終わってない!
俺はまだ
一か八か…やってやろうじゃねぇか!
お久しぶりです。レベル1のスライムです。一時期かなり忙しくてこの小説のこと完全に忘れていました。それで思い出したのが先週でですね…全然更新できませんでした…本当に申し訳ないです。これからもマイペースで更新していく予定なので、良ければ厨二病作者にお付き合いください。
次回 第11話 「変節」