ソードアート・オンライン 風の道標 疾風の戦士 作:レベル1のスライム
早速その鍛冶屋へ向かってみたが…
バキンッ!
「えっ?」
信じられるだろうか…
今目の前で自分の愛剣が真っ二つに折れたのである。
「すみません!すみません!代金はお返しします!」
「どうかお許しください!」
何度も頭を地面にぶつけ謝っている。
が、ユウには何が起こったかさっぱり分からない。
「え?ちょっと待って下さい!どうして僕の剣が折れたんですか?意味がわからないです!」
それはそうであろう。
普通武器の強化で、武器が破損することはないはず…
「おそらく、強化失敗のペナルティでしょう…」
「それはないですよ!失敗のペナルティは+が1つ下がるだけじゃないんですか!?」
「多分βから正式サービスにあたる仕様変更でしょう…」
「そんなの今までに聞いたことないですよ!」
「かなり低い確率で起こるようになったとしか…」
本当に仕様変更によるものなのか…
ユウはβテスターではないから分かる訳がない。
状況を呑み込むしかなかった。
「そうですか…すみませんでした…」
「返金は大丈夫です…では…」
「本当にすみませんでした!」
ユウは浮かない足取りで宿屋に帰っていった。
宿屋にて
「本当に仕様変更によるものなのか?」
「そんな事は聞いたことない…」
今までに武器の強化を失敗して壊れたという事は聞いたことが無い。
「駄目だ!僕には考えても分からない!」
「取り敢えず、何か知ってそうなアルゴさんにでも聞いてみるか!」
「メッセージ送信っと!」
数分後
「よウ。ユウちゃン。さっきの話詳しく聞かせてくれないカ?」
流石アルゴ。メッセージ送信から数分で駆けつけてきた。
「わかりました…実は…」
ユウはアルゴにあった事を全て話した。
「…なるほド。それはありえないナ。武器の強化については既に検証済みダ。今までにそんな事例はなかっタ。」
「ならどうしてですか?」
「ちょっと貸してみロ。」
「え?」
アルゴが何か複雑な操作をしている。
「よシ!ポチッとナ!」
その瞬間目の前にオブジェクト化したアイテムが散らばった。
「よいショ。これカ?」
「っ!そうです!それです!でもどうして?」
なんと、先程壊れたはずの剣が目の前にあった。
「全所持アイテムの強制オブジェクト化だヨ。」
「強化の失敗によって武器が壊れることはありえないからナ。」
「どこかに行ってしまったと考えるのが妥当だろウ。この場合は…その鍛冶屋だろうナ。」
なるほど、頭良いな。
でも待って、どうして鍛冶屋の人はそんな事したの?
「でもどうしてこんな事を?」
「それは今から聞きにいかないとナ。これ以上被害が増えるのは、好ましくなイ。」
「でもどうやって聞きにいきます?」
「オレっちに良い案がある。」
「案?」
「…と言う事だ。」
「なるほど、もう1度やらせて現行犯で逮捕するんですね。これなら上手く行きますよ!」
「そうだろウ!やっぱオレっちは天才だナ!ニャハハハハ!」
「早くしてください。」
「すみませんでしタ。」
再び鍛冶屋へ向かう。
「なんで俺たちまで…」
「これ以上被害が増えると大変なので、手伝ってもらいます。」
キリトとアスナを助っ人にもう1度鍛冶屋へ乗り込む。
「後、もし逃げ出したらとっ捕まえてもらいたいです。」
「そうね、人手が多いに越したことはないわ。」
「僕とアスナさんは左右で見張り、キリトさんは武器を騙し取られてください。」
「なんで俺が…剣は返ってくるにしても何か嫌だな…」
「つべこべ言わずに行きますよ!」
「へ〜い。」
走行しているうちに鍛冶屋の近くまで来た。
「上の建物からアルゴさんも見張っているので、キリトさんは安心して武器盗られてください。」
「何か言い方ないのか?」
「安心して武器盗られろくださいませ。」
「違う、そうじゃない…」
キリトは渋々歩いていった。
「いらっしゃいませ!」
元気の良い挨拶だ。
「強化を頼んでもいいか?」
「大丈夫ですよ!」
「速さをプラスで頼む。」
「わかりました!代金を頂きますね。」
「よろしく頼む。」
キリトが剣を預ける。
いよいよ強化が始まった。
カーン!カーン!
金属がぶつかり合う音がする。
強化が終わりに差し掛かったその時だった、
バキンッ!
剣が折れた。
「すみません!すみません!」
店主はすかさず誤っている。
しかし、
「構わない。」
「え?」
キリトがコンソールをいじり始める。
カランカラン
何かが地面に落ちた。
勿論、先程壊れた筈の剣だ。
「さて、署までご同行願おうか。」
宿屋
「まさか、鍛冶屋がクイックチェンジを習得してるとはな…」
無事、容疑者を捕まえ宿に連行し、事情聴取を行なった。
鍛冶屋の名はNezha 、読み方はナーザらしいがネズハと呼ばれている。
稼いだ金は身内のギルド(正式ではない)に献上していた。
等吐き出させた。
「僕を入れて二人目って言ってましたけど…後は誰なんですか?」
ユウが問う。
「確か…外国人の大男だった気がします…」
「外国人の大男…おそらくエギルだな。」
なんとエギルも被害に遭っていた
「でも、エギルさんなら謝れば許してくれますよ。きっと。」
「さっき言っていたレジェンドブレイブスって言う奴らも連れてな。」
「本当にすみませんでした…」
ネズハも相当反省しているようだ。
「さ、日が暮れる前に誤りに行きますよ!」
この後レジェンドブレイブスはエギルに謝罪、装備を賠償し、いつか自分達の力で攻略組に追い付く事を宣言した。
エギルも楽しみにしている、と彼らの背中を押し、強化詐欺事件は幕を閉じた。
今後レジェンドブレイブス再登場する予定です。
そして次回は二層ボス戦です。
第8話「大佐、将軍、???」
お楽しみに!